この日はICOCAの大回りで京都駅にやって来ました。
これから乗車するのは山陰本線の特急列車です。
山陰本線は京都~山口県の下関まで日本海周りで結ぶ、日本最長の路線。
京都駅から出発する特急列車は、北近畿へと向かいます。
京都駅の頭端式ホームには特急列車が停車中。
一番後ろの扉の前には、自由席に座ろうという人々が並んでいました。
こちらの特急きのさきはその名の通り城崎温泉に行く…かと思いきや、その手前の福知山止まりです。
テーブルはノートパソコンも置ける十分な広さ。
JR西日本でよくある缶コーヒーも置けるサイズのくぼみもありました。
また車端部の座席にだけコンセントが設置されています。
京都駅に停車している間から特急券の検札が行われました。
列車はほとんどの座席ペアを埋めて京都駅を発車。
たくさんの線路が並ぶ東海道本線から離れるように右へカーブしていきます。
しばらくは広い梅小路公園の横を走っていました。
そして列車は京都鉄道博物館をはじめとした施設のアクセス駅として2019年に開業した新駅、梅小路京都西駅を通過。
そして京都市内では珍しく大規模な高架化がなされた区間へ入ります。
最初の停車駅は数分後、二条駅です。
ここからも多くの乗車があって、自由席は隣り合って座っている場所も現れるくらいになります。
次の駅へ到着する前に指定席の方を見てみると、こちらはかなりガラガラ、2,3人程度しかいませんでした。
この駅は和風らしい雰囲気を出した大屋根を持つ駅で、金沢駅のようです。
駅前には京都の景観を壊さないようデザインされた商業施設なども建ち並びます。
その後列車は嵯峨嵐山駅を通過します。
観光で人気のスポットで、快速列車等はここへ向かう観光客で非常に混雑します。
この駅にはかつての山陰本線を利用した観光トロッコ鉄道、トロッコ嵯峨駅のホームが見えました。
嵯峨野トロッコは次のトロッコ嵐山駅を出ると、旧山陰本線のトンネルへ入ります。
一方こちらの特急列車もトンネルへ。
かつて山の側面をくねくねと走っていた山陰本線ですが、現在のルートはまるで新幹線のように、山をまっすぐ突き抜けていきます。
保津川駅は途中のわずかな明かり区間に存在しており、非常に迫力があります。
ところどころ山の合間では眼下に川が流れる自然いっぱいの景色を見られました。
山を抜けるとトロッコ亀岡駅が登場。山陰本線のルートが変更、高速化されたのはここまでです。
列車は山から周囲に何もない田んぼの中へ入り、快走していきます。
右手には鉄骨構造でありながら、和風デザインでカクカクとした屋根が特徴的な、サンガスタジアムも登場。
それが見えるとすぐ亀岡駅に到着です。
駅周辺では宅地開発が進んでおり、工事中のものも多くありました。
次に停車するのは園部駅。
京都から園部までは複線化がされていますが、ここから先は単線になります。
列車は再び山の中へと入り、途中では蛇行する桂川を渡っていきます。
一方でトンネルはあまり無いので、このような田舎の原風景を楽しむことも出来ました。
特急停車駅ではない下山駅ですが、反対方向の列車と行き違いのため運転停車をします。
段々日が暮れてきて、靄のかかった山の光景は何だか幻想的でした。
舞鶴方面への乗換駅、綾部駅に到着。
ここで半分くらいのお客さんが下車していきます。
ライトアップされた福知山城が見えてくると、終点の福知山駅に到着です。
特急きのさきはその名の通り、城崎温泉へ向かう列車ですが、手前の福知山までしか行かない列車も多くあります。
それでも多くの列車は福知山駅で大阪からの特急列車が接続し、城崎温泉まで向かうことが多いです。
しかし今回の特急こうのとりに限っては城崎温泉の手前、豊岡行きでした。
車両は座席の色が違っていたりするものの形としては、きのさきと殆ど同じです。
特急こうのとりは福知山駅を発車しました。
山陰本線は単線区間ですが、福知山駅からは第三セクター・京都丹後鉄道が伸びています。
この線路が隣り合っているため、途中ではJRが停まらない駅の横を走っていきます。
特急券は京都から和田山まで、料金は通算されるため割高になりません。
列車は完全に日が暮れた中を走っています。
それでも時々真っ暗な闇に、街の明かりが現れてきました。
さて、最初の停車駅の和田山駅で下車。
後半は真っ暗になってしまいましたが、都市部から北へ向かって山の中を走る特急列車は非常に楽しいものでした。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
-
ICOCAエリアで長大大回り! 19時間以上改札内に閉じ込められてきた【前編】
交通系ICカードを利用できるエリアは年々拡大を続けています。 2021年春のダイヤ改正では関西本線や北近畿においてICOCAを利用できるようになりました。 そんなICOCA ...
続きを見る