前回は太宰府天満宮や坂本八幡宮を訪れました。
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これから二日市駅でかもめに乗車し、長崎へ向かいます。
ホーム上では特急の乗車位置シールの張替えをしているところでした。
九州の特急はドアの位置や両数が様々なので、乗車位置シールがたくさん貼られているのが目立ちます。
今回乗車するのは白いかもめ、885系です。丸っこくて垂れた目の愛らしい車両となっています。
今回はそんな特急かもめからの車窓を中心にご紹介します。
885系は2000年に登場した車両ですが、デザイン性には未だに新しい雰囲気が残されています。
鳥栖駅の手前、田代駅近くには鳥栖貨物ターミナル駅があります。
元々長崎本線は鳥栖駅ではなく田代駅で分岐する予定だったこともあり、貨物駅としての役割を担っています。
長崎本線との分岐点、鳥栖駅に到着です。
この駅は相当古くからの姿をそのまま残した素晴らしい駅ですので、別の記事にてご紹介します。
鳥栖駅を出発すると駅前不動産スタジアムというサガン鳥栖のスタジアムがあります。
何とも言い難い名前ですね(笑)
続いて停車しましたのは九州新幹線の高架線が交差する新鳥栖駅。
九州新幹線西ルートが全線開業した暁には新鳥栖駅から長崎方面へ分岐する予定になっています。
車窓右側にはすぐに通り過ぎてしまいましたが、吉野ヶ里遺跡が見られます。
弥生時代の集落も見られますが本当に一瞬ですので、これは実際に訪れるべきですね。
佐賀平野の田畑の中を颯爽と駆け抜けていきます。
平地が多くを占める佐賀県南部を象徴するような景色です。
列車はまもなく佐賀駅に到着。
すると左側から1987年に廃止された国鉄佐賀線の高架線が合流してきました。
まさか未だに残っているとは思わず、驚きです。
1976年に高架化された佐賀駅、県の中心部らしいビル群が立ち並びます。
佐賀駅の隣、貨物駅も備えている鍋島駅を通過します。
ここまで貨物列車で運ばれてきたコンテナで、長崎や有田へ向かうものは貨物列車ではなくトラックで輸送されています。
その後、すぐに臨時駅として有名なバルーンさが駅周辺を通過。
毎年秋に嘉瀬川付近で行われる、佐賀一番のお祭りです。
佐世保線との乗換駅、肥前山口駅に到着しました。
元々長崎本線は肥前山口から現在の佐世保線、大村線を通って長崎に至る路線でした。
ここから先は博多から長崎へ短絡して走るために建設されたルートです。
しかしながら建設当時はトンネルをたくさん掘ったりする技術が十分になかったため、有明海の海岸線沿いにカーブがたくさんあります。
右奥に架かっているトラス橋がここから見ると横を向いていることからも、きついカーブだということがお分かりいただけるでしょう。
制御式振り子装置を備えている白いかもめ、885系は車体を傾けながらカーブを高速のまま走っていきます。
肥前鹿島駅に到着。
長崎本線の有明海沿いでは一番大きな街ですが、九州新幹線西ルートは北部に逸れて佐世保線の武雄温泉駅に向かってしまうため、ここには駅が出来ません。
九州新幹線開通後は特急が通らなくなってしまうため、鹿島市では新幹線開通に反対している市民も多くいらっしゃるようです。
肥前七浦駅の周辺から有明海が見え始めます。
このあたりの干潟は潮の満ち引きが日本一激しい場所とされています。さらに遠浅のため、干潮になるとドロドロに。
ムツゴロウが住んでいたり、牡蠣などの二枚貝の養殖が盛んな場所で、あまり注目はされないものの、面白い場所です。
しばらくは養殖の様子が海の遠くまで見られ、線路近くにはそれを営んでいらっしゃるのでしょうか、家々が立ち並んでいました。
列車は多良駅を通過。
観光案内がなされている多良岳は長崎本線と大村線に挟まれた場所にあります。
この山のために長崎本線はカーブを多用して有明海沿いを走る必要が生まれたのです。
多良駅を過ぎますと、列車からはすぐ横に穏やかな海が見られます。
国道と共に長崎本線はクネクネと海の景色を魅せてくれます。
道路をしばらく見ていると、メロンの形をしたバス停が見られました。(中央のかまくら状のもの)
この辺りである小長井地域の道路脇には10以上のフルーツバス停が置かれています。
かなり遠くですが、赤色のいちごのバス停も見られました。
他にもミカンやスイカなどもあるようで、列車から一生懸命探してみるのも面白いです。
一部区間はこれほどまでに浅い海岸を走っています。
海沿いを走る鉄道はたくさんありますが、大抵は堤防が作られています。一方でここでは正に砂浜を走っているような感覚です。
続いての停車駅、諫早駅近くでは九州新幹線の高架の建設が進んでいました。
諫早駅では新幹線開業に向け、「水と緑と歴史が刻まれた人にやさしい県央の玄関口」をコンセプトとした駅舎が建設中です。
間違いなく近代的でシックな駅舎になることでしょう。
長崎駅が近くなると、短絡ルートとして建設された長さ6キロの長崎トンネルに入ります。
トンネル内には肥前三川信号場もあり、ここで列車の待ち合わせを行う場合もあります。
長崎トンネルを出てしばらくして見えてきますのは、長崎原爆資料館周辺の長崎電気軌道の線路です。長崎市内の重要な交通となっています。
浦上駅から長崎駅には3/28に高架化された、高架線が見られました。当時はまだ高架化されていなかったので、将来の線路をしたから見上げられました。
長崎本線の終点、長崎駅に到着です。
現在、長崎駅は高架化されており、地上駅最後の姿を見ることができました。
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ぜひ、それまでに有明海沿いを高速で走っていくかもめに乗ってみてください。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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