【全通から120年近くの歴史】近鉄長野線の高架化工事の進捗を見る(2)

今日は大阪市南部、河内長野駅に来ています。

南海高野線の主要駅であり、ショップ南海という商業施設も併設されていました。

そして河内長野駅からはもう一つの大手私鉄、近鉄長野線も出ています。

窓口は閉じられていましたが、自動改札機の多さからも利用客の多さが伺えます。

南海高野線のホームは2面4線とかなり大きな一方、近鉄長野線は1線だけ。

長野線の終点は河内長野駅の車止めで途切れています。

当初はここから南東へ4kmほど、観心寺まで延伸する計画もありました。

駅の発車標は字幕回転式だったのですが、最近になってLCDへと更新。その時はポスターまで掲示されていたそうです。

大阪阿部野橋行きの準急列車がやってきました。

長野線には普通、準急、急行が来ますが、線内ではすべての駅に停車します。

5両編成で長いため、屋根から飛び出した部分は太陽が煌煌と照らしていました。

平日の日中のため、ここまでやってくるお客さんはいませんでした。

列車は河内長野駅を出発。

乗車できる部分としては1番線のみですが、もう1本線路が分かれています。

高野線を離れて右へとカーブ、富田林駅までは単線区間です。

河内長野駅から少しの間だけ複線化できる用地が取られていますが、そのような計画は今のところありません。

近鉄長野線は石川沿い、住宅地や自然が混在する中を走ります。

最初の停車駅は汐ノ宮駅、棒線駅の構造で木々が茂っていました。

河内長野市から富田林市に入りました。

こちらは滝谷不動たきだにふどう駅、副駅名として大阪大谷大学前が付いています。

ここは単線区間で唯一の交換可能駅のため、ほとんどの列車がここで行き違います。

都市部へ入り、高架を登っているところです。

1982年、国道309号との立体交差のために高架化されました。

川西駅は線内唯一の高架駅です。

PL花火の際は、眺めの良いこの場所から観覧することを禁止しています。

次は富田林西口駅。

駅を出てカーブを曲がると、すぐにお隣の富田林駅に到着します。

駅間距離はわずか0.6kmで、近鉄で2番目に短いです。

一番は大和八木〜八木西口の実キロ0.4kmとなっています。

市内の中心的な富田林駅に到着しました。

毎年8月1日に開催されるPL花火の際には多くの人で賑わいます。

2020年は新型ウイルスの影響で中止になってしまいましたが、再び多くの人々が戻ってくると良いですね。

近鉄長野線はここから複線となります。

しばらくすると線路は不自然にくねっと曲がりました。

これは現在高架化工事が行われているためで、現在走っているのは仮線なのです。

これによって府道美原太子線(府道32号線)の踏切が廃止され、交通の流れが良くなることが期待されます。

次の喜志駅は長野線で最も利用客の多い駅です。

いくつもの大学へバスが発車し、学生の利用が多くなっています。

ヤバイTシャツ屋さんっていう方が『喜志駅周辺なんもない』という歌を作っているみたいです。

再び高架線を走る中、国道165号線の下をくぐって交差します。

そして長野線は南大阪線との合流点、古市駅に到着します。

近鉄長野線は1902年に全通した歴史ある路線。

しかしニュータウン開発や学校が集まったことで沿線はどんどん発展、高架化もされて新しくなっていきました。

これからも需要に合わせて変化していく、それが楽しみな路線です。

今回もご覧いただき、ありがとうございました。