2025年4月、大阪・関西万博が開幕します。
会場へのアクセスを担うJRゆめ咲線で、ラッピング車両「JR WEST Parade Train」が走り始めました。
車内上部には、LEDパネルを一面に設置。
AR技術を用いて、万博への期待感を高める演出が行われます。
通勤車両とは思えない、華やかな演出が行われる特別な車両。
いったいどんな電車になっているのでしょうか?
JR WEST Parade Trainが走り始めたのは、2024年12月14日。
大阪環状線・JRゆめ咲線を走るとされていたため、まずは大阪駅で様子を見ていました。
いきなりラッピング車両が来ましたが、こちらはユニバーサルスタジオジャパンのマリオラッピング。
全面水色なので一瞬これかと思いましたが、前から走っているラッピング車両です。
大阪環状線・JRゆめ咲線で走っているのが、こちらの323系電車。
銀色の車体にオレンジのラインで縁取った、シンプルなデザインです。
Xで情報収集しつつ大阪駅にいましたが、今どこを走っているのか中々分からず…。
その中で3時間前に、JRゆめ咲線を走っていた情報だけ発見し、どうやら大阪環状線ではなくJRゆめ咲線内を往復しているみたい。
と言うわけで、JRゆめ咲線の分岐駅である、西九条駅へ向かうことにしました。
通常の323系電車内は、ご覧の通り。
網棚すぐ上は特に何もなく、その上部に広告が差し込まれています。
西九条駅に到着し、お隣のホームにJRゆめ咲線の電車がやってきました。
JR WEST Parade Trainは「LS11編成」を改造しています。
車両前面に「LS11」と書かれた編成が、いきなりやってきてくれました。
先頭部分まで歩いて行きますと…
いらっしゃいました!
先頭車両だけ水色のラッピングを施した、「JR WEST Parade Train」です!
空色を背景にしたことで、外の風景と一体化したような開放感が溢れます。
前面中央部にはヘッドマークのようにして、「JR WEST Parade Train」と描かれていました。
ラッピングには、「オープンカーでパレードに参加するわくわく感」を表現しているとのことです。
出入り口近くにはJRグループ7社と日本民営鉄道協会(72社)が共同で行なっているPR活動、「Switch! SUSTAINABLE TRAIN」のロゴが入っています。
リボンや紙吹雪の描かれたラッピング車両、車内へ入りますと…
なんだこれは〜!?
上を見上げると華やかな映像が流れており、車内を彩ります。
シャボン玉やリボンが流れていくような映像に目を奪われつつ、西九条駅を出発。
こちらの色も、徐々に変わっているのが分かります。
カメラで撮影された外の映像をリアルタイムで投影することもでき、実際の誘うとLEDパネルの映像が繋がります。まさにオープンカーのような空間になるそうです。
映像にはAR技術を使ったエフェクトが重ねられ、「水都」「食」「歴史」「食」の4種類があるとのこと。他に「万博仕様」の演出もあります。
「水都」ではイトマキエイなど魚が泳ぐ姿、「食」ではお好み焼きやたい焼きが流れるそうです。
この演出を楽しめるのは、ラッピングが行われている1両のみ。
酔ってしまう方もいらっしゃいそうなので、他の車両へ移れるものも一応安心材料です。
ユニバーサルスタジオ駅で、ほとんどの方が下車されました。
なんなん!?この電車! pic.twitter.com/r8RihxhQKQ
— パスケース (@Pass_Case) December 14, 2024
映像の動いている様子が、ご覧の通り。
いろんなテーマに沿ったエフェクトや、車窓と連動したオープンカーのような演出も、今後楽しみにしたいところです。
あっという間に終点の、桜島駅に到着。
改造の施された車両について、詳しく見て行きましょう。
扉すぐ両側には、ボコっと飛び出た箱みたいなのが置かれています。
おそらくLEDパネルで演出を行うための、機械が入っているのでしょう。
座席はロングシートですが、端部分に長方形のLEDのパネルを設置。
そのため両端の座席のみ、通常車両と異なっています。
背もたれ部分が突き出ており、肩甲骨あたりに少々圧迫感があります。
比較のために、こちらが通常車両です。
広告が差し込まれているの部分に、LEDパネルを設置。
扉の両側にもたれ掛かれるようなスペースがありますが、ここに四角い箱が置いてありました。
また、座席端っこにある板は、やや内側に角度がついています。
Parade Trainではこの角度を直角にして、座席位置を調整。窓枠より左側に1人分座席を設け、突き出た背もたれを設置していたのでした。
Parade Trainの方へ戻りますと、窓枠部分にカーテンを開けている旨の説明書きがあります。
LEDパネルを設置しているため、ロールカーテンは撤去しているそう。
LEDパネル破損による怪我を防ぐいたが上から被せられており、それを支える部品が窓に直接くっついています。
そのため物理的にも、カーテンを閉められない構造です。
特別仕様が施された、1両だけのラッピング車両。
外からでも中々の存在感を放つ電車を、西九条方面へお見送りしました。
JRゆめ咲線の終着駅である桜島駅は、万博会場のJR最寄駅となります。
桜島駅と夢洲の間で、シャトルバスが運行されるとのこと。
駅前では工事が行われている真っ最中。シャトルバスに乗車するお客さんの滞留スペースとして、広場が作られていました。
また、線路の行き止まり方向にホームを延伸するように、臨時改札への通路が建設されています。
開放感あふれる木造とし、万博終了後は木製ベンチ等に転用するそうです。
通路の突き当たりには建物の骨組みらしき構造物、あちらが臨時改札になります。
建物内にはシースルーLEDパネルを設置し、万博をイメージする演出が実施されます。
いよいよ目前に迫った、2025年の大阪・関西万博。
アクセス輸送を担うJR西日本でも変化が現れ、開幕の時が近づいている実感が湧いてきました。
特別な演出が行われる「JR WEST Parade Train」は、2月頃にもう1編成投入されるとのこと。
今後出会える機械が増えると思うので、ぜひ大阪環状線・JRゆめ咲線にて乗ってみてください。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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