-
【大雪の金沢】大阪に行かないサンダーバード 臨時ダイナスターも敦賀へ![2401大寒波(1)]
大寒波が襲来している北陸地方、金沢駅の鼓門前も雪景色になっており、平日とはいえ普段より観光客も少なめです。 今日は特急サンダーバード号と特急しらさぎ号が終日運休。北陸から大阪・名古屋方面 ...
続きを見る
大雪に伴い、全便運休になった特急サンダーバード・しらさぎ。
一方で、北陸新幹線は動いており、迂回ルートによって金沢から京都まで行くことができます。
東海道新幹線では大雪の影響を受ける中、東京を経由した金沢から京都の迂回乗車の様子をお届けします。
こちらは金沢駅、北陸新幹線のりばです。
この前日は大宮〜上野でパンタグラフ故障により、JR東日本の新幹線が全て止まったりと、大きな混乱がありました。
ここで撮影していたらテレビ局の方がインタビューしにいらっしゃったのですが、昨日新幹線に乗れなくて困っていた人のカットを撮ろうと探していた様子です。
さて、特急サンダーバード号・しらさぎ号が運休したことにより、北陸新幹線を使って名古屋・大阪への迂回ルートが設定されています。
金沢から名古屋へ行きたい人は、「北陸新幹線(金沢→長野)+特急しなの(長野→名古屋)」。または「北陸新幹線(金沢→東京)+東海道新幹線(東京→名古屋)」のルートが設定されています。
米原・京都・大阪へ行きたい人は、「北陸新幹線(金沢→東京)+東海道新幹線(東京→米原・京都・大阪)」のルートが設定されています。
この迂回ルートを利用するのに必要なのは、特急サンダーバード号・しらさぎ号・ひだ号ルートの乗車券と、迂回ルート上の特急券です。
乗車券は迂回ルートである必要はないので、遠回りしたことで乗車券が高くなることはありません。
今回は金沢から京都へ行こうと思っており、特急サンダーバードの経路の乗車券は買ってあります。
北陸新幹線(金沢→東京)と東海道新幹線(東京→京都)の特急券を購入し、この3枚で金沢から京都へ迂回ルートを利用できるようになりました。
次に発車する東京行はくたか号は、発車50分前の時点でグランクラスも満席。
少し前まで指定席も空いていたのですが、急に埋まってきました。
自動改札は通れないので、駅員さんのいる有人改札を通ります。
発車20分前から、自由席には少し列ができる段階です。
白山総合車両所より、E7系新幹線が入線してきました。
一番空きがちな1号車ですが、この時点で窓側は全て埋まるくらいでした。
13:58 金沢駅 発
お昼になっても積もりゆく雪から守る屋根より、北陸新幹線は金沢駅を出発。
しばらくすると左手には車両基地が見えてきて、金沢から大阪・名古屋方面へ向かう特急車両が沢山いました。今日1日はゆっくりお休みの日です。
車内表示器では北陸地区の運転状況が繰り返し流れており、特急サンダーバード・しらさぎ終日運休の案内もされていました。
金沢から富山の県境、雪深い山々を越えて砺波平野まで来ました。
新高岡駅を発車する時には、電線に雪が吸い付けられているような、雪国を目の当たりにします。
富山駅から分岐するJR高山本線、特急ひだ号も高山〜富山で8本が運休になりました。
C席もほぼ埋まるくらいの乗車率になりまして、富山駅を出発します。
車両基地にはJR高山本線の気動車などが止まっています。
HC85系もここにいるかと思いますが、見当たりませんでした。
黒部宇奈月温泉駅を出発し、新潟県に入りました。
波の荒く冷たい日本海も結構近くに見られます。
糸魚川駅到着前、大糸線の糸魚川〜南小谷駅では終日運休と肉声による案内もありました。
糸魚川駅では車両に付いた雪を落とすため、2分ほど停車します。
これに関しては英語での自動放送も登録してあって、非常に驚きました。
雪を落としたことによる遅れはすぐに回復し、上越妙高駅に到着。これまではJR西日本管内でしたが、JR東日本管内に入ります。
はくたか号は飯山駅を通過。
雪が降っていても整備新幹線の最高速度260km/hで走っていきます。
枝に雪が積もったリンゴ畑を横目に、まもなく長野駅に到着の放送が流れます。
長野総合車両センターには役目を終えた横須賀線のE217系電車が停まっていました。
金沢から名古屋へ向かう方は、長野駅で下車して特急しなの号に乗り換える迂回ルートがあります。乗換時間は30分ほどで、結構な時間です。
長野駅でJR西日本からJR東日本の方へ、乗務員さんが交代されました。
運行情報案内も、北陸地区から首都圏のものに変わっていきます。
トンネルを抜けて上田市に入ると、雪はすっかり無くなってしまいました。一つ山を越えただけで、かなり景色が変わるものです。
このはくたか号は、長野から高崎までノンストップの速達型。軽井沢駅も颯爽と通過していきました。
長野行き新幹線開業によって、廃止された信越本線の横川〜軽井沢。
使われなくなった架線柱も錆びており、最近では軽井沢駅に残っていたホームなども解体が進められているそうです。
碓氷峠のトンネルの切れ目では僅かながら、雪を見ることもできました。
関東地方に入りまして、山頂部分に雪模様を描いた浅間山がくっきり。
上越国境を越えてきた上越新幹線の高架橋と合流し、高崎駅に到着です。
高崎駅からは、新幹線自由席を利用する方も多数。
通路にも多くのお客さんが立たれるようになりました。
上越新幹線内は2023年春のダイヤ改正で最高速度が引き上げられ、275km/hでの運行が可能になっています。
ここで、24日始発駅出発の、寝台特急サンライズ号運休の情報が出てきました。山陰地方が大雪なので、上下列車ともにお休みです。
東北新幹線の高架線へと近づいていき、大宮駅に到着します。
昨日はこの辺りでパンタグラフが故障し、北陸新幹線や東北新幹線が運休になりました。
復旧作業中には作業員さん方2人が感電されたようで、心から無事を祈ります。
JR東日本の新幹線車両基地である、東京新幹線車両センター、E5系やE7系が停まっています。
前に新幹線が詰まってしまっているようで、上野駅手前の地下区間で一時停車。
お隣に回送列車が停まっていたので、発着ホームも少々制限されていたようです。
この影響で、終点の東京駅には4分遅れの到着となります。
向かいには先行していた山形新幹線つばさ号が停車中。連結相手はE2系やまびこ号ですが…
1編成だけのディズニーリゾートラッピング車両でした。
実際に見てみると車両全体に色味があって、かなりカラフルなんですね。
16:52 東京駅 着
金沢駅から2時間54分、終点の東京駅に到着しました。
向かいに停まっていたのが、ディズニーラッピングのE2系新幹線。
側面から見た方が華やかさも伝わってよさそうです。
東京駅からは京都駅へ向かうべく、東海道新幹線に乗り換えます。
のりかえ改札でも乗車券の経路的に弾かれてしまうはずなので、自動改札ではなく有人改札を通ります。
17:09発の、のぞみ429号新大阪行きに乗車。
東海道新幹線も関ヶ原で雪が積もっているため、最大40分程度遅れるとの案内が流れていました。
JR西日本のN700系新幹線に乗車。
運休ではないので安心ですが、この先どうなるでしょうか…。
17:09 東京駅 発
お世話になったJR東日本の新幹線たちから離れ、東京駅を出発しました。
都心から出ていきまして、夕焼けが雲でキッパリと分けられています。
東海道新幹線でも、しらさぎ号・サンダーバード号の運休案内が出されていました。
新横浜駅を出発しまして、名古屋駅〜新大阪駅で速度を落として運行、遅れ見込みについて放送されます。
現時点ではしっかり東海道新幹線の最高速度、285km/hまでスピードに乗っています。
それでも名古屋〜新大阪では速度を落としての運行。どれくらいのものなのでしょう…?
静岡県に入りまして、三島駅では外側からこだま号を追い抜きます。
そしてほぼ定刻通り、名古屋駅に到着しました。ここから速度制限が掛けられている区間になります。
名古屋市内で積雪は見られず、パラパラしている様子もなく。
しばらくすると雪が積もり始めましたが、枕木も分かる程度。
これくらいなら通常通り走れるんでしょうが、前に列車がいるので170kmほどと、確かにゆっくりです。
岐阜県内でさらに速度が落ちて、115km/h前後に。
線路もだんだんとレールしか見えなくなってきました。
普段なら200km/h以上で通過するところ、岐阜羽島駅のホームが無い通過線を115km/hほどで走り抜けました。
さらに雪が積もっているところのようで、60〜70km/hで安定するように。
確かに線路上の雪も、中々膨らんでいる様子です。
大きな屋根を完全に覆うような雪で、北陸で見たのより凄いかも。
そして遂に東海道新幹線の難所とも言える、関ヶ原の山を越えていきます。
暗いながらも、伊吹山の雪模様が薄っすらと浮かんでいました。
オレンジ色の街灯に照らされている、まさに関ヶ原のまちを走ります。
いよいよ山岳地帯になりまして、雪が真横へ流れるように降ってきました。木々の枝にも雪が丸く集まっています。
ところどころでトンネルを挟みつつ、漫画でよく見るスピード線みたく、横殴りの雪が映っています。
滋賀県に入るとスピードが上がり、115km/hに復帰しました。
北陸本線を目にしつつ、新幹線の線路沿いには真っ白に埋もれた設備が現れます。
その直後、こだま号が向かいに停車中の米原駅を通過しました。
彦根市内の時点で230km/h近くまで出ており、かなり速度が回復しました。
ここから先はこれぐらいの速度で走り続けています。
それでも雪のせいか、かなり霧が濃く見えました。
南びわ湖駅予定地あたりでは、雪がほぼ無くなっている状態です。
滋賀県から京都府に入り、山科あたりで京都駅に到着の放送。
赤く光る京都タワーを眺めつつ、今回の目的地である京都駅となります。
19:21 京都駅 着(30分おくれ)
大雪で遅れながらもこの通り、無事京都駅に到着することができました。
お隣にはすぐに、後続ののぞみ53号博多行きが到着。こちらも約30分おくれとなっています。
全体的に見ても、京都駅の時点でおくれ約25〜30分のようです。
名古屋〜新大阪で速度を落として運行とありましたが、新大阪から京都までの間では、数分程度の遅れで済んでいるのでしょう。
東京方面の発車標には遅れ表示がありませんでした。
山陽新幹線区間へ入っても遅れは生まれるようで、広島では40分となっていました。
そして金沢駅からの北陸特急が運休になってもこの通り、迂回ルートで京都駅まで辿り着くことができました。
荒天の中でも安全な輸送と共に、なるべく目的地へ辿り着けるよう手段を提供してくれる鉄道。
特に北陸新幹線は新しく雪にも対応していることから、この状況下でも通常通り走っていたのが驚きでした。
特に主要都市間において、通常のルートが停まっても、JR各社は代替ルートを提示してくださることがよくあります。
ぜひ案内に注目していただきまして、移動の選択肢を増やしていただければと思います。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
-
【大雪でも走る!】東海道新幹線を襲う大寒波 現場はどうなっている?[2401大寒波(3)]
関ヶ原の大雪の影響を受け、速度を落として運行する東海道新幹線。 1月25日の今日も東海道山陽新幹線では、30〜40分程度の遅れを持って走っていました。 スプリンクラーの洗礼を受ける、豪雪 ...
続きを見る