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【役割を終えた新幹線ターミナル】8年間終着駅だった八戸駅の痕跡とは
JR北海道のH5系新幹線で、多くのはやぶさ号が停車する八戸駅に来ました。 旧東北本線との乗換駅であり、闇の中を赤い貨物列車が走っていきました。線路が同じ高さにあり、新幹線ホームにもその音 ...
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七戸十和田駅、八戸駅と続いて、「戸」が駅名に付く東北新幹線。最後の駅となるのが、二戸駅です。
1891年の開業時は福岡駅でしたが、1921年に北福岡駅へ改称。さらに1987年に二戸駅へ再度改称されました。
1972年に福岡町と金田一村が合併し、二戸市が誕生。二戸市内で最も大きな駅であることから、駅名が変更されたと考えられます。
停車本数は1〜2時間に1本。本数の少ない東北新幹線北側なので、通過線の無い2面2線構造です。
地上ホームとなっていて、コンコースへは階段を上がります。スノーシェッドに囲われているので、そこから天井の高い駅舎部分へ進んだ時は開放感を感じられます。
二戸駅はちょっと地味な印象の駅ですが、旧東北本線IGRいわて銀河鉄道との乗換駅です。
新幹線より在来線の方が、ホームが若干高い位置にあります。
コンコースの真ん中にはベンチが置かれていて、遊園地の案内サインみたいなのが立っています。
2021年世界文化遺産に登録されたばかりの、御所野遺跡がアピールされてました。この辺りはあんまりコレといった観光地が推されませんが、縄文遺跡や金田一温泉などが人気です。
1日の乗車人数は760人/日(2019年度)、みどりの窓口(6:45〜20:30)は有人改札と一緒になっており、指定席券売機が多いです。
ちゃんとJR東日本のNewDaysミニ二戸が出店しています。駅周辺には買い物できるところが無いので、これは非常にありがたいですね。
他にもNREによる蕎麦屋さんやびゅうプラザがあったのですが、現在は閉店しています。
NewDaysは待合室まで侵入しているので、わざわざ外へ出なくても室内から買い物できます。営業時間は7:00〜19:20(土祝18:20)なので、この時は閉まっていました。
在来線駅レベルの橋上駅舎なのであまりスペースは無く、最低限の設備がここに詰まっている感じです。
それまで東側にしか駅舎が無かったのですが、2002年の東北新幹線八戸延伸に合わせて、東西自由通路のある橋上駅舎が完成しました。
東北新幹線からIGRいわて銀河鉄道へは、一度改札を出ますが乗換もスムーズです。
改札を出るところに「カシオペア連邦」と書いてあって気になったのですが、浄法寺町(現二戸市)・一戸町・二戸市・九戸村・軽米町を線で結んだ時、カシオペアの星座と同じになることから名付けられたそうです。
勝手に変換して、そんなに格好良い連峰があるのかと思っちゃいました。
こちらは有人改札で、窓口は閉まっていました。
在来線ホームは2面3線構造。旧駅舎は単式の1番線側にあったのですが、よくある国鉄型配線の駅だと簡単に想像できます。
さっき在来線ホームを見た、新幹線ホームが完全に隣り合っているのが分かります。在来線ホームの明かり要らないんじゃないかってくらい、眩しい光が照らしてきました。
大きな乗換案内の看板には東北新幹線が書かれておらず、代わりにJRバス東北が案内されていました。背後から東北新幹線が圧をかけてきます。
ここからはスワロー号という二戸〜久慈を結ぶバスが、2時間に1本ほど運行されています。三陸方面へのアクセスには結構便利だったり。
IGRいわて銀河鉄道が開業したのは、東北新幹線八戸延伸と同時の2002年です。
かかっている看板も20年前なのにレトロに感じてきて、時代の流れを感じるもの。新幹線の案内サインも、200系のままでした。
メインの出口となる東口へ。
周囲の山々に馴染むよう、曲線を基調としたデザインにしたそうです。この頃はガラス張りの新幹線駅が流行っていたんでしょうね。
駅前を見てみると、住宅や数軒店舗が立ち並ぶばかり。八戸と似ているせいで比べちゃいますが、そこまで大きな駅という訳では無さそうです。
もちろん駅近くに駐車場があるので、パークアンドライドの需用が主となります。
現在、東口駅前広場の工事が行われている最中。バス乗り場やロータリーが整備されます。
駅舎の近くにはジェイアールバス東北二戸支店があって、沢山のバスが集まっていました。バスの営業所は町外れに置かれることが多いですが、新幹線駅の目の前にあるのは結構珍しい印象です。
新幹線開業により設置された西口へ。
東口と同様のデザインで、どちらかと言ったら裏側にあたります。
駅前にはニッポンレンタカー、トヨタレンタカーがあります。二戸駅周辺にはビジネスホテルが無くて、これはちょっと驚きました。東横インくらいあるかなと思っていたのですが…。
駅舎のお隣には、カシオペアメッセなにゃーとが並んでいます。
デザイン性も完全に一体化していました。二戸駅周辺で楽しめる場所と言ったら、これくらいでしょうか。
1階には物産センター(8:30〜19:00)やイベントホールが揃っています。レンタサイクル事業も行っているようです。
いろんな施設が揃っていて、2階の「銀河ダイニングへのへの」はIGRいわて銀河鉄道のレストランです。
にのへ三大ミート(地鶏、短角牛、佐助豚)を使った料理や奥中山高原のソフトクリームも楽しめるそう。営業時間が11:00〜17:00で、お昼ごはん中心ということになりますね。
ここの看板では何故か700系新幹線が走っていました。
自由通路からは直接3階へ行けます。
会議室やコワーキングスペースなど、電車を待っている間に利用しやすい施設が揃っていました。
東北新幹線の中でも、ちょっと地味な立ち位置にある二戸駅。
駅周辺もそこまで栄えた印象はありませんでしたが、隣接する駅施設はちゃんと利用できるときなら楽しそうです。今度は営業している時に来てみたいですね。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。