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【国鉄185系特急いしづち】ディーゼル特急で高松〜多度津特急 繁忙期の四国リレー
予讃線を走る特急しおかぜ・いしづち号は、それぞれ岡山駅・高松駅を始発駅とします。途中の宇多津駅で連結・解結作業を行い、宇多津〜松山では同じ列車としての運行です。 2024年2月23日は三連休の初日やイ ...
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京阪神の一角を成す神戸市には、のぞみ号も全列車停車する新神戸駅があります。
中心部の三ノ宮から離れた山の中に位置しており、新神戸駅から三宮駅まで地下鉄西神・山手線で行くのが一般的です。
今日は岡山駅から三ノ宮へ行こうと思うのですが、その場合でも山陽新幹線から地下鉄へ乗り換えるのが普通。
ところが、JR西日本みどりの券売機が出す岡山〜三ノ宮の乗換案内がこちら。
その結果がとんでもないとXのポストで話題になっていました。
という訳で、JR西日本のみどりの券売機へ来ました。
こちらの乗換検索機能で、岡山駅から三ノ宮駅を検索します。
特に経由駅に手を加えず、17:00出発とだけ指定しました。すると…
この通り、3回乗り換えるゴチャゴチャした結果が出てきました。
岡山駅から新神戸駅でさくら558号に乗車。西明石駅までこだま861号で折返させられ、普通列車で明石駅へ。
挙げ句の果てに冬運行の臨時特急、かにカニはまかぜに乗車する摩訶不思議なルートです。
JRでは神戸市営地下鉄の乗車券を扱っていない上、姫路駅や西明石駅で在来線に接続するより、この乗継が最速だったので、検索結果で一番上に出たのでしょう。
「誰もやらないことを実際にやる」が鉄道系ブロガーとしてのモットー。
こんなの一体誰がやるんだって感じですが…
実 際 に や っ て み た
この検索結果を選択してみると、おそらく折返しが含まれているため、乗車券を一緒に購入することはできず。特急券のみの購入となります。
1列車ずつ自由席や指定席の座席位置を選択。
全車指定席の特急かにカニはまかぜ号以外は、自由席にしました。
出てきたのは3枚の特急券です。これに加えて乗車券も別で購入する必要があります。
岡山駅の新幹線ホームへやって来ました。
まずは岡山駅から、新神戸駅へ向かいます。
通すきっぷは、岡山〜神戸市内の乗車券と、岡山〜新神戸の新幹線特急券。
この記事とあまり関係ないため気にしないでいただきたいですが、乗車券は倉敷〜京都市内にしてあります。
さくら558号新大阪行きの停車駅は、新神戸駅のみ。
これが姫路駅に止まっていたら、姫路駅から三ノ宮駅まで特急かにカニはまかぜ号へ乗り継ぐ、まだシンプルな案内が出てきたと思います。
九州新幹線から直通してきており、自由席は後寄りの1〜3号車です。
17:14 岡山駅 発
さくら号は岡山駅を出発、新神戸駅までノンストップになります。
指定席は2+2の座席配列で、まるでグリーン車のような快適さ。一方で自由席は、通常通りの2+3です。
それでも窓側にコンセントがありますし、快適性は十分提供されています。
山陽新幹線の姫路以西は最高速度300km/h、トンネル区間を貫いて兵庫県へ入りました。
一部のぞみ号が停車する主要駅の姫路駅も、颯爽と通過してしまいます。
播磨臨海工業地域のコンビナートに、夕焼けが照らす瀬戸内海も非常に美しいです。
あとでまた連れて来られますが、西明石駅も通過しました。
すると遠くの方には、本州と淡路島の間に架かる明石海峡大橋が見えてきます。
だいぶ内陸を走る山陽新幹線からでも、その姿を目にすることができるのです。
まもなく新神戸駅に到着の放送が流れました。
「三ノ宮へは地下鉄にお乗り換え」の自動放送が収録されており、間違っても今回利用するルートは案内されません。
17:45 新神戸駅 着
山が迫っており線路が2本しか無い、新神戸駅で下車。
折返しこだま号に乗る必要があるのですが、乗り換え時間はたった5分!
改札の外へ出て新神戸駅から西明石駅までの乗車券を購入し、再び改札内へ戻ります。
あえて事前に乗車券を購入せず、新神戸駅の乗り換え時間の間に買ってみましたが、かなりのシビア。乗車券だけでよかったのに、既に持っている特急券まで購入してしまいました。
今度はさっきと逆側の1番線ホームへ。こだま861号には、500系新幹線が充当されています。
自由席は1〜3号車、紫色の2+3座席となっていました。
17:50 新神戸駅 発
かなり時間的に余裕が無いながらも、無事乗車して西明石駅へ向かいます。
岡山から三ノ宮であの検索結果を信じる方は、きっぷの購入にも慣れていないと思われるので、ネット予約もせず新神戸駅で一から折返し乗車券を購入してみました。
案の定特急券まで買ってしまったので、慣れていない方は新神戸駅で乗車券を買って、折返しこだま号に乗車するのは、結構難易度が高そうです。
長いトンネルを抜けて、まもなく西明石駅の放送が流れます。
左手には先程も見た、明石海峡大橋が姿を現しました。
乗車時間は僅か8分、西明石駅に到着です。
17:58 西明石駅 着
西明石駅はこだま号・ひかり号の停車が基本となっています。ここでは通過列車を待つため3分ほど停車するみたい。
今度は新神戸駅から西明石駅の特急券と乗車券を改札へ入れます。
完全に改札外へ出るためには、新幹線乗り換え改札と出口改札の2回通る必要があります。
西明石駅で再び折り返し、今度は西明石駅から三ノ宮駅の乗車券を購入します。
方向的には2回目の折り返し、こちらのきっぷを在来線自動改札へ入れます。
7分の乗り換え時間で、普通京都行きに乗車です。
5番線ホームに停車しており、車内保温のため扉が閉まっているので、ドア横のボタンを押して車内へ入ります。
18:05 西明石駅 発
ロングシートに液晶ディスプレイの設置された車内、関西の通勤電車へ戻ってきた感覚を得つつ、西明石駅を発車します。
18:09 明石駅 着
乗車するのは1区間だけ、お隣の明石駅で下車しました。
岡山駅から三ノ宮駅でようやく最後の列車、特急かにカニはまかぜ大阪行きです。
1分前に快速野洲行き、5分後に新快速米原行きがありますが、特急に乗った方が早く三ノ宮駅に着けるので、あの検索結果が表示されたのでしょう。
日本海側の浜坂駅から播但線を経由し、大阪駅へ至る特急かにカニはまかぜ号。
冬のカニシーズンに設定される臨時特急なので、この乗継が提案されるのは冬季限定です。
西明石駅に特急かにカニはまかぜ号が停車しないので、わざわざ明石駅まで普通列車に連れて来られたのでした。
姫路駅で進行方向が変わっており、座席転換されていないところも多々あります。
18:15 西明石駅 発
これに乗ってしまえばあとは三ノ宮駅まで一本、関西アーバンネットワーク内を、気動車特急が出発です。
この列車は全車指定席となっており、明石駅から三ノ宮駅までの16分で特急料金は1,290円とかなりの高額。
一方で、e5489でJ-WESTカード限定のチケットレス特急券を選択すれば、特急料金は600円に抑えられます。
今回は検索結果通りに購入したので、倍以上の金額払いましたが…。
しばらくすると進行方向右手には、綺麗にライトアップされた明石海峡大橋が姿を現します。
山陽新幹線からは遠くに見える程度でしたが、瀬戸内海沿いを走る山陽本線からは目の前に迫るほど。
さくら号に乗ってた時はまだ夕日がありましたが、ほとんど夜の空へ変わってしまいました。
一方で、真っ白な吊り橋からライトアップの輝きまで様々な表情を見られたのが良かったです。
特急かにカニはまかぜ号は、多くの特急列車が通過する神戸駅にも停車します。ここで山陽本線から東海道本線へ。
新神戸駅周辺はトンネルの闇でしたが、看板が煌めく都会へ侵入します。
18:31 三ノ宮駅 着
新神戸駅から先が何故か長かった…。目的地の三ノ宮駅に到着です。
今回の岡山駅〜三ノ宮駅ルートでは、所要時間が1時間17分。
新神戸駅で地下鉄に10分で乗り換えていた場合44分で、半分の所要時間で済みます。
検索結果通りの乗継ルートで必要なきっぷがこちら(写真は新神戸〜西明石特急券1枚分多く間違えて購入)
乗車券
岡山〜新神戸2,640円
新神戸〜西明石410円
西明石〜三ノ宮480円
特急券
岡山〜新神戸(新幹線自由席)2,530円
新神戸〜西明石(新幹線自由席)870円
明石〜三ノ宮(かにカニはまかぜ指定席)1,290円
計8,220円
新神戸駅で地下鉄に乗り換えて三ノ宮に行っていれば、合計金額は5,380円。
料金についても3,000円近く高くなります。
一般の利用者のことを考慮すると、きっぷは買えなくても「新神戸駅から地下鉄にお乗り換えください」を検索結果画面に表示できれば、だいぶ改善するように思いました。
決してオススメできる乗り方ではありませんが、ちょっとした隠しコマンドを起こしたみたいで、個人的には面白かったです。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。