JR北海道 北海道

【様似→稚内】JR北海道で北海道縦断!日高本線(鵡川〜様似)廃止へ。

2021年3月31日

 

本日2021年3月31日をもって、日高本線の鵡川駅〜様似駅が廃止されます。

すでに鉄道は走っておらず、代行バスによる運行。しかしJRの路線としては残されていました。

 

そこで今日は日高本線の南端、様似駅から最北の駅、稚内駅までJRで行くことにします。

現在いるのは日高本線の終着駅、様似駅です。

夕方の曇り空でかなり暗い中、列車代行のJR北海道バスが停まっています。

 

早速路線バスの車両に乗車、太平洋を左手に眺めながら走っていきます。

 

途中では親子岩やローソク岩など、独特な形の岩が海の上に顔を出すのが見られました。

 

また、今では走らなくなってしまった線路も残されています。

 

だいぶ日が暮れてきて、映画ポスターの夜の写真みたいな色合いになってきました。バスには高校生が増えてきた一方で、景色は反射してしまって全く見えません。

バスの終点、静内駅に到着しました。

日高本線の中でも大きなこちらの駅でバスを乗り継ぎます。

 

ここからは長距離バスに使われるような大型のバスです。

 

車内には帰宅中の高校生の方々が多く座っていて、ほとんどの座席が埋まっていました。

 

浦河の観光案内所で買ってきたミニトマトジュース。

元々トマトジュースはあまり好きではないのですが、これはトロッとしていて美味しかったです。



鵡川駅に到着、ここでバスは終了になります。

駅前には既に静内方面へ向かうバスが停車中でした。

この『列車代行』の文字も見られなくなります。

 

ここからは列車に乗車。路線全線の2割しか鉄道での運行ができていません。



苫小牧駅に到着。

ここからは室蘭本線で旭川方面を目指します。



この列車に入っていたのは日高本線仕様のキハ40系でした。

海をイメージしたブルーに、桜をイメージしたピンクのライン。前面には『優駿浪漫』のロゴが入っています。

 

こちらの車両は日高本線の廃線よりひと足早く営業運行を終えていました。

 

列車は苫小牧駅を出発。一駅お隣の沼ノ端駅から室蘭本線に入ります。

 

追分駅は石勝線とも乗り換えできる大きな駅になっていますが、現在では使われていない敷地だけが広がっていました。

 

由仁駅、栗山駅などかつて炭鉱で栄えた街を走っていきます。

 

遂にこの車両には誰もいなくなってしまいました。

前の車両にも2,3人。相当厳しい状況下で運行を続けていることがひしひしと感じられます。

 

終点の岩見沢駅に到着。ホーム上にはかつて岩見沢で行われていた、ばんえい競馬の馬の像が置かれていました。

 

ちょうどラッセル車が岩見沢駅を発車していくところ。冬の北海道には欠かせない存在です。



ここから旭川へ行くには特急カムイに乗車しなければなりません。

しかし少し前、ちょうどいい具合の時間に普通列車があります。

 

せっかくなので普通列車で少し先まで行くことにしてしまいましょう。

 

しかしこちらもまた誰もいません。

ものすごいガラガラですが大丈夫なのでしょうか…?大丈夫じゃないんですけど。

 

下車したのは美唄駅。もちろん降りたのも1人だけでした。

 

暗い夜の中でホームにはこんもりと雪が積もり、灯りがそれを白く照らすのは幻想的です。

 

コンコースにはプラレールが展示されていました。

何故か本州の新幹線ですが…。

 

さて、発車標にはこれから乗る最終のカムイしか残っていません。

これに乗れなければ大変なことになります。

 

最終列車、特急カムイがやって来ました。

 

この車両には僕一人だけ。遅い時間ですから仕方ないとは言え、なんだか寂しいですね…。

 

そういう訳で座席をひっくり返し、のびのび足を伸ばしておきます。

 

それにしても流石は電車特急列車。非常に静かなモーター音だけが遠くの方で回るだけです。

 

旭川駅に到着したのは0:30。恐らくこの駅に停車する最後の列車です。

 

今日はこちらのJRイン旭川で宿泊。

JR北海道グループのホテルで、紛れもなくJRを利用しています(?)

参考
【JR北海道ホテルズ】北国らしいデザイン 駅直結のJRイン旭川に宿泊

  時刻は0:30、札幌方面から最終の特急カムイで旭川駅へやって来ました。   今晩泊まるのは旭川駅と直結したJR北海道グループのホテル、JRイン旭川です。   イオンモ ...

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おはようございます。早朝の旭川駅です。

昨日も深夜まで起きていたのに、よく寝過ごさなかったものです。

 

これから6:03発の普通列車稚内行きで終点の稚内を目指します。

 

2両編成の車内には高校生が次々と乗ってきます。

 

しばらくは平原の中を走っていましたが、塩狩峠では非常に険しい山となります。

今春からはH100系が投入され、キハ40系よりも楽に走れているようです。



名寄駅に到着しました。

旭川〜名寄は高校生の通学需要も大きく、立ち客も多少出るくらいです。

ローカル線において高校生は本当に重要な存在となっています。

 

名寄駅を出発すると2021年3月のダイヤ改正で廃止された駅が数々見られ始めました。

 

なんてことない一面雪の平野を走っていると、警笛を鳴らしながら突然列車が停まりました。

目の前にいたのは北海道ではお馴染みのエゾシカです。

 

完全にここで立ち往生してしまいましたが、何とか運転を再開しました。

 

今回廃止された豊清水駅で反対列車と行き違います。

 

雪が深すぎて駅の外に出てみるのも一苦労。駅というより信号場のような雰囲気の漂う駅舎です。

 

音威子府駅は宗谷本線でちょうど真ん中あたりの駅。ここまでかかった時間は3時間ほどでした。

 

音威子府駅付近からは益々天塩川と並行して走っていきます。

 

今春宗谷本線では多くの駅が廃止されていきました。

 

この旅は日高本線だけでなく、無くなってしまうそれらの駅も注目するポイントです。

 

最北の木造駅舎、無人駅として人気を博している抜海駅。こちらも廃止が検討されていましたが、今回は持ちこたえました。

 

この日は残念ながら曇っていたため利尻富士は見えず…。

しかし日高本線以来の海を眺められました。

 

線路は高いところを走っており、そこから見下ろす日本海は非常に幻想的です。

 

高架区間を終えてついに日本最北端の駅、稚内に到着しました。

 

これまで北海道には端から端まで鉄道網が張り巡らされていました。

今回の日高本線末端の廃止はオホーツク地方の紋別以来、鉄道の廃止が広範囲に渡るものです。

 

鉄道の廃止は非常に残念ですが、新たな形となる交通がより便利なものになることを願います。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

参考
【ビーチを走る鉄道】日高本線の高波被害が激しい区間を見る

  代行バスで日高門別駅までやって来ました。 駅前には日高本線沿線の中心駅によくある、サラブレッドに鐘の塔が立っています。   前は日高本線と離れたところを走っていたため遠くにあっ ...

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