今日は岐阜県、大垣駅にやって来ました。
東海道本線の中でも鉄道の運行において主要な駅、そして様々な鉄道路線が伸びています。
そんな大垣駅にはかつて近鉄の路線もやってきていました。
それが今回乗車する、養老鉄道です。
2007年に運営を引き継ぎ、養老鉄道として運行を開始しました。
ロゴマークに書かれた青いローマ字も、近鉄のような字になっています。
また切符の券面を見ると、完全に近鉄が元となった柄です。
それではこちらの有人改札できっぷを見せて通ります。
JRとの乗り換え改札も作られているので、JRの大きな橋上駅をわざわざ上る必要もありません。
養老鉄道は大垣から南へ向かう桑名方面、そして北へ向かう揖斐方面の2つに分けられます。
今回ご紹介する桑名方面の列車の本数は、40分に1本程度です。
ホームには列車が停車中。
こちらの車両は2019年にに導入された、かつての東急7700系。こちらは昭和37年に登場した7000系を改造したもので、登場から57年です。
養老鉄道はこれを30年は使うと公表しており、これには驚きしかありません。
車内には基本的にロングシートが並んでいますが、一部には転換クロスシートも混じっていました。
また、モケットには養老で有名なひょうたん柄が描かれていました。
さて、列車は大垣駅を出発。
奥の方には313系がたくさん停まっています。
そしてこの養老鉄道はJRと同じ狭軌。
しばらくは揖斐方面の線路と隣り合って走り、まるで複線のようです。
北半分の揖斐方面と分かれていきます。
向こうにはこちらが停まらない、室駅が見えました。
そして最初に停車するのは西大垣駅。ここには車庫が置かれています。
車両を回送する関係で2駅で終点の、大垣発西大垣行きなんて列車も運行されているそうです。
反対方向の列車と行き違い。あちらの車両の方が色合い的に養老鉄道っぽいです。
東海道新幹線の高架の下をくぐり、美濃青柳駅へ。
『青』を無視した読み方で、とても『やなぎ』とは読めません。
列車に乗車前、駅前の和菓子屋さんで大垣銘菓、水まんじゅうを買ってきていました。
水を少しだけ入れるとツルっとしていて、とてもおいしいものです。
列車は養老町へ向かって大きく西へカーブ。
かつて湖沼地帯があったため、それを避けていたことも関係しています。
養老町の中心駅、美濃高田駅に到着。
駅の規模の大きさは利用客数からも分かり、養老駅の倍以上です。
駅周辺には確かにコンビニや銀行、飲食店などがたくさん集まっていました。
養老駅は観光向けの駅で、養老の滝がある養老公園の最寄り駅です。
また大正時代からの擬洋風建築の駅舎が残されています。
列車はこの先山の中へと入っていきます。
養老鉄道の最高速度は65km/h、養老駅から先の駅間距離が長く線形の良い区間では比較的速度を上げて走ります。
養老鉄道は近鉄から切り離されているだけあって、やはり利用客の少ない路線です。
養老町のお隣の海津市内では養老鉄道の存続に力を入れており、ローカル線によく見られる乗って残そうの横断幕がありました。
海津市の中心は駒野駅。
岐阜県のイメージがあまりないですが、木曽三川の一角をなしています。
左手の奥には堤防が立っており、海抜の低い地域を守っているのです。
養老鉄道では日中の利用客の少ない時間帯、自転車を載せられるサイクルトレインとして運行しています。
国道258号線の下をくぐり、三重県に入りました。
多度駅の近くには多度大社という大きな神社があって、駅舎も神社風になっています。
多度大社では神馬と呼ばれる馬が飼われている、非常に珍しい神社です。
列車は田んぼの広がる中をガタゴトと走っていきます。その光景はまさにローカル鉄道です。
下深谷駅で反対方面の列車と行き違い。
こちらは近鉄南大阪線で活躍していた車両です。今乗っている東急7700系への置き換えが進んではいますが、まだこのような車両も残されています。
列車は終点の桑名駅へ。
近鉄の線路の下をくぐり、右手から合流してきました。
大きな橋上駅舎の一角に作られた、桑名駅の養老鉄道ホームに到着です。
近鉄のホームとは壁一枚だけで隔てられており、かつて同じ会社であった名残は今でもあります。
正面に見える通路は改札を分岐としてY時の通路となっており、左が出口、右は近鉄への乗り換えができます。
新たな会社となってから14年目、利用客は中々伸び悩んでいますが、これからも応援し続けたいです。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
-
新駅舎・橋上化によってイメージが一新した桑名駅【桑名駅前編】
JR関西線で先日橋上駅に生まれ変わった、桑名駅へ来ました。 かつてはかなり古かった桑名駅ですが、ものすごく綺麗に整備され、様々なアイデアが詰まった駅へと変貌しました。 ここは近鉄、JRを ...
続きを見る