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【ツラい?】ノビノビ座席で東京〜出雲市 コスパ最強座席に全区間乗車[一週間サンライズ(3)]

2023年8月14日

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【サンライズ瀬戸1室だけ】運転席すぐ後ろ!一番前の平屋シングル個室乗車記[一週間サンライズ(2)]

東京〜岡山で連結して走る寝台特急サンライズ瀬戸・出雲号、上下列車ともにサンライズ瀬戸号が前に連結されます。 今回利用するのはサンライズ瀬戸号の中で、一番前の個室。運転台のすぐ後ろに位置するシングル平屋 ...

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寝台特急サンライズ号は、個室寝台の設備が基本となっています。

その中で1両備えられているのが、ノビノビ座席。カーペット敷きの空間が区切られ、そこに寝転がれるという設備です。

 

最大の魅力はコストパフォーマンスの高さ。指定席特急料金で乗車できるのです。

今回は東京から出雲市の最長区間で利用。人によってはあまり眠られないといいますが、これだけ長時間では辛くなるのか試してみました。



泉北高速鉄道の新型車両撮影のため、東京から一旦大阪に来ていました。

一週間サンライズで課題となる洗濯を済ませまして、東京へ戻ります。

台風の影響で九州新幹線は全て熊本止まりになっていました。東海道本線は影響がありません。

 

東京駅で時間があるか分からないので、新大阪駅で駅弁を買っておきました。

相変わらず551肉まんはこの人気ぶり。改札内は冷凍限定のはずで、テロ防止策が取られています。



19:06発のぞみ50号東京行きに乗車、なんだかんだギリギリになってしまい…

そう言うわけで指定席11号車なのに、うっかり7号車へ乗り込んでしまいました。途中グリーン車の壁に阻まれます。

 

京都駅で無事移動、これが新横浜から名古屋だったら絶望するやつですね。



今回はN700S運行便を狙って乗車しました。

車内販売を利用したいため通路側を取りたい、かつコンセントで充電しておきたいという点からです。

 

この日、東海道新幹線からワゴン販売が廃止されるとのニュースが流れたところでした。

他のお客さんに迷惑にならないよう、業務室のところで販売員の方にお願いしまして、ワゴンの写真を撮らせていただきました。

 

なるべく長く続いて欲しいという願いから、隣に人がいない時は必ず利用していた車内販売。

新幹線車内で売っているからこそだったこの固いアイスも、無くなってしまうとなると残念です。尚、グリーン車であればモバイルオーダーによる注文で継続されます。



そして、これからノビノビ座席を利用する上で、充電しておくことがかなり大切になります。

各座席にはコンセントが備わっていないので、N700Sを選んだのでした。

特にサンライズでずっと撮影することになるので、これが非常に重要だったわけです。



21:33 東京駅 着

この時間になると発車標には回送列車が目立っており、新大阪駅への最終列車も21:24発でもう終わっています。

 

新幹線改札内の駅弁屋さんはまだやっている様子。在来線改札内でも売っている場所はありますが、経験上売り切れていることも多く選択肢が限られます。

そのためあらかじめ新大阪駅で買っておきました。

 

在来線乗り換え改札口へ向かい、そのままサンライズ号に乗車して大阪方面へ逆戻りです。

 

最後にNewDaysへ寄りまして、お酒類を買って仕上げを済ませました。



寝台特急サンライズが発車するのは、9番線ホームです。

出発時刻は21:50発。かつては22:00発だったのですが、特急湘南の発車時刻に譲りまして、繰り上げられました。

 

ノビノビ座席車両は、瀬戸が5号車・出雲が12号車です。

正方形の窓がずらっと並んでいる様子は、外から見ただけでもまさにカプセルホテルみたい。

 

終点出雲市駅までは12時間8分、半日以上に渡って開放的なノビノビ座席を体験してみます。



早速車内に入りまして、設備などご紹介します。

12号車の座席表はご覧の通りです。設定されているのは28席、一番奥にはシングル個室が2室用意されています。

 

室内に入ると片側に通路があって、上段の場合は階段をよじ登り、下段の場合はそのまま潜り込む形です。

 

各区画にはカーペットが敷かれており、窓ひとつひとつが割り当てられています。

カプセルホテルみたいなプライベート空間にはなっておらず、開放的なのが特徴です。

 

座席番号のAB席が下段、CD席が上段です。

今回はD席のため、上段を利用します。モーター音が響きづらいため、どちらかと言えば上段の方が快適性が高いと思われます。

 

この通りカーペット敷きの空間に、足を伸ばしてのんびりできます。



21:50 東京駅 発

時刻通り出発、本当に出雲市までノビノビできるのでしょうか…?

 

どう読んでもオイオイのビル横を通過しまして、東へ走り続けます。

 

東海道新幹線のすぐ隣を走行しており、田町から先の大井車両基地へ回送されていきました。

 

多摩川を渡りまして、東京都から神奈川県へ入りました。

ちょうど雨が降ってきており、窓ガラスが水浸しになっています。

 

22:07、車掌さんが検札に来られました。乗車券と特急券をお渡しします。

 

東海道本線を走る寝台特急サンライズ、それに並走する通勤電車と格の違いを突きつけているようです。

 

次の停車駅、横浜駅に到着しました。

横浜駅は22:15の出発、東海道第二の主要駅からも、多くのお客さんが乗ってこられます。



寝台個室ではないノビノビ座席でも、リネンが備えられています。

掛け布団用の毛布と、ペラペラシーツの2点です。

 

振動が気になる人は床に敷いて、その上に寝っ転がるのが良いと聞きます。

僕はそんなに気にならないので、掛け布団として普通に使うことにしました。

 

このペラペラシーツはよく分かりませんが、顔をつけるところに敷くのが正解かと思います。

 

頭上にはエアコンの送風口があって、向きや開閉などで調節ができます。

各々過ごしやすいようしていただけたらと思いますが、風が直接当たらないよう左右に逃すのが良さそうです。



各区画に照明と読書灯が備えられており、この後減灯されても十分明るさは確保できます。

小物置きにはプラコップがあって、飲み物を入れたり歯磨きに使ったりなどに便利です。

 

ノビノビ座席で一番の難点は、各座席にコンセントが無いことだと思います。これについて最後の手段があって、通路に数箇所設置されています。みなさん譲り合って使う様子を頻繁に見られるので、困った時はこちらを利用しましょう。



ノビノビ座席は見通しが良く、プライベート感はあまり高くありません。

頭部分にパーテーションがあるだけで、左右にカーテンはありません。

一方で通路のカーテンは閉めることができます。

 

23:00前になると、通路部分の窓もカーテンが閉められました。

 

小田原駅を通過してしばらくすると、この先放送による案内をしないという、おやすみ放送が流れます。

 

お隣の方もカーテンをお閉めになりまして、このようにマジックテープでくっつけることができます。

 

10号車のラウンジへ向かいます。

 

新大阪駅ではローストビーフ丼を買ってきました。

駅弁ではありませんが、スーパーでちょっといいものをチョイスしたみたいな感覚です。

 

卵黄を絡めて、歯応えあるローストビーフがまろやかになります。

 

甘いソースと共に、たっぷりご飯が進みます。

クリスマスディナーみたいな特別感と共に口へ運び、非常に美味しかったです。



熱海駅ではJR東日本からJR東海へ乗務員さんが交代されます。

少々停車するため、ホーム上の自動販売機で飲み物を買う方もいらっしゃいました。ある程度慣れている方なら、大丈夫かと思います。

 

丹那トンネルに入りまして、本格的な静岡県へ突入です。

 

東海道新幹線停車駅の三島駅は通過しまして、沼津駅に到着。沼津は文字通り地盤が悪く、新幹線を通せなかったという事情がありますが、この地域の中枢を担います。

 

次の停車駅は富士駅です。富士市と言えば製紙工場が有名ですが、貨物駅が隣接している通り、工業製品の貨物輸送が盛んみたい。



0:18 静岡駅 着

お隣のホームには静岡行きとして運行を終えた最終列車が停車中でした。

 

大井川を渡ってから金谷駅を通過するにかけて、右手にはポツポツと街灯や住宅の明かりが点在しています。もの凄い明るい訳ではありませんが、深夜の生活を思わせる夜景を見下ろせるのが結構好きです。

 

下りサンライズ号最後の停車駅が、ここ浜松駅です。

発車時刻は1:12、かなり遅いですが意外と乗車する人も5,6人ほどいらっしゃいます。

 

誰もいらっしゃらなくなったところで、滞在しているラウンジはご覧の通り。

後ろにもたれ掛かろうとすると危ないので気をつけましょう。



愛知県内に入りまして、豊橋駅で運転停車します。

ここで乗降できたら愛知県民にとってかなり便利なのですが、駅を開けておかないといけないので大変なんですよね。

 

三大都市のひとつ、名古屋駅も通過してしまいます。

名古屋飛ばしをする旅客列車は、この寝台特急サンライズぐらいです。

 

そろそろ寝ようというところで、歯を磨きます。

車内にはいくつか洗面台があるので、朝夜の支度も可能です。

 

ノビノビ座席は寝静まっている状態です。これでも減灯しているのですが、おそらく盗難防止のためあまり暗くありません。

 

しかし区画内に入れば、十分眠れるくらいの明るさです。荷物は足元へ置く方もいらっしゃいますが、ちょっと気になるので頭の方へ。

 

それではカーテンを閉めまして、おやすみなさい…。



おはようございます。

姫路駅に到着する5:25頃、目を覚ましました。

ここではまだ放送が流れないので、特にノビノビ座席を利用している方は注意が必要です。

 

再び眠りに就きまして6:07、自動放送の「皆様、おはようございます!」で起こされました。これで起きない人はいないと思います。

 

数分後、車掌さんによる肉声放送で、各方面の乗換案内がなされます。

岡山駅は6:27の到着、8番線ホームに入線です。



岡山駅ではサンライズ瀬戸とサンライズ出雲の解結作業が行われます。

今回乗車しているサンライズ出雲は後の発車なので、その作業を見ることができます。

また、この間に改札内のセブンイレブンで買い物も可能です。

 

6:31、サンライズ瀬戸号が四国へ向かって発車しました。

 

残されたサンライズ出雲号、引き続き乗車しましょう。



6:34 岡山駅 発

岡山駅を出ると車掌さんが、通路側のカーテンを開けていかれました。

 

昨日のうちに購入しておきました、朝ごはんをいただきます。

流石に多少ガサガサ音がしても、もう許されるかなと思います。

 

倉敷駅からは伯備線に入ります。ホーム下は倉敷美観地区のなまこ壁を連想させる模様が描かれていました。

 

伯備線をしばらく走ると、山陽新幹線の高架下をくぐりました。

残念ながらダイヤ的に、ちょうど新幹線が来ることはなさそうです。

 

伯備線は高梁川沿い、カーブを連続しながら走ります。

 

伯備線は備中高梁駅まで複線区間で、備中広瀬駅周辺にて特急やくも2号とすれ違いました。

 

備中高梁駅に到着、2015年から停車駅に加えられており、結構最近のことです。

ここで乗降された方を見たことがないのですが、ぜひ一度ここで降りて観光などもご紹介したいですね。

 

これより先は単線区間が続き、木野山駅では普通列車播州赤穂行きと行き違いました。

 

ただし、井倉駅〜石蟹駅のひと区間は、規格を改良して線路を付け替えた複線区間となっています。

ここを走行中に特急やくも4号とすれ違ったようで、こちらはスーパーやくものリバイバル編成です。



新見駅に到着です。

中国山地ローカル線の拠点となっており、サンライズ出雲を降りてそれら乗り鉄へ…。

と言いたいところですが、残念ながら芸備線も姫新線も接続していません。

 

布原駅で普通列車新見行きと行き違い。この駅は伯備線の駅でありながら、芸備線直通の列車しか止まらないという珍しい秘境駅です。

 

備中神代駅で貨物列車と行き違い、ここからは広島方面へ芸備線が分岐します。

 

谷田峠トンネルへ入りまして、岡山県から鳥取県へ県境を越えます。

 

山陰地方に入って最初の駅、上石見駅で特急やくも6号と行き違いました。



流石に深夜まで起きており眠いので、この辺りで寝たいと思います。

到着までまだ時間があるので、ゴロゴロできるのが良いですね。

窓に頭を向けて上を向いていると、こんな視点になります。

 

しばらくして何となくの空気感に起こされると、目の前には国鉄やくも編成!

江尾駅で8:43頃、やくも8号に充当されて行き違いました

車掌さんが特急やくも号についての、熱のこもった放送もしてくださいました。寝ぼけた頭でも感情的なお言葉に心を打たれます。

 

しばらくすると右手には、中国地方最高峰の大山が見えてきます。観光案内として車掌さんにより紹介されていました。

 

伯備線は伯耆大山駅で終わり、ここからは山陰本線に入ります。

 

貨物列車は山陰本線を走らないため、ここ伯耆大山駅までです。

 

その先で見えてくるのが、王子製紙米子工場です。あちらへの専用線も伯耆大山駅から分岐しています。



鳥取県第二のまち、米子駅に到着しました。

7月末に自由通路を備えた橋上駅舎がオープンし、地上改札と使用停止になったお手洗いは壁が出来上がっていました。車内でも改札の場所が変わったことについて案内されています。

 

レトロな跨線橋もいつまで残るか分からず、サンライズと共に見られるのも貴重な後継になるかもしれません。

 

米子駅を発車すると、左手には扇形機関庫が広がります。自由通路からも隣接する車両基地を眺められるスペースが作られていました。



島根県に入りまして、安来駅に到着。安来市についての観光案内も放送されていました。

伯耆大山駅から続いていた複線区間もここで終わり、特急やくも10号と行き違いです。

 

島根県東端に2つ並ぶ湖、一つ目の中海を見られました。

 

松江駅到着前、松江城について観光案内放送が流れます。

ひと区間だけ複線区間になっている東松江駅〜松江駅で、特急スーパーまつかぜ6号益田発鳥取行きとすれ違いました。

 

松江駅を出発すると宍道駅まで、右手には宍道湖が広がります。

特急やくも号でも流れる宍道湖についての観光案内、サンライズ号でも流れます。

 

壁一面が窓になっているからこそ、宍道湖を広く見渡せるのはノビノビ座席の特権です。

 

宍道駅で特急やくも12号と行き違いました。

そして遂に終点出雲市駅に到着です。

斐伊川を渡るあたりでちょうどチャイムが鳴るのが、感動的なBGMみたいで素敵ですね。



9:58 出雲市駅 着

今回は12時間に渡って、最下等設備となるノビノビ座席を利用しました。個人的には十分寝られる設備、夜行バスよりは快適かと思います。

一方で、初心者の方に自信をもって勧める設備では無く、サンライズを楽しむにはやはり寝台個室を利用していただきたいところです。良い寝台列車の思い出を作るためにも、ここは寝台料金をケチらなくて良いと思います。

とはいえノビノビ座席のコスパは非常に高いもの、東京から姫路や岡山などなら十分快適に過ごせるはずです。

 

今回の編成は、昨日高松〜東京で乗ったサンライズ瀬戸と同じ、I5編成でした。西出雲の車両基地にて、新しいリネンを積みます。

 

サンライズ号が西出雲へ回送されるまで、割と時間がありました。

まずはお隣に、出雲市駅10:11着の特急やくも1号が入線。

 

更に西出雲の車両基地から回送列車が入線、この後特急やくも14号として岡山に向かいます。

 

1番線から10:15発普通列車が発車後、西出雲の車両基地からキハ47が入線。

 

サンライズ出雲はその後10:27頃、車両基地へ向けて回送されました。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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