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【国内最長特急16時間31分の旅】臨時サンライズ出雲92号 時刻表/乗車記/行違い列車まとめ[2404-05GW(2)]
GW,お盆,年末年始を中心に運行される、臨時寝台特急サンライズ出雲91・92号。 特に出雲市→東京の上りサンライズ出雲92号は、継続的に運行されている臨時列車を含めると、国内最長所要時間の特急です。 ...
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こちらはまだ明るい、昼間の出雲市駅。
今日は寝台特急サンライズ出雲号で東京へ向かいますが、普段なら出発するにはまだ早い時間です。
しかし年に数回だけ、昼間から走り始める臨時のサンライズ号が運行されます。今回乗車するのはサンライズ出雲92号です。
乗車時間は14時間50分、日本一乗車時間が長い列車となっています。
サンライズ出雲92号は14:58、1番線ホームに入線します。
サンライズの車両285系電車は5編成あって、普段はそのうち4編成を選びサンライズ出雲・瀬戸号を走らせています。予備として残る1編成は西出雲駅横の車両基地にいて、今回の臨時サンライズ号はそれを使っている訳です。
引き続き、特急やくも24号が隣の2番線ホームに入線。国鉄リバイバル塗装での運行となっており、これらが出雲市駅で並ぶのはこの時だけです。
寝台個室から見る国鉄やくも号は、これまた良いもの。
今回利用するのは、B寝台個室シングルの下段です。
15:30、特急やくも24号がひと足早く出発していきました。
太字下線は乗降が可能な停車駅、表記だけのものは乗降できない運転停車駅です。
運行ダイヤ
西出雲1458-1503出雲市1533-1545宍道1546-1602松江1603-1621安来1624-1632米子1634-1657江尾1701-1720上菅1724-1728生山1741-1809布原1812-1817新見1818-1841木野山1845-1850備中高梁1850-1917倉敷1918-1936岡山1939-1953瀬戸2001-2106姫路2108-2151三ノ宮2152-2215大阪2229-2351米原2358-0101熱田0103-0146豊橋0148-0215浜松0232-0326静岡0328-0358富士0405-0438熱海0449-0556横浜0557-0623東京0642回送
15:33 出雲市駅 発
後に続きまして、特急サンライズ92号も出発。自動放送に収録されていないので、車内放送は肉声で行われます。
宍道駅では米子発益田行きの普通列車と行き違い。2022年春のダイヤ改正で廃止された、快速アクアライナーを引継ぎます。
3番線ホームには木次線が停車中、冬には出雲横田〜備後落合が除雪されず、代行バスでの運行です。
左手にはシジミで有名な宍道湖が見えてきました。寝台列車からすぐ横で穏やかに波打つ湖を眺められるなんて、本当に素晴らしいですね。
山陰本線は基本的に単線となっていますが、来待〜玉造温泉駅は複線区間です。
出雲市駅近くにはローソン・ポプラがあります。ポプラは中国地方発祥のコンビニで、その場でご飯を詰めてくれるポプ弁を買ってきました。
個室なので唐揚げ弁当やカレー等でも気にすることなく車内で食べられます。一度列車に乗ってしまうとしばらく買い出しができないので、あらかじめ買い込んでおきましょう。
高架線を登りまして、島根県の県庁所在地である松江駅に到着。
東松江駅を通過する時には、トラックによるコンテナ輸送の拠点、オフレールステーションを通過します。
2015年に山陰本線の貨物列車が廃止されたことで、貨物駅から降格しました。
揖屋駅で出雲市行きの国鉄型気動車と行き違います。
左手にはもう一つの湖、中海が現れました。島根半島によって蓋をされる、連結汽水湖です。
安来駅でスーパーまつかぜ7号益田行きとすれ違いました。
安来〜伯耆大山が複線区間となり、やくも15号とすれ違っています。
ライトが無いトンネルに入るので、室内の電気を切っていると、突然真っ暗になってびっくりします(笑)
鳥取県に入りまして、県内唯一の寝台特急停車駅、米子駅に入線。
米子駅には扇形機関庫を有する車両基地があり、ディーゼル機関車を含む特徴的な車両が多く入っています。
米子駅からは鬼太郎列車が走る境線も分岐。日本海へ突き出す弓ヶ浜半島の先端部に位置し、水木しげるの出身地であることから『ゲゲゲの鬼太郎』だらけの街になっています。
伯耆大山駅までは貨物列車が走っており、王子製紙の工場も見えることから貨物駅の機械感が非常に強いです。
伯備線北部では左手に中国地方最高峰、大山を見ることができます。
岸本駅にて生山発米子行き普通列車と行き違い。
基本的に山陰本線内を走るキハ126系気動車ですが、電化されている伯備線でも生山駅まで走ります。
せっかくの寝台列車なので、眠くなったら寝ないともったいない。
昼間から堂々と寝転がってお昼寝、贅沢な時間の使い方もできる素晴らしい列車です。
江尾駅では、特急やくも17号と行き違いました。特急列車同士であっても定期列車を優先するため、この先臨時サンライズは何度も運転停車を行います。
上菅駅では、普通列車米子行きと行き違い。普通列車のために寝台特急が道を譲ります。
生山駅に停車中の特急やくも19号と行き違い、寝台特急の方は途中停車駅に含まれていません。
のどかな伯備線の景色を、ゆったりと走行中…。
布原駅で、特急やくも21号と行き違い。
この駅は伯備線の駅でありながら、芸備線の列車しか停車しない秘境駅として有名です。
新見駅では姫新線、芸備線からの乗り換えもできます。
石蟹〜井倉駅は複線化されており、向かいから貨物列車が北上していきました。
新見駅より南側では、高梁川沿いを走ります。
春には満開の桜が咲く木野山駅で、特急やくも23号と行き違い。
備中高梁で行き違ったのは、普通列車の長船発新見行き。赤穂線から伯備線へ直通する列車は割と多く設定されています。
大きな備中高梁駅に入っているのは、所謂ツタヤ図書館、高梁市図書館です。出雲市行きの寝台特急サンライズ91号なら、長時間停車の間にスターバックスへ買い出しすることもできます。
岡山市との結びつきが強く、備中高梁〜倉敷駅では本数が増加しており、複線化されています。
山陽本線高速化のために建設された、井原鉄道が清音駅から離れていきました。
高梁川を渡る山陽新幹線の高架橋と交差します。運が良ければ、サンライズから山陽新幹線を見られるかも。
倉敷駅では特急やくも25号とすれ違い。
出雲市駅で見た復刻塗装が折り返してきました。
山陽本線に入りまして、岡山貨物ターミナルの横を通過。現在の岡山ドームは操車場跡地であり、もっと広大な鉄道用地でした。
山陽新幹線と車両基地のすぐ横を通りまして、岡山駅に到着です。
定期列車の場合は高松からの寝台特急サンライズ瀬戸号と連結しますが、臨時便は単独での運行です。
出雲市から4時間かけており、かなりゆっくり来ました。
19:39 岡山駅 発
ここからは大幹線となる、東海道山陽本線を走り続けます。
と思ったら瀬戸駅で運転停車し、特急スーパーいなば11号鳥取行きに抜かれました。
三石駅では向かいからも、スーパーいなば10号が来ます。
網干の車両基地には関西で見慣れた車両達がたくさん集まり、いよいよここまで来たという実感が湧きます。
姫路駅に到着。
ここでは播但線と姫新線が分岐しており、姫路への通勤通学で支えられています。
ホームの奥にはライトアップされた姫路城が見られました。2023年3月24日まで照明入れ替えのために休止中です。
21:04 姫路駅 発
後ろからは新快速も追いかけてくるので、特急として威厳を保つべく走り続けます。
明石駅では左手に、ライトアップされた明石城を見られます。こちらは23時までとなっているので、定期列車からは見られません。
右手の淡路島へ架かる、明石海峡大橋も見どころに違いなし。真っ暗な夜空がネックレスのように結ばれます。
キラキラした大通り沿いを高架線で抜け、神戸市の中心部である三ノ宮駅に到着。
西明石駅から続く日本最長複々線区間を活かし、普通列車を追い抜きます。
三ノ宮から乗車された方にビールを買っていただきまして、夜の部も開始です。
まもなく大阪駅というところで、黄色い光を携えた、特急こうのとり27号とすれ違いました。
ここで観光列車さながらの放送により、大阪駅が到着が案内されます。
22:15 大阪駅 着
7両編成の列車は、端っこにちょこんと停車しました。
11番線ホームの発車標には寝台特急が並んでいます。
ここでは14分の停車時間があるので、急げば改札内のセブンイレブンで買い物も可能です。
22:29 大阪駅 発
定期列車だと梅田も大分暗くなっているのですが、臨時便なら非常に明るい状態の大阪駅を見られます。
お隣の新大阪駅も、新幹線が次々到着してくる時間帯です。
この列車は大阪駅から先、横浜駅まで停車しません。車掌さんによる放送もここで終わりになります。
貨物駅を過ぎると、奥には眩い光を放つ京都鉄道博物館が見えてきました。
お客さんがホーム上にいる京都駅ですが、ここでは乗降扱いを行いません。せっかくなら停めても良さそうですが、後ろから列車が迫っているのでしょうか?
23:50、米原にて運転停車。
ここで乗務員さんがJR東海の方へ交代されます。
関ヶ原駅を通過したところで、おやすみなさい…。
静岡駅を通過している辺りで、ちょっと目を覚ましました。
静岡鉄道との併走区間は終わり、貨物駅近くを走っているようです。
すでに神奈川県へ入った頃、おはようございます。
住宅街の向こう側から、朝日が差し込んできました。
藤沢駅近くには沢山の成田エクスプレスが停車中です。
大阪駅から一切乗降できませんでしたが、それ以来の停車駅となる横浜駅に到着。
すぐ横を京急が併走していて、JRと競い合います。
多摩川を渡りまして、神奈川県なら東京都へ突入。
京浜東北線の駅を横目に通過してきましたが、変わらず品川駅も通過します。
大井車両基地から出勤中の新幹線のぞみ。博多へ向かうようで、今日も一日激務が始まりです。
のぞみ3号博多行きとすれ違いまして、日本一長距離を走る鉄道を見送ります。
06:23 東京駅 着
出雲市駅から14時間50分、ようやく東京駅に到着しました。
定期列車では不可能ですが、6:32始発の新函館北斗行きはやぶさ1号に乗り換えられます。
普段の半分で短いサンライズ号は、ホーム端を大きく余らせています。
6:42、9番線より品川方面へ回送されていきました。
その後、定刻通り7:08着の定期サンライズ号を迎えます。
非常に多くの人に人気を誇る寝台特急サンライズ号。
昼間から長時間に渡って個室の旅を楽しめるので、是非乗ってみてください。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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