日本で最北の大きな街、稚内。ここから沖縄へ行く人は何を利用するでしょうか?
普通の方なら飛行機やフェリー、鉄道などを使うのではないかと思います。
しかしヘンなことを考える人がここに一人。
これからバスとフェリーだけで、稚内から那覇へ行ってきます。
フェリーを使うのはどうしてもバスで行けない区間のみ。大変な旅行かもしれませんが、きっと楽しめるのではないかと思っています。
それでは早朝の稚内駅前からスタートしていきましょう!
わっかない号(稚内〜札幌)
1本目は稚内から札幌へ向かう宗谷バスのわっかない号、まだ暗い6:30の出発です。
本当なら夜行便で札幌まで行きたかったですが、新型ウイルスの影響もあって休止されてしまいました。
しかし昼行バスだからこそ、景色は見られます。左手には幌延と留萌を結んでいた羽幌線の廃線跡が現れました。
更に反対側には見るからに冷たそうな日本海が荒々しい波を立てています。
サンセットプラザ羽幌にて15分の休憩。温泉施設もありますが流石に入れません。
大人しく紺色のバスに乗りましょう…。
留萌からは高速道路である深川留萌自動車道へ入り、スピードを上げていきます。
道央自動車道にある日本最北のサービスエリア、砂川SAにて岩瀬農場のドーナツをいただきました。
12:25、札幌駅前に到着です。
道内で一番高い建物、JRタワーがある札幌駅を目の前にします。
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さて、札幌ではかなり時間があるので、ルートを一時中断し、地下鉄に乗ってどこかへ。
南平岸駅で下車し、やって来たのはここ平岸高台公園です。
多くの方々が見覚えあるのでは無いでしょうか…?
かつての北海道テレビ社屋が右側に見えているこの光景、水曜どうでしょうのオープニングの撮影がよくされていました。
北海道テレビのキャラクター、onちゃんも人気です。
知らなかったんですが、okちゃんや他にもいるんですね(笑)
すすきのの地下街にはHTBショップがあります。水曜どうでしょうを含めたグッズが集まっているのです。
ここから旅の仲間を引き連れてきました。
メロンパンのほうじゃないですよ、ぬいぐるみのonちゃんです。
お隣の苗穂駅に足を伸ばしてみたりもしていました。
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しばらく札幌に居座っていたら、もう夜になってしまいました。出発時刻近くの23:00まで開いているスターバックスに居座ります。
そんな場所にそぐわなさそうなグッズたちが増えてきました(笑)
ニュースター号(札幌〜函館)
さて、もとの場所へ戻ってきました。ここから夜行バスに乗りましょう。
本当は札幌駅前から乗車の予定でしたが、始発のすすきの駅前から乗ることにします。
ニュースター号がやってきました。ズラッと止まっているタクシーの間から乗り込みます。
赤と青の3列シート。映画館のシートの色合いみたいです。
札幌駅前を出発した12:00過ぎには消灯、特急北斗と同じようなルートで道央自動車道を走っていきます。
函館が近くなり、5時頃に車内は明るくなりました。
寝ていられる時間が5時間と微妙な長さなので少々疲れるところです。
onちゃんも心なしか、早速やつれてきました。
定刻より早く函館駅に到着。
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まだ始発列車も出ていない函館駅、ここで少しの間列車に乗っていました。
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津軽海峡フェリー(函館〜青森)
日が高くなってきた頃函館駅に戻ってきまして、今度は津軽海峡フェリーに乗りに行きます。
函館駅前からフェリーターミナルへ直行するバスもあるのですが、函館バスに乗り放題のきっぷを持っていたので少々遠回りすることに。
バスで函館から五稜郭の方へ向かいます。
すぐ横を並走する路面電車で行きたかったですが、ルール上仕方ありません。
五稜郭で乗り換えてフェリーターミナルまで再びバスに乗車します。
函館フェリーターミナルに到着しました。
施設内には売店やお食事処もあるので、白い恋人ソフトクリームを戴きました。とても濃厚なソフトクリームという感じです。
ブリッジを渡ってフェリー船内へ。
今回は先頭にあるビューシートを選びました。
onちゃんも故郷の北海道から旅立ちます。
船内の自販機で長万部のかにめしをいただきました。フワフワとした表面のカニなど味が染みていてとても美味しかったです。
函館までの夜行バスで疲れてしまったのでここでお昼寝…。150°くらい倒れていそうなリクライニングのおかげですっかり眠れました。
夕焼けに照らされる青森フェリーターミナルへ入港しているところです。
いよいよ本州へ渡りました。ここ青森からも長距離の移動が続きます。
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フェリーターミナルからはねぶたん号というバスで青森駅へ向かいます。
青森駅に到着。この駅はもうすぐ駅舎が変わってしまうので色々撮影なんかをしていました。
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JAMJAMライナー(青森〜東京)
さて、夜になった青森駅、時刻は19:30です。
青森から東京までは夜行バス、JAMJAMライナーに乗っていきます。乗車時間は12時間超えです。
最近の長距離夜行バスは3列シートが多くなっているので助かります。
19:40に青森駅前を発車。現時点で座席は半分埋まっているかどうかくらいでした。
その後は弘前駅前に停車、
盛岡駅前にも停車し、ここから東京へと向かいます。
しかし、他の夜行バス会社が東北から東京への夜行バスを運休しているためか、盛岡駅を発車した時点でほとんどの座席が埋まりました。やはり人数の少ない方が快適というのは間違いありません。
座席にはスリッパ、アイマスクが備えられています。
これを装着することで少しでも快適性を高めましょう。
と、ここで東京までバスのデータが消えてしまいました。12時間以上の夜行バスにはSDカードも耐えられなかったようです…。
新東名スーパーライナー(東京〜名古屋)
JAMJAMライナーは東京鍛冶屋橋駐車場に到着、今度は東京駅八重洲口前に来ました。
東京駅から名古屋駅までJR東海バスに乗っていきます。
このバスは2階建てになっていて、席もクレイドルシートというスタイリッシュなものです。
静岡が近くなってくると富士山が見えてきます。
高速バスの多くが休憩として利用するサービスエリアのひとつ、足柄SAに到着しました。
ファミリーマートやスターバックスなど沢山のお店が集まっています。
ずっと英語でこのサービスエリアからは富士山が見えますよ〜と案内していました。
続いての休憩、遠州森PAではもちふわ抹茶クリーム大福をいただきます。
抹茶の香りがするモチモチ食感にとろっとしたクリームは絶品です。
愛知県へ入り、東海市の工業地帯を横目に名古屋へ向かいます。
セントラルタワーズの下、JRのバスが集まるターミナルへ到着しました。
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ここで一旦自宅に帰り、服装を南仕様にして荷物を軽くしてきます。
どんたく号(名古屋〜福岡)
荷物をだいぶ軽くして、夜の名古屋駅へ戻ってきました。
今度は名鉄名古屋駅に隣接している、名鉄バスターミナルから出発するバスに乗ります。
これからもかなり長時間の乗車です。西鉄バスどんたく号に乗って、九州は福岡まで向かいます。
今回は乗客がなんと僕ひとりということ。こんな経験は初めてです。
その為快適ではありますが、この路線が続くのか不安にもなります。
名古屋の中心部、栄では名古屋テレビ塔が怪しげに光っていてなんとも不気味でした。
三重県四日市の御在所SAにて休憩。ファミリーマートもあるので食料調達をしておきましょう。
大阪付近を走る頃、12:00になりました。ここから長い長い山陽道を走っていきます。
日付も越えたことですし、そろそろ寝ることにしましょうか。それではおやすみなさい。
おはようございます。もう目の前は九州、ここは壇ノ浦PAです。
ここではお手洗いなど軽い休憩。目の前には関門海峡大橋がそびえています。
まだ暗い高さのある関門海峡を渡り、九州へ入ります。
小倉駅を出発した頃には朝ごはんにちょうどよい時間。昨日名古屋駅で買っておいた、うま辛チキンサンドを食べていました。
壇ノ浦PAでは乗務員さんからパックのお茶をもらえます。
最初から最後までたった一人の乗客を乗せて、西鉄天神高速バスターミナルに到着しました。
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桜島号(福岡〜鹿児島)
次のバスも同じ西鉄天神高速バスターミナルからの発車です。
ターミナルにあるスターバックスのコンセント席でしばらく居座ります。
博多駅からやってきた鹿児島行きのバスが到着、鹿児島まで向かいます。
バスターミナルでなんばん往来を買ってきて、道中で小さな名物を集めていくのも良いものです。
途中、頭上には福岡空港を離着陸する航空機が見えてきます。国内で一番都市部から近い空港と言っても過言ではありません。
途中の北熊本サービスエリアでは栗千里というお菓子を買ってきました。非常に人気の一品のようで、実際焼きモンブランの風味も非常に良かったです。
その後は熊本のかなり山中を走ります。今年の夏に水害が発生した球磨川の周辺です。
鹿児島県に入りまして、濃い葉の色をした茶畑の横を走ります。
新幹線南の終着駅、鹿児島中央駅に到着。赤い観覧車が立つのが特徴的です。
その後は僕一人だけを載せて終点の鹿児島本港に到着しました。
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あけぼの号(鹿児島〜那覇)
ここから那覇まではフェリーで行くのですが、発着するのはここ、鹿児島本港ではなく、鹿児島新港という少し離れたところです。
そのため2.5kmほど歩かなければなりません。
このフェリーターミナルの周辺にはコンビニ等があります。しかし十分時間はあるので乗船券だけ買って、歩いて鹿児島中央駅まで行くことにしました。
鹿児島中央駅には修学旅行生がたくさんいました。鹿児島に修学旅行って名古屋圏からすると、あまりイメージがないのですね。
帰りは1日1本だけある鹿児島新港行きのバスに乗って戻ってきました。
それでは最後、フェリーで那覇へ向かいましょう!
鹿児島から那覇へは丸一日かかります。雑魚寝でもよいのですがせっかくなら寝台にしてみました。
まさに寝台列車のようなベッドが並ぶ2等洋室寝台、料金は16960円です。
18:00ちょうど、桜島の見える鹿児島新港を出港します。
ちょうど出港する頃にやって来たのは船内にあるレストラン。他の方にもかなり人気だった唐揚げ定食を注文しました。
船内にはシャワー室もあります。シャンプーやボディーソープ等はないのでその点だけ注意が必要です。
売店でアイスクリームを買ってきました。やっぱりシャワーの後のアイスは良いですね。
それからはいつの間にか寝台でゴロゴロ…。いつの間にか眠ってしまっていました。
早朝には奄美大島の名護港に入港しているところ。
朝ごはんはレストランでも食べられますが、売店で買ったチョコメロンパンにしました。
ときには甲板に出て海風に当たりながら景色を見られるのも良いですね。
沖永良部島の和泊港を出港する頃、お昼はレストランへ行きます。
海上で食べるイメージがあるカレーライスにしました。甘辛いルーが非常に美味しかったです。
鹿児島県最後の島である与論島へ入港、海は非常に明るい水色をしています。
これほど綺麗な青をした海とは思いませんでした。
それぞれの港に到着するとフォークリフトが次々と船の中に入っていき、コンテナなどの大きな荷物を運び出してきます。
飛行機では難しい思い荷物を運んだり、車を載せていくのがフェリーならではの役割です。
いよいよ沖縄の海に入り、次に停泊するのは沖縄本島北部の本部港。
本部港を出港して沖縄本島の横を航行する頃には暗くなってきましたが、17時頃。
北海道ではこの時間になれば真っ暗だったのに、それだけ移動したのだなぁと思います。
そんなところでも夜は暗くなるものです。遠くには沖縄の街が海外線を引いてくれます。
那覇港が近づくと同時にアメリカの飛行機の音も響いてきて、この旅もいよいよ終わり。
最後に迎えてくれるのは活気溢れる那覇の夜景。
黒い海にも様々な光が映ってとても綺麗です。
冬至に近かったことで沖縄でもこの暗さ、この時期だからこそ真っ暗な中の夜景を楽しめたのです。
これらの夜景のお隣には那覇港が見えてきました。
他の港と同様にコンテナが積まれるターミナルへ入港します。
エスカレーターで下っていきまして…
ついに沖縄の地に降り立ちました!
かなりムシっとした感じで、上着を着ていると結構暑いです。
稚内にいたときにはモコモコしたダウンを着ていても寒かったのに、日本は本当に広いのですね。
普段は基本鉄道ばかりで移動をしているのですが、夜行バス、フェリーも便利で面白いところがたくさんあるのだと感じられました。
飛行機を使えば1日で行ける稚内から那覇、わざわざ5日間、夜通し移動する行程はとても面白かったです。
完全にオススメすることはできませんが、正直もう一度やっても良いと思えるほど楽しいものでした。
もしかしたら、このような旅行をまたすることがあるかも知れませんが、その時も皆さんにお楽しみいただけたら嬉しいです。
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今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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