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【1便だけの北陸特急】おはようエクスプレス利用状況 ハピラインふくいライナー列車に?[2311各務原航空(2)]

2023年11月12日

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2024年春に北陸新幹線がやってくる、福井県の真ん中に位置する敦賀駅です。

京都方面への延伸計画が滞っている今、しばらくは新幹線と在来線特急の接続駅として機能します。

 

特急サンダーバードや特急しらさぎが走る北陸本線は、並行在来線としてJRから切り離されて第三セクター鉄道「ハピラインふくい」へ。

長距離輸送については新幹線へその役割を移し、敦賀駅〜金沢駅から在来線特急が全廃されます。

 

ちょうどこの区間には平日の朝夕、「おはようエクスプレス(敦賀→金沢)」「おやすみエクスプレス(金沢→敦賀)」が1本ずつ走っています。

通勤特急として走るこれらの在来線特急、ハピラインふくいへ移管して廃止される中での利用状況に注目してみましょう。



北陸新幹線とハピラインふくい開業に向け、敦賀駅も少し姿を変えています。

みどりの窓口は昼間になれば営業しますが、そのお隣にあった券売機たちが撤去。おそらくここにハピラインふくいの券売機を設置するものと思われます。

 

これらは改札を挟んで向かい側に移設されました。

みどりの窓口プラスに加え、みどりの券売機も横並びです。

 

みどりの窓口の前にはブラックボードが立てかけられ、ハピラインふくい・IRいしかわ鉄道へ移管に伴う定期券の扱いについて案内されていました。



そして発車標には、「特急おはようエクスプレス」の表示。

北陸新幹線開業が目前に迫った今、敦賀で見られるこちらもかなり貴重なものです。

 

5番線ホームには真っ赤な方向幕を掲げた、681系電車が停車中。

特急しらさぎ号の付属編成3両を使用しており、全車自由席で指定席はありません。

 

敦賀駅の駅名標を映しつつ、金沢の行き先。はっきりした色合いの朝焼け色に、Ohayō-Expressと完全なローマ字です。

 

おはようエクスプレスは2001年、それまで平日朝に運行していた快速列車を格上げする形で、福井発金沢行きで運行開始しました。

2002年にはこれに加えて、富山発金沢行きのおはようエクスプレスも設定。その後、福井発富山行きと、泊発金沢行きにそれぞれ運行区間が延長されています。

2015年春の北陸新幹線金沢金沢延伸に伴い、おやすみエクスプレスは福井発金沢行きの1本のみに。2019年春のダイヤ改正で敦賀発に変更され、現在に至ります。



6:43 敦賀駅 発

車掌さんによる肉声放送で、おはようエクスプレスの放送がなされます。

 

敦賀駅発車時点で、3号車8人、2号車7人、1号車4人のお客さんがいらっしゃいました。

 

非常に長い北陸トンネルの中、朝一番の特急サンダーバード2号とすれ違います。

 

また日本海縦貫線を形成する北陸本線で、貨物列車を追い抜きました。

 

新北陸トンネルをくぐってきた北陸新幹線の高架橋を右手に、北陸の國へ突入します。

 

武生駅では1人下車、13人乗車されました。

まさかここまで流動があるとは思っていなかったので、お客さんの動きは1号車の分みご紹介することにします。

 

お隣の鯖江駅でも、4人乗車。

武生駅、鯖江駅の2駅には北陸新幹線の駅が設置されず、市街地から離れた新幹線単独駅の越前たけふ駅が設けられるだけです。

 

今後ハピラインふくいになって、あいの風ライナーのように追加料金が必要なライナー列車を設定しても、それなりに需要が見込めるのではと感じました。



北陸新幹線の高架橋が見えてきて、いよいよ福井駅が近づきます。

その足元には車両基地があって、北陸本線は貨物駅の南福井駅にも挟まれた形です。

 

福井駅では3人下車、14人乗車。

やはり県庁所在地ならではの需要の大きさが見られました。

 

福井駅を出発すると、えちぜん鉄道の車両基地へ。

福井鉄道からえちぜん鉄道へ直通する路面電車、ki-boもいました。

 

福井県第二の都市、坂井市の駅には停車せず、春江駅、丸岡駅を通過します。

 

新幹線駅が設置される芦原温泉駅では1人下車、2人乗車。

どちらもお仕事っぽい方で、日常のビジネス需要が見込めそうです。

 

列車は113km/h、十分特急らしい速度で走っています。



まもなく大聖寺駅に到着です。

この駅は基本的に特急が停車せず、おはようエクスプレス、おやすみエクスプレス1本ずつと、特急しらさぎ2本だけが止まります。

そのため特急車両の車内表示器で「大聖寺」が出ること自体、非常に珍しいです。

 

足元の特急乗車位置案内は、おはようエクスプレスのみです。

 

それでも加賀市の中心的な駅であり、1人乗車されました。



次の加賀温泉駅はいくつか温泉が点在する、加賀温泉エリアの中枢です。

北陸新幹線の駅ができており、ここから2人乗車されました。どちらもお仕事らしい服装です。

 

小松駅もまた新幹線が止まるようになります。

1人下車、2人乗車されていましたが、駅近くに小松製作所がある割に、少々少ない印象です。

 

北陸新幹線の車両基地である、白山総合車両所横を通過。

まだ旅客営業は始まっていませんが、2015年からこの区間を回送の新幹線が走っています。

 

2024年春のIRいしかわ鉄道移行に合わせ、車両基地近くには新駅の西松任駅が設置されます。

ピカピカのホームも完成しており、特急による地域間輸送より、地域内輸送の利便性を上げていきます。

 

白山市の中心的で一部の特急サンダーバード号が停車する、松任駅は通過。

金沢市のベッドタウンとして栄えていますが、普通列車でも金沢まで10分と近いので、通勤特急を停める意味があまり無いのでしょう。



ここで終点金沢駅到着の放送が流れました。

向かいからは白山総合車両基地へ回送されるであろう、W7系新幹線の姿が見られます。

 

お隣にはJR七尾線の521系電車が止まっており、通学の生徒さんを中心に満員でした。

 

座席は一部相席が生まれるくらいで、かなりの需要が見られます。

 

現時点で公表されている限り、富山〜敦賀完結のつるぎ号(全停車)が14往復、金沢〜敦賀完結のつるぎ号(全停車)が3往復設定されるとのこと。

特に後者は特急おはようエクスプレスや特急おやすみエクスプレスを補完するように、通勤需要を汲むものと思われます。

 

また、武生駅や鯖江駅からの通勤特急需要も大きいことが分かりました。

ハピラインふくいが特急車両を保有するのは難しくても、転換クロスシートの近郊型車両を有料ライナーにしたら、新幹線に対抗できるのではと思います。

 

ハピラインふくいは運行本数を計24本増便、ラッシュ時の8本が快速になるとしており、比較的長距離輸送にも力を入れるようです。

三セク化後の動向にも注目が集まる、そんな通勤特急の様子でした。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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