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廃線になってJRで復活した観光特急!木箱のオシャレ列車 海幸山幸乗車記[史上最長片道切符の旅(8)]

2022年2月14日

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今回のルート

南郷〜大分

 

志布志駅から日南線の普通列車に乗車し、南郷駅で下車しました。

駅舎は埼玉西武ライオンズ一色。

これは2月からこのあたりで同球団によるキャンプが行われているためです。

埼玉県へワープしてきたようですが、ここはちゃんと宮崎県。というか、この球団が埼玉だと初めて知りました(笑)

 

14:32頃には今回乗車する、海幸山幸が入線しました。

海幸山幸の始発駅はここ、南郷駅です。

運行ダイヤ・料金

海幸山幸の運行日は土祝日と長期休暇が中心となっています。

1号 宮崎(10:13発)-青島(10:36発)-南郷(11:45着)

4号 南郷(15:30発)-青島(16:29発)-宮崎(16:53着)

※多客時は一往復増便

2号 南郷(11:52発)-青島(12:59発)-宮崎(13:27着)

3号 宮崎(13:53発)-青島(14:23発)-南郷(15:23着)

料金

宮崎〜青島 乗車券380+指定特急券840=1220円

宮崎〜南郷 乗車券1310+指定特急券1050=計2360円

 

海幸山幸の車両は元々、JR九州のものではありませんでした。

この車両が走っていたのは、延岡駅から50km内陸へ向かって伸びていた、高千穂鉄道です。

この鉄道会社は集客のため、TR400というトロッコ列車を製造しました。それが平成15年新潟鉄工所の表示です。

 

[オリジナルのアップロード者は日本語版ウィキペディアのTakasunrise0921さん

- Transferred from ja:Image:Takachiho03.jpg,

CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=5269667による]

しかし高千穂鉄道は台風14号で橋梁が流出して休止、2008年に廃止となりました。

このトロッコ列車はわずか2年で運行中止となってしまったのです。

 

そこでJR九州から譲渡された、宮崎県を走るD&S列車として、海幸山幸を2009年にデビュー。

今ではキハ125のひとつとして走っています。

 

この列車は木製のおもちゃみたいな列車をイメージとしています。このデザインは海辺のカフェを思わせます。

 

列車名の海幸山幸は海の幸・山の幸という意味ではなく、日本神話の海幸彦山幸彦から採られています。

これは浦島太郎伝説の一つとも言われているそうです。

車内内装はご覧の通り。

こちらは2号車、海幸の車内です。

2号車8〜10番の9席は自由席となっています。

宮崎駅〜田吉駅では乗車券のみで乗れるので、この区画に座ることとなります。

 

リクライニングシートの3列指定席が基本ですが、車端部にはソファシートもありました。

 

D&S列車おなじみ、乗車日のボードも設置されています。

 

棚部分にはBOSEのスピーカーが後付で設置されていました。

途中では九州新幹線の車内チャイムも担当している、向谷実さんによる音楽が奏でられます。



15:30 南郷駅発

西武ライオンズの駅舎からもお別れです。

 

その先、海の景色を見ながら列車についての車内放送が流れます。

 

大堂津駅では山吹色の日南線色列車と行き違いました。この列車は回送列車のようです。

 

右手に見えてきますのは、日南海岸の代表的な景観である、七ツ八重・大島です。

水平線上には特徴的な岩々が浮かんでいました。

 

その先で泳いでいるのは、季節外れの鯉のぼりです。

ここ油津は広島東洋カープのキャンプ地として知られています。

 

そのためホーム側からは分からないのですが、駅舎デザインはカープ一色です。



北郷駅に到着。

左手には日南寒咲1号という桜が並んでいます。

これらは日本で一番早咲きの桜とのこと。沖縄の桜のような濃いピンク色が特徴です。

 

3670mの谷之城トンネル前後では、5262mに渡る直線区間となっています。

これは九州の在来線で一番長い直線区間です。



車窓のあまり優れないところでは、ちょっとしたイベントも開かれます。

こちらは5枚中2枚の当たりカードを当てるというものです。

南郷行きでは海幸山幸の物語が、紙芝居で実施されます。

 

青島駅手前では、国の天然記念物でもある鬼の洗濯板が見えるはずです。この時間帯だと満潮なので、時間をずらしたほうが良いかも。

 

潮が引いて姿を見せているときは、こんな景色が見られます。



青島駅は海幸山幸で一番訪れられる、観光地かと思われます。

この近くに先程ご覧に入れた、鬼の洗濯板があるのです。

 

木花駅は向こうに見えているひなたサンマリンスタジアム宮崎の最寄り駅。

読売ジャイアンツのキャンプ地であり、駅もそれに合わせたペイントになっています。

 

そちらの方向からはJRで最も短い路線である、宮崎空港線が合流してきました。

 

その先では右手に宮崎空港がハッキリと見られまして、何機か飛行機の停まっているのが分かりました。

 

田吉駅では宮崎空港線と接続しています。真っ赤なサンシャイン列車は、宮崎の南国感を出してくれていました。

 

その先では電化された特急街道である、日豊本線と合流。

 

南宮崎駅に到着しました。

この駅には車両基地があって、多くの列車が停車中です。

 

渡っているのは大淀川。この穏やかで川幅の広いところを渡っていると、宮崎に来た感じがするものです。

 

高架線を登り、終点の宮崎駅に到着しました。

 

宮崎の観光列車で、中々マイナーなところ。しかし国定公園にもされる景色に沿って走るのは、非常に面白かったです。

 

宮崎駅は爽やかな印象で、近くにはアミュプラザもある大きな駅です。

 

宮崎からは特急列車で北上。夕日が淡く水面を照らしています。



この先を急いでも結局変わらないので、途中の都農駅で下車しました。

都農駅では乗ってきた特急が停車していたのですが、行き違いのためでした。

 

ここで降りたのは、宮崎リニア実験線を見るため。

日豊本線に並行してその高架が作られていたのですが、都農はその終点なのです。

 

日が落ちてどんどん暗くなっていたので、かなり不気味でした(笑)

 

都農駅からは引き続き特急列車に乗車。

同行していた方々からのお土産をいただきながら、夜の車窓を眺めます。

 

蔦屋書店も入居する、延岡駅に到着しました。

灯りも煌々としており、この街に明るい印象をもたらしてくれます。

 

ここから乗車する普通列車は、乗ってきた特急車両の787系を使用。

延岡〜佐伯の普通列車は1.5往復しかないのです。

 

大分県との県境にあるのが、宗太郎駅。

秘境駅とも知られており、照らされているホーム以外は真っ暗です。

 

佐伯駅からも普通列車を乗り継ぎまして、大分駅に到着しました。

嘘をつかないクロちゃんにお出迎えをされて、今日はここで宿泊です。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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