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【熊野市〜大阪】南紀&近鉄特急で繋がる!便利な特急リレー旅

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熊野灘より1万発の花火が夜空に開く、熊野大花火大会。 開催地の紀伊半島南部は都市部から離れており、ここを走る紀勢本線の定期列車は本数も少なめです。そこで熊野大花火大会に合わせて、例年数多くの臨時列車を ...

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世界遺産熊野古道の玄関口の一つ、熊野市駅に来ました。

この日は熊野大花火大会の開催日。多くのお客さんが集まっており、夜行含め臨時列車も沢山運行されていました。

 

これから向かうのは大阪駅。

特急南紀と近鉄特急を乗り継ぐルートを試してみます。

 

乗車券もこの通り、紀勢本線から近鉄線へ1枚で買うことができます。

三重県南部から大阪への主要ルートになっているようで、窓口の方も慣れていらっしゃる印象です。

 

紀伊勝浦駅から特急南紀8号名古屋行きが到着です。

 

ホーム上はこれから花火へ向かう方々でこの混雑。

年間通して一番賑やかな熊野市駅より、大手私鉄の力を借りて大阪駅まで行ってみます。



17:50 熊野市駅 発

お客さんの乗降に時間がかかったため、5分遅れで出発。

この地域で一番大きなお祭りとあって、特急が通過する途中駅にも列車を待つ方が沢山いらっしゃいました。

 

指定席ですが検札も行われており、伊勢運輸区の方のスタンプが押されます。

 

新鹿駅を通過すると、日本一きれいな海水浴場と言われる、新鹿海水浴場が広がります。

 

普通列車でも臨時便が沢山走っており、いつもより頻繁に列車とすれ違っていました。



本当は花火も見て夜行列車にも乗りたかったのですが、今日中に徳島駅へ行かないといけなかったので断念。

駅前の屋台で買ってきました、餃子でその雰囲気だけでも味わいましょう。

 

透明パックに詰められた無機質さが、お祭りらしさを感じられて素敵ですね。

 

ニンニクの香りと肉汁がマーブル模様をじゅわじゅわ描き、テーブル一帯が幸せ空間に包まれました。

 

またまた普通列車とすれ違い、特急は速度制限を受けづらい右側を通過して行きます。

 

時刻は18時過ぎ、夏の太陽も山の向こうへ沈みました。

 

リアス式海岸の湾を直線トンネルで結ぶ紀勢本線、ここでは崖っぷちに沿って走るので、尾鷲の海をじっくり堪能できちゃいます。

水彩画のグラデーションがかかった空色に見送られました。



三重県南部の主要都市である、尾鷲駅に到着。

反対側の普通列車新宮行きは、熊野の花火大会へ行く方々でまだ混雑しています。

花火大会が2回延期されてこの日は平日だったので、お仕事を終えた方などがこれから向かわれるのでしょう。

 

うさぎ模様もくっきり浮かび上がるくらい、非常に明るい月が出ていました。

 

夕方の海を照らしており、いよいよ夏の夜がお出迎えです。

 

紀伊長島駅を発車しまして、いよいよ太平洋から山の中へ。

峠越えも経て、伊勢湾沿いの平野部までやって来ました。



19:37 松阪駅 着

近鉄山田線の乗り換え駅、松阪駅で下車します。

 

熊野市駅からの5分遅れを引きずっており、少々遅れたままでの到着。

7月にデビューしてから当時2ヶ月ほど経った、新型車両HC85系気動車を見送りました。

 

松阪駅はJRと近鉄の駅舎が一体になっています。

跨線橋へ登ると近鉄の発車標があって、乗り換え改札も通らずにJRから近鉄へ乗り換えられるのです。

 

まだ特急券を購入していなかったので、ホーム上の特急券券売機で購入。

 

かなりギリギリでの乗り換えになりましたが、無事大阪難波行きの特急に乗れて一安心です。

 

オレンジ色の外装に対して、座席は清潔感ある白さ。しっかり支えてくれる快適な座席になっています。

 

通路側にもコンセントが設置されているので、非常にありがたいです。



19:47 松阪駅 発

津・名古屋方面へ特急南紀号や快速みえ号が走る、JRの線路からお別れです。

 

こちらが先ほど購入した特急券、鶴橋駅まで1340円です。

熊野市駅から鶴橋駅まで近鉄線経由の乗車券も、引き続き使って行きます。



名古屋・大阪・伊勢の各方面へ線路が分かれるターミナル駅、伊勢中川駅に到着しました。

向かいには真珠を思わせるラッピング列車「とばしまメモリー」が停まっていました。

 

隣には名古屋方面への急行列車がいて、特急からスムーズに乗り換えられるようになっています。

 

発車標をご覧いただいてもこの通り、3方向へ運行系統が分かれる重要な駅です。

 

伊勢中川駅を出発し、3本の線路が三角形を描く「中川デルタ線」を通過しました。この時間では真っ暗ですが、三角形の真ん中にはいくつか広告看板が立てられています。

 

近鉄特急には速達型の甲特急と、停車型の乙特急があります。

今回乗車しているのは割と停車する、乙特急。榊原温泉口駅にも停まりました。

 

列車は大手私鉄最長のトンネル、新青山トンネルに入りました。近畿地方と東海地方を隔てる山を貫きます。

 

伊賀神戸駅では伊賀鉄道伊賀線に乗り換えられます。

忍者ラッピングの列車がシンボルの路線、元々は近鉄伊賀線だったのですが、赤字路線のため経営分離されました。

 

さらに伊賀盆地の主要都市、名張駅にも停まります。



縦長の形ゆえ長かった三重県もようやく終わり、奈良県に入りました。

列車は115km/hで走っており、特急列車としての意地を見せてくれています。

 

榛原駅ではパタパタの発車標も現役でした。最近では中々見られなくなり、なんだか懐かしさを感じます。

 

21:47、近鉄でも有数のターミナル駅である大和八木駅に到着しました。

停まっている近鉄大阪線ホームの真下には近鉄橿原線のホームが直交しており、立体交差構造の駅として知られています。

京都方面へ乗り換えられ、名阪特急ひのとりも一部停車する主要駅です。

 

程なくして大和高田駅にも停車しました。

近くにJRの高田駅があって、桜井線と和歌山線へ乗り変えられます。それでも奈良県内は近鉄王国と言われるだけあって、JRと比較して近鉄がシェアを圧倒しています。



いよいよ列車は奈良県から、目的地の大阪府に入りました。

進行方向左手には大阪市中心部のビル群、そして頭ひとつ突き出しているのが、あべのハルカスです。

 

当時は日本一高い超高層ビル、300m三段構えの輝きは大阪のシンボルと言える存在感があります。

 

近鉄奈良線が近づいて来まして、要塞構造の乗り換え駅である布施駅を通過。

今走っている近鉄大阪線は2階で、近鉄奈良線はその上の3階にホームがあります。

 

通過線はホームに面していない外側にあります。

布施駅では1日1本、2回特急に抜かれる特急の様子を見ることもできます。

 

近鉄でもJRのきっぷにお世話になりましたが、いよいよその役割も終わりが近づいて来ました。



21:18 鶴橋駅 着

終点の大阪難波駅までは行かず、鶴橋駅で下車します。

 

ここまで使ってきた乗車券は鶴橋駅までだったので、大阪までの乗車券を購入。

 

乗り換え改札を抜けまして、大阪環状線の区間快速奈良行きで大阪駅を目指します。

 

青いぴちょんくんが反射する梅田のビル、目的地の大阪駅に到着です。

 

21:41 大阪駅 着

熊野市駅から大阪駅の所要時間は3時間51分、料金は合わせて8,110円でした。

JRの路線図だけを見ていると見過ごしそうになりますが、非常に使いやすいルートです。ぜひ紀南地域へのルートの一つとして、利用してみてください。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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