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東京から北陸地方の速達性を高めた北陸新幹線。
一方で関西から富山を結んだ特急サンダーバードは金沢止まりになり、金沢から富山には新幹線つるぎ号が設定されました。
その途中にあるのが新高岡駅です。旧北陸本線の高岡駅は寝台特急トワイライトエクスプレスも停まったほどの大きな駅で、新幹線駅が設置されたのは当然と言えます。
しかし、新高岡駅は新幹線開業と共にできた新駅です。車によるアクセスが主流である、この駅周辺の様子を見てみます。
新高岡駅は、「飛越能の自然・伝統・技術が融合し、新たな時代を具現化するデザイン」をコンセプトとしてデザインされました。飛騨、越中、能登の玄関口であることから、その歴史を駅舎に詰め込んでいます。
外観の縦格子は、瑞龍寺の回廊や高岡市の伝統的町家にみられる「さまのこ」をモチーフにしています。これらは地場産のアルミパネルや鋳物で表現しているそうです。
ホーム階外壁は、合掌造集落や高岡銅器のブロンズ系を用いています。夜間には縦格子から光が漏れ、能登キリコ祭りの灯明や砺波の夜高祭りの行燈を思わせる建物へと変化します。
構造は2面2線で、通過線もありません。
ホーム上には待合室が設けられていて、大きなガラス窓からは駅周辺を見渡すことができます。柵の模様がクラッカーみたいで特徴的ですが、何の形かよく分かりませんでした。
地上コンコースでも中央に待合室があって、左右のエレベーター、エスカレーター、階段それぞれ直接ホームへ上がることができます。
1階外壁は地場産の紅桜石の外壁、木質風のアルミルーバーにより、彩りあふれる優しい見た目です。
駅員さんが描かれたのでしょうか、かなりリアルなペン使いでブリとカニが飛び出していました。
改札周辺には、ますのすしを売っている売店、みどりの窓口、指定席券売機が並びます。みどりの窓口は現在でも営業を続けていました。
新高岡駅のメイン出口は、南側になります。
駅前には立山連峰の下を駆け抜ける、W7系新幹線の石碑が立てられていました。結構立派に作られていて驚きです。
新高岡駅は、多彩な地場産業・歴史・文化を活かして訪れる人々に居心地の良いやすらぎを与え、地域住民に愛され誇りとなるデザインをめざして設計されています。
駅前の芝生広場には「ネマルカフェ」がありますが、新型コロナにより当面の間休業中です。「ねまる」は富山弁で「座る・休む」を意味します。
さらに新幹線駅前の常連である、東横インとトヨタレンタリースと魚民セットがいらっしゃいました。
新高岡駅前といえば、駅前にイオンモール高岡が広がっています。これは北陸新幹線開通前、2002年にオープンしました。
2015年に北陸新幹線ができてかなり便利になりましたが、それまでは圧倒的に道路交通によるアクセスが主でした。
新高岡駅周辺へは今でも車移動が中心で、駅周辺には多くの駐車場が整備されています。
地方の新幹線駅周辺には必ず駐車場が沢山ありますが、新高岡駅はその中でも突出しています。
新幹線駅に隣接したところには、市営新高岡駅立体駐車場があって降雪時でも利用しやすいです。
その他にもいくつか市営の平面駐車場が設けられています。
駅南側市営駐車場の料金体系
・入場から30分まで無料
・以降30分ごとに100円
・入場から12時間まで500円
・12時間を超えて24時間以内600
・以降24時間ごとに600円
駅南側の市営駐車場については新幹線利用者に対して、24時間以内は料金無料、24時間以上は600円割引になります。
改札内に駐車券認証機が設置されていて、これによって駐車料金が安くなる訳。
市営以外でも料金の安いパーキングが設置されており、特にタイムズは24時間200円です。
再開発の進んだ南側に対して、今度は北側へ。
新高岡駅から1km北へ歩くと瑞龍寺があり、駅にはその模型が置いてありました。
駅舎は東側と同じで、瑞龍寺の回廊をモチーフにした縦格子があしらわれています。
北側についてもそんなに裏口感はなく、従来から住宅街だった様子です。
新高岡駅北駐車場料金体系
・入場から30分まで無料
・以降30分ごとに100円
・12時間を超えて24時間以内1200円
・以降24時間ごとに1200円
駐車場は北側にもありますが、こちらは新幹線利用者割引対象外なので気をつけないといけません。
新幹線高架橋下には自転車置き場があり、在来線利用者が中心と思われます。
北陸新幹線と城端線は交差しており、新幹線開業と共に乗り換え駅が設置されました。
改札内の出口看板の上には、雨晴海岸と奥にせり立つ立山連峰が描かれています。乗換先の城端線と接続する、氷見線の車窓です。
新幹線改札を出て、正面をまっすぐ進むと城端線へ乗り換えられます。
乗換通路の両側には、観光案内所やセブンイレブンなどが入居しています。
それを抜けると新幹線高架下に出て、在来線の新高岡駅が現れます。橋上駅舎の大きな駅に見えますが、実際には線路向こう側へ越える自由通路です。
実際の駅はこの部分だけ、1面1線の単式ホームです。
オリジナルの駅名標には日本三大大仏の一つ、高岡大仏が描かれていました。遠方からの利用者のため、新高岡〜高岡はICOCAエリアです。
この自由通路を越えた反対にもロータリーが整備されています。城端線の踏切を渡らなくても送り迎えできる構造です。
城端線ではキハ47系気動車が走ります。ここから城端方面へ行けば、合掌造へのアクセスルートにも。
今回は広く整備した駐車場を活用する、新高岡駅をご紹介しました。
つるぎ号が停まることで、1時間に4本新幹線が停まる恵まれた環境。これを最大限に活かしていると思います。
高岡駅でも新高岡駅から北陸新幹線を利用した場合、 入庫から168時間(7日間)まで駐車場料金が無料に。
自動車と公共交通の共存に積極的な高岡市の姿勢を見られました。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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