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国鉄分割民営化時から、JR東海で活躍してきた211系電車。
名古屋地区や静岡地区を中心に、長きにわたって走り続けていました。
特にロングシート地獄、トイレ無し電車など印象に強い静岡地区の211系電車ですが、こちらから三重県の三岐鉄道へ回送されてきました。
JR東海の引退車両譲渡については、先日京都丹後鉄道へ譲渡されたキハ85系(KTR8500)が、運行開始したばかりです。
新たな新天地で、これからも走る姿を見られるはず。
静岡から回送されてきた211系電車の姿を、三岐鉄道の起点である富田駅へ見に行ってみました。
まずは名古屋駅から関西本線に乗車します。
211系電車は名古屋地区において、中央線、関西本線で活躍していました。
新型車両315系電車へ置き換えられ、313系電車は静岡へ。静岡の211系電車もそれに従って運用を離脱し、今回のように三岐鉄道へ譲渡されたのでしょう。
三岐鉄道には三岐線と北勢線があり、こちらの桑名駅からは北勢線が分岐。
同じ鉄道会社ですが、こちらは線路幅が非常に狭いナローゲージ車両になっています。もちろん211系電車が走ることもできません。
三岐鉄道三岐線は、富田駅から西藤原駅を結ぶ路線です。
途中で近鉄富田駅にも支線が伸びており、旅客列車は近鉄富田を発着。一方で貨物列車は富田駅を発着します。
まもなく富田駅に到着するところ、三岐鉄道三岐線の下をくぐりました。
そこから下へ降りてきまして、関西本線と一緒に富田駅へ。
富田駅に降り立つと、ホームの向こうには見覚えのある列車が…
JR東海211系電車が停まっています!
あの長い静岡県区間を思い起こされる、オレンジと濃緑色のラインカラーです。
全部で5編成が三岐鉄道へ搬入されたようで、ホームからは3編成が見えています。
三岐鉄道三岐線は、JR東海の富田駅が起点になっています。
ホーム上には0キロポストが立っており、確かにここから鉄路が始まっているようです。
一方で跨線橋からホームへは階段が降りておらず、一般旅客は立ち入れません。
1985年まで富田駅へ旅客運行しており、四日市駅への国鉄直通していた過去もあるのですが廃止。
旅客輸送は近鉄富田駅発着に徹しており、富田駅発着は貨物輸送のみということになりました。
旅客輸送を行なっていた頃の名残として、駅名標も残されています。
このサビ一面ってのがまた、貨物輸送に徹しているんだって感じがして良いですね。
こうして日常的に貨物列車がJRと行き来しているため、211系電車譲渡のための回送でも、当然のように三岐線へ送り込むことができるのです。
そもそも三岐鉄道の富田駅構内、この明るい時間に旅客列車が停まっていること自体珍しいと思われます。
それでは静岡から回送されてきた、211系電車を詳しく見てみます。
奥側に止まっている2編成は、オレンジ部分の塗装が結構薄れています。
幕は回送になっており、三岐線に入ったらLEDに変わるのか、幕仕様を継続するのか気になるところです。
台車付近には「静シズ」と書かれており、静岡地区から来たことが分かります。
真ん中に止まっている編成も大分白く、こんなに塗装が剥げていた覚えが無くて驚きました。
手前に停まっていたものが、一番新そうに見えました。それでも白くなっているので、やはり赤系の色は紫外線に弱いんですね。
今度は駅の外へ出まして、こちらは市営駐車場の外側。
こちら側から見ると、割と塗装が綺麗な気がします。
ホームからは見えませんでしたが、こちらには3編成置かれています。
富田駅構内には全部で4編成停まっていたんですね。残り1編成には保々車両へ、電気機関車によって回送された様子。
横から見てみてると、やはりそこまで古さは感じず。
一方でおそらく塗装変更されると思われ、コーポレートカラーの黄色とオレンジ等になるのではと考えられます。
車内広告やJR東海の路線図などは外されており、これから三岐鉄道仕様へ改められるのでしょう。
作業員さんが運転室に乗り込まれていて、なにか調整等行っているのでしょうか。
1つだけ扉が開いており、こちらから作業員さんが乗り降りされます。
三岐鉄道も出資している三岐通運の横、211系が沢山停まる姿に感動です。
ちょうどレッドベアが四日市から来ました。
車両外観的には関西本線で見られた光景ですが、静岡の211系がレッドベアと共演とは珍しいはず。
この貨物は三岐線に入るため、JR貨物の機関車を切り離します。
貨物列車だけでなく旅客列車まで、JRから三岐鉄道へバトンを渡しているみたいです。
今度は三岐鉄道の機関車が出発し、JR貨物の機関車が進行方向を変えた地点へ。
ちょうど奥には近鉄特急アーバンライナーが来たりして、鉄道ファン的には忙しい限り。
機関車が進行方向を変えて貨物と連結しようとしていると、今度は三岐鉄道三岐線が近鉄連絡線を走っていきました。
あちらが三岐線で走っている旅客列車、近鉄富田駅へ向かっています。
そして無事、黒いタンク車との蓮穴が完了しました。
211系電車が三岐線へどのようにして入るかに関係するので、富田駅から三岐線へ貨物列車が走る様子を見てみます。
右手にはJR関西本線、上には近鉄名古屋線が直交していました。
黒い太平洋セメントのタンク車を連ねた三岐鉄道の貨物列車、お隣に静岡から来た211系電車が並びます。
踏切を渡りながら見てみると、レッドベアも一緒に見られたりして楽しいです。
ちょうど近鉄特急ひのとりが走る近鉄名古屋線と直交し、左2本がJR関西本線、右1本が三岐鉄道三岐線です。
右側へカーブしており、近鉄富田駅から来た旅客線と1本になります。
11:51、三岐鉄道の貨物列車が発車しました。
機関車を2両連ねた重連でした。この先のカーブへと入ります。
近鉄富田駅からの連絡線と合流地点へ向かって、登っていきました。
211系電車を旅客線に入れるのも、これと同様に可能です。
今度は旅客案内上の三岐線起点、近鉄富田駅に来ました。
こちらは元西武401系の101系電車(103F)。1991年にこちらへ移籍して来ました。
字が潰れて読めなかったのですが、元西武401系は1978〜80年に改造された車両です。
次に来たのが、元西武701系の801系(801F)。
1968年に新製され、1989年にこちらへ移籍。56年間走っていることになります。
211系電車は35年ほど走っている電車、おそらくこちらの一番古いものから置き換えていくのでしょう。
一方で台車を見てみると、しっかり整備されているのか、かなり綺麗でした。
名古屋からちょっと一足伸ばしたところの三岐鉄道。ここで211系電車の活躍を見られるとは非常に嬉しいもの。
ぜひ運行開始したらすぐに乗りに行きたいです。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。