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【新幹線開業で消える】朝5時の始発サンダーバード2号 北陸特急最終日の放送も[2024ダイヤ改正(2)]

2024年3月15日

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金沢〜敦賀で延伸開業する北陸新幹線、これまで大阪・名古屋〜金沢を結んだ特急サンダーバード・しらさぎ号も、遂に最終日を迎えました。

やってきたのは早朝の金沢駅、特急サンダーバード号の乗り納めと行きましょう。

 

金沢〜敦賀で最後の乗車に選んだのは、5:35発の特急サンダーバード2号大阪行き。

新幹線は6時以降でないと走れないので、金沢駅を5時台に出る大阪行きの特急列車は、本日限りになるのがほぼ確実です。

 

始発のサンダーバードで大阪駅に何時に着けるのか気になりますし、新幹線になったら絶対できなくなることをやっておきたいもの。

最終日ということで車掌さんによる放送もお楽しみください。



金沢駅の特急発車ホームになっている、1・2番のりば。

特急サンダーバード、しらさぎ、ダイナスターの案内も、本日限りで見られなくなります。

 

ホームへ上りますと、発車標には「米原」「京都方面大阪」「名古屋」の3つ行き先が並んでいました。

 

5時ちょうど、津幡方の車両基地より681系電車が回送されて来ました。こちらが特急しらさぎ51号米原行きになります。

大阪へ早く行きたい場合、これに乗ってこだま761号に乗り換えた方が、特急サンダーバード2号より早く着けます。

 

金沢駅から特急が発車していく光景が、今日で最後とは未だに信じがたいこと。遂にこの日が来てしまったんですね。

 

5:10、金沢駅を朝一番に出る特急列車が出発しました。

 

しばらくすると貨物列車が通過。北陸本線は北海道〜大阪を結ぶ貨物列車のルート、日本海縦貫線の一部です。

長距離旅客輸送は北陸新幹線へバトンタッチされ、日本海縦貫線と言ったらほぼ貨物ルートを示すことになります。



5:24、683系電車9両編成が2番のりばへ入線しました。

こちらが大阪行きの始発、特急サンダーバード2号大阪行きになります。

 

途中の停車駅は、小松, 福井, 武生, 敦賀, 近江今津, 堅田, 京都, 新大阪, 大阪です。

北陸本線内では停車駅が少なめな一方、湖西線内では停車します。

 

金沢駅から大阪駅まで特急に乗るのはこれが最後、せっかくなのでポイントを利用して、グリーン車に乗車することにしました。

 

グリーン車に乗るのは、一番所要時間の長いサンダーバード4号をご紹介して以来。

座席等については以前の記事をご覧いただけたらと思います。



5:25 金沢駅発

特急サンダーバード2号は北陸ロマンを奏で、金沢駅を出発。次に金沢駅へ来るときは、もう北陸新幹線なんですよね…。

 

まだ早朝ということもあって、白山総合車両基地にはW7新幹線が停まっていました。

 

雲が薄っすらかかっている空模様ですが、東の空が明るくなって来ました。北陸特急最後の1日が始まります。



5:52 小松駅 着

北陸新幹線敦賀延伸に伴い、並行在来線の北陸本線は第三セクター鉄道へ移管されます。

金沢駅〜大聖寺駅はIRいしかわ鉄道になるため、駅名標もJRロゴが隠されてIR仕様に。

 

小松駅では、普通列車敦賀行きを追い抜きました。金沢駅を5:18に出ており、福井駅を越えて一本で行ける、2時間半以上の普通列車です。

 

新幹線駅の小松駅を過ぎ、新幹線の高架が離れて行きます。次の停車駅は福井駅で、割と途中停車駅を飛ばすタイプです。

 

加賀温泉駅を通過しました。背後には紅殻格子のデザインが特徴的な、新幹線駅舎がそびえ立っています。

 

基本的に平野部を走って来ましたが、石川県から福井県の県境ではトンネル区間へ。

 

こちらも新幹線駅となっている、芦原温泉駅を通過しました。



まもなく福井駅に到着です。

北陸新幹線の高架下には、えちぜん鉄道の車両基地が広がります。

えちぜん鉄道福井駅高架化の際、新幹線誘致のため先に作っていた新幹線高架を、仮駅として活用していた時期もありました。

 

6:19 福井駅 着

まだ下りの特急列車は走っておらず、福井〜金沢で運行する特急ダイナスターも、入線していませんでした。

 

お隣の北陸新幹線ホームを見ていたら、発車標に列車が来るとの案内が。

特急から見られるチャンスと思いましたが、新幹線高架があまりに近すぎて、残念ながらパンタグラフの欠片も確認できませんでした。

 

こちらにはJRの車両基地が広がっており、おそらく特急ダイナスターの運用に就くのでしょう、特急車両が停まっていました。

 

福井駅発車後の放送に続き、車掌さんから特急サンダーバード号の敦賀〜金沢運行終了について放送がなされました。

特急雷鳥からサンダーバードになり、北陸新幹線へバトンタッチする、その事実を突きつけられて寂しさが最高潮になります。

 

鯖江駅は通過する一方で、武生駅には停車。

こちらには福井鉄道の路面電車たちが集結しています。

 

武生駅近くにはJR特急利用者専用駐車場があるのですが、特急が無くなるためこちらも廃止に。

サンダーバードの顔に思い切り貼り紙がされていました。

 

JR西日本管内の北陸新幹線で、唯一の新幹線単独駅となる越前たけふ駅へ、長距離輸送の役割を移します。

 

基本的に北陸新幹線と北陸本線は割と近いところを走るのですが、このあたりに関しては大分離れている印象です。

 

そして北陸本線は13,870mの北陸トンネルへ入りました。

 

敦賀駅〜金沢駅で平日運行される、特急おはようエクスプレスとすれ違い。

トンネル内かつ相手は3両編成なので、あっという間にいなくなります。

 

交流区間から直流区間へ切り替えが必要なため、デッドセクションを通過。

特急しらさぎ号の681系では車内表示機が消えるのですが、特急サンダーバード号の新しい683系では走行音が静かになるくらいです。



右手から北陸新幹線の高架が見えてきて、その下をくぐります。

新北陸トンネルが山の高い位置にあるため、敦賀駅新幹線ホームもそれに合わせて高い位置に。

一方で在来線をその高さまで上げるのは困難だったため、西九州新幹線のような対面乗換にはできませんでした。

 

そこで採用されたのが上下乗換。新幹線高架下に在来線特急ホームを設け、北陸〜大阪・名古屋の乗継をなるべく不便無いようにしました。

 

特急サンダーバード・しらさぎは敦賀〜大阪・名古屋で残りますが、発着するのは特急専用ホームです。

そのため現在の地上ホームからの発着も、貴重なシーンになります。



6:53 敦賀駅 発

新幹線高架下から、在来線特急専用の線路が近づいてきました。

 

ここで線路が合流しまして、これより先については、今後も特急列車から見られる景色です。

 

左手には敦賀車両基地が見られ、W7系新幹線が3編成並んでいました。



北陸本線はここで、上下線ルートが分かれます。

大阪方面は鳩原ループ線を走ることになっており、進行方向左手からは敦賀市街を見渡せます。

 

近江塩津駅を通過し、北陸本線から湖西線に入りました。

 

雲海のように霧がかかっていて、なんとも見通しが悪そう。

しかし、もう少し南下すると霧が晴れてきて、天気も良くなりました。

 

この特急サンダーバード号は、湖西線内にも停車する便。近江今津駅に到着しました。

 

大阪駅を6:30に出た、特急サンダーバード1号とすれ違い。こちらは割と出発が遅めで、金沢駅には9:13着です。

コロナ禍前は、大阪駅6:01発のビジネスサンダーバード号が運行されており、金沢駅は8:47に着けたのですが、結局運行再開することはありませんでした。

 

続いて堅田駅にも停車します。

これらは朝夕に停まっており、おそらく大阪方面への通勤需要を汲んでいるのでしょう。



7:50 京都駅 着

東海道本線と合流しまして、京都駅に到着です。

北陸新幹線は敦賀より先、福井県西部の小浜を経由した後、京都駅を通る予定。そのまま東海道新幹線へ入ることはせず、京田辺市を経由する南回りルートで、新大阪駅に至る計画になります。

 

サンダーバードの回送先のひとつ、向日町の車両基地を通過しました。

鳥取へ行く特急スーパーはくと号の、コナンラッピングがいます。

 

一部のサンダーバードが停車する、高槻駅を通過。

敦賀駅通過の最速達便かと思ったら、高槻駅には停まる珍しい停車パターンもあります。

 

ここで特急はるか9号を追い抜きました。

京都駅7:48発でサンダーバード2号より2分早く出ているのですが、新大阪駅8:17着。特急が特急を追い抜く状況になっています。



8:15 新大阪駅 着

北陸新幹線が目指す先の、新大阪駅に到着しました。

以前ご紹介しました、一番停車駅が多いサンダーバード7号とすれ違います。

 

まもなく終点の大阪駅。

車掌さんがわざわざ「金沢からの特急サンダーバード2号にご乗車くださいまして、ありがとうございました。」と放送いただき、金沢から一本で来たんだという思い出を強められて良かったです。



8:20 大阪駅 着

金沢駅からの所要時間は2時間45分、9時前には大阪駅に着くことができました。

北陸本線内の途中停車駅もやや絞られており、最後にサンダーバードらしい走りを堪能できて良かったです。

 

大阪駅からは京都へ行くついでに、サンダーバード9号に乗りました。

こちらは敦賀駅を通過する便、北陸新幹線敦賀延伸で見られなくなるものです。

 

このあとの予定で福井駅まで行くことはできませんでしたが、京都駅の次が福井駅という案内だけでも、最後の乗車に選んで良かったと思います。

 

金沢行き北陸特急は、これにて完全に乗り納め。もう思い残すこと無く散々乗せていただきました。

これから22年間続く敦賀乗り換えはどうしても不便ですが、ここは敦賀延伸を果たす北陸新幹線を楽しみにしたいと思います。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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