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【只見線の日本酒観光列車】只見Shu*Kuraで行く新潟〜只見が最高![只見Shu*Kura(1)]

2022年10月22日

 

おはようございます。こちらは朝の新潟駅です。

 

発車標には「只見」の文字。今日は信越本線・上越線から只見線へ直通する、この列車に乗車します。

 

列車の正体は、只見Shu*Kura。普段は十日町や越後湯沢から上越妙高などで走るShu*Kuraですが、今日は只見へ向かいます。

2019年にもほぼ同じダイヤで運行されましたが、今回も臨時列車として設定。通常通り指定席料金530円と乗車券だけで乗れます。

 

2022年10月1日に只見〜越後川口の運行を再開し、全線が繋がった只見線。この列車はその復旧区間を走る訳ではありません。

 

しかし、数ある観光列車の中でも非常に満足度が高く、追加料金は530円というコスパの良さ。そんな列車が新潟から只見のアクセスを担うなんて、素敵なものです!



方向幕には臨時の表示が出ています。

一般販売されているのは3号車のみ、1号車は旅行商品、2号車はフリースペースです。

 

座席はリクライニングとなっています。車内の様子については以前、越乃Shu*Kuraに乗った時の記事をご覧ください。



07:07 新潟駅 発

ここ5番線ホームは、羽越本線特急が発着するホーム。東京からの上越新幹線から特急いなほへ対面乗り換えができます。

 

右手には上越新幹線の高架橋とともに、日本海最大の政令指定都市である新潟を発ちます。

 

高架橋が左側へ移りますと、真っ直ぐ進んでいくために信越本線から離れていきます。

 

磐越西線、羽越本線の乗換駅となる新津駅に到着。新潟の鉄道の中枢として、現在でも重要な拠点です。



Shu*Kuraといえば、2号車での車内販売が非常に魅力的。

「蔵守~Kuramori~」ではテーマとなる新潟の日本酒を楽しめる商品が沢山です。

 

臨時であるこの列車では、お弁当系の商品を扱っていませんでした。

 

メニューについてはご覧の通り。お弁当やおつまみを取り扱っていませんが、そんな中でもお酒は楽しめます。

 

こちらは鯛茶漬けと日本酒、そして呑み比べセットです。

 

最初に購入したのは、とにかく一番おすすめの鯛茶漬け(550円)です。

日本酒(300円)とともに、朝に優しい口当たりのお茶漬けを楽しめます。

 

続きまして、生ビールセット(870円)。新潟限定のビールと鮭は最高です。

 

ジワ〜っと鮭の旨味が出てきて、これはShu*Kuraで人気な訳が分かります。

 

東三条駅からは弥彦線が分岐、線内の燕三条駅で上越新幹線と乗り換えられます。

 

長岡駅では、東京から来たであろう方々も乗り換えて来られました。特急しらゆきには追い越されませんが、しばらく停車します。

 

その先、長岡の広大な貨物駅の横を通過していきました。

 

最後に、こしひかりジェラートを買ってきました。新潟駅で買ってきたお酒とともに楽しみます。



Shu*Kuraでは無料試飲として、日本酒が振る舞われます。今日のお酒は『しただみ』です。

越後と会津には古くから結ばれていた、「八十里越はちじゅうりごえ」という街道がありました。現在、一般車両が通れない三条〜只見の八十里越。ここも高規格道路にする計画が進められています。

地域の市町が、八十里越街道が再び懸け橋となることを願い、新潟県三条市下田郷と福島県南会津郡只見町で育った米で、日本酒をつくりました。

この「しただみ」は、下田郷の「し」、只見町の「ただ」、南会津の「み」から命名されているのです。

 

列車は木々の向こう、魚野川沿いを走ります。

 

奥からはこれから向かいます、只見線が合流してきました。



8:46 小出駅 着

お隣には只見線のキハE120形気動車が停車中。Shu*Kuraからこの車両を見られるとは、かなり新鮮です。

 

列車は小出駅で18分の停車。皆さんと共に撮影大会です。

 

上越線と只見線のホームはやや離れていますが、こんな感じで並んでいる様子を楽しめました。ずれて停まっているのが良いですね。



9:04 小出駅 発

列車は進行方向を変えまして只見線へ、魚野川を渡ります。

 

放送では只見線が、太平洋戦争時に鉱物や木材輸送の役割を果たしたこと。そして、冬季は並行国道の県境が封鎖されるため、唯一の交通手段になることが紹介されました。

 

列車はローカル線でよく見られる、田園風景の中を走ります。

 

藪神ダムの先では、破間川に架かる道路の赤い橋を見られました。

 

この川も鏡のように、景色を落とし込んでいます。

奥の方には会津朝日岳を見られまして、日本二百名山として只見線を見下ろします。

 

塩泉では撮り鉄さんや、手を振ってくださる地元の方も見られまして、とっても歓迎されている実感が湧きます。

 

家にまで只見線復旧をお祝いする横断幕が掲げられており、日常から住民の方々による歓迎が凄いですね。

 

列車はいよいよ山深くに入りまして、鉄橋を渡ります。

 

破間川が線路のすぐ下で並走するようになると、新潟県最後の駅となる大白川駅に到着です。



9:38 大白川駅 着

大白川駅では21分間の停車。駅舎には只見線の、全線再開通をお祝いする横断幕が掲げられていました。

 

駅舎には食堂「平石亭」が入居していて、地元の山菜や手打ちそばを提供します。

 

どっしりとした見た目の給水塔も残っていました。

 

大白川駅は新潟県内の只見線で唯一の交換可能駅です。キハE120形の普通列車と行き違いました。



9:59 大白川駅 発

只見線は風光明媚な路線として知られますが、福島県内に入るとそれが顕著です。秋になって葉っぱも色づき始め、山も鮮やかになります。

 

そのような季節になりますと、線路上の落ち葉で車輪が空転。この列車もその影響で物凄くゆっくり走っていました。

 

県境はスノーシェッドやトンネルが多く、豪雪地帯の交通を支えます。

 

六十里越トンネルはJR非電化路線においては最長、6,359mに及ぶ隧道で福島県に入りました。

 

こちらに見えている田子倉湖は、日本有数の水力発電所である田子倉ダムによって作られたダム湖。

水面によって削られたのでしょう、地層のような模様がつけられていました。

 

ここには田子倉駅があったのですが、2011年の新潟・福島豪雨による不通以降は全列車通過に。2013年には完全な廃止となりました。

 

奥の道路もスノーシェッドに囲われていまして、雪対策をしていますが、雪崩の危険から冬は通行止めになります。



列車は只見町の中心部に入りまして、只見駅に到着。

駅には人力で動かす転車台が置いてありまして、SLが走ったときなどはここで回転させます。

 

只見線復旧の横断幕と共に、手を振ってお出迎えしてくださいました。

 

10:35 只見駅 着

新潟駅から3時間半に渡る長時間の乗車。それでも全く飽きることなくあっという間で、今回乗って良かったと思います。

 

今回復旧したのはここから先ですが、新潟支社さんも自慢の観光列車を運行。福島県内へのアクセスを魅力たっぷりな列車で確保してくれました。

 

沿線の方々は只見線を重要な観光要素として位置づけていますし、このような列車がまた走ることを期待したいです。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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