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【深夜2時発】東京の始発新幹線に間に合う早朝バスが凄すぎた![2406静岡315(1)]

2024年6月1日、早朝2時台に出発して東京駅へ向かう、とんでもない早朝バスが運行開始しました。

出発地は群馬県前橋市、主要都市である高崎市と高速道路の入り口である藤岡インターを経由して、東京駅に至ります。

 

こちらがその時刻表。前橋駅を3時、高崎駅を3時25分に出て、東京駅には5時30分の到着です。

 

この早朝バスが設定されたのは、東京駅を6時過ぎに出発する新幹線に間に合わせるため。

新幹線は0〜6時の深夜時間帯に営業列車を走らせられないことから、群馬県民の方が東京駅から各都市への新幹線に乗るためには、都内に前泊が必要でした。

 

しかし、このバスの設定に伴いその必要がなくなります。

料金は最安2,200円、通常料金でも2,700円で、前泊するよりもはるかに出費を抑えることができるのです。

今回はそんな新しく設定された、東京駅への早朝バスをご紹介します。



まずは前橋市の代表駅である、両毛線の前橋駅に来ました。

最終列車の運行を終え、高架下のコンコースは真っ暗です。

 

早朝バスには前橋駅南口からも乗車することができまして、黄色い看板が目印です。

 

今回はせっかくなので、出発地の前橋バスターミナルから乗車することにしました。



前橋駅から前橋バスターミナルまで、1時間ほど歩きます。

大型バスがたくさん集まっているのが見えてきました、あちらが前橋バスターミナルです。

中心市街地に車庫を置くと土地代がかかってしまうので、これだけ離れたところに設けられています。

 

とはいっても、バスセンターと冠しておきながらここまで離れているのは、珍しく思いました。

駐車場が隣接しているので、車で来られる方もいらっしゃる様子です。

 

こちらに停まっているのは、羽田空港行きの早朝バスです。

2:40発で、ここから乗る方もいらっしゃいました。

 

前橋・高崎〜羽田空港の早朝バスはこれまでも運行しており、それも2:40発,3:10発,4:10発…と1本ではありません。これは羽田空港を朝出発するフライトに、群馬からでも間に合うようにしたものです。

今回ご紹介する東京駅行きの早朝バスも、それを始発新幹線に当てはめたと言えます。

 

バスセンターの待合所も開放されており、日中と同じように利用することができました。

 

周辺にコンビニは無かったと思うので、こちらの自販機で買うことになりそう。

食べ物は見当たりませんでしたが、ネックピローや耳栓などバス乗車前に必要そうなものが揃っています。



2:40に羽田空港行きのバスが出発すると、それに続いてバスが入ってきました。

こちらが東京駅八重洲口行きの早朝バス。日本中央バスさんによる運行です。

 

ごく一般的な大型バス車両になっており、4列シートです。

 

リクライニングも十分倒すことができ、早朝出発でも十分眠れそう。

USBポートやコンセントなど、充電設備は無いのでお気をつけて。

 

途中休憩は挟みませんが、車内にはお手洗いがあります。



2:45 前橋バスターミナル 発

他に乗客は1人だけ。今日は運行初日ということもあり、その方もバス好きっぽい方でした。

 

前橋〜東京駅には昼行便もあるのですが、この早朝便では新前橋駅やNパーキング日高などには停まりません。

前橋駅南口、高崎バスセンター、高崎駅東口、藤岡インターと、停留所を絞っています。

 

3:00 前橋駅南口 発

前橋駅からは4人乗車。予約無しで乗られている方もいらっしゃって、意外と認知されているようです。

 

群馬県庁の建物を見つつ、前橋市から県内最大都市である高崎市へ。

 

3:20 高崎バスセンター 発

前橋バスターミナルは駅から遠かったのに対し、こちらは高崎駅から比較的近いです。

 

高崎駅の乗り場は、東口4番のりば。ここから5人乗ってこられました。



3:25 高崎駅東口 発

高崎駅には北陸・上越新幹線が停まりますが、6時にならないと走ることができません。

東京駅へ急ぐにしても、やはりこの深夜バスが便利になります。

 

3:50藤岡インター 発

道の駅ららん藤岡に隣接して、ロータリーのようなバス乗り場があります。

こちらからは1人乗車されたほか、おそらく羽田空港行のバスを待つ方も多くおられました。



最後の停留所である藤岡インターを出ると、運転手さんにより放送が流れました。

「おはようございます」の挨拶に違和感を覚えて外を見ると、既に東の空は明るくなり始めていました。

日の長い夏至の時期だと、深夜バスというより早朝バスらしさが際立ちます。

 

藤岡ICから自動車専用道路へ。

一瞬だけ上信越自動車道を一瞬だけ走り、藤岡JCTから関越自動車道です。

 

神流川を渡ると、群馬県から埼玉県に入りました。

 

上越新幹線の高架橋と交差しまして、この辺りには本庄早稲田駅が位置します。

 

高速バスとしてのスピード感を発揮。

深夜バスでは無いのでカーテンは閉められておらず、車窓も楽しめるのが大きなメリットです。

 

鶴ヶ島JCTで圏央道と交差。鉄道で言えば武蔵野線のように首都圏を囲います。

 

新座料金所を通過しまして、東京都練馬区の看板が現れました。



関越自動車道は練馬ICで終わり、距離的には下道で東京駅へ行くこともできます。

しかし、大泉JCTで東京外環自動車道へ。

 

ルートを見てみると、一度東京都内へ入ったのにも関わらず、埼玉県へ北上しています。

 

首都高との交差地点である、美女木JCTに辿り着きました。バスはここから首都高に入るため、遠回りしていたのです。

 

ここから首都高速5号池袋線へ。この交差点には首都高唯一の信号があります。

 

荒川を渡って再び東京都へ。地下鉄最北端の駅がある西高島平駅周辺、板橋区を走行中です。

 

赤羽線や山手線などの線路を越え、池袋駅の近くを越えます。

 

山手線を斜め横断するようなルートで、正面には東京ドーム。

 

竹橋JCTで首都高都心環状線と合流しました。

 

ここで東京駅丸の内駅舎も収められます。新幹線の始発駅はもうすぐそこです。

 

高架から地上へ降りてきまして、かなりの下り坂を駆け下ります。

 

するとバスはスルッと首都高を抜け出し、宝町ランプから出ていきました。

 

真正面には見慣れた東京駅八重洲口の姿。

まだライトアップがされており、夜更けの名残を感じられました。

 

八重洲口の目の前に位置する、バスターミナル東京八重洲へ潜っていきました。



5:30 バスターミナル東京八重洲 着

定刻5:30のところ、10分早い5:20に到着しました。

おそらく新幹線に間に合わせなければならないので、ある程度余裕を持ったダイヤが組まれているのでしょう。

 

東京駅を示す案内サインに従って階段を上ると、正面に新幹線改札口があります。

 

東海道・山陽新幹線の発車標には、のぞみ1号の表示。これに乗れば名古屋駅7:34着、新大阪駅8:22着、広島駅9:49着などが可能です。

もし高崎駅から始発の上野東京ラインに乗っていたら、東京駅7:12発のぞみ9号が最速。名古屋駅8:48着、新大阪駅9:39着、広島駅11:02着だったのが、1時間以上早く着けるようになりました。

 

公式のチラシによれば、やまびこ51号、かがやき501号にも乗れることが強調されていました。

チラシには書かれていませんでしたが、つばさ121号も早朝バス設定のおかげで乗れるようになった新幹線です。

 

高崎駅からなら、始発に乗れば大宮駅からやまびこ51号、かがやき501号に乗り換えることができます。ただ、やまびこ51号に関しては大宮駅4分乗り換えなので、慣れていないと余裕が無さそう。かがやき501号は16分乗り換えのため、十分時間があります。

 

高崎駅からであればこれら新幹線に乗れますが、前橋駅から高崎駅の始発は5:49。新幹線たにがわ470号で大宮6:47着なので、早朝バス設定のおかげで乗れるようになります。

 

東海道新幹線のホームへきました。

6:00発のぞみ1号博多行きは、14番線ホームからの出発です。

 

のぞみ1号には全席にコンセントが備わっている、N700Sが使用されることが基本となります。

窓側を取らなくても充電できるのはありがたいところです。

 

6時ちょうどの出発を見送りまして、この時間から全国各主要駅で新幹線が走り始めました。

 

ちょうど東北新幹線やまびこ51号盛岡行きが停車中。宇都宮駅6:53着、郡山駅7:23着、福島駅7:37着、仙台駅7:58着です。

盛岡駅、新青森駅、八戸〜新函館北斗駅は、東京駅6:32・大宮駅6:57発はやぶさ1号が先に着くので、群馬県内各駅から大宮駅へ出れば乗ることができます。

 

かがやき501号敦賀行きは、富山駅8:23着、金沢駅8:43着、福井駅9:14着。

高崎駅から乗れる始発はくたか551号は富山駅9:08着、金沢駅9:32着で、かがやき503号に乗り継ぐと福井駅10:12着。金沢以西に1時間以上早く着くことができます。

 

こんな早朝になぜ新しいバス路線が?と思われそうですが、群馬県から始発新幹線へ繋がる非常に便利なアクセス手段が誕生しました。

東京駅まで絶妙に離れている故、始発新幹線に間に合わなかった状況を打破する早朝バス。特に群馬県にお住まいの方は、機会があればぜひ利用してみてください。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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