-
【景色良すぎる!】名古屋都市部・日本アルプス遊覧飛行 JAL新千歳〜中部[2023ダイヤ改正(12)]
今回搭乗するのは、JAL新千歳ー名古屋便。 ほとんど雲がなく快晴のフライトで、日本海側から上越国境や日本アルプスを自然いっぱい楽しめました。 ビル一つ一つを観察できる名古屋周辺都会まで、 ...
続きを見る
2023年3月21日、知立駅豊橋方面高架ホームが開業しました。
2010年に工事を始めてから、13年経ってようやく1本の線路が高架線になります。
最終的に4面8線の3階建て構造になる要塞駅。そのうちの一本に過ぎずとも、大きな一歩を踏み出すということで、その一夜に密着します。
まずは6番線ホーム(名古屋本線豊橋方面地上ホーム)最終日の様子をお届け。一番乗りに高架へ移されるホーム、最後の姿を収めます。
最終列車が行った後、深夜には地上線から高架線へ切替工事が行われました。多くの作業員さんによる急ピッチの工事、鉄道ファンだけでなく住民も見守る現場です。
最後に、遠回りを強いられる乗車・乗換導線と8番線ホーム(豊橋方面高架ホーム)を中心に、知立駅の様子を見て回ります。
知立駅がどのように変わったのか、ぜひお楽しみください。
まずはパノラマスーパーの前面展望より、地上を走る名古屋本線豊橋方面の走行を目に焼き付けます。
まっすぐ進んだら知立駅の高架へ登りそうなところ、線路はそれを避けるようにして敷設されています。高架化した時スムーズに登れるような設計なのでしょう。
こちらについては今夜中に線路を移動させて、高架の方へ繋げるようです。
しばらくは2階の名古屋本線の高架が続いていましたが、手前側からさらに高架が登ってきました。
これは3階に設置予定の三河線へ、名古屋本線から直通させるための高架です。
まだ地上にホームがあって工事を進められないので、3階の高架は途切れます。
2階の8番線ホーム(豊橋方面高架ホーム)には、既に灯りが点いていました。
知立駅から豊橋方面へ出発。
こちら側についても3階三河線高架橋の建設が進んでおり、地上の名古屋本線ホームが高架へ切り替えられて土地が空けば、知立駅構内の工事ができる状況です。
名古屋方と異なり、こちらは地上線が高架へ登っていき、接続地点は高架上に設けられていました。
同じくまだ線路は繋がっておらず、深夜のうちに線路を移動させて接続するようです。
それでは豊橋方面高架化前日、知立駅の様子を観察します。
立派すぎるコンクリートの高架が奥に控えており、ガラス窓がクリアに照らされています。
高架化は嬉しい一方で、今までの駅賀姿を変えるのはどうしても寂しいもの。しっかり記憶に残しておきたいですね。
今回の高架化は、豊橋方面ホームが6番線から8番線へ高架化されるだけではありません。他方向の列車を利用する人にも、大きな影響を及ぼします。
これまで三河線と豊橋方面の乗り換えは、2階の跨線橋を上り下りするだけでした。
豊橋方面が高架化されると、一度3階の乗換階まで上り下りする必要があります。
3階の乗換階へ繋がる階段が、緑色の柵で塞がれているところです。
2番線ホームと4,5番線ホームの間に設けられていて、三河線両方向からの乗り換えで同じ距離感になります。
6番線ホームから地平で繋がっていた、メイン出口の北改札口。
このホームが閉鎖されると北改札へは、3階の乗換階かと2階の8番線ホーム(豊橋方面高架)を経由し、1階まで降りないといけません。
これはかなり遠回りになるので、知立駅を利用する際は時間に余裕を持つ必要があります。
外へ出ると、縦帯デザインが特徴的な高架駅舎がお目見え。名鉄カラーのすりガラスやパッチワークのような格子模様がアクセントです。
時刻は0時を回りまして、日付を越えました。
豊橋方面の最終列車、特急東岡崎行きを見送ります。
これをもって6番線ホームを発着する、すべての営業列車の運行が終わりました。
2018年12月から使用を開始した6番線ホーム。高架化工事のための仮ホームとして、4年以上お疲れ様でした。
列車の運行を終えた名古屋本線、いよいよ高架線への切り替え工事が始まります。
名古屋方へ歩くこと10分ほど、住宅街の中急に明るくなっている部分を見つけました。ここで工事が行われているようです。
左側が今回切り替えられる豊橋方面の線路です。まっすぐ視線を先にやると、暗いですが高架が登っているのが分かります。
前面展望でも分かる通り、地上の線路は高架を避けるようにして曲がっていました。
線路の延長線上が高架になるよう、線路をずらして真っ直ぐにする必要があります。現在は線路を少し浮かしている状態、これから移動させる作業です。
作業員さん方がバールをレールの下に入れ、てこの原理で少しずつずらしていきます。
一定の感覚でポイントが設定されており、そこを基準にどれだけずらすか決めている様子です。
そして、名古屋方面の線路上には重機が乗っかっています。鉄輪を履いていてスムーズに移動でき、作業するときは胴体をぐっと沈めて転がりません。
重機も作業員さんと一緒になって、線路を押していきます。見た目は優しく叩いているみたいですが、実際は大きなパワーを伝えているようです。
高架線へ繋がるまでに方向を変え終わったため、役目を終えた地上線の一部が取り除かれていきます。
ずらし終わった線路について、高架線に敷かれていた線路と繋げる作業に入ります。
既存の線路を真っ直ぐにしたため、レールは余っている状態です。
ここで必要無い部分を切断、大きな火花を散らします。
これで線路はピッタリ繋がる長さになりました。
先ほどと同様に重機と人力で微調整し、新しい線路と接続。
ボルトを締めて新しい高架の線路と完全に繋がりました。
この接続部付近に設置されていた、中継信号機が取り外されました。
中継信号機は、主信号機(出発信号機、場内信号機、閉そく信号機)が見えない時、何を現示しているか手前で知らせてくれます。地上線は曲がっていたためこれが必要だったのですが、高架になれば見通しが良く信号を直接見られるので、必要なくなったのでしょう。
レール接続部で作業が行われている間、それ以外のところではバラストを均す作業に入っていました。
先ほど線路を浮かしていた訳なので、元に戻さなければなりません。
重機による振動を与えて、バラストが十分能力を発揮できるよう仕上げていきます。
また、線路切り替えにおいてもう一つ大事なことをやらなくてはなりません。それは架線の張り替えです。
電車が通る真上に架線が無ければ、電気を採れず走れなくなってしまいます。これで電車が高架を走る準備は大部分で完了したはずです。
深夜2時半頃、知立駅へ戻ってきました。
外から見ることはできませんが、高架ホームには作業員さんが行き来されており、通路の変更など進んでいるようです。
もう表示されていた発車標の番線表記については、6番線から8番線へ変更されていました。
高架線への線路切替は、もちろん豊橋方でも行われています。と言っても地上ではないので見づらく、見物されている方も全くいらっしゃいませんでした。
ちょうど架線の張替えを行っているようで、こちらも作業は終盤のようです。
時刻は早朝5時過ぎになりました。
高架の8番線ホームは明るい一方、旧6番線ホームは暗くなっています。本当に豊橋方面が高架線へ切り替えられました。
5:25ごろ、知立駅高架化の第一幕が上がります。
昨日もあった北改札から続く通路ですが、今日はその先がちょっと違います。
これまでは右へ曲がっていたのが、左へクランク。
真っ黒な新しいアスファルトの先には、ピカピカのタイルが見えてきました。
こちらが知立駅高架駅舎の一部になります。遂に新駅舎の一角へ立ち入ることができました。
ここから各ホームへ行くには、一旦8番ホームへ上がらなければなりません。
エスカレーターを上ってやってきました、こちらが知立駅最初の高架ホーム、豊橋方面の8番線ホームです。
高架へやってくる最初の列車、普通伊奈行きが到着。多くの関係者の方々に迎えられ、大事な歴史の1ページです。
8番ホームは混雑しがちなので、ここから他ホームへ乗り換えてみましょう。
エスカレーターで登ると、くるっと反対を向いて再度エスカレーターへ。
階段の場合は、改札から3階の乗り換え通路まで、そのまま進む導線で上れます。
こちらは階段を上った先。おそらく将来的には、三河線ホームへここから階段が続くのでしょう。
エスカレーターと階段どちらのルートであっても、同じ新駅舎の3階コンコースから乗換通路へ入ります。
乗換通路の中でぽつんと感が凄いですが、液晶の発車標が吊るされたところから下へ降ります。
こちらが昨日訪れた2階跨線橋、ここから各々のホームへ降りる形です。
実際このルートを歩いてみると、かなり遠回りしていることが分かります。特に知立駅北改札からは大変なので、時間に余裕を持っておく重要性が非常に大きいです。
昨日までも存在していた2階跨線橋、その変化を見てみましょう。
まずは3階乗換通路へ登る、緑色の柵が取っ払われました。点字ブロックが新設され、案内看板も取り付けられています。
さらに6番線ホームへ立ち入りできなくなり、5番線ホーム階段手前で仕切られました。
役割を上へ移した豊橋方面ホームは、既にひっそりとしています。立派な高架駅の明るさと対比され、その雰囲気が一層強まります。
知立駅は最終的に、2階は名古屋本線、3回は三河線のホームになります。
各階2面4線構造で、方面ごとに1面2線を与えられる予定です。
今日オープンした8番線ホームについても、見た目からして島式ホームになることが分かります。7,8番線ホームは、どちらも豊橋方面です。
現時点での次ステップは、名古屋方面ホームを高架化すること。6番線の仮ホームを撤去できるので、このホームの建設に取りかかれるのです。
2階の島式ホームを完成させたら、その上に3階の三河線が出来上がります。
それではパノラマスーパーより、知立駅の要塞に侵入してみましょう。
線路はまっすぐ高架橋へ繋がれています。
言葉で言えば簡単なことですが、深夜の作業を見たからこそどれだけ大規模だったか思い起こすことができます。
上りはじめのところには、なぜかポイントが置かれていました。一体何に使うのでしょうか?
この高架橋は複線分用意されており、お隣には名古屋方面の線路が敷設されます。
そして両側からさらに上へ白いコンクリートが上っていきました。これは3階に建設される三河線ホームに向かっています。
現在は知立駅で乗り換えが必須の三河線ですが、名古屋本線と線路を繋いで直通させる計画があります。豊田市方面へ特急を走らせることも考えられており、夢が膨らむ構造です。
知立駅構内に入ろうというところ、まずは大きく2つの口が開いています。
左は豊橋方面7,8番線ホーム、右は名古屋方面5,6番線ホームです。
豊橋方面なので左の口を選択。その中でも2つの口が開いていて、右が7番、左が8番線ホームです。
現在は1つしか線路が無いので簡単ですが、最終的には8つの選択肢があるトロッコアドベンチャーが出来上がります。
高架化されているのは端っこの8番線ホームだけ。画面の9割が白の空間へと滑り込みます。
知立駅を出発すると、今度は段々と選択肢が狭まっていきます。
島式ホームから線路が方向別の1線に、そして複線の名古屋本線1組が高架線1本の上に乗っかる予定です。
一方で、知立駅から分岐する三河線については、南北両方向に向かって分かれる予定。名古屋方面へは直通しますが、豊橋方面へは直通できない構造です。
右手からは地上の線路が這い上がってきました。豊橋方面の線路はここで息絶えており、高架線へバトンを受け継いでいます。
相当時間がかかった中、なんとか1線の高架化を果たした知立駅。
完全な高架駅完成は2027年度で、もう少し先のことです。それまで少々不便な状況が続きますが、街の道路交通のためにも必要不可欠な高架化になります。
少しだけ姿を見せてくれた要塞駅、4面8線の2層構造に4方向分岐という全国的にも立派な駅が楽しみです。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
-
【失敗した新規路線】内海行きパノラマスーパーから理由を探る 知多新線ワンマン化
愛知・岐阜両県に路線網を張り巡らせる大手私鉄、名古屋鉄道。 各地バラバラだった小さな私鉄路線をどんどん吸収したことで、近鉄、東武に次いだ総路線距離を有します。 歴史ある路線が多い中、比較 ...
続きを見る
-
【おはようライナーから復活】なぜ長野で通勤特急?特急信州の利用はどれほどか[2023ダイヤ改正(14)]
余っている特急車両を用いて、朝夕に快適な空間を提供する通勤特急。 車内が混雑する首都圏・関西圏を中心とした大都市で多く設定されますが、この春地方都市で新たな通勤特急が走り始めました。 長 ...
続きを見る