こちらは夜の名古屋駅、今日は山梨県側から富士山を楽しめる河口湖へ向かいます。
高速バスで往復しまして、気軽な日帰り旅のご紹介です。
名古屋〜河口湖 夜行バス
夜行バスが発車するのは、名鉄バスセンターです。
JRであれば広小路口を出て正面、案内に沿って階段を登ります。
富士山駅行きのバスは、8番のりばからの出発です。
富士急ハイランド(7:30)、河口湖駅(7:38)、富士山駅(7:48)の順に停まります。
料金は片道4500円、往復8100円です。
4列シートですが、頭を寄っかけられる快適な座席でした。
フットレストや毛布を備えていまして、コンセントも設置されているのが非常にありがたいです。
23:10 名鉄バスセンター 発
名鉄バスセンターを出発すると、星ヶ丘(23:40)、東名豊田(23:59)に停まります。
休憩は東名高速の上郷SAで0:10〜0:25、5:30頃に新東名高速の清水PAです。
6:30頃に新富士ICを降りまして、そこからは一般道を走ることになります。
富士山は右側座席の方が見られるようでした。
朝日を受けて暖かな空気、日が昇ると運転士さんからカーテンを開けて良いという放送が流れるので、気兼ねなく景色を楽しめます。
07:48 富士山駅 着
富士観光の拠点でもあり、富士吉田市の中心駅です。駅ビルQ-STAと一体化していますが、モスバーガーでも開店は9:00〜と遅めで、朝ごはんを食べるのは難しくなっています。
駅や観光列車のデザインは水戸岡鋭治さんが担当しており、JR九州と同じ雰囲気があります。
富士山駅は行き止まり式の駅構造で、進行方向を変えるスイッチバックの駅です。
新倉富士浅間神社
富士急ハイランドの普通列車にて、2駅先の下吉田駅で下車しました。
2009年に水戸岡鋭治さんによってリニューアルされ、レトロな空間を創り出しています。
この駅舎は国鉄名古屋駅をモデルにしているそう。上野駅にも似ており、当時の主要駅はこのようなデザインが多かったのでしょうか。
この駅では色んな車両が保存されていますが、そのひとつが2014年に引退した「フジサン特急」。
JR東日本のパノラマエクスレスアルプスを改造しており、全面のパノラマ座席が人気でした。
新倉富士浅間神社へは踏切を渡りまして、足元や看板の案内通りに進めば10分程で入り口に着きます。
さらに5分くらい、300〜400段ほどの長い石階段を登ります。
ここで見えてくるのが忠霊塔。高さがある訳ではないのですが、富士吉田市内の戦没者を慰霊する為に作られました。市街地と富士山を見渡せる景観に優れた場所に立っています。
この上に設けられた展望デッキから見られるのが、日本を代表すると言っても良い、富士山と五重塔を併せたこの景色。青く冷たさを感じさせる富士山に、真っ赤な五重塔のコントラストが素敵です。
午後になると逆光になってしまうので、ぜひ朝来てみてください。
少し木に隠れていますが、新宿から富士急行へ直通する富士回遊号が到着しました。
多くの外国人観光客が乗っており、これから河口湖の観光地が混雑してきます。
下吉田駅へ戻る途中には、実際大勢の外国人観光客の方が神社に向かっていきました。
大月方面へは富士山ビュー特急が到着。JR東海の特急あさぎりで使われた371系が譲渡され、水戸岡鋭治さんによるデザインへ改造されました。
ここで行き違った普通列車で、富士山駅へ戻ります。
側面はどう見ても、JR九州の通勤電車。水戸岡さんによる文字とシンプルな絵柄を組み合わせたデザインです。
忍野八海
富士山駅からは御殿場行きの路線バスで忍野八海へ。
忍野八海バス停までは20分、料金は400円です。
バスから降りてすぐ左へ曲がります。
観光案内所の角を左へ曲がると、忍野八海へ向かう通りです。鮎やお団子焼く匂いが漂っており、にぎやかな観光地という印象です。
忍野八海は国の天然記念物で、富士信仰の古跡霊場や富士道者禊ぎの場としての歴史、さらに景観の美しさから世界遺産を構成するひとつです。
忍野八海で一番有名なのが、涌池です。
晴れているおかげで、水の青さが一層引き立ちます。
彩り豊かなニジマスたちは水深の深い方へ寄っており、池とのコントラストがとても素敵です。
ニジマスは濃い灰色をしていますが、何匹が泳ぐオレンジ色はアルビノです。青色の個体もいまして、池を覗き込むのに楽しませてくれます。
忍野八海は、富士山の地下を流れた伏流水を水源とする湧水池です。この涌池では、1分あたり2.2㎥もの水量が湧き出ています。
1983年には宇宙で雪を作る実験として、NASAが湧池の水を使用しました。
忍野八海には数えられませんが、人気の池となっているのが中池です。
中央の島へ行くにはお店の中を歩く必要があり、そこでお金を使ってもらおうという狙いが見え隠れしています。
水深は8mに及びますが、透明度の高さから底まで見ることができます。
縦長の鏡池にはその名の通り、正面の富士山が水面に映ります。
このあたりでかなり雲がやってきまして、山を隠すようになってしまいました。天気は悪くありませんでしたが、富士山観光において雲が出るかどうかはとても重要です。
お昼ごはんには、天ぷらとお蕎麦。
ここの湧水を使った忍野そばが名物であり、ちゅるちゅると食べやすいです。
河口湖ロープウェイ
忍野八海バス停から30分ほど乗車し、河口湖駅に向かいます。
駅の向こうにそびえる富士山は、だいぶ雲が増えていました。朝はあれだけ晴れていたのに、かなり天気が変わりやすいですね。
駅から10分ほど歩きまして、河口湖畔ロープウェイのりばに向かいます。
建物に入る階段まで並んでいると、30分待ちが目安とのこと。この時は40分くらい待ったことになると思います。
料金は往復900円、片道500円で歩くこともできるようです。
昔話「カチカチ山」の舞台とされているのが、これから登る天上山になります。
背中に火をつけられたタヌキが駆け下りたのが、ロープウェイの眼下の崖。泥舟に乗ったタヌキが沈んだのが、河口湖といわれています。
こちらからは麓に広がる富士の樹海が、複雑な迷路のように広がるのが分かります。その中へ矢印のように突き進むところは富士吉田IC、周辺には富士急ハイランドも見られました。
2021年にはカチカチ山絶景ブランコがオープンしており、スリル満点の中雄大な富士山を眺められます。
たぬき茶屋での整理券が必要で、料金は500円です。
【利用時間】
(平日)10:00~14:00
(土休日)10:00~11:30、13:00~16:00
河口湖畔にはファンシーショップや洋菓子店などが立ち並んでおり、外国人観光客で賑わうおかげでバブル期の雰囲気を活気あるまま残しています。
河口湖駅には新宿まで走る、特急富士回遊が停車中。
基本的には特急あずさのE353系電車が使用されますが、臨時91・92号ではこのE257系電車が就くようです。
河口湖駅周辺よりも、富士山駅の方がお店があって過ごしやすいため、普通列車で戻ります。
富士山駅より、帰りの名古屋行き高速バスに乗車。河口湖の旅の終わりです。
名古屋方からだとやや不便な河口湖ですが、なるべく朝早くの観光に向いていることからも、夜行高速バスのルートが一番便利に思います。
ぜひ一度は来てほしい素敵な場所、直前まで天気をしっかり確認の上、訪れてみてください。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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