今日は夜の大阪難波駅に来ています。
様々な方面へ発着する中心駅、特に名古屋方面の特急列車は近鉄にとって大動脈です。
1年前には特急ひのとりがデビュー、大阪~名古屋の途中で津、大和八木に停車するのが基本となっています。
しかし今回乗車する特急ひのとりは、非常に停車駅が多いのです。
桜川の車庫から阪神なんば線を通って、特急ひのとりが入線してきました。
大阪で仕事を終えた方々が中心に乗車していきます。
今回はこちらのプレミアムシート、一番前を抑えています。
この座席の素晴らしさは何度乗っても感動します。
寝台や個室などを除けば一番快適な列車の設備でしょう。
まずはいつものように、カフェスポットのコーヒーをいただきます。
今日はあらかじめセブンイレブンで、ドーナツを買っておきました。この上ないくつろぎです。
列車は大阪難波を出発、この先大阪上本町にも停車します。
鶴橋駅に到着しました。ここで大阪市内の3駅停車は終了です。
鶴橋駅を発車したところで流れる放送に注目。
この先は大和八木駅を通過、津に停車するところまでは普段のひのとりと同じですが、その先三重県の乙特急停車駅にポツポツと停まっていきます。
まさに新横浜から豊橋まで通過し、名古屋に停車。その先各駅に停まっていく『ひだま』と同じようです。
列車は大阪のビル群に背を向け、住宅街の中を高架線で走っていきます。
更にトンネルに入り、大阪から奈良へ。
奈良県の中でも代表的な中心駅、大和八木を華麗に通過します。
これには発車標の津駅もニッコリです。
列車は山中へと入り、街の灯りが減っていきます。
昼間よりも夜の方が街の推移が分かるものです。
近鉄の秘境駅とも言われる西青山駅を通過し、長い青山トンネルを走っていきます。
青山高原の山を突っ切り、東青山駅まで到達しました。
この先列車が入るのは中川短絡線です。
特急専用の単線を通り、名阪を直通する特急列車を実現しています。
2012年3月まではここで運転中に運転士さんが交代し、津駅にも停車しない鶴橋~名古屋ノンストップ特急が運行されていました。
津新町駅を通過する頃、名古屋駅を21:30に出発したアーバンライナーとすれ違いました。
この列車は近鉄名古屋駅を21:30に発車、大阪難波駅には23:49に到着します。
津駅が近くなると液晶ディスプレイには乗り換え案内が表示されます。
名阪ノンストップ特急がなくなったことで、運転士さんは全列車が停車する津駅で交代することとなりました。
次に停車するのは白子駅です。
こちらについても乗り換え案内がきちんとされており、これは意外なところでした。
22:35白子駅に到着。ここから乗車するお客さんも2,3人ほど見られます。
次は四日市駅、三重県で一番の大都市ですが、ひのとりを中心とする普段の名阪甲特急は停車しません。
湯の山線の乗換駅でもあるため、かなり遅くの時間までの案内がされています。
いわゆる名阪乙特急と呼ばれる三重県内停車型の列車は、アーバンライナーで運行されています。
そんな中この便だけひのとりで運行されているのは、おそらく運用の都合上、こうなったのでしょう。
しかし、白子駅や四日市駅などでは、ひのとりが停車することをアピールする張り紙が見られます。
1日1本とはいえ新型特急に乗れるということを発信しているようです。
右手に見えてくるのは白い煙をモクモクと立てる煙突です。中京の産業の一角を一晩中担い続けます。
22:47、そんな工業を支える街の四日市に到着しました。
近くには高い建物も多くあり、街の活気を感じさせられます。
さて、次に停車するのは桑名駅です。
2020年9月に開業した橋上駅舎も見慣れました。
流石にここから乗車する方はいらっしゃいませんでしたが、大阪方面から下車するには便利でしょう。
木曽川を渡り、いよいよ三重県から愛知県へ。
名古屋のビルに向かって線路が伸びる様子を、周りの灯りがライトアップしています。
終点の名古屋駅が近づくと、天井が青く照らされます。
夜空に青色の帯が架かり、非常に幻想的です。
そんな中でもカメラを前面のガラスに引っ付ければ、ちゃんと夜景も楽しめます。
ここまでかかった時間は2時間16分。
普段の大和八木停車型でも2時間10分程度ですから、そこまで大きな影響があるわけではありませんでした。
名古屋のビル群の下へ潜っていき、近鉄名古屋駅に到着しました。
普段ならば停まることのない津〜近鉄名古屋。
急がないひのとりではいつもと違った一面を見ることができました。
これからひのとりが増えれば、このような乙特急停車型の便も多くなるかもしれません。
少しでも長い時間乗っていたい、普段とは違った楽しみ方をしたい方などにはお勧めです。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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