近鉄は2022年4月より走らせる観光特急あをによしの料金を発表しました。
この列車は大阪難波〜近鉄奈良〜京都を結ぶ特急列車。スナックカーとして親しまれた12200系を、約3.3億円かけて改造します。
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大阪難波から京都まで近鉄の線路は繋がっていますが、非常に遠回りのルートで時間も料金もかかります。大阪難波~京都の近鉄特急は1992年3月のダイヤ改正で廃止されました。
観光特急あおによしには大阪難波~京都を1本で結ぶ列車も存在。これまで近鉄が完全に捨てていたといっても良いこの区間に、新たな付加価値を与えるようです。
発表された料金表がこちらです。
観光特急としての特別車両料金は210円。かなり手軽に乗車できることでしょう。
ここで、大阪難波~京都の合計料金について注目します。
なんばから御堂筋線で新大阪、そして東海道新幹線で京都に行く場合の合計料金は1720円で、それよりも高額です。
もちろん乗車の目的が全く異なりますが、事実として比較するとそれなりの料金であることは否めません。
一方で、近鉄は2022年4月29日から当分の間、大人920円/小人460円となる区間の特急料金を、大人790円/小人400円に割引すると発表しています。
これまでほとんど近鉄が利用されていなかったこの区間に観光列車を走らせることが、どれほど価値があるのか見るのでしょう。
現在発表されている運行ダイヤは下の通り。
①大阪難波9:30頃発-(近鉄奈良経由)-京都10:50頃着
②京都11:20頃発-近鉄奈良11:55頃着
③近鉄奈良12:10頃発-京都12:45頃着
④京都13:20頃発-近鉄奈良13:55頃着
⑤近鉄奈良14:10頃発-京都14:45頃着
⑥京都15:20頃発-(近鉄奈良経由)-大阪難波16:40頃着
通しの特急として乗車できるのは①と⑥。京都へ旅行するのに観光列車に乗っていこう、新たな需要を狙っていることがよく分かります。
最後に、あをによしの座席はツインまたはサロンだけ、1人席はありません。
1人客に対する救済措置としてなのか、1名分の小人特急料金と特別車両料金を追加で支払えば利用できるとされています。
これによる1人利用の際の料金表がこちらです。
注目したいのは、小人の乗車券は不要ということ。
しまかぜの個室など通常であればそれも必要なのですが、座席構成上の都合でもあるので、このような対応がとられているのでしょう。
そうは言っても、そのような車内インテリアを採用したのですから、メインのターゲットは複数人での利用でしょう。デザインも高級感があって、そのことが伺えます。
イメージ的に青の交響曲が近いです。
特急しまかぜの成功から特急列車に力を注いでいる近鉄。今回の列車も魅力あるものになることを楽しみにしています。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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