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【なぜ増2号車?】スーパーはくと号に謎の指定席車両がある理由[年越し2023(6)]

2022年12月30日

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日本一人口の少ない鳥取県、その中心に位置する鳥取駅に来ています。

 

現在でも自動改札機が導入されておらず、駅員さんがラッチに入って改札を行う、懐かしの光景が日常です。

 

今回乗車するのは、関西〜鳥取を結ぶ特急スーパーはくと号。見た目から速そうな雰囲気が漂っていますが、その速達性を発揮して都市間輸送を担います。

 

こちらは使用するスーパーはくとの指定席券ですが、券面にはまし2号車」の文字。

見慣れない表示ですが、一体どうしてこんなことが起きているのでしょう?



まずは「増2号車」が連結されたスーパーはくと号を見てみます。

こちらは何の変哲もない2号車、出入り口には「自由席」と書いてあります。

 

それより大阪側に、「指定席の増2号車」がありました。

 

増2号車には中間車両ではなく、貫通型先頭車が増結されています。これは場合によって違い、中間車両が入ることもあるようです。



年末年始や土休日の多客時、鉄道は臨時列車を走らせたり、車両の数を増やしたりして対応します。

ディーゼル車は電車とは異なり、それぞれに動力がついています。そのため需要に応じて、自由に車両数を増減できるのが利点です。

 

スーパーはくと号もその利点を活かして増結を行うのですが、増結の決定が指定席発売後になることが多くなっています。

中間に増結する車両の種類が異なると、販売した座席が存在しないという事象が起きてしまいます。これを防ぐには、販売した車両と運行する車両がズレないよう編成の端っこに追加するしかありません。

 

しかし、スーパーはくと号の先頭車両は、基本的に非貫通車両を用いています。端っこに車両を付けられないので、中間に入れるしかありません。

 

通常時、スーパーはくとは5両編成で、1,2号車が自由席、3〜5号車が指定席です。そこで指定席の増結場所として、境目となる2号車と3号車の間が選ばれました。

この時、増結車両には順番に番号を付けるのではなく、別枠の新しい指定席車両として追加販売することで、「販売した座席」と「実際の座席」の不一致を避けています。



今回、増2号車に使用された貫通型先頭車は3編成だけで、これもまた珍しい車両です。

前面展望が楽しめる非貫通型先頭車と比べると、異なる点が存在します。

 

その代表的なものが、車両端の半個室スペースです。

時々、貫通型先頭車が車端部に就くことがあるのですが、指定席車両(大阪方面5号車)に入ってもここは販売されません。フリースペースと言ったら良いのか、あまり活用している様子は感じられない場所です。

 

また、この貫通型先頭車には1番C席が存在していません。

非貫通型先頭車には存在しているのですが、急遽貫通型先頭車が充当されるときに備え、指定席5号車1番C席を販売していません。

 

座席については他と変わらず、『なごみの空間』をテーマとして、2009年に全編成リニューアル完了しました。

モケットの模様は鳥取砂丘の風紋を思わせ、フワフワした繊維の毛羽立ちが細かい砂の粒みたいです。座り心地も非常に良く、ゆったり寛げます。

 

座席背面には木を中心に使っていて、アンティーク家具みたいな色合いです。

 

テーブルはN700系新幹線より一回り小さめ、ノートパソコンがギリギリくらいでしょうか。

 

特急スーパーはくとでは2016年春に再度リニューアルが行われ、窓側にコンセントが設置されました。

近年新造されたディーゼル特急ではコンセントが当たり前ですが、初めて乗った時は本当に驚いたものです。



夜なのでそんなに景色はご紹介しませんが、特急スーパーはくとを楽しみたいと思います。

鳥取駅を出発すると、しばらくは高架線を走行。山陰本線から分かれて因美線に入ります。

 

車内放送や電光掲示板でもしっかり『増2号車』と案内されていました。

 

若桜鉄道が分岐する郡家駅は、ホームが5両までしか対応していません。そのため今回のように増結して6両編成の時は、後ろ1両がドアカット扱いで扉が開かなくなります。



智頭駅では乗務員さんがJR西日本より智頭急行に交代。

ここからは第三セクター智頭急行智頭線に入ります。

特急スーパーはくとは完全にJR特急みたいですが、この車両は智頭急行が製造したものです。1994年に開通した智頭線上を駆け抜けます。

 

ピンク色に塗られた恋山形駅、暗い中高速で通過していても一層目立ちます。

 

枕カバーにはランダムで、沿線の観光情報について描かれていました。

 

電光掲示板ではしきりに沿線案内が流れており、こちらは佐用町の南光ひまわり畑についてです。こういった細かいところで第三セクターらしく、地域密着を感じます。

 

この日は故障してしまっていましたが、車端部のディスプレイでは前面展望映像などを流してくれます。



上郡駅に到着しまして、JR山陽本線に入ります。

高規格路線である智頭線内は最高速度130km/hで走っており、ディーゼル車とは思えない高速走行を見せてくれました。

 

鉄道の強みを十分に発揮できており、関西〜鳥取の移動には欠かせない存在です。

限られた車両数で多くの人を運ぶ、「増2号車」はその使命を託された結果でした。

 

全国的にもおそらく唯一の号車、繁忙期に指定席を利用の際はぜひ「増2号車」を選んでみてください。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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