東京から東北新幹線で簡単に来られる那須地域。
日曜日の夕方ということで、ホームには旅行から帰られるお客さんでいっぱいです。「なすの号」も来ることから本数も多くなり、非常に利便性も高い駅になっています。
しかし、東北新幹線開通以前は特急どころか急行も停まらない、優等列車は全て通過する小さな駅でした。
現在では東北新幹線の駅として大躍進を遂げた那須塩原駅の様子を見てみましょう。
新幹線のホームは2面2線で、中央に通過線が設けられています。
那須塩原駅の近くには留置線があり、運行上の拠点です。
更に下には東北本線の駅が広がっていまして、ここで在来線へ乗り換えられます。
ホームから降りて2階部分のコンコース、改札はこの階に位置しています。
酪農も盛んな那須地域、生キャラメルの木箱みたいなデザイン性で、牧場的な雰囲気です。
奥にはJR東日本を中心に設置されたSTATION BOOTHのひとつ、開放型のSTATION WORKが設けられています。
こちらは裏側となる東口です。
自由通路によって東西が結ばれており、特に駅舎も無く出口に過ぎない様子でした。
こちらからは大田原市営バスが発着していて、市の中心部に駅が無い大田原市の玄関口でもあります。
那須塩原駅は東北本線とも乗り換えられますが、新幹線開業によりかなり進化しました。
元々ここは東那須野駅で、共に特急停車駅の黒磯駅と西那須野駅に挟まれた、急行も停まらない小さな駅でした。それぞれ那須高原、塩原温泉郷の玄関口であり、観光客輸送においてはどちらも重要な駅だったのです。
東北新幹線の駅設置に際して選ばれたのは、間をとって当時の東那須野駅でした。駅名は新那須駅が予定されていましたが、開業を目前に「塩原」を入れる運動が起きています。
2005年に黒磯市、塩原町、西那須野町が合併して那須塩原市が誕生しましたが、新幹線の駅名が浸透していることから採用されています。これに伴って「Nasu-shiobara」から「Nasushiobara」に変わったのですが、在来線については古いままです。
今度は表玄関となる西口へ向かいます。
焦げ茶色の色合いで、上越新幹線の駅みたいなデザイン性です。
駅前には広大な広場があり、右奥にはオリックスレンタカーやニッポンレンタカーがあります。かなり分かりづらいのですが、景観配慮により茶色の建物となっています。
那須塩原駅は観光地と観光地の間に設置された駅なので、周辺には特に訪れる場所がありません。そのためバスやレンタカー、送迎によって、遠方からのお客さんの足を確保しています。
バスの行き先を見てみると、観光地だけでなく地元の方が町の中心部へ行くための路線も多そうです。
特急停車駅に挟まれ、新幹線という非常に大きな価値を得た那須塩原駅。
この日は那須塩原〜東京で臨時なすの号が走るほどでした。
旅行需要も戻ってきて、再び観光における中枢として活躍することを期待したいです。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。