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【寝台特急延長運転】サンライズ瀬戸琴平行き シングルDX乗車記[一週間サンライズ(7)]

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ここ2日間、臨時サンライズ出雲91・92号で出雲市〜東京を往復してきました。 13時に出雲市駅に到着しまして、今回乗車するのは定期サンライズ出雲号。出雲市駅の出発は18:55、今日はサンライズ漬けの一 ...

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1週間続いた寝台特急サンライズの旅、遂に最後の夜が来てしまいました。

これまでの行程は、東京〜高松1往復と東京〜出雲市2往復。臨時サンライズ出雲が運行される時期に合わせたことで、全て異なる列車で過ごすことができました。

 

最後を締めるのは下り便でのみ運行される、行き先が異なるサンライズ瀬戸。

土祝前日発を中心に運行される、琴平延長便です。

 

今回利用するのはA寝台個室シングルDXです。やっぱり最後はこれで終わらせたいと思い、1ヶ月前に抑えていたのでした。

もはや列車の中とは思えない空間、ここで有終の美を飾りましょう。



21時を回った東京駅丸の内駅舎、やはり皆さんここで撮影されています。

2012年に東京駅復元工事が完了しましたが、JR東日本はその資金調達のため、東京駅の空中権を周りのビルに売却しています。

大正時代からの駅舎を保存することになり、東京駅の上部分は特に使われません。この容積率を周囲へ移転させたという訳です。

一見ただの対照的な景色に過ぎない東京駅丸の内駅舎と周囲のビルですが、このように密接な関係があります。

 

改札内に入りまして、サンライズ乗車に備えて駅弁屋祭さんへ。

もうこの時間ではそんなに残っていないと思っていたのですが、意外にも種類を選べる状況でした。

 

21:25、東京駅9番線ホームに寝台特急サンライズ出雲・瀬戸号が入線です。

数年前はあのサンライズに会えた!と興奮していたのに、当然ながらその感情は薄れています。

しかし、この旅最後という個人的なサブタイトルを付けたおかげで、特別感が追加されました。

 

回送幕で入線後、「高松・琴平」までくるくる回されます。途中には松山行きなども表示されました。

1999年7月から多客期には、松山発着でサンライズ瀬戸号の延長運転が行われていました。しかし、高松〜松山の回送などが負担になり、2009年8月をもって取りやめになってしまっています。

 

琴平延長運転は2014年9月〜11月に開始、現在では毎週末のように行われており、かなり定着しているようです。



それではシングルデラックスがある、4号車に乗り込みましょう。

通路が片側に寄せられており、乗ったことはありませんがブルートレインを思わせるような構造です。

 

この車両にはシングルデラックスが6室、サンライズツインが4室あります。

前者は上段、後者は下段の形で互い違いに配置されており、シングルデラックスは階段を登った部分です。

 

片開きの扉を押し込み、室内へ入った瞬間この空間ですよ。

ベッドにデスクに洗面台、他の個室と一線を画しています。

 

ビジネスホテルの一室と言っても遜色ない空間で、列車の中とは思えません。



21:50 東京駅 発

いよいよ寝台特急サンライズ最後の夜。別にラストランじゃないのに寂しさを覚えつつも、A寝台個室を満喫したいと思います。

 

サンライズ瀬戸号琴平行きの自動放送が流れます。延長運転開始後も結構長い間対応していなかったのですが、新しく収録されました。

 

進行方向左手には東海道新幹線が走っており、大井車両基地への回送列車と並走します。日中の高頻度運転を終え、夜の帝王へバトンタッチするようです。

 

浜松町駅に向かっては羽田空港へのアクセスを担う、東京モノレールがビルの間をすり抜けこちらへ並行してきます。

 

東海道新幹線も全て停車する、品川駅を通過しました。



B寝台とはランクが違うA寝台、座席で言えば普通車とグリーン車と同等の違いが現れています。

羽毛布団が使われている他、シングルDXならではの備品が備えられているのが特徴です。

 

ホテルでもよく見る白い使い捨てスリッパがあって、持ち帰りもできます。

 

そしてA寝台個室にはアメニティ袋が備わっています。サンライズロゴの袋になっており、鉄道ファンとしてはシングルDXがこれ目当ての面も。

 

アメニティはこれでもかという充実っぷり。なんならビジネスホテルを超えています。

 

A寝台個室専用のシャワールームが設けられており、通常なら並ぶ必要があるシャワーカードも入っています。裏面には「A個室用」と書かれており区別されているようです。

 

そして鉄道ファン的にはかなり嬉しいでしょう、JRマークの石鹸箱に入った石鹸です。一つ印が入っているだけで特別感ありますよね。

 

そしてコーセーのシャンプーとリンスも入っています。シャワー室に備わっているのはシャンプーリンスなので、分けたい方にとっては望ましいはず。

 

広い個室ということで電気が色々あり、その分コントロールパネルのスイッチが多いです。

夜景を見るため真っ暗にするのがちょっと大変なほど。お屋敷を持っても掃除をするのが大変みたいなやつです。

 

ブルートレイン時代からシングルデラックスでは通例だったという、洗面台も備わっています。デッキの洗面所へ行くことなく身支度ができて、非常に便利です。

 

コンセントも備えられていますが、他の個室が2Aなのに対して、こちらは15Aと高くなっています。これなら持ち込んだドライヤーも使えます。



次の停車駅、横浜駅に到着しました。

お隣にはE257系電車が停車中。進行方向右手に注目していれば、同時入線の成田エクスプレスも見ることができます。

 

保土ヶ谷駅あたりで検札の方がいらっしゃいました。

今回は最初から室内にあったアメニティ袋ですが、場合によってはこの時車掌さんから受け取るシステムのこともあるみたいです。



東京駅で色々買ってきました、駅弁をいただきましょう。

明治三十三年創業日本ばし大増「季節折詰なつ」、まさに季節感たっぷりの駅弁になっているはずです。

 

料亭の食事をぎゅっとここに詰め込んだような、存分に和を感じられるものでした。

 

茶飯には鰻の蒲焼。ここに季節感が引き立てられており、ちゃんとふわふわしていて美味しかったです。

 

海老の天ぷらをはじめとして、食材の香り立つ一品ずつを楽しめました。

 

お品書きもお祭りのヨーヨーを思わせるもので、手触りもザラザラしています。

 

こちらは東京クラフトペールエール。

マンダリーナババリアホップを使用しており、柑橘系の香りが特徴的です。

 

流れ行く都会の夜景と共にいただくのが、これまた一興ですね。窓までちょっと距離があると、寝台列車からの夜景を俯瞰で見らます。

 

そんな都会の通勤電車ともそろそろお別れ。首都圏中心部からいよいよ離れていきます。

 

箱根登山鉄道駿豆線が止まる、小田原駅を通過。

ちょうどこの辺りで23時となりまして、これより放送は無くなります。この日はおやすみ放送が無かったようです。

 

根府川駅を通過しているあたり、相模湾は真っ暗。下の道路を走る車のテールライトだけがポツンと灯っていました。



熱海駅に到着しました。

お隣には伊豆急行の車両が、一昔前の東急しさ全開で佇んでいます。

 

ここでJR東日本からJR東海エリアへ入ります。

乗務員さんが交代されるため割と停車時間があり、慣れている方ならホーム上の自動販売機で飲み物を購入するくらいのことも可能です。

 

1934年に開通した7804mの丹那トンネルへ。

箱根の活火山を貫き地下水が豊富だったこともあり、その掘削は困難を極めました。今日の便利な東海道があるのは、先人の多大なる苦労によるものです。

 

23:39沼津駅に到着。向かい側にはおそらく到着したばかりの普通列車が停車中です。これでもまだ3本、静岡方面からの普通列車が残っています。

 

次の停車駅は富士駅。ホーム上にはブルートレイン「瀬戸」「富士」「はやぶさ」の停車位置案内が今でも残っています。

 

広いテーブルを生かしまして、作業中…。なんか右側に増えていますが触れないでおきましょう。



0時をまわりまして、日付が変わっています。

由井宿から興津宿にかけての、薩埵(さった)峠を越えます。

国道1号、東名高速、東海道本線が集まっており、バックに富士山がある景観から山より見下ろす景色が撮影スポットとしても知られています。

 

東静岡駅手前では静岡貨物駅を見られ、この辺りは静岡のベッドタウンとしてマンションなどが立ち並びます。

 

0:20静岡駅に到着。向こうには東海道新幹線が停車中で、翌日の運行に備えているものと思われます。

 

リニア中央新幹線の水問題で一躍有名になった、大井川を渡ります。

ご覧の通り全く見えませんが、リニア工事前から既に水量が減っているところ。一方で江戸時代には東海道の難所と言われるほど大変な流れでした。

 

最後の乗車駅、浜松駅に到着です。ここから姫路駅まで乗降することはできません。

 

東海道が避けて通れない浜名湖を渡る時には、向こう側にポツポツ明かりが見られました。戦時中ここの橋が攻撃された時に備えて建設されたのが、現在の天竜浜名湖鉄道です。



東三河の主要駅、豊橋駅でしばらく運転停車。

東海道本線の系統が分かれる境界であるとともに、名鉄や飯田線の分岐駅。渥美半島へ豊橋鉄道が伸びるほか、市内には路面電車が走っています。

 

以前住んでいた安城駅を通過しました。サンライズから地元駅を見られる、東海道沿線民の特権です。

 

サンライズは三河安城駅を定刻通り通過。

 

それだけでなく三大都市のひとつである名古屋も通過してしまい、俗に名古屋飛ばしと言われたりします。

とはいえ時間的に駅を開けるのが難しいため、どうしても仕方ない部分が大きいです。

 

線路上には青いライトが一面に敷き詰められており、夜の名古屋におけるシンボル的存在と言えるでしょう。

 

大垣駅を通過しますと、その先には通勤電車が集結する車両基地を見下ろせました。もはや列車の屋根が地面みたいになっており、こんなにビッシリとは驚きです。

 

東海道本線は大垣から関ヶ原にかけて、2つのルートにわかれています。

下りの特急列車や貨物列車は垂井駅を通らない、新垂井線と呼ばれる線路を走っており、今回乗車しているサンライズもその一つ。垂井の中心市街地の光が特に見られるかと思います。

 

米原駅に到着。ここでJR東海からJR西日本の方へ交代されました。



この辺りでシャワー室を利用したいと思います。

こちらは通常のシャワー室。シャワーカードを購入すれば誰でも利用できます。

 

ただし、最近ではかなり人気となっているため、始発駅で売り切れることも多いです。料金は330円となります。

 

アメニティ袋からタオル、シャンプー&リンス、シャワーカードを引っ張り出してきます。A寝台ならこのタオルがありますが、それ以外の場合は自分でタオルを持ってこなければなりません。販売等も行っていないので注意が必要です。

 

シングルDXがある4号車には、A寝台利用者専用のシャワー室があります。

こちらは少しブラウンが強い木目調になっています。若干高級感を感じられるデザインです。

 

室内に入ると黒いすのこが敷かれた脱衣所が設けられており、折戸の先がシャワー室になっています。

 

扉の鍵をかけた後、シャワーカードを入れます。

 

これによってシャワーの利用ができる状態です。この後で鍵を開けてしまうとシャワーを使えなくなってしまうので注意しましょう。

 

シャワーの時間は6分間。緑色のボタンを押すとお湯が出て、赤色のボタンを押せば止まり、利用可能時間のカウントダウンもストップします。使わない時はお湯を止めておけば安心です。

 

シャンプーリンスとボディーソープが置かれているので、わざわざ持ってくる必要がないのが非常にありがたいです。

 

6分使い終えると、「カードを入れてください」の表示になります。

最後に洗浄ボタンを押しまして、水と風でシャワールームを綺麗にしてもらいます。この風の音がかなり大きいので、初めての方はびっくりするかもしれません。

 

ドライヤーもありますが、かなり風力が弱いので根気よく乾かす必要があります。女性の方はご自身で持って来られた方が良いかもしれません。

 

どうしてもシャワールームには水滴が残ってしまいますが、脱衣所くらいは拭いてから外に出ておきたいところです。



ちょうど新大阪駅を通過しまして、淀川を渡った頃です。

サンライズはまだ目の覚めていない、梅田のターミナルへ入っていきます。

 

大阪駅では降りられませんが、運転停車が行われます。2分ほど止まりまして、4:29に出発しました。

 

流石にそろそろ寝たいところ、ありがたいことにアメニティの歯ブラシと備え付けの洗面台で歯磨きができて、本当に不自由しません。

 

ベッドの幅も広くなっており、シングルが700mmなのに対し、シングルDXは850mmです。

 

また、こちらでは羽毛布団が使われています。これ以外のB寝台では毛布なのですが、かなりふわふわで寝心地が良いです。

 

なんか空が明るくなっている気がするんですが、この上ない快適な空間で眠りに落ちます。



4:56、ふと目を覚ましますと大阪湾から播磨灘へ海沿いの区間でした。

いよいよ朝焼けも浮かんできそうなところ、寝過ごさなくて本当によかったです。

 

しばらくすると明石海峡大橋も見えてきました。本州と淡路島を結ぶとともに、関西と徳島を繋ぐ重要な橋です。

 

おそらく加古川市のあたり、市街地を高架線で駆け抜けていきます。男子中学生が必ず一度は通る道、陣内智則さんの出身地です。

 

左手には網干の車両基地が広がっており、まだ関西における通勤電車が集まっています。



5:25西日本で最初の停車駅、姫路駅に到着。

岡山方面への普通列車に接続しており、上郡駅から特急スーパーいなばで鳥取駅へ行くこともできます。

 

姫路駅では「高松・琴平・出雲市」行きと表記されており、まるで3列車が連結されているかのようです。

 

ちょっと屋根に隠れちゃいましたが、なんとか姫路城を見ることもできます。

 

5:30、東の空を振り返ると燃えるような朝日が登ってきました。列車をあと押しするようなサンライズです。

 

兵庫県と岡山県の県境、山がちなところでは靄がかかっていました。

 

上郡駅を通過。ここから智頭急行線が分岐しており、関西〜鳥取を結ぶ特急スーパーはくと号、岡山〜鳥取を結ぶ特急スーパーいなば号も走ります。

 

6:09、元気な自動放送によるおはよう放送が流れまして、岡山駅到着前に全員起こされます。



6:27 岡山駅 着

岡山駅でサンライズ出雲号とサンライズ瀬戸号が切り離されます。

 

サンライズ瀬戸号琴平行きが先に出発のため、解結の様子を見たいのであればサンライズ出雲に乗るようにしましょう。

 

6:31、サンライズ瀬戸号は岡山駅を出発。山陽本線を越えて新幹線の高架橋を潜りつつ、四国へと歩みを進めます。

 

瀬戸大橋線は途中単線区間もありますが、一部複線区間のところで特急しおかぜ2号とすれ違いました。伊予西条駅前始発の列車で、4:59発とかなり早朝の出発です。

 

ホームにジーンズ柄の自販機があります、児島駅に到着です。ここでJR西日本からJR四国の方へ乗務員さんが交代されました。

 

いよいよ本州を離れまして、瀬戸内に浮かぶ島々を経由しつつ四国へ向かいます。



瀬戸大橋に入りましたシングルDX。

完全に海の上を走っているようで、朝日で煌めく白さが素晴らしいです。

 

瀬戸大橋は将来的に新幹線を通せる規格で建設されており、左側にはそのスペースが見られます。

 

四国の土地が見えてきますと、埋立地には化学系の工場が集まっていました。非常に綺麗だった夜景コンビナートを思い出してしまいます。

 

「ようこそ四国へ」の看板に迎えられまして、四国に上陸です。



瀬戸大橋から四国へ線路が接続する地点では、線路が三角形を描いています。

まずは松山方面の線路が離れていきました。

この列車は琴平まで運行しますが、その前に高松まで行かなければなりません。

 

その後は四国島内を横断する、松山と高松を結ぶ線路と合流。これによって三角形が描かれ、宇多津デルタ線と呼ばれます。

 

しばらくすると笠山が見えてきました。こういった丸い山は香川の象徴的な景色に思います。

 

続いて左手に見えてきました、明治に坂出市の旧家別邸として創られた、香風園こうふうえんです。

江戸時環の大名庭園と似た日本庭園と、洋風庭園どちらも楽しめるように整備されています。

 

坂出駅に到着。特に快速マリンライナーに乗っていると、四国の玄関口のように思う駅です。

 

高松駅では移転して来る徳島文理大学高松駅キャンパスなど、駅ビルの建設が進みます。いつも通り営業している、連絡船時代からの名残を受け継いだ、行き止まりの頭端式ホームに到着です。



7:27 高松駅 着

通常であればここで運行を終え、回送されるサンライズ瀬戸。今日は折り返し来た道を戻り、琴平を目指します。

 

運行区間が宇多津〜高松で重複しますが、これについては、運行上往復しているだけ。そのため追加で乗車券を購入する必要はありません。

 

ただし、しばらく停車している間に高松駅の改札外へ出ることはできません。改札内のセブンイレブンで朝食を購入、残念ながらここでうどんを売っている様子は見られませんでした。

 

高松駅もまた四国各都市へ向かう特急のターミナル。いろんな列車たちが集結します。

 

高徳線にはDMVラッピングの普通列車が入線しました。徳島県南の果て、阿佐海岸鉄道では道路だけでなく、線路も走れる車両を導入しているのです。



08:02 高松駅 発

この延長運転については、高松から琴平の延長運転区間だけを乗車することはできません。

そのため一番短い区間だったとしても、坂出駅から乗車する必要があります。

 

高松〜徳島を結ぶ非電化路線、高徳線が分かれました。

 

続いて右手には高松運転所が見えてきました。

土讃線の観光列車、四国まんなか千年ものがたりが止まっています。琴平駅からこれに乗り継いで、大歩危まで行くこともできます。

 

高松貨物駅には四国桃太郎貨物駅という愛称が付けられています。

ここ鬼無きなしには桃太郎のモデルとされる稚武彦命を祀った熊野権現桃太郎神社が建設され、瀬戸内には鬼ヶ島の異名を持つ女木島もあるのです。

 

2回停車する必要はないので、先ほど停まった坂出駅を今度は通過。

 

岡山から走ってきた高松へ繋がる線路が離れていきます。

 

今度は岡山から松山へ向かう線路が合流しました。

 

特急いしづち・しおかぜがそれぞれ岡山・高松へ連結を外す、宇多津駅を通過。特急列車が通過することはあまりありません。

 

右手にはエレベーターの実験施設みたいな細長い四角の物体、ゴールドタワーが現れます。

こちらは1998年に完成した高さ158mの展望塔、瀬戸大橋バックや暗闇などの空間で、何千匹もの金魚が泳ぐアクアリウムを楽しめます。

 

まもなく香川県第二のまち、丸亀駅を通過します。

左手に見えてくる丸亀城は、日本一大きな石垣と共に、日本一小さな天守閣を有しています。



四国鉄道発祥の地、多度津駅に到着です。

最繁忙期で特急いしづち号は多度津〜高松での運行が行われているため、2両の8600系がたくさん止まっていました。

 

四国の鉄道は明治22年、多度津を起点に丸亀〜琴平で営業を始めたのが最初です。

 

ここから走るのはその一端である土讃線。四国を横断する予讃線から、縦断する土讃線が分かれる非常に重要な場所です。

 

善通寺駅に到着。弘法大師・空海誕生の地として知られています。

お遍路の一つである善通寺の玄関口で、この駅舎は日本一古い駅舎という説があります。

 

讃岐平野が終わろうという頃、このサンライズもいよいよ終点へ近づきます。

 

ことでん琴平線の線路を越えまして、周囲には門前町が広がってきました。

 

東京駅から10時間49分の旅を終え、一週間サンライズの旅7日間の終点、琴平駅に到着です。



8:39 琴平駅 着

寝台個室越しに見る最新型のディーゼル特急、高知から来た特急南風です。

ステンレス車体に真っ赤なアクセントが本当にカッコ良いですね。

 

土讃線は多度津〜琴平で電化されていますが、これは簡易的なものです。

そのためサンライズ瀬戸が走る時間帯に関しては、普段電車で走る普通列車を気動車で運行する対応が取られています。

 

サンライズ瀬戸から特急南風へは20分ほどで乗り継ぐことができ、このまま高知まで行くことができます。

通常は先程ご覧に入れた新型車両2700系に統一されていますが、多客時で車両が足りないらしく2000系での運行でした。



一週間サンライズの旅、ついにこれにて終了です。

ちなみにかかった料金は以下の通りになります。

東京〜高松学割往復乗車券 16760円

東京〜出雲市学割往復乗車券 17560円×2=35120円

東京〜琴平学割往復乗車券 9020円

寝台券・指定券7日分 76410円

計137,310円

毎日2万円飛びましたが、本当に充実した7日間でした。

 

この楽しい生活が終わるというのは、修学旅行が終わった時みたいな感覚。

もう旅行が終わる時に名残惜しさは感じなくなってしまいましたが、久しぶりにこの感覚を味わえたかもしれません。

 

最後の定期寝台特急として毎日走っているサンライズですが、当たり前の日常もいつ終わってもおかしくありません。このような企画を実行できたのは嬉しい限りです。

ここまで何泊もというのは非現実的とはいえ、寝台特急サンライズに乗車する機会になればと思います。

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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