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【復活】のぞみ並の停車駅 ひかりレールスターが速すぎた!

2024年7月14日

新大阪〜博多を結ぶ山陽新幹線では、かつて「ひかりレールスター」という列車が多く走っていました。

伊丹〜福岡の航空機に対抗すべく、2000年にデビュー。

最高速度285km/hにスピードアップし、のぞみ号から逃げ切ることで所要時間を短縮したのです。

 

しかし、2011年に九州新幹線が全線開通。ひかりレールスターの役割は、九州新幹線直通の「さくら」に引き継がれました。

ひかりレールスターとして活躍した700系レールスターの車両は、ほとんどが山陽新幹線内のこだま号で活躍しています。

 

それから年々本数を減らし、現在残っているのは新下関駅6:11発の「ひかり590号岡山行き」1本だけです。

 

そんな中、2024年7月13日限りではありますが、新大阪駅〜博多駅で臨時ひかりレールスター691号が設定されました。

 

しかも驚くべきは停車駅の少なさ。新神戸、岡山、広島、新山口、小倉、博多のみで、のぞみ号と言っても良いレベルです。

 

久しぶりに復活した、博多行きの下りひかりレールスター。

久々に本領を発揮する勇姿を見てみましょう。



やってきたのは新大阪駅の20番線ホーム。

東海道山陽九州新幹線が終結する新幹線ホームの中で、一番端っこに位置します。

 

後続のさくら号と比べても、停車駅の少なさが際立ちます。

ひかりレールスターを置き換えた、さくら号も顔負けです。

 

新大阪駅に停車している時点では、側面の行き先表示が「博多」とだけ示されていました。

 

11:47 新大阪駅 発

こだま号やさくら号が中心に発着するホームより、博多駅へ向けて出発です。

 

車両基地を見渡しながら、おそらくタブレット端末から流している自動放送が流れました。

読み上げソフトっぽいカタコトな喋り方です。

 

新大阪出発時点では、車内表示器も全く流れていませんでした。



しかし、次の新神戸駅に停車中。

車内表示器で文字が流れ始めました。

列車名で「レールスター」を示すとき、このようなロゴマークを流してくれます。

一方で、途中停車駅に関しては小倉駅が省かれていました。忘れられたのぞみ停車駅…。

 

11:59 新神戸駅 発

その後は700系レールスターの最高速度285km/hに向け、ぐんぐん加速。

 

神戸の山中をトンネルで貫いた後は、西明石駅を通過しました。

ひかり号が全て停車する姫路駅ですが、今回の臨時ひかりレールスターは通過。

 

しかも退避中のこだま号、ハローキティー新幹線を追い抜いてしまいました。

一昔前は、500系ののぞみ号と700系のひかりレールスターは、山陽新幹線の2トップで活躍していました。現在ではN700系による置き換えに伴い、どちらも各駅停車の顔です。

 

車内表示器で通過駅を示してくれるのはいつものこと。

しかし、700系レールスターが途中駅を通過すること自体珍しくなった今、この駅名を見られるだけで特別です。

 

さらに、姫路駅通過案内の直後には、「Rail Starただ今の速度は285km/hです。」。

東海道新幹線開通直後、車内のメーターが200km/hを超えるたびに歓声が湧いていたというエピソードを思い出します。

 

続いて相生駅を通過。現在ひかりレールスターが走っているのは新下関〜岡山で、このあたりは車両こそ同じでも、ひかりレールスターとして走ることすらありません。

 

定期列車として走る1日1本のひかりレールスターでは、「まもなく終点岡山です」と表示されます。この便だとこの駅は途中駅なので、終点との表記はありません。



12:33 岡山駅 発

岡山駅発車後にも、新大阪駅と同様の自動放送が流れました。

眼下には機関車の止まる車両基地が広がります。

 

伯備線と交差した先、新倉敷を通過。

700系レールスターがほとんど通らない、途中駅の通過線を引き続き駆け抜けます。

 

広島県に入りまして、県内第二の都市でのぞみ号が一部停車する福山駅を通過。

 

トンネルで山を潜り抜けると、新尾道駅を通過しました。

 

程なくして三原駅も通過します。

 

峠道もある山中を貫き、新幹線単独駅の東広島駅を通過。



13:12 広島駅 着

新しい駅ビルが姿を現しつつある、広島駅に到着です。

 

残る途中停車駅は、新山口駅と小倉駅。この少なさには本当に驚かされます。

 

新大阪駅〜博多駅で指定券を取ろうとしたところ、窓側は全部埋まっているくらいの混雑度。

しかし多くの方は広島駅で降りられまして、ジャパンレールパス利用の外国人観光客の方が占めているようでした。



次の通過駅は新岩国駅。ここで再びあの光景が見られます。

新岩国駅で停車中のこだま号を追い抜き!レールスターがレールスターを追い抜きます。

700系レールスターは基本的に各駅停車こだま号に充当されるため、このような光景はほぼ見られません。

 

最高速度285km/hとして走り続けてきたレールスターですが、周南コンビナートが見えてくると速度を落とします。

 

通過するのは一部のぞみ号が停車する徳山駅。

ここにはカーブがあるため、全列車が速度制限を受けています。



13:45 新山口駅 着

本州最後の停車駅となります、新山口駅に到着。

3色LEDでもしっかり、「ひかりレールスター」の表示がありました。

 

次の停車駅は小倉駅ですが、完全に忘れ去られています。

この時点で「終点博多」が案内されました。

 

山陽新幹線で唯一、こだま号しか止まらない厚狭駅を通過。

 

1日1本残っている定期ひかりレールスターも、ほぼ各駅停車なのに厚狭駅だけ通過します。

 

そして本州最後の新幹線駅、新下関駅を通過。

ここから先は再び、普段ひかりレールスターが走らない区間になります。

 

新関門トンネルに入りまして、本州から九州へ上陸。

 

赤い観覧車が見えてきて、北九州市の街並みが広がります。



14:05 小倉駅 着

結局車内表示器では、小倉の文字を見ることはありませんでした。

 

ひかりレールスターの車内放送を聞きながら、眼下には特急ソニックの姿が。

この体験ももしかしたら、これが最後になるかもしれません。

 

新大阪駅から2時間36分で、終点の博多駅に到着。

最高速度300km/hを出すことは無かったとはいえ、のぞみ号と同じような走りを体験できました。

 

これだけの距離疾走し続けたひかりレールスターは、山陽新幹線の終着駅に到着です。



14:23 博多駅 着

新大阪駅では「博多」だけだった行先表示器ですが、ここでは「ひかり博多」を示してくれています。

 

ひかりレールスターが九州のターミナル駅まで来た証です。

 

博多南線の案内がされている発車標に、「ひかりレールスター 当駅止」の文字。

 

これもめったに見られなくなってしまいました。

1日限りでかつての勇姿を示してくれた、ひかりレールスター。

いつか迎える引退の日までに、再びこのような列車が走ることを期待したいです。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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