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【超快適】ひのとりで行く奈良→名古屋 近鉄特急乗り継ぎを駆使!
新型名阪特急として、2020年春に運行開始した近鉄特急ひのとり。名古屋〜大阪難波を結び、その快適性から多くの人から人気を集めています。 大阪難波〜近鉄名古屋の顔とも言える特急ひのとりです ...
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日本一路線総延長が長い大手私鉄、こちらは終着駅でもある近鉄名古屋駅です。近鉄はその路線長を活かし、多くの特急列車を走らせています。
近鉄特急では特急同士30分以内に乗り換える場合、特急料金を距離全体に対して計算してくれます。
列車ごとに別々で計算されないので、非常に安く済むのです。
この近鉄特急乗り継ぎを、最大限活用した切符がこちらです。近鉄名古屋から大阪阿部野橋駅まで特急4列車を乗り継ぎます。
1本目 近鉄名古屋〜伊勢中川
最初に乗りますのは、賢島行き特急列車です。
ちょうど入線してきた名阪特急ひのとりを横に、地下空間を登っていきます。
地上に出るといつものように近鉄特急が待ち構えており、何が停まっているのかガチャガチャみたいなものです。
さらに左手にはJRの車両基地が広がっており、HC85系やキハ85系が見送ってくれました。
富吉検車区にはひのとり2編成がいて、先進的なデザイン性には思わず惹かれます。
木曽川を渡ると、愛知県から三重県に入ります。
最初の停車駅は桑名駅です。
ここで乗り換え可能な養老鉄道、三岐鉄道北勢線は近鉄から切り離された路線。赤字路線のために経営分離されて、近鉄の資本が入りながらも別会社となっています。
近鉄富田駅から分岐するのは三岐鉄道三岐線。三岐鉄道は貨物輸送を中心として、旅客輸送も行っていましたが、北勢線も受け入れることになりました。
黙々と白煙を上げるコンビナートの煙突、四日市のシンボル的存在です。
四日市市は三重県で一番大きな街であり、近鉄四日市駅が中心駅となります。JR四日市駅は完全に貨物駅と化しており、百貨店やアーケードが広がる近鉄四日市駅の方が明らかに大きいです。
サーキット場でも有名な鈴鹿市、近鉄名古屋線の白子駅には特急が停まります。
観光特急しまかぜ以外、全列車が停車する津駅に到着。
向かいには名阪特急アーバンライナーがいました。あちらは停車型の乙特急なので、今停まって来たような停車パターンです。
JR東海との乗換駅でもあり、日本一短い駅名として知られます。
特急乗り継ぎのミソとなる、中川デルタ線に入りました。
右手に分かれていったのは、名古屋と大阪を直接結ぶ中川短絡線です。しかし今回は乗ったのは名伊特急なので、左の線路を走っています。
近鉄名古屋から大阪阿部野橋に近鉄特急で行くなら、途中まで名阪特急に乗っておけば良いです。
そこを伊勢発着の特急を利用し、伊勢中川駅経由の特急2本にすることで、特急乗り継ぎの本数が増えています。
伊勢中川駅で下車しまして、今度は伊勢から関西方面へ向かう特急に乗り継ぎます。
名阪特急は30分に1本程度なので、近鉄名古屋〜伊勢中川と伊勢中川〜大阪難波の特急を乗り継いだ方が早い場合もあります。
実用的な特急乗り継ぎのため、対面ですぐ乗り換えられたのですが、30分以内の乗り継ぎなら認められているので違う列車を選択しました。
ホーム上には3方向への列車がズラッと並びます。近鉄の特急網において一番重要な場所と言っても過言ではありません。
2本目 伊勢中川〜大和八木
選んだのは京都行き伊勢志摩ライナー。イルカのように尖った顔のスタイリッシュさが非常に格好良いです。
レギュラー車両は4色の青色によって、爽やかな伊勢志摩の海を思わせます。
他にもデラックス車両やツイン席・サロン席など魅力的な設備がたくさんです。
今度は伊勢から大阪へ向かう線路に入ります。
三角形を描く中川デルタ線、いろんな広告塔が立っていますが、一つちょっと不思議な顔が…。
近鉄大阪線の山へ入ると、ぐんぐんスピードを上げていきます。
5,652mに及ぶ大手私鉄最長の山岳トンネル、新青山トンネルへ突入。
このトンネル前後の駅は、秘境駅のようにも扱われています。特に西青山駅周辺には、本当に何もありません。
伊賀神戸駅からJR関西本線の伊賀上野駅を結ぶ、伊賀鉄道が合流してきました。
こちらも元々は近鉄伊賀線、現在は忍者列車などを走らせて観光客も取り込んでおり、伊賀市中心部からの交通を支えています。
近鉄特急による大阪への通勤客輸送を狙い、近鉄が開発した名張市のニュータウン、桔梗が丘を通過しました。
山も夕陽に照らされて、とても暖かな色合いに。三重から奈良の県境にかけては、素敵な田舎風景が広がります。
大和八木駅に到着しました。
隣には大阪難波行きのアーバンライナーが停車中。この伊勢志摩ライナーは京都行きなので、大阪方面へ行きたい人は対面乗換で乗り継げます。
アーバンライナーが出発したあと、伊勢志摩ライナーも京都へ向けて走り出します。
大和八木で立体交差している橿原線を走るために、右側の新ノ口連絡線へと入っていきました。
3本目 大和八木〜橿原神宮前
大阪線の真下を通ってきた、京橿特急に乗車します。
大和八木の次が終点の橿原神宮前駅、そのためお客さんはほとんどいません。
日本の始まりの地とされる橿原神宮は、陸上競技場、スタジアムの向こう側にあります。
大和八木駅から僅か5分で、橿原神宮前駅に到着です。
通常、特急の短区間利用は時間あたりの料金が高くなります。しかし、最初にも説明した通り特急料金が通し料金なので高く付きません。
ここまで乗り継いできた特急は、新幹線と同じ線路幅の標準軌でした。
しかし、次に乗り換える特急は狭軌。ほぼ全てのJR在来線と同じ線路幅です。
近鉄は2種類の線路幅の路線を持っており、それぞれに特急列車を走らせています。
4本目 橿原神宮前→大阪上本町
最後に乗車するのは、「青の交響曲(シンフォニー)」です。
吉野から大阪阿部野橋を結んでおり、紺色に金ラインでギラギラしすぎていない上品な高級感を感じます。
車内に入るとベンチと本棚が並んでおり、落ち着いた大人の雰囲気が漂います。
客室はカーペット敷きで、座席もフカフカ。お金持ちの家に来たみたいです。
この他にも対面で座れる、ツイン席・サロン席も備わっています。
青の交響曲に乗ったら必ず来たいのが、2号車のラウンジ車両です。
カウンターでは車内販売を行っていて、実質食堂車と言ってしまって良いと思います。
ケーキやアルコールなど、奈良らしさを全面に押し出したメニューです。
その中でいちばんオススメしたいのが、奈良大和肉鶏カレー。
噛みごたえのある鶏肉がゴロゴロと入っていて、程よい辛さがとピッタリ。ビールと一緒に楽しめる最高の空間です。
2019年に世界文化遺産に登録された百舌鳥・古市古墳群。大山古墳が突出して有名ですが、古市駅周辺の古墳も登録されています。
古市検車区の向こう側には白鳥陵古墳、駅を過ぎても応神天皇陵、仲津山古墳、古室山古墳など、モコモコした鍵穴が至るところにあります。
太陽も今日のお役目を果たし、大阪の住宅街を影絵にし始めました。
天王寺の太陽に負けないキラキラしたビル群、その中で突出しているのがあべのハルカスです。
日本一高いビルで、近鉄が総力を挙げて作り上げました。
列車は吉野でゆったりした時間を過ごした人々を、キラキラした都会のビル群へと帰します。
ゴールの大阪阿部野橋に到着しました。
近鉄には色んな種類の特急があって、それを名古屋から大阪までひのとり一本で行くのと、あまり変わらない料金で楽しませてくれました。
しまかぜの成功から観光特急に力を入れており、ますますの発展がが期待されます。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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