-
リアル東海道本線? 京都から桑名まで草津線経由・旧東海道ルートで行く[大阪ひだ(1)]
"東海道"は東京の日本橋から京都の三条大橋まで結ばれていました。 現代の鉄道において、東海道本線や東海道新幹線はその名を襲名しています。 しかし、東海道本線や東海道新幹線は ...
続きを見る
四日市市は三重県で一番大きな街。
石油化学コンビナートを中心として工業が盛んな大都市です。
そのため中心部に位置する近鉄四日市駅には近鉄特急が多く発着しており、大阪・伊勢・名古屋方面を結びます。
ホーム構造は2面4線。普通列車の退避も可能です。
鉄道としての機能だけでなく、駅には近鉄百貨店の建物も高くそびえており、その規模の大きさを知らしめてくれました。
さて、そんな四日市市にあるもう一つの駅がこちら、JR四日市駅です。
近鉄四日市駅とは対照的に、まるで時が止まったかのような外観になります。
今回は都市でありながら利用客が少なく、古くからの歴史が残されたJR四日市駅を見ていきます。
まずは近鉄四日市駅から四日市駅へ。
この2駅は結構離れていて中央通りという広い道で結ばれており、歩いて15分くらいです。
中央には公園があって、名古屋の久屋大通を縮小したみたい。
しかし人や車通りはそれほど多くありません。
四日市駅に到着しました。中央通りも駅舎に対して真っ直ぐ伸びているため、ここで途切れます。
四日市駅といえばこの国鉄時代を思わせる駅舎。
2階建てで横に広く、色合いも地味なコンクリート造りです。
駅舎内もまたレトロな雰囲気になっています。
一番注目すべきポイントは階段が2階へ登っていく先。これはレストラン「こだま」の跡地になります。
現在では閉鎖されていますが、障子やカーテンが残されていて、閉店したままのようです。
閉店後にも公開されたことがあるとの事で、一度見てみたくなりますね。
その他にも現在使われていないスペースがたくさんあって、その一つはレンタサイクル置き場になっていました。
ここはレストランのホールとして使われていたそうです。
また、2012年に閉店したJR東海ツアーズ四日市支店はシルバー人材センターに変わっています。
JR四日市駅の利用客数は他に比べて少なくなっています。
JR四日市駅の1日の乗客数は約2,200人、一方で近鉄四日市駅は約24,000人と10倍以上です。
それだけで無く、ナローゲージのあすなろう四日市駅でも約3,500人となっています。
駅前には商業施設がほとんどありません。
JRは街の中心部から外れているため、利用客はどうしても少なくなってしまうのです。
それでは続いて改札の中へ入り、四日市駅の本当の役割を見ていきます。
本屋からホームまでは少し離れていて、事業用の駐車場があります。
駅舎に隣接してホームは設置されていないため、必ず跨線橋を渡らなければなりません。
JRのホームは1面2線の島式。
しかし奥の方に切欠ホームがあって、JR関西本線で四日市駅まで乗り入れる伊勢鉄道線ホームが設定されています。
これまたかなり遠い場所にあって、JRのホームから100m以上は歩きます。
別記事でご紹介しましたが、この路線のおかげで快速みえや特急南紀が効率よく運行できているのです。
さて、旅客駅としては小さな四日市駅ですが、構内は非常に広く、たくさんの線路が敷かれています。
その理由は多くの貨物列車がここを発着するため。
イメージの通り四日市は大きな工業都市なのです。
確かに駅前は寂しく、駅も何だか寂れた感じのJR四日市。
しかし構内で動く機関車やコンテナ、タンク車を見れば四日市市らしい光景としても捉えられるでしょう。
一見ネガティブなものであっても、その中には見方によって面白いものがあるはずです。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
-
面白い構造! JR関西本線と伊勢鉄道のホームが立体的に並ぶ河原田駅[大阪ひだ(3)]
こちらは関西本線の河原田駅。関西本線と伊勢鉄道が分かれる駅です。 そんな分岐点でありながら実際には小さな無人駅。そして一番の特徴は高さが2つに分かれ、立体的に隣り合ったプラ ...
続きを見る