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【北海道最古の鉄路】JR北海道の大幹線・札幌近郊路線からスタート[史上最長片道切符の旅(82)]
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深川駅から分岐する留萌本線は、2023年春に石狩沼田〜留萌、2026年春に石狩沼田〜留萌の廃止が決まっています。
かつては深名線も分岐しており、4方向へ路線が伸びたターミナル駅。あと3年ほどで特急が停まるただの途中駅になってしまいます。
特に末端部分について、廃止まで残された時間はあと僅か。土休日には多くの鉄道ファンが北海道へ渡ってきます。
ところが、北海道を襲った大寒波の影響により、留萌本線に大雪がもたらされました。そのため除雪が追いついておらず、しばらく終日運休中だったのです。
代行バスも定期券を購入している、生活利用者が対象になっています。そこで、今日は並行して走る路線バスを利用して、運休中の留萌本線の様子を見てみることにしました。
深川から留萌へ向かう沿岸バスは、深川駅までは乗り入れていません。
そのため駅からまっすぐ300mほど歩く必要があります。
正面にレトロな洋館が見えてきますが、こちらは旧北海道拓殖銀行深川支所。昭和12年に建てられたもので、北洋銀行が引き継いだのち現在は深川市が管理しています。
この大きな交差点を左へ曲がると、沿岸バスの深川十字街バス停があります。
深川駅で乗降するお客さんは少なく、中心大通りにバス停を設置した方が利便性が高いようです。
旭川からやってきた大型バスに乗車。
1日5往復で留萌本線同様、本数が少ないので気を付ける必要があります。
深川駅の広い構内を越えて北上、札幌〜旭川を高速で結ぶ立派な函館本線です。
留萌本線から見ることもできる、大きな深川第一病院にも寄ります。
そして左手には留萌本線が並走するようになりました。レールが見えるかどうかくらいになっており、やはり平地の方が比較的除雪しやすいのでしょう。
秩父別駅近くで留萌本線と交差しました。駅前までは乗り付けておらず、最寄りバス停は秩父別1丁目です。
留萌本線は秩父別町から沼田町を経由しますが、沿岸バス留萌旭川線は通りません。深川〜沼田で北海道中央バスが運行しています。
沿岸バスは北竜町の碧水を経由するルートです。
筑紫橋で雨竜川を渡りまして、秩父別町から北竜町に入りました。
折角なので、途中の碧水で下車してみました。
折返しバスまでの時間、ある場所へ行ってみます。
現在は札幌〜北海道医療大学となった札沼線(学園都市線)、2020年春に北海道医療大学〜新十津川が廃止されたのは記憶に新しいです。
しかし、かつては石狩沼田駅まで結ばれており、これが札沼線の名前の由来です。
ここには札沼線碧水駅があって、今でも残る駅舎を見に行きました。
雪に埋まっていますが、これが碧水駅の駅舎跡です。
1972年の廃止でかなり昔のため、今でも残っているのはここぐらい。現在は倉庫として使われているらしく。
北竜町はひまわり畑が有名ですが、除雪の壁はそのイメージと真っ向から対立します。
碧水から秩父別へ折り返すため、バス停へ戻ってきました。
こちらは先程降りたバス停の向かい側です。
北海道中央バスと書いてありましたが、さっきのバス停は沿岸バスと北海道中央バスがセットになっていたので安心しきっていました。
…ところが
沿岸バスは目の前をサーッと通過!
どういうことかと思って秩父別方へ進むと小屋を見つけました。
北海道中央バスと沿岸バスはバス停が別で、沿岸バスはこっちに停まるんですね。
ここで待っていても仕方ないですし、秩父別駅の様子を見てみたい。Googlemapで調べたら秩父別駅まで徒歩1時間半とのことでした。
と い う 訳 で 歩 き ま し ょ う !
秩父別中心部までは6kmとの表示、歩道が除雪されている限りは楽ですが、車道を歩かざるを得なくなるともう大変です。
北竜町をあとにしまして、雨竜川を渡ると秩父別町。
3kmくらい雪原の中を歩き続けてきました。マイナス6℃で陽も出ていないのに、もの凄く暑い!
目印の道の駅まではあと2kmになっています。
秩父別市街地に入り、ようやく歩道も除雪されているところに。これがどれだけありがたいことか、身をもって実感しました。
ホーマックやAコープなど買い物できる場所が現れると、安心感がとてつもないです。
こちらが目印にしていた、道の駅鐘のなるまちちっぷべつ。
開基百年記念塔は、開拓開始当時の「屯田の鐘」に因んだ鐘を復活させるコンセプトで、秩父別町のシンボルになっています。
至るところで除雪作業が行われている中、秩父別駅へ向かいます。
深川〜石狩沼田の途中駅なので、2026年春の廃止でまだ3年あります。
ベンチがカラフルで、夏にはホームに花が咲いたりと、駅舎の外観含め彩度が高い印象です。
だいぶ除雪が進んでおり、ここだけを見ればもう走れそうな感じがしてしまいます。
秩父別1丁目バス停より、沿岸バスで再び留萌方面へ。
こんなところを歩いていたなんて、完全に不審人物でしたよね…(笑)
北竜ひまわりICをすぎると、北竜町から留萌市に入ります。
その境界は山間となっており、留萌本線も国道も峠越えです。積雪量もかなり多くなりました。
このようなところでは除雪が大変なはず。
その様子を見るため、峠下分岐点で下車しました。
国道から分岐する道道613号を進み、留萌本線の方向へ。
踏切から線路の様子を見ると、レールが分かるくらいになっていました。
この先には留萌本線の秘境駅、峠下駅があります。
名前からしても山の中にある駅、そこなら雪深い現在の様子が分かるでしょう。
周辺には民家など無い、秘境駅にふさわしい雰囲気です。
雪の中に佇む木造駅舎の雰囲気も言うことなし。そんなに距離は歩いていませんが、発見できた感が良いですね。
同じことを考える鉄道ファンや、関係者の方の車も何台か停まっていました。
この駅は2023年春に廃止される駅。一度訪れたことはありましたが、図らずも雪の様子も見られてよかったです。
峠下駅は留萌本線で唯一の交換可能駅です。
冬には除雪作業の拠点にもなるため、あのような立派な木造駅舎が立っていました。
まさに今、除雪作業を行っている最中です。
反対側のホームへ行く人は少なく、積もり方も多いです。構内踏切もどこにあるのか分からないくらいでした。
運行再開時に困らないようホーム上の除雪もしてくださって、本当に感謝ばかりです。
最後に駅舎の姿を焼き付けまして、峠下駅をあとにします。
国道上、峠下分岐点のバス停に戻ってきました。
足跡が雪山に向かって付いていますが、ここがさっき降りた場所です。
バス停の看板があるはずなのですが…全く分かりませんね。
ここでバスを待っていたら、通り過ぎた車がわざわざ戻ってきて、何してるのか聞かれました(笑)
そりゃ吹雪の中こんなところで一人立っていたら、どうしたのかも思いますよね…。
こんなところでもちゃんとバスは来るので、本当に安心できます。
ここからは完全に留萌本線と並行して走ります。
橋梁を見ると雪が完全に埋もれているように見えますが、恐らく左右の欄干(?)に雪が張り付いていっただけと思われます。
踏切部分は道路なので、当然真っ先に除雪が行われていました。
幌糠駅は幌糠バス停を過ぎた少し先、待避所から線路を挟んだ向こうにあります。
やはり峠を越えた先日本海側の方が、感覚的に積雪量が多いです。
留萌本線と交差しまして、左手には藤山駅の駅舎が見られます。元々は倍くらいの横幅だったのですが、減築されてミニサイズです。
なんとも不思議なバス停の名前、その名も「跨線橋」。
本当に留萌本線を渡っていく辺りでした。
大和田駅のダルマ駅舎は、雪山の向こうで確認が難しくなっています。
駅周辺には集落が広がっており、深川留萌自動車道には大和田ICが設定されているぐらいです。
留萌本線が離れていきまして、その深川留萌自動車道と交差。留萌ICで終点を迎えます。
北海道らしい平屋のショッピングセンターも見えてきました。留萌川沿いを走っており、除雪されるはずの街なかでも積雪量が明らかに多いです。
留萌市街地へ入るため、国道から外れて留萌停車場線に出てきました。
留萌駅前にて下車。
留萌駅にはバスが乗り入れておらず、手前の広い道路に停車します。深川駅と似ていて、あまり駅からの利用が重要視されていません。
さっきまで雪が降っていたためか、歩道上の雪もフワフワのままでした。明るい音楽の流れる看板を背後に、立派な駅舎へ向かいます。
列車が停まっていても、タクシーは待機中。意外と鉄道ファンはこういう時でも来ていました。
そうは言っても、いつもなら大行列の改札前はガラガラです。緑色のクネクネ列も寂しげ…。
プラットホームには入れませんが、窓からその様子を伺えます。
現在使用しているのは手前の1番ホームだけで、跨線橋を渡った先は使っておらずこんもり積もっていました。ということは、手前のホームもあれだけの量を除雪しているんですよね…。
かつての繁栄を今に伝えるこの駅舎も、解体されて新たな施設ができるそう。留萌市は車中心の都市構造へ完全に舵を切っています。
留萌本線は本日2月6日夕方から運行再開しており、大変な除雪作業を行ってくださって感謝ばかり。
ぜひ最後の日まで列車が無事に来てほしいですね。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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