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【検証】新大村駅は空港アクセス駅になれる?西九州新幹線で長崎空港に行ってみた[西九州新幹線開業(11)]
2022年秋に開業した西九州新幹線。 その途中駅である新大村駅は長崎空港から5.3kmで、空港アクセス駅になるのではと注目されています。長崎空港は長崎市街から大迂回を要して30km以上。中心部から結構 ...
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2022年9月23日、武雄温泉~長崎で西九州新幹線が開業しました。
これによって多くの区間で特急列車が走らなくなった長崎本線。ここに新たなD&S列車が走るようになりました。
それが、特急ふたつ星4047です。新幹線開業と同日にデビューし、長崎駅では出発式も行われています。
ルートは武雄温泉駅を起点として、午前便が肥前鹿島を経由して長崎へ。午後便は長崎から大村線を経由して武雄温泉駅に向かいます。それぞれ行き帰り異なる海の景色を楽しめるのがポイントです。
また、長崎本線の旧線である長与経由で走行、ここで海を見られるのも魅力です。
新大村駅に、真っ白な車体に金帯を巻いた列車がやってきました。
ピカピカ光る金属はチタン。水戸岡さんが初めて用いた材料で、酸化しないということから海沿いを走る列車に採用したそうです。
鹿児島を走った特急はやとの風を改造した列車、天井はより明るくなった印象があります。
新大村駅では、沢山の方がお見送りに来てくださいました。
16:05 新大村駅 発
右手には、西九州新幹線の高架と並走しながら出発。お隣の竹松駅でシーサイドライナーと行き違います。
次に通過中の駅は、大村車両基地駅。西九州新幹線のかもめの巣に隣接した在来線新駅で、車両基地観光にも便利な駅です。
その後、新幹線は徐々に東へとカーブしていきました。
一方でふたつ星4047、大村湾沿いを走っていきます。
D&S列車が無かった大村線ですが、何故これまで走らなかったのだろうと思うくらいの、素晴らしい景色を有しています。
静かな波は、曲線を描いた堤防に打ち付けていました。これが無ければ線路の路盤が勝手に流れ出てしまいそうです。
時刻は16時を過ぎており、空は段々と夕焼けに変わっています。まだ太陽の位置は高めですが、もう少し冬に近づけば一面オレンジの空を見られるでしょう。
16:20 千綿駅 着
千綿駅は木造駅舎とともに、大村湾に沈む夕日を楽しめる駅として有名です。
ふたつ星4047も太陽の光を受けまして、柔らかな印象。
曇っていても空模様は幻想的で、本当に素晴らしかったです。
16:30 千綿駅 発
ここでもやはり多くの方からお見送りしてくださいました。千綿駅は元々有名なので、普段からたひたびカップルさんを見受けられます。
その後も大村湾に沿って線路は引かれています。もうこの時点で言うまでもなく、乗るべき列車だと結論づけても良いでしょう。
彼杵駅にて普通列車と行き違い。
この駅からは嬉野温泉方面へのJRバスが出ていました。
西九州新幹線が開通し、現在は地域輸送に徹することとなります。路線バスの並行在来線みたいです。
西九州新幹線からでも、俯瞰するように眺められる大村湾。それでも在来線の方が景色としては楽しいですね。
川棚駅にてシーサイドライナーと行き違い。
東彼杵町、川棚町内については運転停車してもドアは開かないようです。
川棚町の小串には海軍特攻隊が置かれ、3000人もの隊員が飛び立ち、散っていきました。その他にも魚雷発射試験場の跡など、戦争遺構が未だに残されています。
南風崎駅にて普通列車と行き違い。
17:04 ハウステンボス駅 着
オランダの街並みを再現しており、日本一広いテーマパークとしても知られています。一面に花が彩る庭園や夜のイルミネーションも美しいとのことです。
夕焼けを見たその足でハウステンボスへ、というのも十分楽しみ方としてアリですね。
続きまして、車内を見て回ります。
こちらは2号車のラウンジ40。この時は車内体験として、波佐見焼転写体験が行われていました。ラウンジに備えられた受付票に先着12名が記入して参加できます。
ここには販売カウンターもありまして、車内販売が行われています。
ショーウィンドウにも商品が陳列されており、待っている間にも目で見て選べます。
この号車はまさに36ぷらす3のマルチカーをコンパクトにした感じです。
柑橘系や嬉野茶などが人気の様子。もちろんふたつ星4047のグッズも販売していました。
今回はアイスソルベと、オレンジジュースをいただきました。
シャクシャクした食感に果実の風味があって、とてもおいしかったです。
1号車には記念乗車証とスタンプポストカードが置かれていまして、重ねて押すタイプのスタンプもありました。
早岐の瀬戸から流れる小森川を渡りまして、早岐駅に入線します。
17:09 早岐駅 着
向かい側には特急みどり・ハウステンボス39号が停車中、これから解結作業に入るものと思われます。
右手には早岐の車両基地を見ることができます。早朝だと或る列車が停まっていたりするんですが、この時間ではどこかで運用に就いているみたいです。
長崎と佐世保を大村線経由で結ぶシーサイドライナーとは異なり、ふたつ星4047は佐世保に寄らず武雄温泉方面へ。
有田町内に入りますと、車窓にはレンガ積みの煙突が並ぶようになります。
ホーム上には有田焼の看板が立っていまして、町のシンボルです。
佐世保線で普通列車と行き違い。
電化されている佐世保線にもYC1系気動車が充当されるようになって、かなり話題になりました。
有田駅~上有田駅に林立する煙突は本当に素敵。ここまで焼き物の街が景色に現れるとは、面白いですね。
上有田駅では博多〜佐世保を結ぶ、特急みどりと行き違い。新幹線開通と同時に885系が投入され、白いみどりと言われています。
毎年ゴールデンウィークの時季には有田陶器市が開催され、臨時列車も設定されます。普段特急が停まらないここ上有田駅にも臨時で停車、このイベントには毎年100万人以上が訪れます
特急みどりと遜色無い走りを見せ、まもなく武雄温泉駅に到着です。
右手からは西九州新幹線の高架が見えており、なんと新幹線かもめ46号がトンネルから出てきました。
なんてタイミングの良いこと。合流して並走しながら、かもめに追い抜かれていきます。
新幹線と在来線のホームが隣り合う武雄温泉駅。ホーム屋根の大きさからも、その格の違いがはっきりと分かりますね。
17:45 武雄温泉駅 着
対面乗換のためリレーかもめ号専用ホームが設置されたことにより、2面2線になった武雄温泉駅の在来線ホーム。ふたつ星4047は端っこの1番のりばに到着です。
奥にいる新幹線とD&S列車。真っ白な車両同士、どちらもピカピカです。
ふたつ星4047は西九州新幹線と共に、相互の鉄道利用促進を目的にデビューしました。速達性を求める新幹線と、車窓をゆったり眺める観光列車、それぞれに鉄道の良さがあって、うまく引き出していると感じました。
デビュー直後なのでどうしても混雑してしまいますが、この列車はもう少し空いてからゆったりするのが良いと感じました。今度は一周して、海の景色をのんびり眺める鉄道旅が出来ればと思います。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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