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【国鉄ワースト赤字路線】日田彦山線&添田線の廃線跡&油須原線めぐり[史上最長片道切符の旅(14)]
今回のルート 日田〜城野 本日は史上最長片道切符のルート外ではありますが、大きな駅の日田駅からスタートです。 久大本線の日田駅は2015年に駅舎が改装されました。 待合室に ...
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今回のルート
城野〜田川後藤寺
日豊本線の普通列車で、行橋駅に到着しました。
島式ホームが2つ並んでおり、向こうには改札を隔てて第三セクター・平成筑豊鉄道のホームが見えています。
駅舎の外観はロボティックな感じで、えんとつ町のプペルを連想させられます。
まあ、見てないんですけどね。
(ButuCC - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=40949146による)
平成筑豊鉄道は田川線、伊田線、糸田線の3路線を持つ第三セクターです。また、門司港レトロ観光線についても運行を請け負っています。
この3路線は国鉄民営化の際、廃止対象になりました。それでも鉄道を残すため、第三セクターとして運行が続けられているのです。
路線引き継ぎにあたって、会社名決定日は1989年(昭和64年)1月7日。最終候補は「新筑豊」「向陽」「あけぼの」「サンライン」の4つにまで絞られていました。
しかしその1月7日、昭和天皇の崩御によって、新元号「平成」が発表されます。新たな時代の幕開けという意味を込めて急遽、『平成筑豊鉄道株式会社』に決定したのです。
今回は普通列車直方行きに乗車します。
1233 行橋駅 発
しばらくは複線の日豊本線と並走して、高架上を3本の鉄路が並んで走ります。
今川を越えると、架線の張られた日豊本線から離れていきました。
次の駅は令和コスタ行橋駅です。
2019年(令和元年)8月24日、元号が令和になって初めて開業したため、この駅名になりました。平成最初の鉄道は令和最初の新駅も手にしたのです。
昔の偉人みたいな名前の東犀川三四郎駅。
駅名標の足が錆びてしまって今にも倒れそうなところ、黄色のテープで支えられていました。
みやこ町の中心駅は犀川駅。
コミュニティセンター「ユータウン犀川」も併設した、立派な駅舎です。
油須原駅に到着しました。
(ButuCC - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0,https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=40949160による)
ここは前回ご紹介した未成線、油須原線が目指していた駅です。
豊前川崎駅までは上山田線、漆生線として営業していましたが、その先まで鉄道は結ばれませんでした。
確かに贅沢なほど大きな構内であり、ターミナルになっても不思議ではない広さです。
赤村の代表駅はここ赤駅でなく、油須原駅。
赤駅前には油須原線の路盤を利用した、油須原トロッコが敷設されています。
列車は内田三連橋梁を走ります。
こちらに向かって写真を撮影されている方もいらっしゃいますが、列車からはよく分かりません。
(Muyo - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=24692932による)
しかし外から見るとご覧の通り、非常に美しい形をした橋梁です。
(Muyo - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=24692931による)
そしてこの橋の特徴は、上流と下流で違った表情を見せてくれること。煉瓦積みだった下流側とは異なって、上流側は積石です。
国の登録有形文化財にも指定されています。
勾金駅で華やかな列車、スーパーハッピー号と行き違います。
スーパーハッピーをテーマに、画家のミヤザキ ケンスケさんが車両に下絵を描き、子どもたちが彩色しました。福智町の名所・名産品が随所に描かれています。
前回廃線跡を巡った、国鉄添田線と交差します。
田川線とは立体交差しており、たしかに橋を渡していた跡が見られました。
ただしこの地点に駅は設置されていなかったので、同じ駅を2度通っておらず、一筆書きの史上最長片道切符ルートとして成立しているのです。
その先には上伊田駅があり、JR日田彦山線が近づいてきます。
駅を出発すると日田彦山線と合流。これを見ると、元々同じ国鉄だったことが実感できますね。
JR日田彦山線との乗換駅、田川伊田駅に到着しました。
西日本で展開されるディスカウントストアMrMaxが、ネーミングライツを取得しています。
3,4番線がJRのホームとなっており、間にはスペースが空けられていました。おそらく最盛期にはここにも線路があったのでしょう。
列車はそのまま運行しますが、田川線はここで終わり、伊田線に入りました。
伊田線は国鉄特定地方交通線で唯一、第三セクター転換前に複線化された路線です。
さらに三セク転換後、輸送強化を目的に一部複線になった愛知環状鉄道、伊勢鉄道とは異なり、全線複線化も達成しているのが特徴です。
金田〜田川後藤寺を結ぶ、平成筑豊鉄道糸田線が近づいてきました。
その乗換駅となっている金田駅に到着。
向こうの車両基地には赤い観光レストラン列車・ことこと列車が停まっています。
平成筑豊鉄道になった後でも、外浜〜門司港〜直方〜金田を結ぶ貨物列車が、直方〜金田に乗り入れていました。これは金田から延びる三井鉱山の専用鉄道からセメントを輸送するためです。
しかし三井鉱山がセメント事業から撤退したため、貨物列車は2004年に廃止されました。
それでもこの駅には広い車庫があって、非常に大きな役割を持っています。
ふれあい生力駅は2006年に開業し、株式会社創生がネーミングライツを取得。デイサービス生力ユーカリ園は駅から徒歩10分です。
駅名標だけでなく待合室も生まれ変わらせました。
鉄橋でもって遠賀川を越えます。
そしてJR福北ゆたか線として博多まで結ばれている、筑豊本線が近づいてきました。
3本の線路が並ぶところ、平成筑豊鉄道がすれ違いました。複線という高規格な路線を活かしています。
一方でJRは単線、なんだか立場が逆転しているようです。
南直方御殿口駅を出発。こちら側にだけ駅が設置されています。
1426 直方駅 着
段々とJRの車庫に向けて敷地が広くなっていき、直方駅に到着しました。
平成筑豊鉄道には簡単なホームだけ設置されています。
改札のない無人駅なので、運転士さんに切符を渡して降りることになりました。
ここからは階段を登りまして、JRに乗り換えます。
筑豊本線(福北ゆたか線)、後藤寺線を乗り継いで、田川後藤寺駅へ。先程通った田川伊田駅から1駅隣まで戻ることになります。
1445 直方駅 発
隣に停まっているのはBEC819系のDENCHA。車両に蓄電池が積まれていて、非電化区間でも充電した電気で動くことができるのです。
平成筑豊鉄道は停まった、南直方御殿口駅の横を華麗にスルー。
先程乗ってきた伊田線が離れていきました。
1501 新飯塚駅 着
飯塚市の中心地は新飯塚駅で、飯塚駅の方は旧市街地になっています。
1549 新飯塚駅 発
後藤寺線の列車が来るまでかなり待ちまして、高校生の生徒さんとともに乗り込みました。
トンネルを抜けると左手には真っ白な山を見られます。これはセメントの原料となる石灰石の鉱山です。
このあたりには麻生セメントの鉱山と、工場が集まっています。
その近くにあるのが船尾駅。かつてはここから貨物列車で石灰石を積み出していました。
今でも盛んに工場は稼働しているので、ホーム上には塵が積もって、薄黒く汚れています。
1610 田川後藤寺駅 着
金田駅から伸びる平成筑豊鉄道糸田線の終着駅です。
1633 田川後藤寺駅 発
ルートとしてはここで終わり、ただし宿の関係から、お隣の田川伊田駅に戻ります。
1637 田川伊田駅 着
先程はあちらの2番線ホームに停まりました。
夕日に照らされる気動車を見送りまして、今日はここまでとします。
田川伊田駅は非常にレトロなデザインとなっており、田川伊田駅舎ホテルという宿泊施設も。
しかし、それはまたの機会するとしまして、今日は違うところに泊まります。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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