【0時を越える旭川行き特急】最終特急カムイ47号の利用客数を調査[2021特急ニセコ(6)]
ここは夜の札幌駅、各方面へ走っている列車も最終を終えた頃です。 多くの線区で厳しい状況下にあるJR北海道ですが、札幌近郊では大量輸送という鉄道の利点を活かしています。 たくさんの列車が発 ...
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ここは早朝の旭川駅。
この駅は北海道の玄関口である函館から伸びる、函館本線の終着駅です。今日は特急列車だけで函館本線を走破していきます。
最初に乗車しますのは札幌〜旭川を結ぶライラックです。
既にホームには789系が停車中。北海道新幹線の開業前は青函トンネルを通る、特急スーパー白鳥として使用されていました。
ヘッドマークにはLEDでライラックの花が表示されています。
5:18、旭川駅を出発。
この列車はJR北海道で最も朝早くの出発です。
列車には新千歳空港へ行くと思われるキャリーバックを持った方が多い印象でした。
しばらくすると神居トンネルへ。
かつて函館本線はこの山を避けて神居古潭の方を迂回していましたが、今では直線的に突っ切っていきます。
深川辺りからは平野部の直線区間を走行。
札幌~旭川の特急列車の表定速度は国内トップクラスの99.6km/hで、この辺りでは最高速度の120km/hを出していきます。
岩見沢駅からはいよいよ札幌のベッドタウンへ。普通列車の本数も増えてきます。
平和駅周辺では千歳線が合流してきました。
ここには札幌貨物ターミナル駅があり、コンテナも多く見られます。
そして札幌のビル群が見られる中心部へ。列車はJRタワー下の札幌駅へと入っていきます。
6:43、1時間25分で札幌駅に到着しました。
この先も函館本線を特急で進んでいきます。
通常特急列車は千歳線を経由するため、この先に特急は走りません。
しかし、この日は臨時特急ニセコが運行されています。
使用される車両はノースレインボーエクスプレス。この日は今季の運行最終日だったため、多くの方が並んでいらっしゃいました。
以前、函館発札幌行きの特急ニセコをご紹介しましたが、今回はその反対方向になります。
7:57、札幌駅を出発。アルプスの牧場のオルゴールを鳴らし、車内放送がかかります。
マンションが立ち並ぶベッドタウンの中を走り、途中では手稲駅にも停車。
函館本線は銭函の海岸すぐ近くに線路が敷かれています。
かつては張碓駅がありましたが2006年に廃止、小幌駅を越える秘境駅だったそうです。
紅葉が見えてきた山を横目に、ミス小樽の方が車内放送で小樽の観光情報をお話されます。
その後は車内までいらっしゃって、パンフレットを配ってくださいました。
8:40、小樽駅に到着。
札幌から40分ほどの乗車時間ですが、ここで下車される方も割といらっしゃいました。
ホームではマスコットキャラクターのおたる運がっぱと共に、ミス小樽の方が見送ってくださいました。
小樽と言えば運河の街並みが有名ですが、坂の街でもあります。
山のところには家々がたくさん張り付くようにして立っていました。
余市駅では9分ほどの停車。
余市町はウイスキーやリンゴの有名なまちです。
アップルパイやサイダー、ハイボールなどの販売を行っています。
列車の前では周辺自治体のキャラクターたちが集合。
余市町のソーラン武士は中の人が前を見えていないらしく、右往左往していました。
武士なのに大丈夫ですかねぇ?(笑)
札幌~長万部において海線と呼ばれる室蘭本線と対比して、山線とされるこちらのルート。本格的に山も深くなってきました。
小沢駅では行き違いのために運転停車します。
ここからは1985年に廃止された岩内線が日本海側に伸びていました。
この辺りで倶知安町さんから銘菓『じゃが太くん』を頂きます。
倶知安のじゃがいもが香る、バターやチーズの甘さが特徴的なお菓子でした。
倶知安駅に到着。
北海道新幹線の駅も設置される予定で、高架化のためこの駅舎も無くなってしまいます。
ホームにはさっきの包装に描かれていた、じゃが太くんがいました。
倶知安駅からはニセコ町観光協会さんが乗り込まれます。
この前はどら焼きとべこ餅を頂いたので、今回はのむヨーグルトを購入。かなり濃厚で、本当にヨーグルト感が強かったです。
左手にはニセコ周辺を代表する蝦夷富士、羊蹄山が見えています。
そんな観光地の中心的な地点であるニセコ駅。
ここは国鉄で初めてカタカナの駅名がつけられた駅です。
駅前ではSLや転車台も見ることができます。
他に特急ニセコでも使用されていたニセコエクスプレスも保存され、今年7月より公開が始まったそうです。
続いても不思議な駅名、蘭越町の昆布駅に停車します。
この地名の由来については本当に色々あるそうで、覚えきれないほどでした。
183系はエンジン音を立てながら山の中を走っていきます。
ブナ北限の地である黒松内駅に停車。
1968年に廃止された私鉄線、寿都鉄道が伸びていました。
鉄道の要衝として重要な場所でしたが、今では広い敷地が残されるばかりになっています。
車窓も落ち着いてきて、苫小牧や洞爺を経由する室蘭本線の線路が合流してきました。
長万部駅に到着。
ホーム上で事前に予約した、かにめしを受け取ります。
その他に、まるでかにめしのお弁当箱のようなティッシュを販売していました。
長万部駅から先の函館本線は普段から特急北斗も走る区間となります。
さて、ホーム上で受け取りました、こちらが名物のかにめしです。
かつては特急北斗でも予約しておけば、ホームまで持って来てもらえました。
ふわふわのカニが一面に敷き詰められ、非常においしかったです。
また、長万部観光協会の方がミニトマトを配ってくださいました。こちらは東京理科大学長万部キャンパスで研究された、健康に良いとされるものとのこと。
フルーツのように甘いのが印象的でした。
左手に内浦湾が見えてきて、いよいよ海を近くで見られます。
通常であれば特急北斗が停車する、八雲駅を通過してしまいました。
さらに海が近くなってきて、より迫力が増してきます。
下を見てみると海面はすぐそこです。
そんな海がすぐ近くにある森駅に到着します。
森駅からは同じ函館本線でありながら勾配を緩和するため、駒ケ岳を境に2つの線路が敷設されてます。
尚、特急列車は全て直線的な、駒ヶ岳の西側を走っていきます。
そんな駒ケ岳は左手に見えており、その周りを走るために様々な表情を見せてくれました。
新日本三景の一つとされる大沼公園を通過。外から見ても島々が浮かぶ景色はとても綺麗です。
右側には鉄道が通ったことによって分けられた、小沼が広がっていました。
森駅から分かれていた駒ケ岳の東側を回るルートが大沼駅で合流。しかし再びここでルートは別れ、新函館北斗駅を通らない藤城線が離れます。
大沼駅では特急北斗の通過待ちのためにしばらく停車していました。
山の上からは北斗市大野地区の住宅街、田畑を見下ろせます。
仁山駅で時間調整のために一度停車し、東横インが見える辺りが新函館北斗駅です。
新函館北斗駅ではかなりの下車、北海道新幹線で本州へと帰る人も多くいます。
最後の停車駅、五稜郭駅あたりでは道南いさりび鉄道でも走っている、いろんな色のキハ40が停まっていました。
そして終点の函館駅に到着です。
カーブしたこのホームは、本州からの玄関口のシンボルとも言えます。
行き止まりのである線路の先には函館本線の0キロポストが設置されています。
ここには0k000m00の他、0k219m00とも書かれています。
これは、0キロポストのある位置が実際は219mズレているということです。
その訳は青函連絡船にあります。
かつて青森と函館を結んでいた摩周丸、函館本線はこれが接岸していた地点から始まっていたため、現在の始点までの部分がズレてしまっているのです。
北海道を代表する大幹線、この路線には古くからの歴史が詰まっていました。
青函連絡船時代の名残があり、山線ルートについては定期特急ルートから外され、遂には北海道新幹線の札幌延伸へと繋がっています。
いつもと違ったルートを特急列車でやって来られたのはとても面白かったです。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
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