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【ロングシートに急行料金】まさかの通勤電車!? 臨時急行みのクルが面白すぎた!

 

JRだと臨時列車でしか姿を現さなくなった、急行列車。特急(特別急行)と同じように、追加で急行料金が必要な列車です。

10月6日、御厨駅〜市川大門駅で「急行みのクル」が運転されました。

使われた車両は、静岡地区で走る313系電車。急行ながらロングシートという、珍しい列車です。

 

急行みのクルは、市川公園マウンテンバイクフィールド開業に伴う、イベントに合わせて設定されました。

自転車をそのまま積めるサイクルトレインのため、スペースを確保しやすいロングシートが選ばれています。

 

それでも普段は通勤電車として活躍する車両が、追加料金の必要な急行列車になるのは面白そう。

一体どんな走りを見せてくれるのでしょうか。



急行みのクルの始発駅は、東海道本線の御厨駅。2020年3月に開業したばかりの新しい駅です。

旅行商品ではありませんが、集合時間は朝5時35分に改札前。

始発列車で来ても間に合わないため、お隣の磐田駅より1時間ほど歩いてきました。

 

集まっていたのは、自転車を引いて来られた方ばかり。

珍しい列車ではあるのですが、乗車のハードルが高く、鉄道ファンで乗る人は本当にいません。

 

発車標には「臨時 市川大門」の文字が出ています。

静岡駅より東側では通常見られない、身延線の駅です。

 

自動改札機は開いたままで、職員さんの誘導に従ってそのまま中へ入ります。

集合時間が早かったのは、この対応を行うためでもあるのでしょう。

 

出発する1番線ホームには、自転車を持って来られた方が、沢山いらっしゃいました。

 

頭上には、3両編成の停車位置案内が設けられています。

同じ3両編成でも、特急ふじかわ号やホームライナーで使用される373系電車と、それ以外の車両で停車位置が異なっているのが分かります。

 

5:50、始発列車の静岡行き普通列車が到着。313系と211系電車が連結しています。

 

続いて反対方向からも、始発の浜松行き普通列車が来ました。



5:57、浜松方より313系電車3両編成が到着です。

こちらが急行みのクルになる、急行列車です。行先は表示されておらず、種別表示は「臨時」です。

 

急行みのクルの運行が発表された時、種別表示は「臨時」との案内が行われていました。

 

事前に「急行」は出ないとしっかりアナウンスされており、313系電車の急行表示を期待する鉄道ファンをガッカリさせないよう、配慮してくださっていました。

 

1,2号車は団体の方、3号車は一般利用者で分けられています。

御厨駅から乗車する一般利用者は他におらず、先頭の3号車は僕1人だけでした。

1,2号車には沢山の方が乗られています。自転車は手すりなどにバンドで固定する形です。



6:01 御厨駅 発

数分ほどホームに停車したのち、御厨駅を出発。

見た目は普通列車と変わりませんが、優等列車の急行として、静岡駅までノンストップです。

 

この辺りを走るのは、ほとんどが各駅停車の普通列車。ホームライナーが停車する袋井駅も通過します。

 

急行みのクルに乗車するには、みどりの窓口ではなく、JR東海MARKETでの事前申込みが必要でした。

申込み時に登録したメールにて、急行券の購入方法が送られてきます。

乗車に必要な急行券は、乗車日1週間前から前日までに静岡駅、磐田駅、御厨駅いずれかの窓口で申し出て購入するか、当日車内での購入とのこと。

本当は前日購入しようと思ったのですが、雨で列車が遅れてしまい買えなかったので、当日車内清算の形で購入することに。

 

車掌さんの端末にて、レシートみたいな形で発券されました。料金は1,100円です。

御厨駅から市川大門駅までという、優等列車の馴染みない区間になります。

 

新幹線停車駅でもある、掛川駅も通過。もうすぐ静岡駅から始発の新幹線が来る頃です。

 

お隣の菊川駅も、ホームライナーが停まる駅。反対の列車とすれ違いつつ通過します。

 

金谷駅を通過する頃、機関車を2両くっつけた、不思議な貨物列車とすれ違いました。

ここで重連運転行うことあるんですね…。



こちらもホームライナーが停車する、島田駅を通過。

当駅始発の島田行き普通列車を追い抜きました。

 

ロングシート越しに静岡県内の駅を次々通過していく、滅多にできない経験です。

本数の少ない早朝なので、前後に列車が詰まってスピードが落ちることも殆どありません。

 

こちらもホームライナー停車駅の、藤枝駅を通過。

 

大崩海岸のトンネルを越えて、大都会へやってきました。のぞみ号の通過を見届けつつ、静岡駅に到着です。



6:53 静岡駅 着

2番線ホームに到着。お隣には反対方向の211系+313系が停まっていました。

 

静岡駅からは自転車を引いた一般の方々が、3人乗ってこられました。

 

発車標でもしっかり、臨時急行「みのクル101号」市川大門行と流れています。



6:55 静岡駅 発

写真を撮影されている鉄道ファンの方を見つつ、静岡駅を発車です。

 

急行みのクルの次の停車駅は、終点の市川大門駅です。

運転停車を行うとはいえ、静岡系から2時間以上扉が開きません。

 

並行する私鉄の静岡鉄道とすれ違いつつ、東へ向かいます。

 

静岡〜甲府は、身延線を通る特急ふじかわ号が走る区間。

特急ふじかわ号が停まる、清水駅を通過します。

 

薩埵さった峠を走るところで、車掌さんから観光案内が行われました。

今日は曇ってしまっていますが、正面には富士山が位置します。



まもなく富士駅に到着、左手から身延線が近づいてきます。

急行みのクルは富士駅で進行方向を変えて、東海道本線から身延線に入ります。

 

進行方向を変えるのでやむを得ず停車しますが、扉の開かない運転停車。

乗務員さんが交代されまして、運転手さんはこれまでと反対側に乗られます。

 

身延線に入ると、乗務員さんが撮影ボードを持って車内を回ってくださいました。

今日1日限りの列車ですが、4枚も用意してくださっています。

 

先ほどの撮影ボードと同じデザインで、記念乗車証もいただけました。

 

富士駅〜西富士宮駅は本数が比較的多く、複線区間です。

 

特急ふじかわ号が停車する、富士宮駅を通過。

富士宮市の代表駅でありながらロングシートが通過する、非常に珍しい光景です。



複線区間は西富士宮駅までで、ここから単線区間に入ります。

普通列車と行き違いのため、運転停車が行われました。この先も行き違いのため、運転停車が見られるようになります。

 

西富士宮駅を出ると、一気に山へ登っていきます。

晴れていれば大きな富士山と、裾野一面に広がる市街地が非常に綺麗です。

 

線路は蛇行が連続しており、左右に景色が流れていました。

 

芝川駅で運転停車。特急ふじかわ2号の通過待ちを行います。



列車は静岡県から山梨県へ、県境を越えます。

特急の名前にもなっていますが、身延線は富士川に沿っての北上です。

 

南部町の代表駅である特急停車駅、内船駅で運転停車。

富士行きの普通列車と行き違います。



路線名にもなっている、身延線の主要駅である身延駅まで来ました。

特急ふじかわ号も停車する駅ですが、急行みのクルは通過してしまいます!

運転停車すると思っていたら、まさか完全に通過してしまうとは…。

 

続いての特急停車駅、甲斐岩間駅も通過しました。



鰍沢口駅で運転停車。ここで特急ふじかわ4号と行き違いです。

特急停車駅になっておりまして、静岡駅へ向かって発車しました。

 

まもなく終点の市川大門駅。静岡駅からは2時間22分で、特急ふじかわ号より20分くらい長い程度でした。

 

駅員さんにボードで迎えていただきつつ、ホームへ到着です。



9:15 市川大門駅 着

乗務員さんが半自動ドアを開けてくださり、自転車を引いてホームへ降りられます。

駅舎への構内踏切までスロープになっており、障害になることはありません。

 

お隣のホームにも、同じく自転車を積み込める臨時列車、南甲府駅から快速みのクル2号が到着。

同じように自転車を押して、駅前から乗っていかれました。

 

サイクルトレインという状況のため生まれた、ロングシートの急行列車。自転車を乗せるのにスペース確保が必要で、販売方法も特殊でした。

折りたたみ自転車でなくても乗せられて、今後もこのような列車が設定されるかもしれません。購入などに少々難はありますが、ぜひ自転車でのご旅行に使ってみてください。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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