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【国内最速】青ソニックのパノラマキャビンから徹底解説 883系グリーン車乗車記[2304かささぎ(3)]

2023年5月1日

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九州で一番の俊足を誇る、特急ソニック。

博多から大分を結ぶ特急列車で、多い時には30分に1本の頻度で運行しています。

 

使用される車両は青い883系と白い885系。

最速達便は885系白いソニックで運行される一方、見た目的にカッコよく速そうなのは、883系青いソニックに思いますがいかがでしょうか。

 

今回乗車するのは青いソニックで運行される最速便です。

特急ソニック最速達便は所要時間2時間1分、今回ご紹介する特急ソニック21号は2時間2分なので1分及びませんが、ほぼ誤差の範囲内と思って良さそう。

 

883系グリーン車の運転台後ろには、パノラマキャビンというフリースペースがあります。

130km/h運転を行い、評定速度も日本トップクラス。国内最速のパノラマ展望をお送りします。



九州最大のターミナル駅、博多駅からは数々の特急列車が発着します。

JR九州の列車といえば工業デザイナー水戸岡鋭治氏によるデザインです。

一般の方々にも受け入れられる鉄道旅の楽しさを提供してくれる、D&S(デザイン&ストーリー)列車の概念を作り出しました。

 

発車時刻の8分前、3番線ホームに特急ソニックが入線しました。

 

SFに出てきそうなロボット感が、非常にカッコいいです。

100人中100人が速い列車と認識できる、流線型とゴツゴツ感の組み合わせ。

 

1号車のグリーン車に乗り込みます。

九州ネットきっぷでグリーン車5850円、通常のきっぷで9140円のところ35%引きで当日購入もでき、非常にお得です。

 

ボヤボヤっと磨りガラスに包み込まれた、どこかの会議室みたいな空間へ。



今回は座っている時間1分未満だったと思いますが、参考程度に座席もご紹介します。

座席は革張りになっていまして、頭を安定させられるミッキー仕様。

ワンダーランドエクスプレスの愛称がついているのですが、それに馴染んだ形です。

 

1+2の座席配列で、背面のプラスチック感が強くなっています。

 

背面テーブルはちょっと小さめで、お弁当がギリギリ。

ノートパソコンを置くにはちょっと心許ないです。

 

コンセントが設置されているので、充電の安心感は非常に高め。

指定席にも一部車両の窓側座席に備えられています。

 

そして、今回2時間お世話になるパノラマキャビンへ。

運転台越しに後面・全面展望を楽しめます。

ベンチに座っていても広角的に疾走感を楽しめそうですが、ずっとここに立っていざるを得ません。



12:00 博多駅 発

博多駅〜小倉駅ではグリーン車が最後尾での運行。後ろ向きで博多駅から離れていきます。

 

一番左には山陽新幹線が走ります。

博多から大分を経由して鹿児島中央までは、東九州新幹線が基本計画線として指定されています。

博多から大分に関しては大分県が実現に向けた動きをみせており、小倉駅から分岐する形。博多から小倉は山陽新幹線との重複区間で、既に東九州新幹線は一部開業しています。



福岡都市高速環状線と交差、自動車道なのに路線バスが走ることでもしられます。

 

複線の鹿児島本線に加えて一番左の1本が篠栗線の線路、3線が並んで走ります。

 

お隣の吉塚駅を通過、ここが篠栗線の分岐駅です。

篠栗線と筑豊本線を合わせて福北ゆたか線として運行しており、博多から折尾まで飯塚、直方を経由しています。

 

列車は既に130km/hまで速度を上げていました。

 

埋立地と既存の土地の境あたり、静かに港へ注ぐ多々良川を渡ります。

 

ここで、福岡貨物ターミナルを出発した貨物列車と立体交差しました。

 

この線路は鹿児島本線の貨物支線であり、香椎駅から福岡貨物ターミナルを結ぶ博多臨港線です。



九州らしい赤い機関車を見つつ、北側には西鉄貝塚線の列車が走っていました。

西鉄貝塚線にだけ名島駅が設置されており、単線のためちょうど行き違い中。

また、西鉄では基本的に新幹線と同じ線路幅の標準軌が採用されていますが、貝塚線はJR在来線と同じ狭軌を採用しています。

 

2面4線の非常に大きな駅ですが、実は2003年開業と意外にも新しい駅。

西鉄千早駅は1951年に名香野駅として開業し、2004年の高架化と同時に移転したことでJR千早駅と一体化しました。

 

香椎宮駅の横を走っていったところで、西鉄貝塚線は離れていきました。

 

一部の特急ソニックが停車する香椎駅を通過。ホームの無い通過線を駆け抜けます。

 

香椎駅で乗り換えられる、香椎線はだんだんと離れていきました。

 

九産大前駅を通過したのち、香椎線は立体交差して陸繋砂州「海の中道」へ向かい離れていきました。



65km/hまで速度を落とし、新宮中央駅を通過します。

どうやら前の列車が詰まっているようです。

千早駅でお別れした西鉄貝塚線の終点、西鉄新宮駅が1.5kmほど北に位置します。

 

130km/hに向けて加速しつつ、ししぶ駅を通過します。

ひらがな駅名は目につきますが、漢字で書くと「鹿部」。読み方をわかりやすくするほか、JR北海道函館本線に鹿部しかべ駅があるためという理由もあります。

 

福津市の中心駅、福間駅を通過。乗り換え路線が無くても3面5線とかなり大きな構造です。

通勤時間帯の特急ソニックが停車します。

 

カーブでは大きく車体を傾け、100km/hで駆け抜けます。



1日1本だけ特急ソニックが停車する、東郷駅を通過。

元々2面3線構造でしたが、退避用の2番線ホームはその機能を赤間駅に移したことで欠番に。線路が撤去されて柵まで設けられ、山陽本線でよく見るような駅です。

 

赤間駅には1時間に1本特急ソニックが停車します。

ここ宗像市は福岡都市圏の東端、トップスピードで駆け抜けていきました



鹿児島本線はここで城山峠を越えます。

ここまで複線仲良く並んで走っていましたが、ここで離れていってしまいました。

 

ここで城山トンネルへ入りました。

福岡都市圏と北九州都市圏を隔てる山になっています。

 

峠を越えると2つのトンネルが並んでいました。出口の形を見てみると、下りトンネルの方が横に広いのが分かるかと思います。

元々複線の鹿児島本線は、2線ともあちらの広いトンネルを走っていました。

しかし、1961年の電化時に架線を張る高さが足りなかったため、新たに単線トンネルが掘削されたのです。



筑豊地区から流れる遠賀川を渡ります。

快速列車が最高速度120km/hで駆け抜けていくところ、この列車は折尾に停車するため速度を緩めていきました。

 

折尾駅は筑豊本線と鹿児島本線の乗り換え駅。かつては日本初の立体交差駅でしたが、2022年3月に全てのホームが高架化されました。

 

筑豊本線より鹿児島本線へ直通する線路が、トンネルから出てきます。

高架化前は鷹見口という独立したホームが設置されており、AのりばBのりばが設定されていました。

 

折尾駅に到着。鹿児島本線の1〜5番のりばから離れた、筑豊本線の6,7番のりばを見られます。

 

この2つの線路に挟まれる形で駅舎が建設されており、レトロな旧駅舎をモデルにしたデザインです。

 

複雑に線路が絡み合っていた折尾駅ですが、かなり整理された印象です。



黒崎から直方を結ぶ筑豊電鉄の線路がやってきました。

かつて西鉄北九州線と相互乗り入れを行っており、路面電車型の車両が使用されています。

 

黒崎駅前停留所は複合施設コムシティへ乗り入れていきました

 

航空写真を見てみると、黒崎駅を中心に放射環状路型の町が形成されています。

こういった形の街は田園調布など住宅街で多く、商業地域で見られるのは非常に珍しいです。歌舞伎町の名付け親としても知られる石川栄耀によって計画されました。

 

黒崎は北九州市の副都心として位置付けられ、飲み屋街があることから夜でも乗客が多いです。



ここで線路が海側へ分かれていきました。

長い貨車が連なっている線路が続いていますが、その手前には駐車場が広がっていました。

ここにはかつて西八幡駅という貨物駅があって、1986年に廃止。現在向こうに残る線路は黒崎駅の一部という扱いです。

 

八幡駅〜枝光駅はかつて新日本製鐵八幡製鐵所を避けるようにして迂回した線形を取っていました。

それが縮小されたため直線状に線路を切替、その中間地点に設置されたのがスペースワールド駅です。

 

工場跡地に遊園地スペースワールドがありましたが、2017年12月をもって営業を終了しています。

跡地にはイオンモールTHE OUTLETS KITAKYUSHUがオープンしました。

 

正面には実際に八幡製鉄所を見られ、よく教科書などでみる「1901」の文字を確認できます。

 

枝光駅を通過する直前、日本製鉄の専用鉄道くろがね線が画面左へ交差していきました。

さらに、右側へも海沿いへ向かって貨物線が分かれています。

 

海沿いをぐるっと迂回してきた貨物線は、戸畑駅近くで戻ってきました。

北九州市には現在でも製鉄業に関連した貨物線が多く残されているのです。

 

進行方向左手には、真っ赤な若戸大橋が架かっています。

筑豊本線の終点若松から戸畑を結んでおり、その下には渡し船も。

 

こうして鹿児島本線と貨物線の複線が並んで走っており、複々線として扱われています。

東海道本線とまだ旅客列車が走っていない時代の湘南新宿ラインの関係に似ているようです。

 

特急ソニック24号とすれ違いつつ、2002年に貨物列車が廃止された浜小倉駅周辺を通過。

駅自体は廃止されておらずJR貨物の所有地で、跡地には小倉コロナワールドが営業しています。

 

北九州都市高速道路の東港JCT真下を通過。

国内6つ存在する都市高速道路ですが、そのうち2つが福岡県に存在します。

 

この先特急ソニックは日豊本線を走ります。

今通過している西小倉駅から分岐しており、左奥の方へカーブしている線路が、大分へ向かう日豊本線です。

 

西小倉駅から小倉駅のひと区間だけ往復する運行であり、小倉駅で進行方向を変える形です。



12:40 小倉駅 着

運転士さんは小倉駅で交代されるため、入線時にホームで待っていらっしゃいました。

一方で車掌さんは博多〜大分通しで乗務のため、あらかじめ先頭車両、小倉駅からの最後車両へ移動されています。これによってなるべく小倉駅での停車時間を短くし、所要時間の短縮を図っている訳です。

 

ここで座席の回転が必要となっており、各自乗客が座席下のペダルを踏んで回転させます。



そして、こちらグリーン車が先頭車両になりまして、パノラマキャビンから見られる景色も全面展望です。

ワチャワチャとポイントを越えまして、今度は日豊本線へ入るため一番左へ。

 

先程通った西小倉駅を通過しますが、今度は一番左の線路を走っておりこれで日豊本線を走ることができます。

 

小倉総合車両センターの横を通過、西小倉駅周辺にはJR九州北部九州地域本社やJR貨物九州支社が集まっています。

 

城野駅を通過し、ここからは日田彦山線が分岐します。筑豊地域の田川後藤寺駅へ向かい、末端区間の添田〜夜明は九州北部豪雨で被災しており、今年夏BRTで復旧予定です。

 

九州縦貫自動車道と立体交差、近くには小倉東ICがあって、本州へ向かう関門自動車道に繋がります。

 

苅田町の海には北九州空港が浮かんでおり、門限が設定されている福岡空港を補完する役割も。



高架を上りまして、行橋駅に到着。

小倉駅を5分遅れで出発しており、ここまでで1分短縮する運行を見せてくれています。

 

端っこ5番のりばの切り欠きホームからは、第三セクター平成筑豊鉄道が発着。

 

平成筑豊鉄道は右手へ離れており、特急ソニックも車体を大きく傾けて左へカーブします。



ここで線路は急に丸いカーブを描きます。

これは航空自衛隊築城基地の滑走路があるためで、これを避けているためです。

日豊本線のこの区間は、1987年の豊州鉄道開業が始まりです。1942年に海軍築城飛行場が完成し、海上自衛隊がそれを引き継ぎます。



この時線路は直線であり、航空自衛隊は列車が通らない合間に離発着することで、飛行機がオーバーランした時の衝突を防いでいました。

しかし、日豊本線の伴い電柱が立てられると、オーバーランした時にぶつかる障害物が常時存在することに。そのため日豊本線は滑走路を避けるような旧カーブを作り、複線電化を果たしました。

 

築城駅から築城飛行場への引き込み線は1983年に廃止され、現在は道路に転用しています。

 

豊前松江駅を通過すると、少しの間海が広がる区間を走ります。

 

埋立地には発電所や工場が集まっている様子でした。

 

一部特急ソニックが停車する豊前市の中心駅、宇島駅を通過。

ここからは宇島港臨港貨物線や築城発電所専用側線が伸びていましたが、これらは全て廃止されています。

 

九州で面積最小のまち、吉富町の吉富駅を通過。

田辺三菱製薬の企業城下町として発展しており、現在でもその工場があります。

 

山国川を渡り、福岡県から大分県へ入りました。



大分県に入って最初の駅、中津駅に到着です。

車内広告で福沢諭吉がアピールされており、ホーム上の日本一長いハモの椅子も有名です。

この前大学に来ていたキッチンカーが「中津の唐揚げ」を売っていたんですが、それほどまでに中津市は唐揚げが有名。鶏肉を醤油にショウガ、ニンニクなど加えたタレに漬けるのを基本としています。

 

中津駅は全ての特急ソニックが停車する駅、乗車しているのは速達型の停車駅であり、次は別府駅です。

 

今でも戦前からの木造駅舎が残る、今津駅を通過。

プランター花壇があったりと、人の交流を感じられる駅です。

 

カーブが続く日豊本線ですが、120〜130km/h運転が当たり前。

ライバルとなる自動車や高速バスに対抗すべく振り子装置を備え、そのお陰でこの疾走感ある前面展望を楽しめている訳です。

 

右手にはボコボコと背骨みたいに連なる、耶馬日田英彦山国定公園の山々が広がっていました。



特急ソニックが1時間に1本停車する柳ヶ浦駅を通過、豊州鉄道が1897年に開業させた最初の日豊本線は、行橋駅から柳ヶ浦駅です。

かつては柳ヶ浦機関区が存在し、これから向かう立石峠の25‰勾配に備えた補助機関車連結などが行われていました。

 

その名残として多くの側線を有する広い構内であり、415系電車も停まっています。

 

駅館やっかん川を渡りまして、海沿いから一度離れて山へ向かい走り出します。

 

宇佐駅も1時間に1本程度特急ソニックが停まる駅。宇佐神宮にちなんだ朱塗りの柱が特徴的です。

宇佐市中心部からは大きく離れており、宇佐参宮線が伸びていましたが1965年に廃止されました。

 

宇佐市といえばローマ字表記が「USA」であることにちなみ、宇佐駅の駅名標のイラストがアメリカ国旗風として有名です。

左手の山にはハリウッドをイメージした「USA」の白看板があるはずなのですが、ちょっと見つけられませんでした。



列車は西屋敷駅を通過。ここから立石峠を越えるにあたって、日豊本線の中でも大きな見どころです。

西屋敷駅を通過する時点でホームの高さを見比べると、下り線が上り線よりも少し高いところを走っています。

 

そして上り線がどんどん向こうの方へ離れ、どこかへ行ってしまいました。

 

そして列車はそのまま立石トンネルへ入ります。

この立石峠を越える区間については、上下異なる2つのルートが存在するのです。

 

単線で線路が敷設された時代、長いトンネルを掘削する技術に乏しかったため、現在の上り線だけが山を避けるようなルートをとっていました。

しかし、複線化が行われた戦後になるとトンネルで山を貫くことで速達化を図ろうという考えに。

 

これによって下り線だけがトンネルを高速走行しており、上り線は川に沿って山を避けているのです。

 

トンネルを出てきまして、立石駅を通過。

ご覧いただいている通り上下線のホームが遠く離れており、異なるルートから合流途中であることがよく分かります。

 

立石駅からは再び仲良く近づき…

 

今度はくっつき過ぎちゃいました。

ここまでずっと複線区間を走っていましたが、立石駅より先は単線区間です。

 

中山香駅で普通列車と行き違い、ここから再び複線に戻ります。

 

今度はある程度並走する形で、片方は開業当時1911年からのトンネル、もう片方は1977年に複線化された時のトンネルです。

 

一方で、八坂川を離れるとまた離れていってしまいました。

 

比較的新そうな鉄橋で川を渡っているのが分かります。

 

今度は下り線が迂回する古い線路、上り線がトンネルで貫く新しい線路のようです。

 

山の縁をなぞるようにカーブしつつ、トンネルを走っていきます。

 

八坂川を渡ろうとするところ、奥には分かれた時にみたのと同じような橋梁、上り線との再会です。

 

カーブしながら八坂川を渡り、時代もルートも違う上下の鉄路を見られるのは非常に面白いです。

 

ここで東九州自動車道から分かれる、大分空港道路と交差しました。

大分空港といえば大分市街から非常に遠く、バスで1時間以上かかります。

 

特急停車駅の杵築駅を通過、杵築城の城下町として栄え、それらは国の重伝建地区に指定されています。

駅もまた武家屋敷風のデザインへリニューアルされました。

 

そして、杵築駅から先は再び単線区間です。列車はカーブしつつもどんどん登っていきます。

 

そこからは絵に描いたような田舎風景を眺められました。

大分県の丸い国東半島の下部分まで来ており、両子山を中心とした山の縁を観察できます。

 

大神駅で普通列車と行き違い。

1952年の開業まで30年に渡って要望された請願駅で、日出総合高等学校の最寄駅です。

 

信号設備の費用を抑えられるY字分岐を通って、日出駅を通過。

「ひので」と書いて「ひじ」と読む、先入観に囚われてはいけない難読駅です。

 

ここで特にスピードを落とすことなく普通列車とすれ違いました。

終点大分駅まで複線区間が続きます。



左手には別府湾が広がります。

ここまでそんなに並行している感じがなかった、国道10号を見下ろす形。ヤシの木が生えているのも南国感があります。

 

こちらのトンネルは複線規格でつくられており、1980年に作られたこともあって四角い近代的トンネル。

 

一方で同時期にもかかわらず別々のトンネルも見られ、その立地によるものです。

 

2〜3時間に1本特急ソニックが停車する亀川駅を通過。

大分〜亀川で普通列車が設定されており、需要が比較的大きい区間です。

 

885系電車によるソニック34号とすれ違いつつ、高架へと登っていきます。



中津駅から40分ほノンストップで、別府駅に到着です。

向こうにはおそらく九州横断特急が停車していました。

特急ゆふも含め九州を横断する特急は、大きな観光需要のある別府までわざわざ乗り入れています。

 

別府といえば言わずもがな温泉の町として有名、大分=温泉のイメージを植えつけています。

 

東別府駅には1911年開業当時からの駅舎が残されており、改築が検討されたものの保存され、2004年に修復が行われています。

 

一瞬内陸に寄り道していましたが、ここから再び別府湾沿いへ復帰。

上下線が立体的に異なる場所を走っており、下り線は海に近い川、上り線は少し高いところに位置します。

 

こうしてみると完全に単線のようです。

大きな三角鉄骨の歩道橋の先には、水族館「うみたまご」が位置します。

 

ここで音楽が流れまして、『世界の車窓から』のナレーションでも知られる石丸謙二郎さんによる自動放送が流れます。

大分県の郷土料理りゅうきゅうについて紹介されていました。

 

いかにも鉄道黎明期を感じさせる、レンガ積みトンネルへ。

 

それを抜けると大分市街地と、工業地帯を見ることができます。

九州を代表する工業の街で、鉄工業や石油化学工業が中心です。

 

貨物駅も隣接する西大分駅を通過。1984年に廃止されましたが、かつては大分港への貨物支線が伸びていました。

 

そして列車は高架を登って行きまして、47万都市の大分市へ入ります。

 

4面8線という広大な高架ホーム、日豊本線の特急列車が待機中です。



14:02 大分駅 着

大分駅からは特急にちりんへ乗り継ぎでき、このまま宮崎空港まで接続します。

顔の似ている787系との並びは、ぴったりすぎる対面乗り換え。新幹線かもめと885系白いリレーかもめと同じようなマッチ感です。

 

博多駅から2時間2分、グリーン車に乗らないと入れないパノラマキャビン。

特急列車ならではの走りと幹線ならではの歴史を感じられる日豊本線を、この上なく楽しめました。

 

鉄道ならではの楽しみを提供してくれている特急ソニック、それを存分に味わってみてください。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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