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これから青春18きっぷを利用しまして、北九州へ向かいます。
京都駅からはJR神戸線新快速電車に乗車しました。
今日はそれほど急いでおらず、明日の夕方に小倉駅に到着すれば十分です。
そこで今回は山陽本線を中心に、途中下車をしながら進んでいくことにしました。
その中でも山陽新幹線の駅が無く、あまり注目されづらい街を選んでみます。
東海道本線の終点、神戸駅から山陽本線へ入ります。
明石海峡大橋をくぐりまして、淡路島と挟まれた播磨灘を見下ろします。
新快速線の高い所から見るこの景色は格別です。
終点の姫路駅に到着、ここに来たらやはりアレを食べておきたいところです。
姫路駅名物となっている、ホーム上のえきそば。混んでいたのでわざわざ下り線のホームへ来ました。
中華麺と和風だしを組み合わせたことで生み出される、この落ち着いた味わい。昨日は彦根市の大雪で帰りが遅くなり疲れていたのですが、それも吹き飛ばしてくれました。
改札を出て、とりあえず正面に見える姫路城だけ拝みます。
引き続き山陽本線に乗車。
上郡駅からは特急スーパーはくとが走る第三セクター智頭急行線が分岐します。
ただし、この日は日本海側で記録的な積雪があったため、特急は全便運休。ただし智頭急行の普通列車は除雪を終えたのち、午後から走り始めていたようです。
大都会岡山も通り過ぎました。駅を越えた後に見える広大な鉄道用地を見ると、本当に重要な駅であることを知らしめられます。
美観地区が非常に有名な倉敷市、駅のホームには、なまこ壁デザインのペイントがされていました。
さて、そろそろ途中下車をしたくなってきたところです。
という訳でこちらは岡山県浅口市、金光駅になります。
この地は金光教の本部がある街として有名です。
いかにもメインの出口であるこの駅舎ですが、本部へは線路を越えて反対側へ行く必要があります。
そちらには金光教参拝客専用の南口改札がありましたが、一般客でも利用できる常設のものとして2020年に供用開始しました。
商店街のアーケードのようになっている、こちらが参道です。
そして金光教本部の門、かなり荘厳な屋根の作りとなっています。
お正月に向けて門松も立てられており、日本の伝統的な雰囲気がありました。
目の前にはJTBがあったのですが、新型コロナウイルスの影響を大きく受け、閉店してしまいました。
金光教で一番の特徴は、ここにも書かれている『取次』です。
人は生神金光大神の代理(てがわり)である取次者に、祈りや願いを伝えます。そして、取次者がその祈りや願いを神に届け、神からおかげを授かるということです。
快速サンライナー福山行きに乗車。
参拝者のお土産として売られている、みかげ饅頭を買ってきました。
生地はカステラのような甘みと弾力で、中にこしあんが入っています。
現在乗車している快速サンライナーは、2022年春で廃止されてしまいます。これに伴って、金光駅発着の普通列車が新設されることも発表されました。
福山駅に到着。
駅のすぐ近くに福山城があって、ホームからもその姿を見られます。
工事中のため全体像は分かりませんでしたが、石垣や櫓からその立派さが窺えました。
天守閣は2022年夏ごろまで、耐震・リニューアル工事のために臨時休館。乗継の途中で訪れやすいですし、リベンジしてみましょう。
メインの出口は反対側でして、天満屋やホテルなどが立ち並んでいます。
広島県第二の都市に相応しい、駅周辺の発展具合です。
普通列車に乗車しまして、三原駅まで来ました。
この駅の北口は、お城の石垣が駅の出口となっている非常に珍しい駅。
三原城跡と新幹線駅が完全に一体化していて、かなり面白い構造です。
ここから227系電車Red Wingに乗車しまして、広島へ向かいます。
マツダスタジアムの近くでは、赤色のローソンが出現。
広島カープの影響もあってか、広島と言ったらとにかく赤!というイメージが刷り込まれています。
今夜は広島市で宿泊。メイン出口の駅舎は、もはや蒸発してしまっており、新駅舎の建設に向けて工事が進められている最中です。
駅ビルのスーパーで、広島風お好み焼きを買ってきました。個人的には大阪風より、重たくなくて食べやすく好みですね。
翌日、可部線に乗車した後、普通列車岩国行きで西へ向かい始めました。
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広島の三角州を作り上げる、太田川を渡っています。
混雑していた車内ですが、宮島口駅で6割ほど降りていかれます。
その先は海のすぐ近くを走行。
続いてどっしりとした化学工場が見られるようになると、山口県です。
岩国駅から乗り継ぐのは、黄色い電車。
今後赤い227系電車の縄張りは、新山口駅まで拡大される計画です。
ちょっと窓が薄汚いので、曇って見えてしまいますが、海のすぐ近くを走ってくれます。
そして大島大橋が掛けられているのが、瀬戸内海に浮かぶ周防大島(屋代島)です。
柳井駅で下車しました。
柳井は室町時代に栄えた、大内氏の東の要港でした。
そして現在は白壁の街並みが非常に有名。駅から歩いて10分ほどと、かなり気軽に訪れられます。
干拓が進んだことで商人が集まり、近現代まで商業の中心地に。
元禄時代以降の典型的な町屋づくりが並んでいます。
そして、この白壁の街並みを色づけているのが、金魚ちょうちんです。
始まりは幕末、商人が子供のため、弘前の「金魚ねぷた」を参考に金魚をかたどり、『柳井縞』の染料で色づけたと言われています。
夏祭りの時季には浴衣を着た子供たちがちょうちんに火を灯して、街を歩いていたそうです。
街を歩くのは子供たちだけではなく、カニさんも。
こんな看板が立っているなんてちょっと驚きですが、水路もあるので確かに渡っていそうです。
柳井駅へ戻って来ました。現在自動改札機の設置中だそうで、カバーが掛けられています。
引き続き普通列車に乗車。1時間に1本程度あるので、駅近の観光にはちょうど良いです。
途中下車する自治体として、光市や下松市なども迷いました。
これらも海側を迂回して走る山陽本線の中で、工業が盛んな大きな町として位置づけられます。
徳山駅は一部ののぞみも停車する新幹線駅。周辺の街からの長距離移動が可能です。
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その後は大規模な住宅地や商店が並ぶ街の中を、高架線で走っていきます。
高架駅として設置されている、防府駅に到着しました。
駅には数々お店も入っていて、ちょっとした新幹線駅ぐらいの規模はあります。見間違えてもおかしくないです。
20分ほど歩いてやってきたのは防府天満宮。防府市はここを中心に発展してきた町です。
ここは太宰府天満宮、北野天満宮と並んで、日本三大天満宮として位置づけられます。
辺りではお正月に向けて、屋台の準備などもされていました。
境内では何と取り壊し…!ではなく、装飾や清掃をしている様子です。
防府天満宮は、日本で最初に創建された天神さまとされています。
菅原道真公が九州大宰府へ向かう途中、本州最後の寄港地として防府の勝間の浦に船を着けました。
この時周防国国司に対し、『この港を出発すれば次はいよいよ九州であるが、この防府の地は天皇のいらっしゃる京の都とまだ地続きである。願わくはここ松崎の地に住まいを構え「無実の知らせ」を待っていたい。』と願って九州へ旅立ちます。
大宰府で亡くなった日、防府勝間の浦に神光が現れ、酒垂山(現・天神山)に瑞雲が棚引き人々を驚かせました。
国司をはじめとして、道真公の御霊魂がこの地に帰ってこられたと悟り、904年、霊魂の「居」を松崎の地に建立し、「松崎の社」と号したのです。
(参考:防府天満宮|防府天満宮について)
防府天満宮の参拝を終えまして、下関行き普通列車に乗車。
新山口駅から山陽本線を離れまして、宇部線に乗り換えることにしました。
黄色い体こそ同じですが、目の周りが墨で塗られたような顔をしています。
沿線の風景や走行音は山陽本線と異なって、かなりローカル感が否めません。
草江駅を過ぎると、山口宇部空港の管制塔が見えていました。ここは一応空港最寄り駅です。
宇部新川駅に到着。
DIYみたいな外観のリフォームで、駅舎を綺麗に見せています。
メインストリートの突き当りには、宇部興産があります。
ここからは美祢に向かって宇部興産専用道路が延びており、公道を通れないダブルストレーラーが走っています。一般車両が入らないよう踏切もあるのですが、今回は時刻の関係もあって、ちょっと見送りです。
今回はそれよりも宇部新川駅に注目。この駅はシン・エヴァンゲリオンの聖地として注目されています。
山口県宇部市は庵野秀明監督の生まれ故郷でもありまして、市制100周年と合わせてイベントが行われている最中です。
先ほどから映している写真は、映画内で登場したカットとのこと。
しかし、映画を見ていないのに聖地巡礼をするという、よくわからない状態です(笑)
普通列車で宇部駅へ。接近メロディーも作品に関係しているそうです。
宇部駅の0番線ホームに到着。
宇部駅からは山陽本線に戻りまして、下関行きに乗車します。
新下関駅では山陽新幹線の高架と直交しました。
本州最後の駅、終点の下関駅に到着です。
ここからいよいよJR九州に入ります。
九州島内に入るにあたって直流から交流に変わるため、両方走れる電車が使用されます。こちらは国鉄型の415系電車です。
下関と北九州の結びつきは非常に強いため、何てことなく関門トンネルを走っていきます。
ほんの数分で九州に出てきました。山陽本線は門司駅で終点です。
光の当たり具合で見えづらいですが、真ん中には九州から電車が出ていくようなイラストが描かれています。
そして目的地の小倉駅に到着しました。
最後はホーム上のかしわうどんで締めましょう。
本当はラーメンを食べたかったところでしたが、休業のまま2021年末をもって閉店してしまいました。
しかし、甘みのある鶏にツルんとしたうどんは、姫路の駅そばに始まったこの旅を締めくくるのに、ちょうど良い落ち着きだったようでした。
ただ列車に乗り続けるだけではなく、途中下車しながらの山陽路の旅。その地に一体何があるのか足を運ぶことで見えてくるものは確実にあります。
この旅は在来線で行く旅行として、一番楽しいものになったのではと思いました。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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