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【最速新幹線4時間46分】最終列車のぞみ64号(博多→東京)全区間乗車記[2307南阿蘇再開(11)]
東海道山陽新幹線西の果て、九州は博多駅に来ています。 今回乗車するのは新幹線のぞみ64号東京行き。これは各主要都市から東京へ行ける最終新幹線です。 今日は3連休の真ん中で日曜日。博多祇園 ...
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松本駅から糸魚川駅を結ぶJR大糸線。
かつてのスキーブーム期には三大都市から夜行のシュプール号が来ており、現在でも冬のスキーシーズンには、外国人観光客を中心に賑わいます。
現在運行されている優等列車は基本的に、新宿駅〜南小谷駅の特急あずさ号1日1往復だけです。
通常は新宿から松本行きで運行される特急あずさ号ですが、期間限定で1往復(あずさ1号/38号)松本〜白馬の延長運行が発表されました。
この通り新宿駅の発車標には、白馬行きと表示されています。
列車の行先表示器にも「白馬」と出ているこちらの列車。実は途中の松本駅で運行を終えてしまうみたいです。
一体どういうことなのか、新宿駅から白馬駅まで全区間乗車してみましょう。
朝6:40、新宿駅前に来ました。
新宿駅と一体化したバスタ新宿へ向かって夜行バスが到着する頃。偶然にも個室夜行バスで人気の、ドリームスリーパーが通過してきました。
乗車前に指定席券売機で、あずさ1号を見てみます。
新宿〜白馬が一列車で表示されており、指定席は満席とのこと。また、白馬までではグリーン車に乗車できないみたいです。
今回は4日前に指定席を確保しておき、その時には窓側が9割方埋まっている状況でした。
そして指定席特急券もこの通り、新宿から白馬まで1枚の切符で発券されており、明らかに一本で行けそうな券面です。
9番線ホームには12両編成の特急あずさ1号が停車中。
発車標にはしっかり白馬行きと表示されていますが、「前寄り9両は松本止まり」とも出ていました。
確かに前寄り9両にあたる4〜12号車を見てみると、「松本」と表記されています。
連結部を通り過ぎて後ろ寄り3両へ行ってみると…
1〜3号車についてはしっかり「白馬」と表記されていました。
停車駅についても、「豊科、穂高、信濃大町、白馬」と出ており、大糸線まで走りそうです。
なるほど、松本駅で切り離して後ろ3両だけ大糸線まで走るのか!
と言いたいところですが、後ろ3両も白馬まで行くことはありません。
どんな運行をするのか、とりあえず車内へ乗り込みましょう。
車内表示器では停車駅が流れています。
定期列車の大糸線直通特急あずさは南小谷行きなので、停車駅案内が白馬駅手前の信濃大町で終わるのは珍しいです。
7:00 新宿駅 発
この時点で多くのお客さんがいらっしゃって、既にお隣にも座られていました。
朝一番の特急あずさ号ということで非常に人気、特に登山客が多い印象です。
新宿駅周辺都会の景色に見送られつつ、特急あずさ号の白馬行きの自動放送が流れます。
車内表示器も対応しており、「1〜3号車は白馬行き、4〜12号車は松本行きです。」と案内されていました。
続いて、肉声放送ではこの車両が白馬駅まで行く訳ではないことが案内されました。
「松本駅で同一ホームに停車している3両編成のあずさ号車両にお乗り換えいただくことで、大糸線白馬駅まで運行を拡大しています。」と放送されます。
この通り、実際には12両全てが松本駅までの運行であり、追加運行している松本発白馬行きの特急あずさ号へ乗り継ぐというのが実体です。
一列車とすることで、特急料金が通算で計算されたり、松本駅を跨いでいても指定席の確保が一度で済んだりと、乗客的にもメリットが大きくなっています。
車内放送を聴きつつ、高円寺駅を通過。
三鷹駅までの複々線区間、中央・総武緩行線を追い抜きます。
朝の時間帯は本数が多いため、特急列車でもある程度速度が抑えられているのが特徴です。
中央線快速にも普通列車グリーン車の導入予定で、各駅ホーム端では2両分延長工事が行われ、現在は立ち入り禁止になっています。
立川駅に到着しました。
ここで車内ほとんどの座席が埋まります。
三鷹車両センター横を通過。
ちょうど中央線に導入予定の普通列車グリーン車両が止まっていました。
都内最後の停車駅となる、八王子駅にも停車。貨物列車が止まっているところです。
中央本線は東京都より、一瞬神奈川県に入ります。
最初の駅となる、相模湖駅を通過。1948年から開催されているという、さがみ湖湖上祭花火大会の幕が提げられていました。
3駅ほど過ぎると山梨県に入り、上野原駅を通過します。
12両と長編成のため、カーブでは先頭車両を見られます。
このE353系は空気ばね式を採用しています。台車上に設置された空気バネを空気の出し入れによって伸び縮みさせ、カーブでも速度を落とさず通過できるのです。
中央本線の中でも主要駅、大月駅に到着します。
多くの方が下車されまして、外国人観光客も多くいらっしゃいました。
多くの方が富士急行線へ乗り換えられると思われ、新宿駅から直通する特急富士回遊も運行されています。
4.6kmに及ぶ笹子トンネルへ入り、高速で通過していきます。
トンネルを抜けたところ、ぶどう畑越しに広がる甲府盆地の景色も非常に綺麗でした。
特急あずさ号では車内販売が終了していたのですが、2021年7月から再開。
アイスクリームの販売も再び始まっており、色々買ってしまいました。
スプーンをつけ忘れられてしまったので、今回は偶然一緒に買っていたコーヒーでフロートに。
左手から身延線が近づいてきました。
金手駅の真横を通過するところで、JR東海の車両がやってきました。JR身延線の普通列車です。
もうすぐ甲府駅に到着するところで、甲府城がすぐ横に迫っています。
石垣や櫓などほぼ真横の状態となっており、ここまでお城を近くで見られるのは珍しいです。
山梨県の県庁所在地で主要駅となっている、甲府駅に到着。
すぐに韮崎駅にも止まります。
山梨県最後の駅となる、小淵沢駅に到着。
日本一標高が高いJR線で知られる高原鉄道、小海線の乗り換え駅。バブル期に栄えた清里駅や、星空が綺麗な野辺山駅などが人気の路線です。
こうしているうちに長野県へ入りました。
諏訪盆地の入口である茅野駅に到着、諏訪大社の最寄駅となっており、多くの方が下車されました。
お隣上諏訪駅にも停車しまして、この辺りは諏訪観光の拠点として重要な駅となっています。
次の下諏訪駅は諏訪大社下社の最寄駅ですが、この列車は通過。奥に停車中の飯田線直通普通列車に乗り継ぐよう案内がありました。
上諏訪駅を発車後しばらくは、諏訪湖も見られます。
建物がたくさん立っていて隙間から見る形になるため、あまり開けた感じでありませんが…。
岡谷駅に到着しました。
岡谷オフレールステーションが隣接しており、その向こう側には立派な中央自動車道の高架橋が直交しています。いつもこの下を潜る時には、圧倒されてしまうところです。
特急あずさは高架線へ登って行きましたが、一本向こうへ離れていく線路があります。あちらは南側の辰野駅まで迂回している、中央本線の旧線です。
1983年に新線が開業したことにより、特急は全てトンネルでまっすぐ貫く新線を走るようになりました。
中央本線は東京駅から名古屋駅までを結ぶ路線。路線としては塩尻駅で進行方向が変わる線形で、左手より名古屋方面からの線路と合流します。
塩尻駅から南の名古屋駅寄りはJR東海エリアです。この特急あずさは引き続きJR東日本エリア、篠ノ井線を走ります。
塩尻市はワインでも有名なまち、ホーム上ではブドウ栽培を行っています。
南松本駅にはタンク車など貨物列車が停車中。
四日市港より名古屋駅からの中央本線を通って運行されており、危険物輸送に制限がある中央自動車道恵那山トンネルでは不可能な安定輸送を担っています。
9:38 松本駅 着
車両基地に大勢のE353系に迎えられながら、松本駅に到着です。
白馬行きの特急あずさ1号ですが、この車両での運行はここで終了です。
行先表示器も回送になりました。
英語放送含めかなり頻繁に案内されていましたが、やはり一般のお客さんには理解しづらいのでしょう。到着してもまだ席に座ったままの方も半分くらいいらっしゃいました。
ところで同一ホームでの乗り換えと案内されていましたが、お隣には列車の姿がありません。
もう少し先へ進んでいくと…
3両編成のE353系が止まっていました。こちらが松本駅より白馬駅まで運行される特急あずさ1号白馬行きです。
行先方向幕にも同じく、あずさ1号白馬行きと表示されていました。
1時間後にも定期列車の特急あずさ5号南小谷行きがやってきます。
大糸線に特急あずさ号が2往復やってくる日ということが、これでよく分かります。
松本駅止まりで回送列車になった、新宿駅より連れてきた車両。ここで向かい側へ乗り継ぎです。
9:48 松本駅 発
10分時間があるので、改札内での買い物程度ならできます。先ほどと同じ座席に座りまして、松本駅を出発です。
全ての停車駅案内はされず、次の停車駅のみ流れるようになりました。
大糸線を走りますが、しばらくは篠ノ井線と並行するため、ちょうど長野駅からの特急しなの6号とすれ違いました。
特急あずさの由来である梓川を渡ります。あずさが梓川を渡るのは、大糸線を走る時だけです。
大糸線内最初の停車駅、豊科駅に到着しました。安曇野市の中心部に位置する駅です。
次の停車駅は同じ安曇野市内の穂高駅、ちょうど普通列車と行き違いました。
近くに穂高神社や大王わさび農場など観光地が多く、わさびソフトクリームが有名です。
大糸線は非常に景色の良い路線として知られており、電車が電気を摂る架線を吊り下げる架線柱が景色の悪い方だけに立っています。
これによって柱が車窓の邪魔をしないでいてくれるのです。
高瀬川を渡りますと、まもなく信濃大町駅到着の放送が流れます。
ここからは富山県へ北アルプスを貫く、立山黒部アルペンルートが形成されています。
電気バスやロープウェイなどを乗り継いでいく、交通オタクにはたまらないルートのはず。
「次は終点白馬」が表示され、いよいよ最後の区間です。
車掌さんによって左手に見える、仁科三湖の案内がされました。
最初に見えてくるのは木崎湖、春になるとボートなどのウォータースポーツを楽しめます。
パラグライダーで降りていらっしゃる方もいらっしゃいました。
少しの間山の中を縫って走り、簗場駅で普通列車と行き違いのため、運転停車が行われました。
次に見えてくるのは小さいですが、中綱湖。ワカサギやフナなどの魚釣りも人気です。
最後の青木湖が一番大きく、長野県内屈指の深さと透明度を誇ります。
北アルプスの山々と共に美しい湖を楽しめる、大糸線行き特急あずさに乗る醍醐味と言って良いでしょう。
近くにスキー場のある、神城駅を通過。臨時で運行される特急しなの白馬行きは停車します。
10:55 白馬駅 着
新宿駅から3時間55分、松本駅での乗り継ぎを経て終点の白馬駅までやってきました。
この列車は白馬駅到着後、回送列車になります。
定期列車の特急あずさならこのまま南小谷まで行くところですが、しばらくここで待機していました。
また、3両編成と短いE353系が来るのも珍しいです。
しばらくすると、定期列車の特急あずさ号南小谷行きも来ました。
さらに、今日は臨時列車特急しなの81号白馬行きの運行日。383系電車とも並ぶ光景も見られました。
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7〜9月の間、毎週末を中心に延長運行される、特急あずさ1号白馬行き。ぜひこの機会に乗車して、大糸線までいらっしゃってみてください。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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