2024年7月27日、広島みなと夢花火大会が5年ぶりに開催されました。
これに合わせて路面電車を運行する広島電鉄は、1系統で途中駅を通過するノンストップ便を設定。
会場から中心市街地・広島駅は1系統、途中駅からは5系統・7系統に分散させることで、円滑な運行を行うためと思われます。
路面電車の街として知られる広島市、普段は走らないノンストップ便の様子を見てみましょう。
路面電車の終着駅、広島港停留場に来ました。
花火大会の最寄駅ではありませんが、おそらく始発から乗ろうとするお客さんで混雑しています。
広島港からは、1系統、5系統、7系統の3本が発着します。
5系統が発着するAホームと、1系統・7系統がそれぞれ発着するB・Cホームに向かって、列が形成されていました。
Cのりばには7系統が停車中。
中心部の本通停留場までは1系統と同じルートで、そこから広島駅ではなく横川駅へ向かいます。
Aのりばには5系統が入線。1系統が通過する停留場から広島駅へ行く人は、こちらを利用することになります。
そしてBのりばに今回乗車する、1系統がやってきました。
ノンストップ運行は、広島港20:28〜21:48発の広島駅行き9本が対象。
車両の扉にノンストップ便を示す紙が貼られます。
1系統・7系統の列に並び、途中で係員さんがどちら方面か聞いて列を詰めていくシステムです。
発車標に関しては、いつも通りの様子でした。
係員さんの誘導に従いまして、Bのりばへ。
LED式の行き先表示器でしたが、こちらも特に変わった様子はありません。
21:28 広島港 発
ノンストップ運行の1系統が、広島駅へ向かって出発。
自動放送などは流されませんでした。
次の元宇品港停留場を通過。
通過する停留場では、係員さんがここから乗れないことを案内していました。
先頭部分には、ノンストップを示す紙が貼られています。
また、運賃表では行き先を「海岸通〜広島駅行き」と案内していました。
次の停留場は、花火大会のアクセス駅である、海岸通停留場です。
周辺は歩行者天国になっており、走るのは路面電車だけ。
しかし、海岸通停留場のホームは閉鎖されています。
乗降するのはその先に設けられた、臨時停留場。ちょうど先行する7系統の電車が止まっているところです。
1系統も臨時乗降場に停まり、扉が開きました。
広島港の時点では余裕があった車内も、ここからはかなりの混雑です。
海岸通停留場からはノンストップへ。
皆実町六丁目停留場まで全て通過し、そこからは各駅停車に戻ります。
早速次の宇品五丁目停留場を通過しました。
軌道上に係員さんが立っておられ、速度を落とすよう誘導しながらの通過になります。
宇品三丁目に停車中の、7系統に追いつきました。
ちなみに7系統には、「E臨時」と書かれています。本来走らないダイヤなのかもしれません。
7系統は停車した、宇品三丁目停留場を通過です。
車内放送は普段通り各駅停車を使っているため、各停留場通過後運転士さんが、手動で放送を切っての対応でした。
ここで22:07頃、列車は停留場でない線路上で止まりました。
前を走る列車で、何人か急病人の方がいらっしゃり、救急車の到着を待つことに。これに合わせて後続の列車も遅れます。
30分ほど止まっていましたが、運転を再開しました。
続きまして、県病院前停留場も通過。
途中通過する停留所に関しても、1系統の案内がされていました。なお、この時間帯1系統の乗降扱いを行わない文言が流れています。
そして皆実町六丁目停留場で、遂に扉が開きました。
ここから終点の広島駅停留場まで、各停留場で停車することになります。
広電本社前停留場にて、急病人の方がいらっしゃったため再びしばらくの停車。
半分くらいの方はここで降り、タクシーを待ったり目的地まで歩いて向かったりしていました。
救急車が来るまで15分ほど止まり、運転再開します。
本通停留場を出発し、7系統が横川駅方面へ分かれました。
新しい駅前大橋ルートが開通すると、廃線になる区間へ入ります。
普段なら45分ほどで行けるところ、2時間30分掛けて終点の広島駅に到着。
時刻は23:59で、もう日付を越えようとしていました。
体調を崩しやすい状況が重なり、係員さんの対応や運転も非常に大変だったはず。迅速な対応に心から感謝したいです。
今回は花火大会に合わせた輸送で設定された、広島電鉄ノンストップ便のご紹介でした。
正直その効果は分かりづらかったですが、来年以降もこのような運行が行われるかもしれません。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。