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【格安新幹線で大阪→広島】トクトクこだま・ひかり予約受取方法・乗車記解説[2307南阿蘇再開(1)]
今日の移動は新大阪駅から広島駅まで。高速バスもありますが、多くの方が山陽新幹線を利用します。 通常のぞみ指定席では10950円、十分便利な交通手段ですがどうしても高く感じてしまうものです ...
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本州から大分へ陸路で行く場合、関門海峡を渡って南へ下るのが一般的です。
しかし、地図上で見ると結構な遠回り、北九州(小倉)まで行ってから東へ戻っています。
これをショートカットしてくれるのが、徳山から竹田津で運航されているスオーナダフェリーです。大分県の頭である国東半島まで繋ぎ、福岡県を通ることなく大分県まで直接行くことができます。
1日5往復運航されているうち、深夜便を利用してみることにしました。
徳山を深夜2時に出発し、竹田津の到着は深夜4時。乗船時間は僅か2時間でかなり夜深い時間帯の移動になりますが、その利便性はいかほどでしょうか。
時刻は22:30すぎ、夜の広島駅にやってきました。
路面電車が発着するメインの南口は工事中、新幹線側の北口が一足早く完成しています。頭上を見上げると、原爆ドームを思わせるような骨組みの屋根です。
まずは出発地の徳山港へ向かうため、山陽新幹線に乗車します。
青春18きっぷシーズンなどで徳山駅まで普通列車を乗り継いで行きたい場合、平日は20:50発普通徳山行き、土休日は21:02発普通岩国行きが徳山への終電となります。
今回はもうそれに間に合わないので、乗車するのはこだま787号新山口行きです。
700系レールスターの車両で、自由席は2+3の座席配列になります。
新岩国駅で後続ののぞみ59号博多行きに追い抜かれました。
これも徳山駅に停まるので先に着きますが、特に急いでいる訳ではないので、自由席が空いていがちな、こだま号の方が良さそうです。
左手には周南コンビナートの工場夜景に迎えられ、徳山駅に到着です。
23:12 徳山駅 着
広島駅から30分で徳山駅に到着しました。徳山駅に停車する山陽新幹線の営業はこれで終了したため、さっさと改札外へ出ることに。
テーブルやストリートピアノがあるスペースには、フェリーのりばの掲示がありました。「スオーナダフェリー大分国東半島行」と示されています。
新幹線側の「みなと口」へ出てきました。徳山駅というと周南市立図書館がある「みゆき口」の方がメインで、こちらはちょっと裏側感。
ここで振り返った時点で、既にフェリーターミナルが見えています。
駅とフェリーターミナルがこんなに近いのは中々ありません。
ここ徳山ポートビルは2021年春にオープンしました。
現在の時刻は23:30ごろ、まだ乗船券は販売していないみたいなので、しばらく待ちます。
待合ホールで大人しく待っておくことにします。
新しいので清潔感があって良いですが、深夜帯寄りかかって休むにはかなり苦労する椅子でした。
自動販売機も設置されていますが、食べ物系は売っていません。
徒歩圏内にセブンイレブンがあるので、朝ごはん含めこの時点で買っておくことを強くお勧めします。
乗船券発売開始時刻の深夜1時をまわりました。
窓口前に乗船申込書が置いてあるので、徒歩客はこちらを記入します。
料金は大人2950円、学割で2070円になりました。クレジットカードでの支払いも可能です。
運行本数は1日5往復、1つの船が2時間の航路を行ったり来たりし続けています。
1:40、竹田津からのフェリーが徳山港に入港。これが折り返し竹田津行きになります。
特に放送などは無いので、バルコニーの扉みたいなのを開けて外に出ます。
船体には「ニューくにさき」の文字。
2011年に進光丸が引退してから、この1隻だけで運航することになり、1日5往復へ減便されました。ほかに船がないためドック期間は運休になります。
カンカンと階段を登りまして、フェリーへ渡ります。お客さんは他に10人くらいいらっしゃいました。
船内に入るとってかなり年季の入った様子。一番新しい船ながら1994年就航とのことで、30年前から使われています。
電子レンジや電話なども備えられていました。特に真っ赤なダイヤル式の電話マークがなんともレトロです。
後方客室は寝転がって休めるようになっており、深夜便ならやはりこちらで過ごしたいところ。
各区画には1つずつ、コンセントも設置されています。
国東半島の自治体である、豊後高田市と国東市の観光案内がなされていました。
前方は椅子席ですが、狭いものの一応寝っ転がれそうではあります。こちらにも一部コンセントが設置されていました。
2:00 徳山港 発
深夜帯でも周南コンビナートの夜景は、真珠のように輝いています。水面に映ることでその光は倍に、海上から眺められるのも素敵です。
あまり時間がないので、さっさと眠りに就くこととします。
3:30ごろ目を覚ましたが、辺りは真っ暗。
瀬戸内航路なら島々の灯台を見られますが、この時間では島の灯台が遠かったようです。
4:00にアナウンスが流れまして、まもなく竹田津港に到着。
漁港に沿った街灯が見えてきて、接岸が近いことを伝えられます。
ブリッジが掛けられても特に放送はないので、各自出ていくことに。乗船券購入時に受け取った上陸権を係員さんへ渡します。
短い航路ですぐ眠ってしまったので記憶が無いですが、つまり十分寝られたということで快適な船旅だったようです。
それにしても周辺は真っ暗。周辺の街は寝静まっても、港だけは24時間働いていることが分かります。
20分のインターバルを経て、再び徳山へ出航していきました。
人目を盗んで九州へ上陸しないといけない状況になったら、深夜の間こっそり大分へ足を踏み入れることもできます。
深夜往復すれば徳山の宿代わりになるかなとも思いましたが、往復6000円近くと結構値が張るので実用性は無さそうです。
こちらが竹田津港フェリーターミナル。
非常に小さな建物で、離島へ向かうみたいなコンパクトさです。
気になるのがやっぱり竹田津からの交通アクセス。最寄駅はJR日豊本線の宇佐駅で、そこまでは路線バスが出ています。
フェリーターミナル前にバス停があって、竹田津港まで乗り入れてくれます。
しかし、宇佐駅への始発は平日6:41、土休日に至っては8:36とかなり遅いです。
こちらにはフェリーから路線バス、さらには鉄道の接続が掲示されていました。
竹田津4:00着からのものは無かったので、2023年7月現在の接続ダイヤを示しておきます。
【平日ダイヤ】
竹田津港6:41(バス)7:35宇佐駅8:04(ソニック1)8:44大分駅
普通列車の場合… 宇佐駅8:18(普通大分行き)9:23大分駅
【土日ダイヤ】
竹田津港8:36(バス)9:33宇佐駅9:46(ソニック5)10:25大分駅
普通列車の場合… 宇佐駅9:38(普通大分行き)10:52大分駅
かつて広島〜別府で運行されていた別府ゆけむり号は、徳山〜竹田津でバスごとスオーナダフェリーに載せていました。短絡できる航路をうまく活用したバス路線だったのですが、2017年に休止して実質廃止されてしまっています。
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ちなみに現在バス路線の途中でフェリーに乗るのは、鹿児島ー鹿屋間直行バスのみです。
乗船されていた他の方は、みなさん自動車や自転車で出発してしまいました。
路線バスへ乗り継ぐ少数派の民は、ここでしばらく待つしかありません。
ここで驚いたのですが、シャワールームも備えられていました。
200円窓口で支払って鍵を受け取るとのことで、残念ながら今は窓口が閉まっているためご紹介はできません。
深夜便から利用したい場合は、下船直後のまだ開いている時に申し出ることとなるでしょうか。
空が明るくなると、九州と本州を結ぶフェリーが発着するとは思えない光景。
港までは自動車で行き来することが前提で、とにかく最短航路を意識しているため、こういった立地でも問題ないわけです。
錯覚実験かってくらい派手な車体ですが、宇佐駅行きのバスがやってきました。これで鉄道ルートへ復帰することができ、大分や別府を目指す方はこちらに乗車することとなります。
今回は国東半島の近くに浮かぶ離島、姫島を目指すため国東方面のバスに乗車。
かなり独特な背景を持つ離島なので、こちらのご紹介もまたお楽しみに。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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