JR東海 三重 私鉄

面白い構造! JR関西本線と伊勢鉄道のホームが立体的に並ぶ河原田駅[大阪ひだ(3)]

2021年7月14日

 

前の記事
三重県一の都会なのに寂しいJR四日市駅 利用者少ないがその構内は…?[大阪ひだ(2)]

四日市市は三重県で一番大きな街。 石油化学コンビナートを中心として工業が盛んな大都市です。 そのため中心部に位置する近鉄四日市駅には近鉄特急が多く発着しており、大阪・伊勢・名古屋方面を結びます。 &n ...

続きを見る

こちらは関西本線の河原田駅。関西本線と伊勢鉄道が分かれる駅です。

 

そんな分岐点でありながら実際には小さな無人駅。そして一番の特徴は高さが2つに分かれ、立体的に隣り合ったプラットホームです。

今回はこの不思議な構造について見ていきましょう。

下層部にあるのは関西本線の相対式ホーム。

 

そして上層部には伊勢鉄道の島式ホームがある構造です。

河原田駅は伊勢鉄道と関西本線の分岐駅。

しかし両線の線路は河原田駅到着前、すでに分岐しています。

伊勢鉄道の普通列車は河原田からではなく、関西本線に2駅乗り入れ、四日市駅から出発しているのです。

 

その後伊勢鉄道がJRを乗り越えていくため、河原田駅に着く頃には上下に離れることとなるのです。



河原田駅の駅舎は簡素なもの。

コンクリート造りの簡易駅舎で、何本か駅舎と地面を直角に繋ぐ薄い柱が独特です。

 

駅舎内にはTOICA簡易改札機が設置。

JR関西本線はICカードを利用可能エリアですが、会社が異なるにも関わらず経由を判定できないため、伊勢鉄道線経由では使えません。

 

駅舎内には駅の構造が図にされており、写真付きの案内も貼られていました。

 

伊勢鉄道ホームへ行くのに、まずはJRのホームを繋ぐ跨線橋へ。

 

さらに跨線橋をまっすぐ渡り切り、地下通路を通ると伊勢鉄道線のホームに至ります。

 

地下通路から跨線橋を見るとこのような感じ。

階段を登ったり降りたりしなければなりませんが、跨線橋下の架線を越えたり伊勢鉄道の線路下をくぐる必要があるなど、様々な構造上の問題があったのでしょう。

 

伊勢鉄道のホームはホーム上屋の下にベンチが置かれた簡素なもの。

地上に駅舎があるため、最低限の設備になっています。

 

駅名標もこれ以上無いくらいにシンプル。国鉄感あふれる無機質さです。

 

伊勢鉄道は河原田駅を出ると関西本線から離れ、大きく左へカーブ。

バイパス線としての役割を果たすこととなります。

 

伊勢鉄道ホームは跨線橋の更に上、それを含めた構造物を見下ろすことができます。

 

下のJR関西本線には当然JR東海の車両がやってきます。



JR東海の特急南紀、快速みえは伊勢鉄道を通ります。

JRの車両が上下のホームどちらも走るというのも面白いポイントです。

 

周辺の線路の敷き方や分岐駅が設置された場所など様々な要因によって作り出されたこの構造。

乗り換え目的で降りることはほぼ無いでしょうが、通過するときには是非注目してみてください。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

次の記事
重要なバイパス線だけどJRになれなかった!第三セクター伊勢鉄道[大阪ひだ(4)]

  国鉄が民営化されてJRになる時、様々な路線が第三セクターに転換されました。 その多くはローカル線として地域輸送に貢献しています。 そんな中バイパス路線として建設され、JRの特急等がその線 ...

続きを見る

鉄道コム

応援してくださる方は、クリックをお願いします! 鉄道コム

関連コンテンツ

タグ

パスケース

鉄道・バス等公共交通機関を利用した旅行の様子をご紹介します。交通機関のレビュー、車窓の解説が多いです。

-JR東海, 三重, 私鉄
-

Copyright© Pass-case.com , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.