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【西九州新幹線開通で電車廃止】ディーゼルカーで行く長崎本線(江北→長崎)[西九州新幹線開業(10)]

2022年9月24日

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本日開業した西九州新幹線、かもめ号が停車中のこちらは長崎駅です。 駅は非常に混雑を見せており、想像以上に人が集まっています。各駅でお祭り騒ぎのようです。   今日は長崎行きの一番列車に乗りま ...

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昨日開業した西九州新幹線。特急かもめは新幹線かもめにバトンタッチし、これまで特急が走っていた長崎本線には閑古鳥が鳴くことになります。

西九州新幹線も含まれる整備新幹線のルールでは、JRは並行在来線を分離できることになっています。

例えば、青い森鉄道とIGRいわて銀河鉄道は東北新幹線の並行在来線で、第三セクターとして維持されました。

 

西九州新幹線においては、長崎本線の肥前山口(江北)駅〜諫早駅が経営分離の対象になりました。しかし、沿線の鹿島市と江北町が反対。

整備新幹線の建設には沿線自治体の合意が必要なため、鉄道施設の維持管理を佐賀長崎鉄道管理センター、運行をJR九州が行う上下分離方式で一定の解決を見せました。第三セクターによる経営分離とは異なった並行在来線の維持、今後23年間は続けられます。

 

また、特急列車も貨物列車も走らない肥前浜〜長崎に関しては電化設備が撤去され、全て気動車による運行に切り替えられます。そのため、長崎から鳥栖を走破していた電車も廃止されました。



今回乗車するのは、江北駅から長崎駅まで長距離を走るディーゼル列車です。

使用されるのは国鉄型キハ47系気動車。有明海をイメージした深い青色が特徴的です。

 

車両側面下部には、朝日を浴びて光り輝く黄色の波と、夕日が波間に沈むイメージというオレンジの波を表現されています。

 

更に、上には列車が走る自治体が刻まれていました。

長崎本線だけでなく、佐世保線でも運用に就きます。

 

車内はボックスシートが並ぶフカフカ座席。

一般のお客さんでも走行音はうるさいかも知れませんが、木の板でペラペラ革張りの転換クロスよりも座り心地は良いと感じるかも。

 

お隣にはリレーかもめ号が来ました。

方向幕の表示は長崎行き。この列車自体は長崎まで行かず、その下に書かれている通り武雄温泉で新幹線に接続します。

 

向こうには817系電車がお休み中。現在でも長崎本線の電化区間で活躍しています。



07:27 江北駅 発

車両のお影で一気にローカル線の雰囲気を出し始めた、長崎本線を走り出します。

 

右手には長崎への特急ルートの役割も請け負う、佐世保線が分岐していきました。

 

次の肥前白石駅で、多くの高校生の生徒さんが下車。

白石町の代表駅であるとともに、白石高校、佐賀農業高校が近くに位置します。

 

各駅の乗車位置案内も新しくなったようです。

 

正面に見える橋まで一気にカーブしていく様子、特急かもめから見ていたのを思い出します。



肥前鹿島駅に到着。

長崎への特急かもめが無くなった長崎本線ですが、ここ肥前鹿島駅までは特急かささぎが残されています。

 

祐徳稲荷神社をイメージしたホーム上屋の向こう、諫早駅から来た普通列車と行き違いました。

 

鹿島市は長崎本線が並行在来線に指定されたことを受け、列車の現状維持にかなり積極的でした。

特急かささぎを残せるとは、結構な成果だと思っています。



電化設備は次の肥前浜駅まで残されます。

この駅は2面3線と広め。今回のように直通する列車もありますが、電化区間と非電化区間で乗り継がなければならない便も存在します。

 

また特急36ぷらす3は長崎行きから佐世保行きにルートを変更しますが、午前便については一度肥前浜駅に来て、江北駅に戻って佐世保駅を目指します。相当鹿島市や佐賀県に配慮しているなと感じますね。

 

さらに武雄温泉から長崎を行き帰り別ルートで行く、新たなD&S列車ふたつ星4047も停車します。

 

駅舎には『46年間ありがとう特急かもめ』のメッセージが掲げられていました。

家族で列車を見送りに来られた方もいらっしゃって、鉄道が生活の一部になっているのだなと感じます。

 

肥前浜駅から先は、電化設備の撤去が決まっている区間。まだ電車が走らなくなって1日目なので全く変わりないですが、そのうちこれらも無くなるのでしょう。

 

肥前七浦駅は1934年開業当初からの木造駅舎が残る駅。国鉄気動車から見たほうが、その当時の空間に包まれた感じが引き立ちます。

 

雲の合間から朝日が差し込み始め、有明海が近づいて来ました。

 

小さな船が集まる、防波堤で囲われた静かな港も素敵です。

 

肥前飯田駅にて反対方向の列車と行き違いました。



多良駅に到着。

これまで特急かもめが停車しておらず、影響を受ける利用者が少ないためか、太良町は並行在来線の分離に大反対はしていませんでした。

「月の引力が見える町」というキャッチフレーズは、有明海における潮の満ち引きを表しています。

 

朝方はなんてこと無い海の景色。単純に綺麗な海沿いの路線です。

 

しかし、潮が引くとドロドロとした砂浜になります。このあたりは既に濁った感じがしてますね。



列車は里信号場を通過しています。

ここでいつも目についていた「和風レストラン川した」さん、看板の工事をしている様子でした。

 

長崎本線の江北〜諫早駅は単線で、特急同士がここで行き違う光景も日常茶飯事。

特急が無くなってしまった今、行き違いの光景も稀になるのでしょうか。

 

有明海の景色はこの里信号場周辺が最高です。

 

特にこの急カーブ。窓が開くおかげで有明海とともに、2両編成でも後ろの車両を一緒に見られます。

 

今は通常通り海に浮かんでいる船ですが、干潮時には砂浜に置いてあるみたいになります。



長崎県に入りまして、小長井駅に到着。

線路のすぐ横に海が面しています。

 

ここでは肥前浜行きの普通列車と行き違い。肥前浜駅で普通鳥栖行きに乗り継げます。

 

諫早湾は干拓事業が行われ、その堤防上は諫早湾干拓堤防道路になっています。

そこには水門がありまして、上空から見ると内側と外側でハッキリと色が異なるようです。



湯江駅からは10人くらい乗ってこられました。

周辺にはスーパーやコンビニがあって街が形成されており、それだけの需要はありそうです。

 

海から内陸部に入って見どころは過ぎちゃいましたが、島原半島の雲仙普賢岳が浮かんでいます。

 

肥前長田駅では右側通行で停車。おそらく出入り口があるホームに停車し、利便性を高めているものと考えられます。

 

右側からは西九州新幹線と大村線が近づいてきました。

 

新幹線ホームには、かもめ5号が停車中。もしタイミングが良ければ、同時入線も有り得そうです。



08:50 諫早駅 着

左側に停まっているのは同じく長崎行きですが、長与経由の普通列車。YC1系気動車での運行です。

 

今回乗車しているのは市布経由で1972年に開通した新線。そのため所要時間は短くなっています。

長与経由の普通列車は諫早駅08:58発・長崎駅09:48着。ここまで乗ってきた市布経由の普通列車は09:04発・長崎駅09:39着。

諫早駅を遅れて出発するのに、長崎駅にはこっちのほうが速く到着します。

 

列車に備えられた行き先を示すサボは、かなりの手作り感でした。特に窓を開けると押し上げられて壊れそう。

 

諫早駅の西九州新幹線改札もオープンしました。開放感あって素敵ですね〜!



09:04 諫早駅 発

左手にはまず島原鉄道が分岐していきました。

 

更に、西九州新幹線の高架橋も、長崎へ一直線。

 

二手に分かれるルートですが、ここ喜々津駅が分岐点となっています。

 

諫早からお客さんは多かったですが、喜々津駅から更に増えました。JR九州は諫早〜長崎について経営分離の対象にしなかった訳ですが確かに利用者は多そうです。



市布駅にて早岐行きのシーサイドライナーと行き違い。

諫早〜長崎についてはYC1系気動車による運行が基本です。

 

さらに、肥前古賀駅からは小さな子ども達が乗ってきました。子供会のおでかけでしょうか?

 

非常に長い長崎トンネルを抜けまして、浦上駅に到着。この駅も特急の停車が無くなりました。

 

新幹線の高架橋が近づいてきたら、もう長崎駅はすぐそこ。

 

ちょうど11番線ホームに新幹線かもめが停車中。おそらく諫早駅で見た便ではないかと思います。本当なら窓を開けてみたいですが、この混雑では難しいですよね〜。

 

車内では子ども達が「かもめだ!かもめだ!」と歓声を上げていて、なんだか嬉しくなるものです。



09:39 長崎駅 着

所要時間は2時間12分。電車時代は特急の追い抜きや行き違い待ちが頻繁にありましたが、それも無くなったので、ディーゼルカーでも遅くなっていません。

 

有明海を中心として、車窓が素敵な長崎本線。

特急かもめで駆け抜けていくのも迫力がありましたが、エンジン音を立てて風を感じながら、という旅も良いものです。

 

江北〜長崎を走る列車は、江北0727-0939長崎と、長崎2147-0001江北の1往復だけ。景色を楽しむなら今回乗ってきた便のみということになります。

新幹線の開業で現れた、のんびりできる鉄道の旅。ぜひ楽しんでみて下さい。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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