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青春18きっぷを〇〇空港駅だけに!九州→北海道1500km日本縦断[18きっぷ空港駅(1)]

2022年7月26日

鉄道と航空機は長距離輸送においてライバル同士の関係です。特に新幹線と速達性・輸送力で競い合っており、交わらない存在にも思います。

しかし、空港は大都市から離れたところに作られるため、中心部〜空港の輸送が必要。その役割を担うのが、空港アクセス鉄道です。中には私鉄と競合してスピード争いをしているほど、その需要は大きなものになっています。

 

現在、国内にある空港駅は、

新千歳空港駅、花巻空港駅、仙台空港駅、成田空港駅、空港第2ビル駅、羽田空港第1ターミナル駅、羽田空港第2ターミナル駅、羽田空港第1・第2ターミナル駅、羽田空港第3ターミナル駅、中部国際空港駅、大阪空港駅、関西空港駅、神戸空港駅、米子空港駅、草江駅(山口宇部空港)、福岡空港駅、宮崎空港駅、那覇空港駅

の18駅に及びます。

 

そのうちJR駅は、

新千歳空港駅、花巻空港駅、成田空港駅、空港第2ビル駅、関西空港駅、米子空港駅、草江駅、宮崎空港駅の8つです。

今回はこのうち「〇〇空港駅」の有人駅5駅をめぐり、青春18きっぷに入鋏してもらいます。

空港駅を巡るスタンプラリーの旅です。



まずは青春18きっぷを買わなければ始まりません。

やってきたのは愛知県、中部国際空港です。

ここにはJR線は来ておらず、名鉄線しかありません。

それでも、JRのきっぷを買える場所があるので、ここで買うことにしたのです。

 

ここは第1ターミナル2階、到着ロビーのCENTRAL JAPAN TRAVEL CENTERです。

ここは基本的に外国人に向けて切符など販売を行っているのですが、日本人でも利用できます。

 

この通り、無事に青春18きっぷを購入できました。

発行場所には「セントレア」の文字が印字されており、これこそ空港で発行した証です。

 

時刻は19:00過ぎ、今日はここから移動することはせず、明日から移動開始です。

 

空港内はお店の閉まっているところが多く、かなり寂しい雰囲気が漂っていました。銭湯の風の湯も臨時休業中です。

 

中部国際空港は1,2階が24時間開放されているので、今日はここで野宿します。



おはようございます。寝られたかどうか微妙な面持ちで、放送によって起こされました。

名古屋といえばコメダ珈琲。コーヒーを注文するとパンもついてくる、モーニングで朝ごはんにします。



最初に向かいますのは、宮崎空港です。

ANAとのコードシェア便、ソラシドエアによる運行です。九州・沖縄への航空路線を担うMCCと呼ばれます。

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今季の青春18きっぷの旅は、飛行機から始まりです。

 

中部国際空港は2005年に開港した新しい空港。管制塔もどこかスタイリッシュに見えます。

 

飛行機は滑走路に向かいまして、真横に海が見えるところまで徐行。

 

停止中、目の前を横切るようにANAが着陸してきて、安全だと分かっていてもヒヤヒヤします…(笑)

 

8:30 中部国際空港 発

そしてこちらもタンカーの浮かぶ海を横目に、セントレアを飛び立ちました。

 

セントレアは人工島にある空港で、旋回している時にはその全貌を見られます。おままごとの包丁みたいな形です。

 

伊勢湾の先で、伊勢市の大湊海岸上を航行。川によって陸地から切り取られている島もありました。

 

宮川に架かる左側の道は、伊勢神宮まで至る国道23号です。戦前は東京から伊勢神宮まで至るこの道路が国道1号線を名乗っていましたが、終戦後は東海道にそれを譲ります。

 

機内サービスのドリンクは、やっぱりソラシドエアで人気のアゴユズスープ。長崎県産のアゴ(トビウオ)と、大分県産のユズを合わせています。

 

九州沖にて高度を下げ、もはやフェリーよりも低い目線で海上を駆け抜けます。

 

9:55 宮崎空港 着

宮崎空港は2012年からコロナ前の2019年まで、7年連続で利用者が増加傾向、年間330万人が利用していました。

現在でも割とたくさんの飛行機が停泊しています。

 

飛行機を降りると、真っ青な水族館みたいな空間に通されました。



宮崎ブーゲンビリア空港の外へ出ますと、隣接して駅があります。

それがこちら、宮崎空港駅です。宮崎市中心部や北部の延岡市までのアクセスを担っています。

 

それでは改札で、最初のスタンプを押してもらいましょう!

 

特急列車に乗ることが許されない青春18きっぷですが、宮崎空港〜宮崎については特例で自由席に乗れます。

 

特急にちりん大分行きには、出張らしき方も多く乗られていました。

宮崎県の北部、延岡は旭化成の企業城下町ですから、そちらへ向かう方ではないかと予想できます。

 

それでは青春18きっぷの旅の始まりです!



10:13 宮崎空港駅 発

列車は宮崎空港の滑走路すぐ横を走行し、1分ほどで宮崎空港線は終わりを告げます。

 

宮崎空港線はわずか1.4km、JRで一番短い路線です。

田吉駅から日南線に入り、南宮崎駅で日豊本線と合流します。



10:18 南宮崎駅 着

単線なので、特急列車であっても行き違いの停車が行われます。向かいから同じ787系電車が来ました。

 

南宮崎駅からは通常イメージする、長方形の駅名標が無くなって、柱に貼るシール式だけになりました。

JR九州の経費削減策は、こういうところにまで…。



本当は日豊本線を北上して、次なる空港を目指したいところ。

しかし普通列車を乗り継いで行くには時間がかかりすぎるので、ちょっと違うルートで行きます。

 

乗車するのは日南線の普通列車南郷行きです。日南線は宮崎市より更に南へ向かいます。

 

10:36 南宮崎駅 発

車両基地には宮崎〜南郷を走るD&S列車、海幸山幸が止まっていました。

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日南線沿いで一番の観光地が青島。

宮崎での新婚旅行がブームになった時、多くの方がここを訪れました。

 

青島とは違う場所ですが、日南線からは鬼の洗濯板を見下ろせます。まるでクワで耕したような模様、非常に繊細なのに自然が作り出したなんて、すごいことです。

 

この列車は終点までいかないので、飫肥おび駅で途中下車。

飫肥の城下町は九州の小京都とも呼ばれる、とても素敵な街です。

道沿いに鯉が泳いでいる遊水地なんかも、とてものどかで素晴らしいです。

13:34 飫肥駅 発今度は志布志行きの快速マリーンで終点まで向かいます。

途中の南郷駅は、埼玉西武ライオンズの駅舎デザイン。これは、近くで西武のキャンプが行われるため。

日南線には他にも、広島東洋カープ、読売ジャイアンツのペイントがされた駅舎があります。

南国らしい茂みの中、宮崎県から鹿児島県に入りました。



14:55 志布志駅 着

かつて志布志駅からは大隅半島方面へ、志布志線と大隅線が分岐していました。そのため広大な鉄道用地があったはずなのです。

しかし、現在残っているのは日南線の1面1線だけ。さらに、この日南線ですら存続が危うい状況なのです…。

志布志駅に来たのは、ここから北へ向かうフェリーに乗るためです。

日が照りつける中フェリーターミナルへ20分歩くと、おおきなフェリーが現れました。

今回乗るのは大阪港へ行く、フェリーさんふらわあです。

船内に入るとゴージャスな空間!

鉄道では物理的にこんな広々させられないので、フォリーならではの楽しさです。

今回はプライベートベッドを利用しました。

乗った経験はないですが、ブルートレインのB寝台よりもプライベート感がありそうです。

カーテンを閉めればそこは秘密基地。カプセルホテルみたいな感じですね。



17:55 志布志フェリーターミナル 発

職員の方々に手を振られながら、鹿児島県志布志市を出港しました。

レストランでは夜ご飯のバイキング。

お刺身や揚げ物、カレーなど品揃えも豊富で、何往復もしてしまいました。

室内にはテレビも設置されていて、洋上でも各局基本的に見られました。

ちょうど夜行列車の事が放送されています。



おはようございます。朝6時頃には放送が入り、結構早い時間です。

遠くには明石海峡大橋と、神戸の町並みが見えています。フェリーには展望浴場があって、この景色を浴槽から眺められるのです。

大きなコンテナが積まれた大阪港へ接岸します。



7:50 大阪フェリーターミナル 着

タラップがかけられまして、いよいよ下船。

ここからはシャトルバスで、ニュートラムのトレードセンター前駅へ向かいます。

8:15 トレードセンター前駅 発

東南アジアの車両みたいな、スタイリッシュな見た目。真ん中にガイドがついている、新交通システムです。

8:33 住之江公園駅 着

1981年から無人運転を行っており、これは日本で初めてのことです。

住之江公園駅でOsakaMetro四つ橋線に乗り換えます。

8:38 住之江公園駅 発→8:45 岸里駅 着

岸里駅で下車し、南海本線の岸里玉出駅まで歩きます。

1円セールで有名な、スーパー玉出の看板が目立つ幹線道路です。

乗り換えアプリでは玉出駅〜岸里玉出を乗り換えとして提示していますが、実用性はどうなのか…。

8:54 岸里玉出駅 発

この駅は南海本線と高野線の分岐駅。しかし普通列車しか停まらないので、乗り換えには中々使われません。

堺駅 9:03 着→堺駅 9:05 発

普通列車では時間がかかりすぎるので、区間急行に乗り換え。

9:32 泉佐野駅 着→9:36 泉佐野駅 発

泉佐野駅で関西空港行きの列車に乗り換えです。



ホームには南海電鉄の空港アクセス特急、ラピートが停まっています。

サイドの高い紺色の車体にくり抜かれた丸い窓からは、あたたかみのある光が漏れ出ています。

関西空港駅は南海電鉄とJR西日本1つずつ駅があります。青春18きっぷの2日目は、ここで押してもらいましょう。



2つ目のところには関西空港の文字が刻まれました。

今日からは青春18きっぷの旅らしい、本格的な普通列車での大移動です。

10:01 関西空港駅 発

関西空港は中部国際空港と同じ、人工島に作られた空港。関西空港連絡橋によって結ばれており、その長さ3,750mは世界最長のトラス橋です。

関西空港駅〜りんくうタウン駅は、JRと南海が複線の線路を共用しています。

りんくうタウン駅を過ぎると南海の関西空港線が左へ分かれ、南海本線に合流していきました。

日根野駅では後ろ寄りに2両連結。阪和線に入り、その輸送力を補います。

途中駅にはJR西日本の空港アクセス特急はるかが停車中。海外で人気のキティちゃんがふんだんにあしらわれています。

天王寺駅からは大阪環状線に入りました。



11:13 大阪駅 着

USJがあるためか任天堂の広告だらけで、明るい雰囲気にピッタリです。

大屋根が特徴的なデザインですが、実は大屋根だけで雨を防ぐことができず、後からその真下部分にアクリル屋根が追加されています。

11:30 大阪駅 発

ここからは青春18きっぷの強い味方、新快速電車に乗ります。最高速度は130km/hであり、無料特急と言われたり(笑)

幾何学的なデザインが特徴的な京都駅、特急はるかと特急スーパーはくとが縦列停車していました。

国宝にも指定されている彦根城は、彦根駅周辺の市街地に入る前であれば、小さく見えます。

12:53 米原駅 着→13:00 米原駅 発

ここでJR西日本エリアは終了、JR東海エリアに入ります。



13:35 大垣駅 着

13:41 大垣駅 発

特別快速豊橋行きに乗車、東海地方の快速列車も十分速達性を保っています。

岐阜県から愛知県への県境である木曽川を渡っているところ。向こうに見えるアーチ状の塔は木曽三川公園にあるツインアーチ138です。

新清田神社の門前で開かれた、「一宮の三八市」にちなんで高さが決まっています。

名古屋駅を出発すると数々の高層ビルが見送っています。その中でも映せないほど立派なJRセントラルタワーズが別格です。

新幹線乗換駅でありながら、快速が止まらない三河安城駅を颯爽と通過。

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蒲郡市にあるラグーナテンボスという遊園地が見えますが、このあたりは鉄道唱歌にも海が見える区間として歌われました。

当時は御殿場線が東海道本線だったので、海が見える区間として貴重だったのですね。

15:10 豊橋駅 発

JRから間借りして、肩身狭そうにしている名鉄特急を横目に到着です。



15:25 豊橋駅 発

乗車するのは掛川行きの普通列車。転換クロスシートでの運用でした。

豊橋市はブラックサンダーが有名で、いつも買ってしまいます。

静岡市に入りまして、東海道新幹線の橋とともに浜名湖を渡ります。

15:58 浜松駅 着

ここからは普通熱海行きに乗って、静岡県東端へ向かいます。同じ顔をしていますが、座席が壁に面したロングシートです。

16:10 浜松駅 発

駅のすぐ近くにある高い建物は、アクトタワー。ハーモニカをモデルにデザインしたと言われています。

向かい側ホームに停まっているのは、かつて中央本線のセントラルライナーで使用されていた313系8000番台。中央本線に315系が投入されたことで、こちらに移ってきました。

掛川駅には新所原駅から浜名湖を迂回してきた、天竜浜名湖鉄道が停車中です。

天竜二俣駅がシン・エヴァンゲリオンで登場したことから、列車もラッピングされています。

金谷駅の大井川鐵道ホームには、近鉄特急が停車中。近鉄から譲り受けて、ここでは普通列車として走っています。

静岡県といえばお茶の産地、車窓には茶畑が頻繁に映りますが、あまり広々としたところは見受けられませんでした。



静岡駅を出発して、清水駅までの間に私鉄の静岡鉄道と並行します。

あちらは駅数が多く近距離輸送が主なので、JRは追い抜いていきます。

国道1号、東名高速道路、東海道本線が集まる薩埵さった峠を越えていきます。

交通の要衝がここに集結しており、ここしか逃げ道がないのだとわかりますね。

残念ながら富士山は雲に隠れていて、裾野しか見られませんでした。



18:22 沼津駅 着

ホームの柱が木製であることから分かる通り、相当古い駅の沼津駅。

実は高架駅似する計画が存在するのですが、反対派によって用地買収が進まず、足踏み状態です。

まだJR東海エリアは続きますが、沼津駅まではJR東日本の車両が乗り入れています。ここからは普通列車グリーン車に乗車します。



19:03 沼津駅 発

今日は土用の丑の日。うなぎパイを始めとしたお土産を買ってきました。

普通列車グリーン車から見る、豊橋行きの方向幕!

熱海から豊橋まで走行距離もロングな列車ですね。

函南駅周辺から段々険しい峠へ。そんなところでも比較的新しい家々が立ち並ぶ集落があります。

東海道本線の中でも難工事だった、丹那トンネルへ。

トンネルを抜けると、熱海の温泉街と相模灘が暗くなる空に沈んでいく様子がありました。

熱海駅からJR東日本エリアに入ります。

20:26 大船駅 着

湘南地域の要にあたる、大船駅で一旦下車。

20:35 大船駅 発

逗子方面から来た横須賀線、成田空港行きの電車に乗り込みます。

横浜駅では向かい側ホームに、新型のE235系電車が停まっていました。山手線の色違いで、電子レンジみたいなその見た目からスカレンジと呼ばれたりも。

あっちの方がコンセントもあって良かったんですけどね。

多摩川を渡って神奈川県から東京都へ。水面は空と同じく真っ黒ですが、向こうには夜景が輝いています。

東京駅の地下ホームに到着。ここから成田エクスプレスと同じように空港へ向かいます。

政令指定都市にもなっている千葉市を経由し、総武本線を走っていきます。

佐倉駅からは成田線に入って北へ。

22:35 成田駅 着

空港支線に入る手前の成田駅で下車しました。



23:56 京成成田駅 発

夜ご飯を食べた後、JRは終電が終わってしまったので京成線へ。

0:05 成田空港駅 着

成田空港までやって来ました。3つ目の空港駅はもちろんここ、成田空港駅です。

今日は成田空港にて野宿。充電しながら寝られないのはちょっとデメリットでした。



おはようございます。

空港の放送に起こされまして、スタート地点のJR成田空港駅まで来ました。

3日目には成田空港のスタンプが押されています。ここから東北方面へ北上を続けます。

6:52 成田空港 発

昨日乗ってきた列車の逆方向、横須賀線へ乗り入れる逗子行きに乗車します。

成田空港の駅にはロープ昇降式のホーム柵が採用されています。こういうのってJR西日本のイメージなんですが(笑)



成田駅 7:04 着→成田駅 7:27 発

成田線には空港線と我孫子線の2本支線があって、今度は我孫子支線に乗車します。

8:09 我孫子駅 着

せっかく我孫子駅で時間があるので、弥生軒の唐揚げそばをいただきました。やっぱり美味しいですし、お腹いっぱいになりますね。

8:33 我孫子駅 発

ここで常磐線に乗り換えまして、ひたすら北上です。

利根川を渡って、千葉県から茨城県に入ります。

最初に停車するのが取手駅。

ここを早朝4時台に出て、京都まで通学したのを思い出しますね…。

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おはようございます。現在は早朝4時、ここは茨城県取手市です。 僕の通う立命館大学ですが、新学期の授業が始まります。まだ関東地方にいるところ、9:00からの1時間目に間に合わせなければなりません。 【立 ...

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9:07 土浦駅 着→9:13 土浦駅 発

土浦市は茨城県のシンボルである筑波山霞ヶ浦を主眼においたサイクリングロードを整備。サイクリストが集まるまちづくりを進めたのです。

右手には繊細さの欠片も無い梅の姿があらわになった、偕楽園が広がります。

水戸駅 10:02 着→水戸駅 10:05 発

向かい側に止まっているような青いE531系ではなく、エメラルドグリーンのラインをしたE501系に乗車します。

勝田駅では向かい側に、国鉄色に塗られた特急列車が停まっていました。この色の組み合わせで統一されていたのです。



日立駅では特急列車通過待ちのため、しばらく停車時間があります。

この駅はコンコースからでも綺麗な海を見ることができます。奥にはカフェがあって、海を見ることに特化したガラス張りの駅舎です。

特急列車に追い抜かれまして、まだまだ北上。

この列車は若干ライトが寄り目みたいですね。

茨城県から福島県に入り、勿来海岸では海水浴のような光景。常磐線はあんまり長い間太平洋を見られませんが、時々見られるくらいの方が特別感あって良いかもしれません。

11:41 いわき駅 着

かつて赤電と呼ばれた列車を復刻した、E531系電車が停まっていました。



12:14 いわき駅 発

ここからは福島第一原発事故の影響を受ける地域に入ります。

街に人が戻ってきているのか分からない、そんな光景が続いていました。

大野駅は福島第一原発の最寄り駅。まだ駅周辺にしか立ち入ることができず、街の復興は道半ばです。

この辺りの常磐線は線路の半分を道路にしています。

これは線路以外のエリアは除染が完了しておらず、もしここで列車が停まった時車などで脱出できるようにするためです。

山の向こうには福島第一原子力発電所があって、ちょっとだけタンクが見えました。



13:37 原ノ町駅 着

南相馬市の中心駅で、今日は相馬野馬追のまおいというお祭りが行われて臨時きっぷ売り場まで設けられていました。

いろんな行事があるのですが、放たれた野馬を神社境内へ追い込み、素手で捕らえた神馬を神前に奉納する野馬懸のまかけが代表的だそうです

14:04 原ノ町駅 発

このお祭りのために、ぎゅうぎゅう詰めではありませんがお客さんが多め。

ワチャワチャ揺られながら、福島県から宮城県に向かいます。

亘理駅の駅舎は天守閣になっている非常に面白いものです。

岩沼駅で常磐線は終了、東北本線に入ります。

常磐線は、本線ではない路線で一番長い路線ですが、東北本線は、現在第三セクターに移管された盛岡〜青森を含めれば日本一長い路線です。

東北新幹線の大きな高架橋近くを走り、仙台駅へ向かいます。



15:23 仙台駅 着

原ノ町駅からほとんどお客さんの流動はなく、仙台までご乗車でした。

向こうのホームには仙台空港アクセス線が停車中です。

普通にJRのホームに停まっていますが、仙台空港駅はJRの駅でないので、今回はスルーします。

駅前のサイゼリアにて、昼夜兼食。サイゼでも十分喜びます。

仙台駅で石化されちゃった、アンパンマンも巡礼しました。

17:52 仙台駅 発

ここからも東北本線を北上します。東北の中枢都市なだけあって、土日でも夕方なら満席になるぐらいの乗車率です。

長いトンネルの切れ目には、日本三景のひとつ松島が浮かんでいるのが分かります。宮城県を代表する観光地、逆にここが突出していて、他があまり注目されない気も。

鳴瀬川を渡っていると、雲から夕焼けが顔を出し、まもなく地平線へと消えていきます。



18:38 小牛田駅 着

引き続き東北本線に乗り継ぎます。今度はロングシートです。

18:42 小牛田駅 発

それでも連日寝られていないので、すぐに寝落ちてしまいます…。

19:31 一ノ関駅 着

ホームにいるピカチュウに目を覚ましてもらいたいところです。

一関市から岩手県に入りました。これまで緑色の列車でしたが、岩手県内に入ると紫色に変わります。

19:35 一ノ関駅 発

お隣には大船渡線のディーゼルカーが停車中。

三陸方面へクネクネしながら気仙沼まで至っており、その線形から「ドラゴンレール大船渡線」というトンデモ愛称が付けられています。

次の東北新幹線乗換駅は、北上駅。たしかにお客さんの入れ替えも激しかったです。



花巻駅は東京駅から東北本線が始まって、ちょうど500kmの地点にあります。

お隣の駅がすでにネタバレされていますが、明日の朝スタンプを押してもらいましょう。

今日は花巻にて3日目の行程を終えます。



翌日、快活CLUBを出ると雨模様、20分程歩いて花巻駅へ戻ってきました。

花巻市は宮沢賢治の出生地であり、銀河鉄道の夜をイメージしてか、紺色の窓があしらわれています。

青春18きっぷは花巻空港駅で入鋏してもらいたいので、そこまではひと区間普通の乗車券で乗ります。

7:25 花巻駅 発

電車通学の高校生と共に、盛岡行きに乗車します。

花巻空港駅の駅名標は、JR北海道と同じデザイン。

何故なのかよく分かりませんが、1988年に二枚橋駅から駅名を改称しているため、国鉄分割民営化の時季とは被っています。何か手違いがあったのでしょうか…。

この駅は正直空港アクセス駅とは程遠い見た目。全く普通の駅と同じです。

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空港アクセス駅と言ったら、駅から徒歩圏内に空港があるもの。それどころか空港と駅が一体化しているところも多いです。 しかし今日は駅から空港まで45分かかる、とても空港アクセス駅とは思えない駅に来ました。 ...

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更に、いわて花巻空港の建物は駅から見て滑走路の向こう側なので、道沿いに3.8km離れています。

今回は45分程歩いて、いわて花巻空港にも来てみました。

日本航空、フジドリームエアラインズが就航。

新千歳、小牧、伊丹、神戸、福岡へ発着しています。

花巻空港駅へ戻ってきまして、4日目にスタンプを押してもらいました。



9:24 花巻空港駅 発

盛岡行きの普通列車で北上、最後の空港駅を目指します。

使用車両は盛岡より北の旧東北本線、第三セクターIGRいわて銀河鉄道でした。

9:57 盛岡駅 着

ウトウトしていたら東北本線の終点、盛岡駅に到着。盛岡〜青森駅はIGRいわて銀河鉄道・青い森鉄道になっています。

ここからは一度改札を出まして、花輪線へ乗り換えます。



花輪線は本数がかなり少ないので、盛岡の快活へシャワーを浴びに行ってきました。今日泊まった花巻の快活、シャワーが無かったんですよね。

こちらがIGRいわて銀河鉄道の改札。花輪線は途中の好摩駅から分岐しますが、盛岡駅までIGR線に乗り入れているのです。

行き止まり式の0番ホームには、キハ110系が停車中。

IGR線は電化されていますが、花輪線は非電化区間です。

盛岡〜好摩駅はJRでないので、660円追加の出費が必要です。



12:35 盛岡駅 発

厚い雲に覆われていますが、岩手山の裾野が見えています。

好摩駅の駅名標が2色色鉛筆になってますが、ここから緑色のJR花輪線に入ります。



花輪線はJR東日本の中でも、屈指のローカル線とされます。

八幡平市は市役所を新しく花輪線沿いに移転させ、北森駅は2015年に隣接する場所へ移転しました。

33.3‰もの急勾配を登り、安比高原駅に到着。スキー場も近くにあり、岩手県を代表するリゾート地です。

花輪線沿いには、青森へ向かう東北自動車道が走っています。

東北新幹線は八戸を経由しましたが、高速道路は弘前を経由するルートを取ったのです。

日本列島の根幹を成す高規格道路を作られては、花輪線の立場は無いに決まってます。

左側から近づいてきたのは、同じ花輪線の線路です。

花輪線は十和田南駅でスイッチバック構造をしており、ここで進行方向を変えます。

ここから北上する路線が計画されていたため、このような線路になったのです。

その後は田園風景の中をゆったり走行。

立体交差している奥羽本線へ合流するようにして、カーブしながら市街地の方へ降り立ちます。

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15:25 大館駅 着

可愛らしい秋田犬が、ホーム上で路線の終わりを告げます。日本海縦貫線に入りまして、青森方面へ北上します。

15:28 大館駅 発

現在大館駅では新駅舎の建設中。ホーム上屋も骨組みだけになって、かなり寂しいです…。

大鰐温泉駅からは弘南鉄道大鰐線が始まっており、レトロな駅が目立ちます。

16:11 弘前駅 着

弘前駅からは弘南鉄道弘南線が発着。薄汚れた銀色の車両からは、長い歴史を感じさせます。



16:15 弘前駅 発

弘前城が有名なこの町、遠くに公園が見られるかどうかという感じです。やはり観光地は実際に訪れて、ということですね。

りんご畑の多い津軽平野から、山の中へ入っていきます。

新青森駅では新幹線ホームと直交。青森の中心部へ向かうため、ここから乗ってこられる方も当然多いです。



17:04 青森駅 着

ここは太平洋側の東北本線と日本海側の奥羽本線が合流する地点で、ものすごく重要な分岐点だということが分かります。

東北本線の盛岡〜青森は東北新幹線の開業により、第三セクターになりました。

基本的に青春18きっぷでこれらの路線には乗れないのですが、青い森鉄道の青森〜野辺地〜八戸については、乗り通す場合追加料金無しで乗車可能です。



17:23 青森駅 発

浅虫温泉駅はかつて特急も停車していた大きな駅。非常に長いホームからかつての繁栄が分かりますが、現在は青い森鉄道の普通列車が停まるだけです。

浅虫温泉の前後では海沿い区間を走ります。2つの半島の内、西側の青森湾です。

野辺地駅からはJR大湊線が分岐しています。この路線がJRの飛び地路線であることから、通過利用に限り青い森鉄道に18きっぷで乗れるのです。

三沢駅は青い森鉄道の中でも非常に大きな駅。近くには三沢空港があって、もちろん在来線特急が停車していました。

SFに出てきそうなチューブ型の屋根に囲まれた新幹線ホーム、かつて東北新幹線の終点だった八戸駅です。



18:57 八戸駅 着

盛岡駅からなるべく第三セクターの追加料金無しで、八戸駅まで迂回してきました。

八戸市の中心は八戸駅ではなく、八戸線の本八戸駅周辺。八戸駅で滞在するなら、ドトールコーヒーが一番時間調整に良いです。

八戸からは夜行のフェリーで北海道へ、苫小牧まで向かう予定です。



八戸港フェリーターミナルへのバスを待ち、その表示を見ると、予想外のことが…。

「本日フェリー運休」!?

ホームページを見ていながら気づかなかったのですが、船舶定期検査中で夜行便が運休になっていたのです。

20:32 八戸駅 発

どうにかして夜のうちに北海道へ行きたい、そこで青森からフェリーで函館へ渡ることにしました。

まもなく発車しそうだった青い森鉄道線で、また青森駅へ戻ります。

22:05 青森駅 着

青森駅から30分ほど歩きまして、青森フェリーターミナルに到着しました。

今回利用したのは青函フェリー、学生割引で2080円と津軽海峡フェリーよりも安いです。

こんな感じで完全に寝っ転がることもでき、とても快適です。



23:30 青森フェリーターミナル 発

奥には青森駅周辺の市街地、青森ベイブリッジの夜景を見られます。

午前3時になって目を覚ますと、函館山の稜線が見えました。



3:20 函館フェリーターミナル 着

すでに空が薄明るくなってきており、朝へ向かっているのが分かります。

まだ朝早くて眠いので、しばらく函館側のターミナルで休ませてもらいます。



目が覚めましたので、函館駅まで歩くことにします。

最寄りは五稜郭駅なのですが、列車をケチるということで(笑)

最初函館駅から特急北斗で、最後の空港駅新千歳空港駅へ向かう予定でした。

しかし、今回は路線バスを利用することにしました。バスの行き先は長万部おしゃまんべ3時間もの道のりです。

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10:28 函館駅前 発

特急北斗が停まる函館駅を横目に、函館本線沿いを走ります。

国道5号は二手に分かれる函館本線の真ん中あたりを走行、七飯町の中心部からは新函館北斗駅を見下ろせます。

東横インの独特な色合いが目印になりますね。

右手には大沼国定公園の小沼が広がっています。函館本線から見える、普通想像するような大沼公園は見えませんでした。

駒ケ岳の麓を、コンテナをたくさん連ねた貨物列車が駆け抜けます。



森駅にて8分ほどの休憩。

路線バスでも長距離になれば、運転士さんのためにも休憩が取られるのです。

森町といえば駅弁のいかめしが有名!

普通列車で来る時には、必ずと言ってよいほど買います。

森駅をすぎると、列車は内浦湾と函館本線沿いを走ります。

途中には廃止になって、板が打ち付けられた駅も。

貨物列車が海沿いのカーブを駆ける姿は、なんだか日本離れしています。

八雲町に入ると座席がほとんど埋まる程になって、中心部になるとポツポツ減っていきました。



八雲駅には現在特急が全てが停車しており、町内に新幹線単独駅もできる予定です。

日本で唯一、日本海と太平洋両方に面する自治体です。

長万部駅へ向かう特急北斗5号に追い抜かれました。

10:24 長万部駅前 着

3時間に及ぶ路線バスの旅を終えました。実は普通列車で函館〜長万部を走破しても同じくらいの所要時間。

しかし、快適性はどう考えても鉄道の方が上ですね…。

長万部といえば、駅弁かにめしが有名!ふわふわのカニがとても美味しいです。

が、今回は節約してセブンイレブンへ。十分高級なおにぎりですが(笑)



ここから乗車するのは特急北斗7号です。

青い281系は今年10月で引退することが発表されています。



11:33 長万部駅 発

長万部からは倶知安・小樽方面の山線と、室蘭・苫小牧方面の海線が分岐。

特急列車は海線と呼ばれる室蘭本線を走り、札幌までを結びます。

トンネル区間に入ると、間の僅かな隙間に小さな駅があります。これは日本一の秘境駅とも言われる小幌駅です。

今や観光地の一つにもなっており、夏休みには多くの方が訪れるはず。

室蘭は鉄鋼業を中心とした工業が盛んな都市。海沿いにはたくさんの工場が流れできます。

東室蘭駅からはグリーン車に乗車。おそらく261系のグリーンは最初で最後になるでしょう。

白老から沼ノ端駅には、在来線における日本一の直線区間があります。

特急列車の威厳を見せつけるように、車窓を風のように流していきました。

苫小牧駅周辺には大きな煙突が林立しており、もはや列車からその全貌を明らかにはできません。

木を見て森を見ず状態にならないよう頑張っても、距離が近すぎては仕方がありません。



13:18 南千歳駅 着

特急列車の旅はここでおしまい。フェリーの運休から、色々予定外のことが続きました。

忘れかけていましたが、この旅もいよいよゴールが目の前です。

13:34 南千歳駅 発

乗車するのは快速エアポート。小樽・札幌〜新千歳空港を結ぶ、JR北海道にとって重要な稼ぎ列車です。

千歳空港時代は南千歳駅が千歳空港駅として空港アクセス駅の役割を担い、これは国鉄で初めての試みでした。

しかし1992年に旅客便の発着が隣接する新千歳空港へ切り替えられ、地下を走る支線が伸びて新千歳空港駅が開業したのです。

13:38 新千歳空港駅 着

開業から30周年となった、新千歳空港駅。今回の旅のゴールに到着しました!

まだ入鋏してもらっていない青春18きっぷ。精算所へ向かいまして、最後のマスが埋まります。



7/22から5日間、JRの空港駅全てを巡るスタンプラリーが終了しました!

鉄道は本来、長距離輸送のためのインフラ。戦前から日本各地で線路が敷設され、JRは全部2本のレールでつながっています。

それが航空機の大衆化で、特に長距離輸送において歯が立たなくなりました。しかし、大都市〜空港という新たな市場も生まれ、今では私鉄含め18駅に。

鉄道が交通体系の変化に合わせて来たその歴史を考えさせられました。

地味に宮崎から北海道まで飛行機を使わず、ほぼ日本縦断になったこの旅。最後に北海道の広さを知らしめられに行って幕を閉じます。

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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