山口県の日本海側で一番大きな街である萩市。
鉄道で行こうとすると、山口線で益田駅、または美祢線で長門市駅まで迂回しなければならず、かなりの遠回りです。
そこで便利なのが新山口駅からのバス、スーパーはぎ号。鉄道路線が無いエリアを貫き、わずか1時間で結んでくれます。
料金も低めで、山口県を南北にショートカットするには打ってつけ。そんな利便性の高いバスのご紹介です。
山陽新幹線のぞみ号も停車する、新山口駅。
元々は小郡町に位置する小郡駅でしたが、山口市と合併、のぞみ停車駅への格上げと同時に、新山口駅になりました。
新山口駅は山口県における交通の拠点。
鉄道でのアクセスに難のある、秋芳洞や萩などへ向かってバスが発着する、バスターミナルが併設されています。
新幹線や在来線の改札を出て右手へ、自由通路の突き当たり階段を降りていきます。
0番線と名付けられた北口広場に降ります。
バスの描かれた待合室が見えますと、こちらがバスターミナルです。
新山口駅から各都市へ向かって、多くのバスで結ばれていることが分かります。
こちらが今回乗車する、スーパーはぎ号の時刻表。高速便は1日6往復、普通便は9往復走っています。
普通便の方は停留所が多く、高速便の所要時間約60分に対し、普通便は100分掛かります。
乗車券は待合所に設けられている、窓口や券売機で購入可能。
乗車券を購入しなくても、降車時に交通系ICカードをタッチすることによって、運賃を支払うこともできます。
料金は1,600円です。
通常料金は2,090円なのですが、2025年3月31日までは1,600円に割引されています。
待合室の先には広々したバスターミナルがあり、ちょうど山口宇部空港からのバスが到着したようです。
手前側の2番のりばにやってきました。こちらがスーパーはぎ号です。
一般的な昼行バスで、2+2の4列シート。
路線バスと同じように、事前予約はできません。座席は自由席になっています。
特に充電設備等も無さそうでした。
12:50 新山口駅 発
この日は日曜日。15人ほどお客さんを乗せて出発です。
新山口駅から一番近い、長谷ICから山口宇部道路へ入ります。
このまま真っ直ぐ行けば山口市中心部へ行けますが、小郡JCTで中国自動車道へ。
料金所を通過しまして、少しの間有料区間に入ります。
早くも都市部から離れ、のどかな景色へ移り変わりました。
一つ山を越えまして、美祢東JCTで本線から外れます。
石灰岩のモニュメントなのか、不思議な物体が置かれていました。
料金所を抜けまして、小郡萩道路へ。国道490号のバイパス道路です。
秋吉台ICを通過。山口県を代表する観光地の秋吉台、こちらへも新山口駅からのバスが便利になっています。
合併して美祢市になった旧美東町、中心部の大田を通過しました。
小郡萩道路はここ、絵堂ICまでです。
明木ICまで事業中であり、建設が進んでいるところ。萩ICまでは、現在の萩道路も活用して開通させる方針です。
ここからはバイパス道路ではない国道490号を走っていきます。
少々山奥に入り、県道32号へ。
国道262号と接続し、再び広い道路となりました。
しばらくすると、かつて有料道路だった萩道路の区間に入ります。
宿場町っぽい建物を再現した、道の駅萩往還。
ここから萩市中心部の椿まで、萩道路が結ばれています。以前はここに料金所があったのですが、2010年に無料化されました。
あっという間に山陰自動車道の萩ICに到達です。
橋本川を渡り、萩城跡がある指月山が見えてきました。川に切り離されて島のような状態になっている、萩市中心部へ突入します。
IC近くあるあるのロードサイド店舗の押し売りを超えたら、主要幹線沿いとは思えない一軒家の列。
程なくして市役所などがある中心部へ到達しました。
萩市では景観条例があるため、このあたりは落ち着いた色合いの店舗が集まっています。
ここで世界遺産にも登録されている、萩明倫学舎が見えてきました。
このバスは明倫学舎の駐車場に入り、萩・明倫センターへ立ち寄ります。
直接代表的な観光地へ行けるのが、バスのメリットです。
今回は、萩バスセンターで下車しました。このバスはこの先、東萩駅が終点です。
13:55 萩バスセンター (3分早着)
今回初めてこのバスを利用したのですが、萩市って山陽からこんなに近い街なんだと驚かされました。
鉄道も遠回りなだけでなく、普通列車しか通っていないため遠さが際立っていましたが、身近に感じることができます。
新幹線のぞみ停車駅から1時間で連れて行ってくれる高速バス、ぜひ利用してみてください。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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