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【JR北海道初ワンマン電車】新型車両737系デビュー! 営業初列車より車内徹底解説[2305礼文(2)]

2023年5月20日

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特急すずらんが走っており、電化されている室蘭本線の沼ノ端・苫小牧〜室蘭。

これまでは普通列車は電化区間でありながら、H100形気動車やキハ143形気動車が使われていました。

 

老朽化していたキハ143形気動車を置き換えるようにして、本日デビューしたのが新型車両737系電車です。

室蘭本線の新たな仲間、JR北海道の最新車両の姿をお届けします。



朝5時台の東室蘭駅に来ました。

室蘭本線に新型737系車両投入により、5月20日にダイヤ改正が行われています。

 

苫小牧行き普通列車に充当された、737系がすでに停車中。

 

そして4番線ホームに、これから乗車する室蘭行き737系電車が、回送列車として入線してきました。

 

黒をメインとした顔に、黄色の警戒色とコーポレートカラーの若緑色を組み合わせています。

H100型と同じような色合いですが、丸っぽいのでより優しい印象です。

 

側面はさくら色をしていまして、実際見てみると写真よりかなり目立っていました

 

行き先表示はLEDで、ワンマン運転であることも表示されています。

 

車体はアルミ製で軽量化された一方、熱伝導性が高く、寒さが伝わりやすいです。

そのためステンレス製車両の、倍の厚さ断熱材を入れたとのこと。

 

令和5年日立製、令和4年に製造された車両もあります。

 

定員はキハ143形気動車と比較し、1割増加したとのことです。



それでは列車に乗り込みましょう。

乗降口部分はアルミの色がそのまま出ています。

半自動式で乗客がボタンを押して乗降します。

 

ステップが無くフラットに車内へ入り、まず目につくのは運賃箱と整理券。

 

頭上には運賃表モニターが備えられています。

737系電車はJR北海道初のワンマン電車、電化ローカル先に対応した車両です。

 

車内から半自動ドアを閉めると、内側さくら色の扉が姿を現しました。



5:52 東室蘭駅 発

前面展望的にはH100形気動車に乗っているのとそんなに違いを感じられませんが、当然エンジン音が無いので非常に静か。滑らかに加速していきます。

 

車内放送はH100形で聞き慣れたワンマン仕様、これまでと変わりないかと思います。



それでは座席を中心に車内を見て回りましょう。

2扉車のため、27人掛けの長大ロングシートが目立ちます。通路が広く、同区間を走るH100形気動車に比べて、混雑緩和に貢献するはずです。

 

モケットは北海道に咲く花々をイメージした、カラフルなドット柄。

少々硬めで、座席は分厚いながらもH100形より安定感がありました。

 

シート端は一面ガラス張りで、都市圏のようにプラスチックは使われていません。

 

窓は少しだけ開けられますが、H100形よりさらにその幅が小さくなりました。ほぼすべての窓に備えられており、換気に特化した形です。

 

中央部にはフリースペースがあり、車椅子やベビーカーで乗車の方はもちろん、大きい荷物を持った旅行客にも便利です。

 

乗降口付近ではなく中央部に車椅子スペースを置いたため、優先席は車両先頭部と中央部に備わっています。



室蘭支線の終点、室蘭駅に到着しました。

電化設備をしっかり活用して、「普通電車」の車両が入線。特急すずらんではなく、前面展望できる電車が終着駅に到着です。

 

列車はそのまま折り返し、苫小牧行き普通列車になります。

 

こちらも同様、ワンマン列車であることを示した行先LED表示です。



ここで運転席に注目してみましょう。

全体的にさくら色が使われており、ほのかに優しい印象です。

 

ワンハンドルで、速度メーターはこれまで通りの針式。

 

乗務員扉上部分を見てみると、ワンマンスイッチが取り付けられています。

今回注目すべき、「ワンマン対応の電車」である証拠です。



2両1組のうち、1両に1つお手洗いが備えられてます。

車椅子にも対応した、バリアフリー仕様。お手洗い設備のある車両については車両中央部ではなく、お手洗いの前に車椅子スペースが備えられています。

 

中へ入りますと、近年の通勤電車と変わりない設備です。

H100形気動車では長細く広いスペースが取られていましたが、こちらはコンパクトになっています。

 

角に小さな手洗い場と鏡が取り付けられました。鍵についてボタン式は無く、手動でひねる形です。

 

室蘭駅から室蘭支線、来た道を戻ります。



東室蘭駅に到着しました。

この駅は朝でも有人駅なので、すべてのドアが開きます。

 

整理券が発券されていない状態がこちらです。

 

東室蘭駅を発車しまして、室蘭本線の主要幹線に入ります。

 

東室蘭駅以西から普通列車を乗継いで来られる方もいるので、電化されていない区間からの運賃も記載されています。



鷲別駅で室蘭行き普通列車とすれ違い。

あちらが1両編成のH100形気動車で、今乗っている737系とともに、これからの室蘭本線で活躍します。

 

駅間距離の長い本線に入ると、列車は110km/h〜120km/hの本領発揮。

 

加速性能向上により、東室蘭〜苫小牧の普通列車は最大17分、平均9分の短縮を実現しています。

今回乗車した便は東室蘭〜苫小牧を最速55分で結んでおり、最速便です。

 

富浦駅で737系電車とすれ違い。スカートや連結器カバーもピカピカで、新型車両らしさが溢れています。



登別駅、白老駅など特急北斗停車駅で、観光客利用が多い駅に停車していきます。

降りてないので見られませんでしたが、白老駅の発車標には737系がLEDで表されていたそうです。

 

白老駅を出発してカーブの先、在来線最長の直線区間が始まります。

 

向上した加速性能と110km/h〜120km/h運転をご覧いただけたらと思います。



まもなく終点の苫小牧駅に到着です。

高い煙突もフリースペースの大きな窓からじっくり眺められました。ここは結構気に入られそうですね。

 

苫小牧駅では昨日で室蘭本線定期列車から撤退した、キハ143形気動車が停車中。

 

バトンを受け継いだ737系新型電車、新しい車両に乗るのは通勤電車でも非常に楽しいですね。

 

737系電車は13編成26両製造し、今後函館本線でも導入されるとのこと。

電化ローカル線でも新型車両が活躍し、多くの利用者に気に入っていただけたら嬉しいです。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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