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県庁所在地でもJR特急が来ない奈良駅 私鉄と競い合う奈良県のJR線(3)

2021年7月1日

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今日は奈良県の県庁所在地、奈良市に来ています。

そしてこちらは奈良駅、JRとしては中心駅です。

 

さすがは県庁所在地の中心ともあって、3面5線の規模になっています。

 

しかし、JRは新幹線はおろか、特急列車も走らせていません。

JRで新幹線も特急も県内を走らない都道府県は、JRの無い沖縄県の他、奈良県だけです。

奈良県に特急列車が走らないのは、

京都や大阪などと距離が近いこと

近鉄が鉄道輸送のシェアを大きく占めていること

が主な理由として挙げられます。

 

JR西日本は近年臨時特急として、新大阪〜奈良の特急まほろばを運行させています。

京都〜奈良、大阪〜奈良はどちらも40kmほど。

JRが定期特急を走らせるほどではないのでしょう。

 

一方で、大手私鉄・近鉄は奈良県の鉄道路線を網羅しています。JRとは異なって特急列車が走り、通勤時間帯には近鉄奈良駅からも発着。



それでもJRは快速列車を多く走らせています。

みやこ路快速や大和路快速など愛称を付けられた快速たちがたくさんです。



しかしそんな快速列車も、奈良県内で通過するのはわずか2駅だけです。

まずは大和路快速、唯一通過するのは三郷駅。

 

更に、みやこ路快速については平城山ならやま駅になります。

そもそも奈良県内にはJRの駅が少ないです。

さらに各駅からの通勤客も多いため、県内で通過させるのは難しいということが考えられます。

 

奈良駅は2010年に高架化されました。

プラットホームは3階部分、改札を含むコンコースは2階、そして1階は商業施設です。

 

一方で旧駅舎は曳家され、すぐ近くに現存しています。

本来は解体されるようだったのですが、駅舎を残すよう求める声が非常に大きかったのです。

 

この駅舎は2007年には「地域活性化の役に立つ近代産業遺産」、2011年には「土木学会選奨土木遺産」に登録されました。

 

西洋風の駅舎内部が保存されており、観光案内所は赤茶色の柱で覆われています。

 

さらにここにはスターバックスも入っています。

 

JR奈良駅にやってくる列車は私鉄に比べると格が劣ります。

しかしJRも奈良県への鉄道に力を入れ始めているところです。

定期列車の特急を設定する必要性は無いと思われますが、これからも利便性が向上していきます。

 

更にJR西日本ではなくJR東海ですが、リニア中央新幹線の駅が奈良県に設置される可能性もあります。

東京からの観光客を呼び込むことも可能になるでしょう。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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