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【鉄道会社が産んだ初詣】スカイライナーを使った成田山開運号乗車記[年越し2022(6)]
あけましておめでとうございます。 年を越した寝台特急サンライズ号を降りまして、京成上野駅に来ています。 京成と言えば成田空港へ走る京成スカイライナー。 その車両を使いまして ...
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今日は2022年の元旦、サンライズ瀬戸号で年越し、成田山新勝寺で初詣してきました。
成田からは、神奈川県の三浦半島へ向かうことになっています。
そこで来ましたのは成田空港。国際線も各地へ飛び始めているのに、驚いていたくらいの頃です。
成田空港と言えば、日本にとって一番の玄関口。空港支線の終着駅である成田空港駅には、外国人観光客向けの案内も非常に多いです。
ここから乗車するのは快速久里浜行きです。
ここ成田空港から神奈川県の先っちょまで、非常に長距離を結びます。東海道本線でよくこの2つの行き先を見て、一度乗ってみたかったんですよね。
成田空港と首都圏のアクセスとして、JR東日本は特急成田エクスプレスを走らせています。
しかしこの快速列車も十分快適、今回はグリーン車を利用しました。首都圏の自由席グリーンははじめての利用です。
12:33 成田空港駅 発
真横に京成のホームを見ながら、成田空港を出発します。
お隣の空港第2ビル駅に到着。こちらは空港第2第3ターミナルの最寄り駅です。英語表記は「Narita Airport Terminal 2・3 Station」で揃っていないのもポイント。
1つの空港に対して隣り合う2つの駅がある、その規模の大きさを感じさせられます。
地下から出てくると、左側に線路が見えます。
複線を右側通行しているように見えますが、これはJRの単線と京成の単線が並んでいる状況です。
JR成田線空港支線の線路幅が狭軌の1067mmに対し、京成スカイアクセス線は標準軌の1435mmになっています。
ちょうどその京成スカイライナーが走ってきました。この列車は日本の在来線で最速の160km/h運転をしており、軌間も新幹線と同じ幅になっているのです。
単線のため、JRと京成それぞれに行き違い設備があります。JR側の堀之内信号場で、反対の快速列車と行き違いました。
京成側の行き違い設備が、根古屋信号場です。京成スカイライナーが高速で通過できるよう、一線スルー化されています。
今走っている部分を含む京成スカイアクセス線は、東京から成田空港を結ぶ成田新幹線計画に始まります。
しかし沿線住民の反対により計画は凍結、スカイアクセス線はその用地を活用して2010年に開業しました。
京成成田スカイアクセス線はそのまま西へ、JR成田線はその下をくぐって南へ向かいます。
成田駅では成田山新勝寺に参拝された方が、大勢待っておられます。
初詣の文化を作ったのは鉄道会社と言われており、特に成田山への参拝客輸送では、国鉄と京成が激しい競争を行っていました。
成田駅から、佐倉駅〜松岸駅を結ぶ成田線の本線に入りました。
何とも読みづらい、酒々井駅に到着。
2013年には酒々井プレミアムアウトレットがオープン、成田空港から近い位置ということで、外国人観光客も見込んでいました。
平野部には田んぼ、奥の丘陵地には住宅という景色が広がります。
佐倉駅から総武線に入ります。
古くより、江戸から成田山新勝寺を結ぶ佐倉街道が通っており、佐倉城周辺の城下町は国際観光モデル地区に指定されています。
四街道駅のホーム上では、レトロな看板がグリーン車停車位置を示してました。
人口100万人にも迫る政令指定都市の千葉市。
千葉都市モノレールの営業距離15.2kmは、懸垂式モノレールとして世界最長距離で、ギネス世界記録にもなっています。
その後は高架線でもって、住宅の密集する千葉市内を駆け抜けていきました。
稲毛駅には黄色い中央・総武緩行線が停車中です。
総武線から秋葉原へ抜け、中央線まで各駅停車として走る運行形態になります。
習志野市の中心市街地である津田沼。
昔は軍の街として栄え、津田沼に置かれた鉄道第二連隊による津田沼〜松戸の路線が、新京成電鉄となりました。
江戸川を渡り、千葉県から東京都に入ります。
この先で急カーブする前なので、左側でも東京スカイツリーが見られました。
年越し後なので結構うとうとしながら、千葉県を北上し続けています。
錦糸町駅を過ぎたところから、横須賀・総武快速線の列車は地下へと潜ります。
東京駅では地下ホームに到着、どうしてもここは寂しく冷たい感じがしますね。
列車はこのまま、東京都心部の地下を走行。
新橋駅まで地下ホームに停車します。
普通の路線図では東海道本線と同じに見えますが、東京の路線図は運行形態ごとに見ないといけません。これこそ地方の人が東京の電車が分からなくなる理由で、僕もその一人でした。
品川駅から品鶴線に入りました。
この路線名はほとんど呼ばれることが無く、横須賀線、湘南新宿ラインの走行ルートの一部と捉えられています。
おそらく日本一正式な路線名が、知られていないのではないでしょうか。
この線路は東海道新幹線のすぐ横を走っていきます。グリーン車2階からだと、その迫力ある姿をはっきりと見ることができました。
東海道新幹線と同じように、東京郊外の住宅街が広がる車窓です。
河川敷では親子で遊んでいる光景も見られ、とても良いお正月でした。
武蔵小杉に横須賀線ホームが設置され、停車を始めたのは2010年のこと。
タワーマンションで知られるこの地域は利用者が非常に多く、ホーム増設工事が行われています。
東海道新幹線と別れ、横須賀線は南下して新川崎駅に到着。
横須賀線と湘南線それぞれが違う線路を走らせる「SM分離」の際、川崎駅の代替駅として開業したことからこの名前がつけられています。
しかし川崎駅からは4km近く離れており、武蔵小杉駅に横須賀線ホームができたことで、その役割は終えることになりました。
特急踊り子も走る東海道本線まで来ました。
奥には京急の車両も見えまして、北側を回って東海道へ戻ってきたことが分かります。
14:40 横浜駅 着
グリーン車は成田から東京・横浜へ利用される方が多かったです。
戸塚駅は東海道本線の線路が横須賀線でサンドされていて、階段の上り下り無しに対面で乗り換えられる構造になっています。
ここまで運行系統上の横須賀線を走っていましたが、路線名としての横須賀線は、ここ大船駅から始まります。
三浦半島を南下する、横須賀線に入りました。
鎌倉駅には成田エクスプレスが停車中、運行が減ったために鎌倉駅留置線でお休みしていたところと思われます。
ホームと反対側の扉が開けられていて、換気しているようです。
この電車は11両編成なので関係ないですが、15両編成の電車は逗子駅で解結作業が行われます。ここから先は11両編成までの電車しか入れません。
地形が山がちになってきて、トンネルに入ることも。
田浦駅は11両編成の列車が全てホームに止まり切れず、一部のドアが開かない駅として有名です。
また、七釜トンネルは明治・大正・昭和のトンネルが3つ並んでいます。今見えているトンネルは一番新しく、1943年に軍需輸送の引き込み線のために掘削されました。
ここ横須賀は昔から海軍の街として栄え、現在もアメリカ軍基地があります。
横須賀駅は片側が行き止まり式のホームになっていて、階段が無しで改札や駅舎まで行ける構造です。
昔は多くの貨物を取り扱っていたため、荷物の積み下ろしを楽にしたと考えられています。
横須賀線は陸海軍が物資輸送の安定化を求め、東海道本線建設費から費用をもらいました。
大船〜横須賀は1889年の開業、東海道本線全通より先に開通しています。
この先横須賀線で最長、2,089mに及ぶ横須賀トンネルを突っ切ります。
横須賀駅から単線になっているため、衣笠駅で列車行き違い。11両という長編成同士が行き違うのは、結構面白いですね。
ちょっと見えませんが、建物の向こうにあるのが京急久里浜線。JR横須賀線よりもひと足早く、1943年に京急久里浜駅まで開業しています。
15:34 久里浜駅 着
成田空港からちょうど3時間、終点の久里浜駅に到着です。グリーン車ということもあり疲れること無く、非常に快適な快速の旅を楽しめました。
横須賀線の久里浜駅は1944年に開業。貨物列車は1974年に廃止されました。
ホームからは広々とした電留線が広がっていて、これは大船工場久里浜派出所だったそうです。
今回も十分快適でしたが、新型のE235系の方が、揺れも少なくコンセントがあってより楽しいと思うので、それを狙えたら良いと思います。ただし、駅員さんに運用を聞かれても分からないという貼り紙を見たことがあるので、運次第ということで。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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