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岡山駅から出雲市駅を結ぶ特急やくも号に乗ってきました、こちらは鳥取県中国山地に位置する生山駅です。
国鉄復刻塗装の381系電車、その横には真新しいブロンズ色の車両が。
本日の目的はこちら。2024年4月6日デビュー予定の、新型やくも273系電車です。
今回は生山駅から米子駅まで、SNS発信者としてこちらの車両内部をご紹介することになっています。
かなり空間を広く使ったグリーン車は健在。
フルフラットに座席を展開できる、グループ用のコンパートメント席にも注目です。
これまで酔うと言われてきた、特急やくも号。20%以上向上したという乗り心地まで、一足早くお楽しみください。
車体色の『やくもブロンズ』は「沿線の自然・景観・文化・歴史を尊び、お客様と交感する色」としています。
宍道湖の夕日のうこん色、たたら製鉄にちなんだ黄金色をイメージしているそうです。今日は曇ってしまっていますが、晴れていたら赤銅色の輝きはもっと際立つことでしょう。
ホーム上には、すでに新型やくもに対応した乗車位置案内が貼られていました。
4両編成と8両編成で異なっており、新型やくもならではの半室グリーンとセミコンパートメントです。
特急やくも号専用に作られた、273系電車。
「モダンに八雲立つ、伝統を継承」をモチーフにした、やくものロゴマークが至る所に描かれています。
今回は8両編成での運行、4両編成を2編成連結しています。
JR西日本では特急車両の場合、車両連結部でもライトを付けることで転落防止を図っています。
1,5号車に関しては、グリーン席とセミコンパートメントが半室ずつになっています。
そのため、グリーン車等級の「ロ」と普通車等級の「ハ」を合わせた「クモロハ」です。
行き先表示器はフルカラーLEDになっており、やくもロゴまで描かれていました。
報道公開では、歴代のやくもヘッドマークも表示されています。
貫通部には中国統括本部・出雲を意味する「中イモ」の文字。
パンタグラフはモーター車に2つついていますが、この時点ではそれぞれ1つずつです。
おそらく冬の時期、雪や霜が架線にあっても十分電力を確保できるよう、2つ備わっているのでしょう。
そして新型やくもでは、制御付自然振子装置を用いており、カーブのデータに合わせて車体を傾けることで、振り戻しによる酔いやすさを減らしました。
さらに、車上型の制御付自然振子方式を採用しており、これは全国初の試みです。
それでは5号車の扉より、車内へ入ります。
まずはグリーン車を通り抜け、オレンジ色の座席が目に飛び込みます。
さらにセミコンパートメントへ続きました。まずは普通席をご紹介しつつ、後ほどこちらも触れることに。
最後部の8号車まで行ったところで、ちょうど特急やくも号とすれ違いました。
しばらくはスーパーやくも編成以外、381系電車と新型やくもが共存するみたいですが、そんなに経たないうちに見られなくなってしまうことでしょう。
生山駅を発車しまして、車内チャイムと自動放送が流れます。
新型やくもでは島根県松江市出身のバンド「Official髭男dism」の曲を、車内チャイムに採用しています。
出雲市方面は「I LOVE…」、岡山方面は「Pretender」です。
今回は試乗会ということで、マスキングテープ、クリアファイルなど様々な新型やくもグッズをいただきました。
それでは普通席より、車内のご紹介。座席配列は2+2です。
座席には沿線の山々をイメージした緑系を配色。
古来から神事に用いられ、魔除けの意味もある「麻の葉柄」模様をあしらっています。
黒い枕はかなりフカフカしており、上下に動かすことができます。
東北新幹線のものよりも弾力性は小さく、上下スライドも摩擦が大きいです。
リクライニングはご覧の通り、かなりの倒れ具合に驚きました。
通路側窓側ともに、肘掛け部分にはコンセントが備わっています。
背面テーブルについては、コーヒー向けの小さく深い凹みが取り払われていました。通常のペットボトルサイズの浅い凹みで、座席背面にペットボトルホルダーもあります。
各車両に荷物置きスペースがあって、キャリーバックなどを置くスペースも十分です。
座席の取手部分は丸みを帯びた四角い形、展示によって座席位置を確認できるのも現状より改善された点になります。
車内はかなり明るくて、電球を用いている381系電車と比較して、トンネル内でも暗くならずに済みそうです。
車内には防犯カメラを設置。
2024年春のダイヤ改正で全車指定席になりましたが、一応「NON RESERVED」もできるようになっています。
新型やくもは4両編成を基本としており、増結時には8両編成になります。
背面テーブルには編成全体の車内マップが書かれていました。
ところで乗り心地についてですが、381系に比べて格段に良い事は間違いありません。
駅構内のポイントやカーブでも振られることが無くて、通常の特急列車と同じ感覚で乗れると思います。
それでは客室の外についても注目。
デッキには濃い灰色を用いており、銀色剥き出しではなく化粧板が貼られています。
車両間の幌部分には扉が無く、かなり開放的。
ステップ部分の動きも滑らかで、安全性も高まったと思います。
こちらは男性小用お手洗い。水回りの壁面が黄色になっているので、こういったところに国鉄感を残してくれたよう。
洗面台も広く作られており、なんともオシャレなデザイン性。
カーテンレールも滑りが非常に良く、滑らかに閉じることができました。
この作りでハンドドライヤーが無かったのは意外でしたが、奥にスペースがあって物も置きやすそう。
周りには花柄のライトをあしらっており、この形が対称では無いのが特徴。外側に伸ばされていて、中心に注目させる効果があります。
カーテンの素材までは分かりませんが、織り目が大きくて高級感を感じました。
洗面台の向かい側には多目的室があります。
授乳や体調の悪い際に利用でき、展開するとベッド状にもなるみたい。
暖房スイッチもあるので、夏に冷えてしまっても安心です。
そしてこちらは多目的お手洗い、広々空間で車椅子やオストメイトにも対応しています。
3,7号車には、車椅子用座席を3席分確保。
こちらも手すり部分に、コンセントを設置しています。
日野駅到着時、車掌さんによる観光案内に続いて、英語の自動放送も流れました。米子や宍道湖などお馴染みの観光案内場所でも、同じように流れるのでしょう。
2,3号車、6,7号車の間には、フリースペースも備わっています。
まるで車掌さん気分を味わえそうな、縦長の窓に小さな椅子。
パタンと折りたたみ式になっていて、コンセントも設置されていました。
その正面には、山陰本線や伯備線の写真集もあります。
多目的室と同様に暖房スイッチがあって、上から暖かい風が吹いてきました。
それでは1,5号車の半区画に設けられたグループ向け座席、「セミコンパートメント」へ。
家族やグループで楽しむ「わくわく団らんのようす」を図案化したという、雲が4つ並んだロゴが貼られています。
セミコンパートメント席は、2人用と3〜4人用が、それぞれ2区画ずつ設けられています。
大きさ的には3席分くらいの大きな窓、支柱による仕切りなしにワイドビューを楽しめます。今日は曇ってしまっていますが、大山もすっぽり。
真ん中には雲型のテーブルが設置されており、ちょっとした遊び心を楽しませてくれます。
窓側に1口ずつコンセントが備わっており、充電もしっかり可能。
テーブル上のライトには、やくもロゴを使用。
デザイナーさんが同じ方なので、WEST EXPRESS銀河と統一感があるのも良いですね。
こちらは3,4人用の区画、横幅の広さがなんとも贅沢。
そしてセミコンパートメント最大の特徴は、座席を展開してフルフラットにできることです。こちらで実演してくださいました。
まずは座席下に出っ張っているつまみを持って、テーブル側へ引き出します。
続いてテーブルを一度折って、二つ折りになっていた座面を展開。
これによって一面になりました。
反対側も同じようにして、フルフラットが完成します。
3,4人用も同様に展開できまして、ご覧の通り。
こちらのコンセントは2口になっているので、譲り合いが必要です。
フルフラットとなったら、足を伸ばせることが一番のポイント。
こちらで3人利用なら長時間乗車でも快適そうですが、2人用で2人利用だと少々辛いかもしれません。
こちらにもしっかり荷物置き場があるので、非常に安心です。
最後にグリーン車をご紹介します。
冒頭にもご紹介した通り、1,5号車はグリーン車とセミコンパートメントが半々で、グリーン席の数が少なくなりました。
座席配列は1+2で、これまで通り1人掛け座席が存続しています。
シートピッチは申し分なく、かなりの広々空間。
グリーン車の座席モケット等には、富と長寿の象徴である亀の甲羅をイメージした「積石亀甲」模様が使われています。
フットレストも設置されており、カーペットと同じ柄が靴を履いたまま、回転させた座席モケットと同じ柄が靴を脱いで使う形です。
グリーン車はシートピッチが広いため、テーブルを手前側に引き出すことができます。
コンセントは、真ん中の共用肘掛けに2口。
もちろんリクライニングはしっかり深く倒れ、とにかく快適な旅を提供してくれます。
前の座席の人がリクライニングを全部倒すと、ご覧のような感じです。
気になるかどうかは人による程度ですかね…?
ブラインドに関しては、普通席とグリーン席同様のデザインでした。
最後に車両連結部へ来ました。
寝台特急サンライズと同様、Zを延ばしたような形になっています。
太い帯みたいな立ち入り禁止のテープで、タイガーロープよりかなり本格的。
ここにも防犯カメラが設置されていました。
運転台は高いところに設置されており、かなり見渡しが良さそう。
速度計は針式ではなく、ディスプレイが用いられました。
「I LOVE…」の車内チャイムが流れまして、まもなく米子駅に到着です。
車内表示器にはどちらのドアが開くかも、案内されるようになりました。
特急やくもが発着する主要駅には、新型やくもデビューに合わせて、オリジナルの駅名標が設置されています。
一足早い新型やくもで行く伯備線の旅、真新しい車内に釘付けになっていたら、あっという間に終わってしまいました。
新たな振子の技術によって、乗り心地はかなり向上。座席バリエーションも増えて、人それぞれの楽しみ方ができます。
デビューまで残り2週間、ぜひ山陰へ新型やくもでいらっしゃってみてください。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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