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小田急のフラッグシップとも言えるVSEロマンスカーは2022年春に定期運行を終了します。
ロマンスカーには4種類ありますが、その中で最も地位高いと思われるのが、VSEです。
ヨーロッパの鉄道を思わせる、流線型でカッコ良いデザイン。これが無くなってしまうなんて、今でも信じられません。
今回はVSEの設備を、存分に堪能していきたいと思います。
年末年始で定期運行終了が発表されていたこともあり、車内はかなり混雑していました。
ボーダー模様が目立つインテリアで、北欧家具的な印象を持ちます。
また、窓ガラスが長く取られた上、カーテンガイドはワイヤ張りで、視界を遮りません。
背面テーブルはお弁当を置けるくらいの大きさ。
木目調で角張ったテーブルは、鉄道としては珍しく感じます。
更に、前面展望を楽しめるというのが、ロマンスカーの特徴です。
VSEはVault Super Expressの略ですが、Vaultとはアーチ型の天井という意味。
車内の天井はそのとおり、開放的なアーチ型です。
運転席は2階部分にありまして、かなり狭そうな見た目です。
展望席の境目あたり、天井から降りてくる階段で運転席に登ります。
VSEが引退する一番大きな理由、それはここにあります。
それは、VSEが採用している連接台車です。
これは車両と車両の間に車輪の台車を設置するというものです。
これは台車が連結部にあることで、乗り心地が良くなります。
かつて小田急ロマンスカーは連接車が当たり前でした。しかし、現在ではVSEの2編成のみとなり、それのために保守管理をするのは、効率性が下がってしまうのです。
VSEの車内には、小田急のフラッグシップらしい設備が揃っています。
8号車にあるのが、カウンターブースです。
かつてシートサービスやワゴン販売があったVSEですが、現在では完全に停止。
シャッターも閉じられてしまい、空っぽのショーウィンドウが寂しげです。
ワゴンが置かれていたスペースも残されていました。車内販売の縮小は非常に残念なものですね。
また、今は調整中となっているモニターには、前面展望や観光案内が流れていたそうです。
8号車はこのようなスペースが作られているため、座席は3列だけ。ちょっとした個室みたいになっています。
先頭車両に戻ってきました。こうしてみると、やはり雰囲気が良いですね。
終点の新宿駅に到着しました。
窓側には折り畳み式のテーブルを設置。対面にした時でもテーブルを使うことができます。
また、座席は自然に景色を見やすいよう、5°外側に傾いています。
写真では分かりづらいんですが、実際に車内へ入ると結構目立つんですよね。
新宿駅ホームには、小さいVSEくんがお休みしていました。 これもリストラされてしまうのでしょうか…?
改札の外へ出ていくと、オリジナルのホワイトボードアートが飾られていました。
突然決まった、VSE定期運行最後のお正月。これまで以上にロマンスカーの主役として、全面に押し出されます。
続きまして折り返し、小田原方面へ戻りましょう。
今度はホームウェイ3号として運行されます。新宿から各方面へお帰りの方を運び、特に平日には帰宅のお客さんが乗られます。
乗車するのは、サルーン席。
4人のコンパートメント座席でして、半個室のような空間です。
チケットにはサルーンと書かれています。
サルーン特急料金は1区画4人分の特急料金。4人で乗れば、普通の特急座席を利用しているのと同じことになります。
出入り口からはロビーのようなスペースになっています。
ここには2007年に廃止された、喫煙室の跡が残されていました。
テーブルは出入りしやすいよう、折りたたみ式。
これを開いて使います。
棚もちゃんと作られていて、多少の荷物は置いておけます。
でも、実用的というよりインテリアの側面が強いように感じました。
座席と通路は、ちょっとだけ模様のついたアクリル板で仕切られています。
これによってプライベート空間もある程度作られるのです。
新宿駅改札内にあるカフェで、カットラスクを買ってきました。
ロマンスカーで車内販売されていた「カットラスク(エクレアラスク シュガーバター)」、まだ食べることはできます。
最後に、後面展望席へ向かいます。
この座席は1,10号車それぞれの車両端に4×4席配置されています。
VSEに限らず、ロマンスカーと言ったらこの展望席でしょう。
VSEはブルーリボン賞を獲得している車両です。
ロマンスカーは基本的にこれを受賞しているので、もはや当然という強さを誇ります。
最前列のテーブルは引き出して、ロックする形式です。よくある折りたたみ式ではないんですね。
展望席で座席を回転する人はほぼいないと思いますが、回転できないのは最後部のここだけです。
夜でも後面の景色は十分に楽しめます。
複々線で列車を追い抜いて行くのも非常に楽しいです。
地元の名鉄では、このような体験がほとんど出来ないので新鮮でした。
オシャレで暖かな照明の似合う駅を通過していきます。
夜景だけでなくトンネルでも、車内が反射しないのが非常に良かったです。
昼間の青空も良いのでしょうが、これはこれで面白いです。
お客さんはほとんど居なくなってしまい、ガラガラのVSE。今じゃこんな光景、絶対ありえないですよね。
東海道新幹線の高架下をくぐり、JRと並走。
小田原駅に到着しました。
今回乗ったのは2回目なのですが、初めて乗ったときの感動から全く薄れていませんでした。
車内デザインやその過ごし方など、充実した移動ができて、これは本当に良い列車です。
定期列車から居なくなってしまうのは非常に残念ですが、またその姿を見られたらと思います。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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