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【運行短縮で誕生】一夜限り謎の北陸特急 ダイナスター50号敦賀行き乗車記[2304ダイナスター(2)]

2023年4月17日

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特急ダイナスターは金沢〜福井を結ぶ特急列車で、2015年の北陸新幹線開業と同時に運行開始しました。

特急サンダーバード、特急しらさぎの運行空白時間帯に走ります。福井県のシンボルとも言える恐竜「ダイナソー」と、「スター」を組み合わせて命名されました。

 

今回注目する列車に表示されているのは、「ダイナスター敦賀行き」。

特急ダイナスターが延長運転しているのか、金沢〜敦賀の特急おやすみエクスプレスが名前を変えて走っているのか、よく分からない状況です。

 

一夜限りでこのような列車が生まれた理由について、列車運行の様子とともにお届けします。



今日だけ運行される不思議な特急に乗車するため、夜の金沢駅にやってきました。

世界一美しい駅の一つにも選ばれたこの駅、鼓門にふれあいドームはいつも見に来てしまうものです。特に夜ライトアップされた姿は非常に美しいですね。

 

それでも今回の目的はこちらの列車、特急ダイナスター50号敦賀行きです。

結論から言ってしまうと、この列車は特急サンダーバード50号大阪行きです。

しかし、この日に限って金沢〜敦賀に運行区間を短縮、列車名をダイナスターに変えていたのでした。おそらく大阪まで行かないことを分かりやすくするため、サンダーバードからダイナスターへ名称を変えたと思われます。

 

これは敦賀駅の北陸新幹線工事による線路切り替え工事に伴う対応で、敦賀→大阪の夜間列車が運休になっており、特急サンダーバード50号も運行区間短縮を行ったのです。

 

全車自由席3両編成での運行、681系電車が充当されました。



それでは列車が停まる2番のりばへ。

なぜか一番上には回送の表示が出ていますが、既に次段の特急ダイナスター50号が入線済みです。

 

ホーム上でも特急ダイナスター50号敦賀行きとして自動放送が流れていました。パーツを組み合わせるだけとはいえ、ちゃんと作られたんですね。

 

普段では表示されない、特急ダイナスター敦賀行きの表示。

敦賀行きの特急と言えば平日運行の特急おやすみエクスプレスですが、今日はミスではなく、れっきとした特急ダイナスターです。

 

車内のLED表示では、「この電車は、ダイナスター、敦賀行きです。」と繰り返し流れるばかりでした。停車駅などは出てきません。



20:47 金沢駅 発

割と鉄道ファンの方も多く注目されているようで、10人ほど撮影されていました。

乗客としては一般の利用者さんが8割くらいで、各車両10人くらい乗っておられます。

 

北陸新幹線ホームを左手に見つつ、その先にビジネスホテルが林立していました。

 

肉声による車内放送では、敦賀駅工事の影響によることや、各駅到着時刻、3両全車自由席であることが案内されました。

 

車内LEDでは引き続き停車駅の案内がされることはなく、広告が流れているだけでした。

 

北陸新幹線未開業区間ですが、新幹線高架橋はしばらく伸びています。その先にあるのが白山総合車両所、北陸新幹線がここへ集まるので、すでにここまでは列車が走行しています。

 

車掌さんが検札にいらっしゃいまして、敦賀運転センターの方でした。



次は小松駅に停車、北陸新幹線の駅も設置されます。

4分前の21時ちょうどに普通列車福井行きが発車したばかりで、次は41分発です。

 

駅を発車すると公立小松大学の文字が真横に輝いています。

複合ビル「こまつアズスクエア」に入居していまして、ホテルや商業施設などが一体化した建物として2017年12月に開業しました。

 

左手の北陸新幹線高架橋は工事をしているのか照らされていて、真っ暗な中でも離れていくのが分かりました。

 

特急ダイナスターが停車する、加賀温泉駅を通過。

列車名はダイナスターですが、実態としては特急サンダーバード50号の短縮運行なので、通常パターンから外れた停車駅になっています。

 

石川県から福井県の県境に位置する牛ノ谷トンネル内、特急しらさぎ61号とすれ違いました。

 

同じくダイナスターが停車する、芦原温泉駅も通過してしまいます。

 

もうすぐ福井駅に到着のところ、北陸新幹線下にはえちぜん鉄道の車庫の明かりを僅かに見られました。



福井駅に到着、帰宅時間帯と重なっていることもあり、金沢〜福井都市間での利用者が多かったです。

特急出発2分後に出発する、普通列車敦賀行きと接続していました。

 

特急ダイナスターは金沢〜福井を結ぶ特急列車であり、普段はこれより先走ることはありません。福井駅の大阪方面発車標にダイナスターが表示されるのは、かなり珍しいです。

 

数人程度乗車しまして、福井駅を発車。次は終点の敦賀駅です。

 

日本海縦貫線における貨物駅となっている、南福井駅を通過。越美北線の分岐はこの駅の構内に存在します。

 

鯖江駅、武生駅を通過します。この辺りには北陸新幹線の単独駅、「越前たけふ駅」が設置予定です。

これに伴って武生駅で乗り換えられる、えちぜん鉄道の「越前武生駅」は2023年2月に「たけふ新駅」へ変更されました。

 

全長13,870mに及ぶ北陸トンネルに入りまして、敦賀へ一直線です。

 

北陸トンネルを抜けると電化方式が交流から直流へ変わるポイントがあり、デッドセクションとして一部の電源が切れます。車内の明かりは予備電源で保たれていますが、LED表示が消えて空調音が聞こえなくなるなど変化が見られました。



22:05 敦賀駅 着

サンダーバードの代わりとして運行を担った特急ダイナスター50号、終点の敦賀駅に到着しました。

 

敦賀駅では、全体で20人は降りられたと思います。関西圏の大都市には行かないので輸送力としてはこれで十分ですが、北陸の中でも在来線特急の需要が大きいことがよく分かりました。

 

3両編成によってわざわざの運行、非常にお疲れ様でした。



現在の在来線ホームと北陸新幹線ホームは、跨線橋で結ばれる予定です。

223系電車が停まる上の四角い通路が、左へ繋がっているのが分かります。

 

現在各ホームを繋いでいる跨線橋から、新幹線側へ延長する形。壁で塞がれておりまして、まだ通ることはできません。

 

東京〜敦賀が北陸新幹線で繋がるまで、あっという間に残り1年足らず。その日が来るのが楽しみです。



最後に立体駐車場から、夜の敦賀駅を観察。

米原、大阪方面から金沢への特急列車は引き続き運行されています。

 

貨物列車も動き出していましたが、切替工事に支障が無いようどのような動きになるのでしょうか…?

 

線路切り替え工事の詳しいところはちょっと見た感じ分かりませんでしたが、カーブを曲がってさらに奥だったようです。

 

新幹線開業に向けて目に見えた工事が続く敦賀駅。あと1年の間で今後も変化が見られそうで楽しみになります。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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